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第6章 夫婦になるには
①
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五貴さんが、『週末には帰ってくるから。』と言って、出て行ったきり、三日が経った。
二人の新居には、私しかいない。
いや、もっと厳密に言うと、林さんと私しかいない。
しかも林さんは、私が一人しかいないと言うのに、姿を現さない。
こんな広い部屋に、一人っきり感を、これでもかというくらいに、味合わせてくれる人なのだ。
「おはようございます、林さん。」
「おはようございます、奥様。」
さっきまで、気配すら消していたのに、挨拶した途端に出てくるなんて、使用人とかじゃなくて、本当は忍者なのではないかと思ってしまう。
「そうだ。林さんに、どうしてもお聞きしたい事が、あるんですが。」
「何でしょう、奥様。」
私がコーヒーカップを、そっと横にずらしただけで、お代わりを注いでくれるなんて、林さんは相当優秀だ。
「五貴さんは、どこにいるんですか?」
コーヒーを注ぐ音だけが、周りに響く。
「林さん?」
「私の口からは、お答えできません。」
そして、また気配を消す林さん。
あーあ。
毎日五貴さんの居所を聞いても、絶対に教えてくれない。
新婚なのに、こんな仕打ちってあるんだろうか。
そして私はと言うと、秘書の仕事を続けている。
「社長、本日の午前中には、社内の会議が入っております。」
「ああ。」
あの社長の椅子に座る五貴さんが、私の旦那様だなんて、全然実感が湧かない。
そりゃあ、そうだろう。
今時高校生のカップルだって、盛りがついたように、Hしまくるのに、新婚の私達が、Hの”え”の字もないなんて。
そんなバカな話が、あるか!
「水久保さん、会議の準備をお願いします。」
「はい!任せて下さい!」
内本さんに、敬礼をした私は、早速エレベーターの中に飛び込み、各階を回って、会議の資料を集めてくる。
その時、セクハラはと言うと……
はっきり言って、全く触られる事もないどころか、全く声すら掛けられない。
私の顔を見るなり、ほとんどの部長が、書類をサッと出してくるのだ。
おそらくあれは、内本さんに対してだけの、不器用なスキンシップだったのかもしれない。
「はぁーあ。色気0って、本当に虚しい。」
よくセクハラされるうちが華だ!なんて言うけれど、本当にそうかもしれない。
セクハラなんて、嫌ああ!と叫んでいたけれど、実際そんな心配はなかったようだ。
資料を集めて戻って来たら、社長室に内本さんの姿はなかった。
「あの、内本さんは……」
旦那様である社長に、内本さんの所在を聞くのも、何だか変な気分だ。
「内本君なら、お客様を迎えに行ったよ。」
そう言うと五貴さんは、立ち上がって私の側に、やってきた。
「やっと、つむぎと二人きりになった。」
ぎゅうっと抱きしめられ、今までの文句が、一瞬にして吹き飛ぶ。
「林は、優しくしてくれるかい?」
「うん、とっても。」
「それはよかった。」
甘い声が、私に降り注ぐ。
ああ、幸せ。
って、ちょっと。
「もう、五貴さん!私は林さんと暮らしてる訳じゃないのに!」
少しだけ、怒ってみる。
「ごめん、ごめん。週末には、ゆっくり二人で過ごせるから。」
怒ってみたのに、そんな事言われたら、また許してしまう。
「五貴さ~ん!」
「甘えん坊だな、つむぎは。」
すると外から、ガヤガヤと言う声がした。
「おっと、内本君が帰って来た。」
五貴さんは、私との関係を知られたくないのか、私を体から引き離した。
「これはこれは、折橋社長。」
「お久しぶりです。」
引き離された私を他所に、社長同士の懇談会が、始まって行く。
「ちょっと!水久保さん!」
内本さんの声にならない声が、聞こえてくる。
「会議の資料、作り終えた?」
「あっ……」
「もう!何やってんの!もう少しで社内会議、始まっちゃうじゃない!」
内本さんの温かい指導の元、二人で急いで会議用資料を作る。
「そうそう。社長、仕事が終わったら、今いるお客様とパーティーに出席なさるから。」
「パーティー!?」
と、言う事は運が良ければ、今日は一緒にいられる!?
「社長同士のパーティーには、秘書も同行するんだけど、あなたにはまだ早いでしょ。私が同席するわ。」
せっかくのチャンスを、内本さんに取られ、ガクリとくる私。
何度も言う通り。
私は、林さんと一緒に暮らしているつもりは、ないのに。
仕事を終え、家に帰って来ても、味気ない。
こんな広い家に、一人で住む事になるんだったら、結婚なんてしなければよかったな。
「林さんって、一人暮らし?寂しくない?」
「いえ、旦那様や奥様と共に暮らしていますので、寂しくはありません。」
さらりとすごい事を言われたのに、今の私には、それすら反応できない程、胸に隙間風が吹いていた。
次の日も、起きても家には私、一人きり。(現実には、林さんもこの家に住んでいるみたいだが。)
寝ぐせも付きっぱなし。
パジャマのまま、欠伸もし放題。
「おはようございます、奥様。」
「おはよう、林さ……」
ハッと目が覚めて、振り返る。
だが、そこには誰もいない。
気を集中させて、辺りを見回すと、気配すら感じない。
仕方ないか。
林さん、忍者だから。
(本当は、ただ使用人。)
諦めてテーブルにつくと、あんなに気配を感じられなかった林さんが、目の前で朝ご飯を並べてくれている。
「は、林さん!」
「はい?」
私の方を見た林さんは、五貴さんよりも、少し年上の人に見えた。
「あの……林さんって、本名は何なんですか?」
「私ですか?本名は、林です。」
なぜか、林さんと見つめ合う私。
「だって五貴さんが、面倒だから全員、林にしているって。」
「ああ、その事ですか。」
林さんは、ポンと手を叩く。
「元々、折橋様の執事等をしていたのが、林一族なのです。」
「一族!?」
親兄妹、従姉妹同士で折橋家に仕えているって事?
いいの、それで!?
「それで、林以外の者を雇っても、林にしたのです。確かに林以外の者もおりますが、旦那様に仕えているのは、基本林一族だけでございます。」
またまた、お金持ちの世界を知って、このままでいいのか、自問自答する。
「奥様は、少し旦那様に、ご遠慮されている部分が、おありのようですね。」
「遠慮……そうかなぁ。」
「もっと積極的に、旦那様とお話なさっては?」
朝ご飯を食べながら、林さんにアドバイスを受けると言う、本当に一緒に暮らしているのは、誰なのか、分からないシチュエーション。
でも、いろいろ聞いてはいけないような気がして、五貴さんに遠慮していたのは、事実。
お昼休みにでも、一緒にご飯食べようかな。
私は何となく、そう思った。
お昼休みになり、私は調度仕事が終わったと言う事にして、社長室に戻ってきた。
お昼、一緒に食べない?
うん、これでよし。
私が、社長室のドアに手をかけ、少しだけ開けた時だ。
「五貴。今日も、家に帰らないの?」
「怜亜も知ってるだろう?帰れない事。」
私は慌てて、ドアを閉めた。
五貴?
怜亜?
内本さんと、そんな風に呼び合ってるの?
私はドキドキしながら、またドアを少しだけ開けた。
「新婚なのに、いいの?」
五貴さんからの返事はない。
「愛想つかされて、出て行かれたらどうするの?」
「つむぎは、そんな女じゃないよ。」
その言葉にジーンときて、反動で少しだけ、ドアを押してしまった。
ちょうど五貴さんと、内本さんが見えた。
その様子に、目が丸くなる。
なんで?
どうして?
内本さんが、五貴さんをバックハグしてるの!?
「またまた、そんな事言って。」
そう言いながら、内本さんはどんどん、五貴さんにまとわりついていく。
「私達の関係は、水久保さんに言ってないんでしょ?」
私はドアをそのままにして、走り始めた。
遠くから、五貴さんが私を呼ぶ声がする。
でも、会いたくない。
トイレに駆け込んで、個室に閉じこもった。
「つむぎ!」
最上階のトイレは、あまり誰も来ないと知っているのか、五貴さんは堂々と女子トイレに入ってくる。
「出て来てくれ!つむぎ!」
個室のドアを、ドンドンと五貴さんが叩く。
「行って下さい!」
今は、五貴さんの顔なんて、見たくない。
「怜亜……内本君との事、見たんだろ?」
あの場面を思い出して、我慢していた涙が、ボロボロ出てくる。
「内本君とは……その……」
普通は、何もないんだ!でしょ。
私は怒りがこみあげてきた。
「出て行って下さい!」
「つむぎ!話を聞いてくれ!」
「聞きません!」
私の気持ちが変わらないと知ってか、五貴さんはしばらくして、女子トイレを出て行った。
「うっ……ううっ……」
嗚咽まで漏れてくる。
週末婚を持ち出されたのは、平日は内本さんと過ごしているから?
社会経験のあまりない私だったら、週末婚だと言えば、浮気も不倫も誤魔化せると思われていたんだ。
口惜しい。
やっぱり、週末婚なんてしなければよかった。
お金持ちと結婚して、いい気になって、その代償がこれだなんて、酷すぎる。
でも、こんなに胸が張り裂けそうに痛いのは……
五貴さんの事、本気で好きになってしまったから。
「五貴さんの、バカ……」
泣いても泣いても、胸の痛みは治まらない。
このまま別れようとも思えない、私も。
相当の、バカだ。
二人の新居には、私しかいない。
いや、もっと厳密に言うと、林さんと私しかいない。
しかも林さんは、私が一人しかいないと言うのに、姿を現さない。
こんな広い部屋に、一人っきり感を、これでもかというくらいに、味合わせてくれる人なのだ。
「おはようございます、林さん。」
「おはようございます、奥様。」
さっきまで、気配すら消していたのに、挨拶した途端に出てくるなんて、使用人とかじゃなくて、本当は忍者なのではないかと思ってしまう。
「そうだ。林さんに、どうしてもお聞きしたい事が、あるんですが。」
「何でしょう、奥様。」
私がコーヒーカップを、そっと横にずらしただけで、お代わりを注いでくれるなんて、林さんは相当優秀だ。
「五貴さんは、どこにいるんですか?」
コーヒーを注ぐ音だけが、周りに響く。
「林さん?」
「私の口からは、お答えできません。」
そして、また気配を消す林さん。
あーあ。
毎日五貴さんの居所を聞いても、絶対に教えてくれない。
新婚なのに、こんな仕打ちってあるんだろうか。
そして私はと言うと、秘書の仕事を続けている。
「社長、本日の午前中には、社内の会議が入っております。」
「ああ。」
あの社長の椅子に座る五貴さんが、私の旦那様だなんて、全然実感が湧かない。
そりゃあ、そうだろう。
今時高校生のカップルだって、盛りがついたように、Hしまくるのに、新婚の私達が、Hの”え”の字もないなんて。
そんなバカな話が、あるか!
「水久保さん、会議の準備をお願いします。」
「はい!任せて下さい!」
内本さんに、敬礼をした私は、早速エレベーターの中に飛び込み、各階を回って、会議の資料を集めてくる。
その時、セクハラはと言うと……
はっきり言って、全く触られる事もないどころか、全く声すら掛けられない。
私の顔を見るなり、ほとんどの部長が、書類をサッと出してくるのだ。
おそらくあれは、内本さんに対してだけの、不器用なスキンシップだったのかもしれない。
「はぁーあ。色気0って、本当に虚しい。」
よくセクハラされるうちが華だ!なんて言うけれど、本当にそうかもしれない。
セクハラなんて、嫌ああ!と叫んでいたけれど、実際そんな心配はなかったようだ。
資料を集めて戻って来たら、社長室に内本さんの姿はなかった。
「あの、内本さんは……」
旦那様である社長に、内本さんの所在を聞くのも、何だか変な気分だ。
「内本君なら、お客様を迎えに行ったよ。」
そう言うと五貴さんは、立ち上がって私の側に、やってきた。
「やっと、つむぎと二人きりになった。」
ぎゅうっと抱きしめられ、今までの文句が、一瞬にして吹き飛ぶ。
「林は、優しくしてくれるかい?」
「うん、とっても。」
「それはよかった。」
甘い声が、私に降り注ぐ。
ああ、幸せ。
って、ちょっと。
「もう、五貴さん!私は林さんと暮らしてる訳じゃないのに!」
少しだけ、怒ってみる。
「ごめん、ごめん。週末には、ゆっくり二人で過ごせるから。」
怒ってみたのに、そんな事言われたら、また許してしまう。
「五貴さ~ん!」
「甘えん坊だな、つむぎは。」
すると外から、ガヤガヤと言う声がした。
「おっと、内本君が帰って来た。」
五貴さんは、私との関係を知られたくないのか、私を体から引き離した。
「これはこれは、折橋社長。」
「お久しぶりです。」
引き離された私を他所に、社長同士の懇談会が、始まって行く。
「ちょっと!水久保さん!」
内本さんの声にならない声が、聞こえてくる。
「会議の資料、作り終えた?」
「あっ……」
「もう!何やってんの!もう少しで社内会議、始まっちゃうじゃない!」
内本さんの温かい指導の元、二人で急いで会議用資料を作る。
「そうそう。社長、仕事が終わったら、今いるお客様とパーティーに出席なさるから。」
「パーティー!?」
と、言う事は運が良ければ、今日は一緒にいられる!?
「社長同士のパーティーには、秘書も同行するんだけど、あなたにはまだ早いでしょ。私が同席するわ。」
せっかくのチャンスを、内本さんに取られ、ガクリとくる私。
何度も言う通り。
私は、林さんと一緒に暮らしているつもりは、ないのに。
仕事を終え、家に帰って来ても、味気ない。
こんな広い家に、一人で住む事になるんだったら、結婚なんてしなければよかったな。
「林さんって、一人暮らし?寂しくない?」
「いえ、旦那様や奥様と共に暮らしていますので、寂しくはありません。」
さらりとすごい事を言われたのに、今の私には、それすら反応できない程、胸に隙間風が吹いていた。
次の日も、起きても家には私、一人きり。(現実には、林さんもこの家に住んでいるみたいだが。)
寝ぐせも付きっぱなし。
パジャマのまま、欠伸もし放題。
「おはようございます、奥様。」
「おはよう、林さ……」
ハッと目が覚めて、振り返る。
だが、そこには誰もいない。
気を集中させて、辺りを見回すと、気配すら感じない。
仕方ないか。
林さん、忍者だから。
(本当は、ただ使用人。)
諦めてテーブルにつくと、あんなに気配を感じられなかった林さんが、目の前で朝ご飯を並べてくれている。
「は、林さん!」
「はい?」
私の方を見た林さんは、五貴さんよりも、少し年上の人に見えた。
「あの……林さんって、本名は何なんですか?」
「私ですか?本名は、林です。」
なぜか、林さんと見つめ合う私。
「だって五貴さんが、面倒だから全員、林にしているって。」
「ああ、その事ですか。」
林さんは、ポンと手を叩く。
「元々、折橋様の執事等をしていたのが、林一族なのです。」
「一族!?」
親兄妹、従姉妹同士で折橋家に仕えているって事?
いいの、それで!?
「それで、林以外の者を雇っても、林にしたのです。確かに林以外の者もおりますが、旦那様に仕えているのは、基本林一族だけでございます。」
またまた、お金持ちの世界を知って、このままでいいのか、自問自答する。
「奥様は、少し旦那様に、ご遠慮されている部分が、おありのようですね。」
「遠慮……そうかなぁ。」
「もっと積極的に、旦那様とお話なさっては?」
朝ご飯を食べながら、林さんにアドバイスを受けると言う、本当に一緒に暮らしているのは、誰なのか、分からないシチュエーション。
でも、いろいろ聞いてはいけないような気がして、五貴さんに遠慮していたのは、事実。
お昼休みにでも、一緒にご飯食べようかな。
私は何となく、そう思った。
お昼休みになり、私は調度仕事が終わったと言う事にして、社長室に戻ってきた。
お昼、一緒に食べない?
うん、これでよし。
私が、社長室のドアに手をかけ、少しだけ開けた時だ。
「五貴。今日も、家に帰らないの?」
「怜亜も知ってるだろう?帰れない事。」
私は慌てて、ドアを閉めた。
五貴?
怜亜?
内本さんと、そんな風に呼び合ってるの?
私はドキドキしながら、またドアを少しだけ開けた。
「新婚なのに、いいの?」
五貴さんからの返事はない。
「愛想つかされて、出て行かれたらどうするの?」
「つむぎは、そんな女じゃないよ。」
その言葉にジーンときて、反動で少しだけ、ドアを押してしまった。
ちょうど五貴さんと、内本さんが見えた。
その様子に、目が丸くなる。
なんで?
どうして?
内本さんが、五貴さんをバックハグしてるの!?
「またまた、そんな事言って。」
そう言いながら、内本さんはどんどん、五貴さんにまとわりついていく。
「私達の関係は、水久保さんに言ってないんでしょ?」
私はドアをそのままにして、走り始めた。
遠くから、五貴さんが私を呼ぶ声がする。
でも、会いたくない。
トイレに駆け込んで、個室に閉じこもった。
「つむぎ!」
最上階のトイレは、あまり誰も来ないと知っているのか、五貴さんは堂々と女子トイレに入ってくる。
「出て来てくれ!つむぎ!」
個室のドアを、ドンドンと五貴さんが叩く。
「行って下さい!」
今は、五貴さんの顔なんて、見たくない。
「怜亜……内本君との事、見たんだろ?」
あの場面を思い出して、我慢していた涙が、ボロボロ出てくる。
「内本君とは……その……」
普通は、何もないんだ!でしょ。
私は怒りがこみあげてきた。
「出て行って下さい!」
「つむぎ!話を聞いてくれ!」
「聞きません!」
私の気持ちが変わらないと知ってか、五貴さんはしばらくして、女子トイレを出て行った。
「うっ……ううっ……」
嗚咽まで漏れてくる。
週末婚を持ち出されたのは、平日は内本さんと過ごしているから?
社会経験のあまりない私だったら、週末婚だと言えば、浮気も不倫も誤魔化せると思われていたんだ。
口惜しい。
やっぱり、週末婚なんてしなければよかった。
お金持ちと結婚して、いい気になって、その代償がこれだなんて、酷すぎる。
でも、こんなに胸が張り裂けそうに痛いのは……
五貴さんの事、本気で好きになってしまったから。
「五貴さんの、バカ……」
泣いても泣いても、胸の痛みは治まらない。
このまま別れようとも思えない、私も。
相当の、バカだ。
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