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第5章 今夜は初夜
①
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結婚には、勢いが大切だって、本当らしい。
目の前には、折橋さんの名前と印鑑が押された婚姻届けが、広がっている。
「さあ、つむぎ。早く。」
昨日まで、つむぎさんと呼んでいた折橋さんは、人が変わったように、私を呼び捨てにしている。
一日で、こんなにも世界は変わるんだろうか。
「ああ。今日が休みで、本当によかったね。」
折橋さんは両手を広げながら、外の天気を伺っている。
あの~、お兄さん。
急に人の家に来て、それはないんじゃない?
「婚姻届けを出したら、直ぐに僕の部屋へ引っ越そう。楽しみだね、つむぎ。」
ワクワクしているのは、折橋さんだけですと言ったら、悲しい顔をされるかな。
昨日の夜、思い余って告白したのが運の尽き。
そのまま、奥さんになるねと言われ、頷いてしまったが為に、今に至る。
でも、折橋さんを好きな事に、嘘はない。
私は婚姻届けに、自分の名前と印鑑を押した。
「よし!区役所へ、直行だ!」
「待って下さい。」
私は、折橋さんの腕を掴んだ。
「婚姻届け、出すだけですか?」
折橋さんは、目をパチパチさせている。
「……結婚式、って事?」
「はい。」
少なくても私は、結婚式をしたい。
両親にも、晴れの姿を見せてあげたい。
「そうだな。落ち着いてから、盛大にやろう。」
「せ、盛大……」
私は思わず、頭を横に振ってしまった。
「盛大じゃなくてもいいです!本当に普通に!」
「普通って何?一生に一度の事なんだから、思い出に残るモノにしようよ。」
折橋さん、何だかグイグイ事を進めようとしているのは、気のせいなんでしょうか。
「ああ、今から楽しくなりそうだ。」
私よりもウキウキしている折橋さんを横目に、私はリムジンに乗って、区役所へとやってきた。
二人で婚姻届けを、担当の人に渡す。
「はい、おめでとうございます。」
「ありがとうございます!」
一人テンションの高い折橋さんを置いて、私はまだ他人事のように、思えてしまう。
それはただ、紙一枚に名前を書いただけだからかな。
「つむぎ。今から、折橋つむぎになったんだね。」
「はあ。」
他の場所を見たって、何も変わってはいない。
「まだ、実感が湧かない?」
「うん。」
わずか、10分足らずでリムジンに戻って来た私は、この間に名字が水久保から折橋に変わった。
って、言っても誰が信じるんだろう。
「まあ、女性はそうだよね。でも、直ぐに実感が湧くよ。」
「うん。」
さっきから私、うんしか言っていない。
折橋……五貴さんには悪いけれど、実感が湧くのは、大分先だと思う。
と、考えていた矢先だ。
リムジンは、五貴さんのマンションに着き、いつの間にか私の荷物も、まるで今まで住んでいたかのように、なじんでいた。
「ええ!?」
「ははは!驚いた?さっき僕達が区役所に行っている間に、皆に運ばせておいたんだ。」
「皆!?皆って、誰ですか!?」
「皆って、知らない?小さい頃から、面倒見てくれてる人達。」
「知らないです!って言うか、そんな人達、普通はいません!!」
さすが御曹司。
影には、何人もの使用人がいるんだ。
「それよりも見て、つむぎ。僕達の新居だよ。」
五貴さんに誘われて、リビング、キッチン、バスにベッドルーム。
ウォークインクローゼットまで、見せられた。
「どう?気に入ってくれた?」
「はい……」
ワンルーム暮らしだった私にとっては、こんな広くて綺麗なマンションで暮らせるなんて、夢みたいな話だ。
そして気づく!
一番大事な事。
「あの、五貴さん。」
「どうした?」
いつの間にか、置かれていたソファーで、くつろいでいる五貴さんの隣に座った。
「ここにも、その……使用人の方と言うか、皆さん、いらっしゃるんですか?」
五貴さんは、ニコッと笑った。
「いるよ。」
「えっ!?どこ!?」
私は、辺りを見回した。
でも、見える場所には、誰もいない。
と言うか、一人?
それとも何人かいるの?
それすらも、分からない。
「ただね。彼らはとても優秀で、僕達がいる時には、姿を見せないようにしているんだ。」
姿を見せない……まるで……
「……忍びのような人達ですね。」
「ははははっ!」
途端に五貴さんが、お腹を抱えて笑いだした。
「忍び!つむぎは、面白い事を言うね。」
別に笑わせるつもりはなかったけれど、好きな人がこんなに笑ってくれるなら、すっごく嬉しい。
「それじゃあ、夕食は別に皆が、作ってくれる訳じゃないんですね。」
「ん?言えば、作ってくれるよ。」
言えばって、どうやって?
私が、首を傾げた時だ。
五貴さんが、パンパンッと手を打った。
「お呼びですか?ご主人様。」
「きゃああああ!」
ついさっきまで、私達の後ろには、誰もいなかったのに!!
「あっ、呼び方変えた?」
「ご結婚されたのですから、坊ちゃまと呼ぶのは、不適切かと。」
「ははは。気が利くね。」
肝心の五貴さんは、まるでそれが当たり前のように、会話を続けている。
私なんて驚き過ぎて、まだドキドキしてるって言うのに。
「突然だけど、今日の夕食、今から作れる?」
「お任せ下さい。」
そしてその使用人の人は、真っすぐ台所へと行った。
そこで初めて、男性の人だと言う事が、分かった。
「お、男の方なんですね。」
「心配しなくていい。彼はなんでも、できるからね。」
その人がガチャと、冷蔵庫を開けると、今日引っ越してきたばかりだと言うのに、食材がたくさん入っていた。
「まさか、買い物も!?」
「ね。大丈夫でしょ?」
そう言って五貴さんは、ニコニコしている。
しかも、その人。
サッサと食材を出すと、トントンと軽快な音を立てながら、それらを切って行く。
絶対に、私以上に料理は上手いはずだ。
「今日の、夕食は何?」
「シーフードグラタンでございます。」
「そうか。」
五貴さんは何か考えると、急に立ち上がった。
「つむぎ、ワインセラーに行こう。」
「ワイン、セラー?」
私は、目が点になった。
「ほらほら。」
五貴さんに腕を引かれ、私は廊下へとやってきた。
「ここだよ。」
「ぎゃっ!いつの間に!?」
普通のマンションの廊下に、ワインセラーがあるなんて、見た事がない。
しかも、何でさっき家の中を見た時に、教えてくれなかったの!?
「つむぎは、ワイン飲める?」
「いえ、その前に飲んだ事が、ありません。」
「そうか。そっちか。」
五貴さんは、数あるワインの中から、赤ワインを一本取り出した。
「これなら、初心者向けだ。」
ちらっと見ると、名前にシャトー何とかと、書いてある。
「そ、そ、そそそれって……」
「ん?何?」
「高いワインなのでは?」
「あっ、分かる?」
五貴さんは、これ見よがしに、ラベルを私に見せた。
「いや、ダメです!高いワインを飲んだ事もない私に!」
「そんな事ないよ、つむぎ。一番最初に飲むワインはね、いい物を選んだ方がいいんだよ。」
五貴さんは私の腕を掴むと、ダイニングの椅子に、私を座らせた。
「ワイングラスを、二つ。」
「はい。」
使用人兼料理人の人が(名前は知らない)、知らない間に、ワイングラスを持って立っている。
「ちょっと待ってね。今、開けるから。」
五貴さんは、ソムリエナイフでコルクを抜くと、その匂いを嗅ぎ始めた。
「あの、それで何か分かるんですか?」
ワインならまだしも、コルクの匂いを嗅ぐなんて。
「分かるよ。ワインが痛んでないかがね。」
「へえ……」
なんだか五貴さん、ソムリエみたい。
「そこまで知ってるなんて、意外ですね。」
「そうかな。」
五貴さんはボトルを持つと、グラスにワインを注いだ。
しかも、1~2cmしか注いでいない。
「これしか、注がないんですか?」
「最初はね。これで、テイスティングするんだよ。さあ、飲んでみて。」
「はい。」
ワインを飲む前に、息をゴクンと飲んだ。
人生初めての、ワイン。
五貴さんが、私の為に選んでくれたワイン。
しかも、高級なシャトー何とか。
また、手が震えてきた。
「大丈夫?手が震えてるよ?つむぎ。」
「だ、大丈夫……」
カタカタ震えながら、ワインを一口飲んで見た。
口の中で、葡萄の甘味と、渋味が混ざる。
そして、ほんのりとアルコールが鼻から抜ける。
「美味しい……」
「だろ?」
私達は、見つめ合いながら笑った。
「よかった。」
五貴さんは、ほっとしているようだった。
「もしかしたらつむぎは、勢いで結婚するって言ってくれたんじゃないかって、思ってね。」
ああ、バレていたのね。
私は、気が遠くなりかけた。
「だから僕と一緒にいて、楽しそうにしてくれている様子を見ると、安心するよ。」
「五貴さん……」
こんなイケメンの社長に、そんな事言われるなんて!
体がとろけそうになる。
「私も。」
ハニカミながら、五貴さんを見つめた。
「五貴さんって、社長だし、お金持ちの御曹司だし、身の回りの事って、全部お手伝いさんがやってくれてるんだろうなぁって、思っていた。でも、私の為にワインを用意してくれたり。すごく嬉しい!」
私が笑顔を見せると、五貴さんも微笑んでくれた。
「もう少し、ワイン飲める?」
「はい!」
こんな幸せな時間が来るのなら、もっと早く結婚すればよかった。
目の前には、折橋さんの名前と印鑑が押された婚姻届けが、広がっている。
「さあ、つむぎ。早く。」
昨日まで、つむぎさんと呼んでいた折橋さんは、人が変わったように、私を呼び捨てにしている。
一日で、こんなにも世界は変わるんだろうか。
「ああ。今日が休みで、本当によかったね。」
折橋さんは両手を広げながら、外の天気を伺っている。
あの~、お兄さん。
急に人の家に来て、それはないんじゃない?
「婚姻届けを出したら、直ぐに僕の部屋へ引っ越そう。楽しみだね、つむぎ。」
ワクワクしているのは、折橋さんだけですと言ったら、悲しい顔をされるかな。
昨日の夜、思い余って告白したのが運の尽き。
そのまま、奥さんになるねと言われ、頷いてしまったが為に、今に至る。
でも、折橋さんを好きな事に、嘘はない。
私は婚姻届けに、自分の名前と印鑑を押した。
「よし!区役所へ、直行だ!」
「待って下さい。」
私は、折橋さんの腕を掴んだ。
「婚姻届け、出すだけですか?」
折橋さんは、目をパチパチさせている。
「……結婚式、って事?」
「はい。」
少なくても私は、結婚式をしたい。
両親にも、晴れの姿を見せてあげたい。
「そうだな。落ち着いてから、盛大にやろう。」
「せ、盛大……」
私は思わず、頭を横に振ってしまった。
「盛大じゃなくてもいいです!本当に普通に!」
「普通って何?一生に一度の事なんだから、思い出に残るモノにしようよ。」
折橋さん、何だかグイグイ事を進めようとしているのは、気のせいなんでしょうか。
「ああ、今から楽しくなりそうだ。」
私よりもウキウキしている折橋さんを横目に、私はリムジンに乗って、区役所へとやってきた。
二人で婚姻届けを、担当の人に渡す。
「はい、おめでとうございます。」
「ありがとうございます!」
一人テンションの高い折橋さんを置いて、私はまだ他人事のように、思えてしまう。
それはただ、紙一枚に名前を書いただけだからかな。
「つむぎ。今から、折橋つむぎになったんだね。」
「はあ。」
他の場所を見たって、何も変わってはいない。
「まだ、実感が湧かない?」
「うん。」
わずか、10分足らずでリムジンに戻って来た私は、この間に名字が水久保から折橋に変わった。
って、言っても誰が信じるんだろう。
「まあ、女性はそうだよね。でも、直ぐに実感が湧くよ。」
「うん。」
さっきから私、うんしか言っていない。
折橋……五貴さんには悪いけれど、実感が湧くのは、大分先だと思う。
と、考えていた矢先だ。
リムジンは、五貴さんのマンションに着き、いつの間にか私の荷物も、まるで今まで住んでいたかのように、なじんでいた。
「ええ!?」
「ははは!驚いた?さっき僕達が区役所に行っている間に、皆に運ばせておいたんだ。」
「皆!?皆って、誰ですか!?」
「皆って、知らない?小さい頃から、面倒見てくれてる人達。」
「知らないです!って言うか、そんな人達、普通はいません!!」
さすが御曹司。
影には、何人もの使用人がいるんだ。
「それよりも見て、つむぎ。僕達の新居だよ。」
五貴さんに誘われて、リビング、キッチン、バスにベッドルーム。
ウォークインクローゼットまで、見せられた。
「どう?気に入ってくれた?」
「はい……」
ワンルーム暮らしだった私にとっては、こんな広くて綺麗なマンションで暮らせるなんて、夢みたいな話だ。
そして気づく!
一番大事な事。
「あの、五貴さん。」
「どうした?」
いつの間にか、置かれていたソファーで、くつろいでいる五貴さんの隣に座った。
「ここにも、その……使用人の方と言うか、皆さん、いらっしゃるんですか?」
五貴さんは、ニコッと笑った。
「いるよ。」
「えっ!?どこ!?」
私は、辺りを見回した。
でも、見える場所には、誰もいない。
と言うか、一人?
それとも何人かいるの?
それすらも、分からない。
「ただね。彼らはとても優秀で、僕達がいる時には、姿を見せないようにしているんだ。」
姿を見せない……まるで……
「……忍びのような人達ですね。」
「ははははっ!」
途端に五貴さんが、お腹を抱えて笑いだした。
「忍び!つむぎは、面白い事を言うね。」
別に笑わせるつもりはなかったけれど、好きな人がこんなに笑ってくれるなら、すっごく嬉しい。
「それじゃあ、夕食は別に皆が、作ってくれる訳じゃないんですね。」
「ん?言えば、作ってくれるよ。」
言えばって、どうやって?
私が、首を傾げた時だ。
五貴さんが、パンパンッと手を打った。
「お呼びですか?ご主人様。」
「きゃああああ!」
ついさっきまで、私達の後ろには、誰もいなかったのに!!
「あっ、呼び方変えた?」
「ご結婚されたのですから、坊ちゃまと呼ぶのは、不適切かと。」
「ははは。気が利くね。」
肝心の五貴さんは、まるでそれが当たり前のように、会話を続けている。
私なんて驚き過ぎて、まだドキドキしてるって言うのに。
「突然だけど、今日の夕食、今から作れる?」
「お任せ下さい。」
そしてその使用人の人は、真っすぐ台所へと行った。
そこで初めて、男性の人だと言う事が、分かった。
「お、男の方なんですね。」
「心配しなくていい。彼はなんでも、できるからね。」
その人がガチャと、冷蔵庫を開けると、今日引っ越してきたばかりだと言うのに、食材がたくさん入っていた。
「まさか、買い物も!?」
「ね。大丈夫でしょ?」
そう言って五貴さんは、ニコニコしている。
しかも、その人。
サッサと食材を出すと、トントンと軽快な音を立てながら、それらを切って行く。
絶対に、私以上に料理は上手いはずだ。
「今日の、夕食は何?」
「シーフードグラタンでございます。」
「そうか。」
五貴さんは何か考えると、急に立ち上がった。
「つむぎ、ワインセラーに行こう。」
「ワイン、セラー?」
私は、目が点になった。
「ほらほら。」
五貴さんに腕を引かれ、私は廊下へとやってきた。
「ここだよ。」
「ぎゃっ!いつの間に!?」
普通のマンションの廊下に、ワインセラーがあるなんて、見た事がない。
しかも、何でさっき家の中を見た時に、教えてくれなかったの!?
「つむぎは、ワイン飲める?」
「いえ、その前に飲んだ事が、ありません。」
「そうか。そっちか。」
五貴さんは、数あるワインの中から、赤ワインを一本取り出した。
「これなら、初心者向けだ。」
ちらっと見ると、名前にシャトー何とかと、書いてある。
「そ、そ、そそそれって……」
「ん?何?」
「高いワインなのでは?」
「あっ、分かる?」
五貴さんは、これ見よがしに、ラベルを私に見せた。
「いや、ダメです!高いワインを飲んだ事もない私に!」
「そんな事ないよ、つむぎ。一番最初に飲むワインはね、いい物を選んだ方がいいんだよ。」
五貴さんは私の腕を掴むと、ダイニングの椅子に、私を座らせた。
「ワイングラスを、二つ。」
「はい。」
使用人兼料理人の人が(名前は知らない)、知らない間に、ワイングラスを持って立っている。
「ちょっと待ってね。今、開けるから。」
五貴さんは、ソムリエナイフでコルクを抜くと、その匂いを嗅ぎ始めた。
「あの、それで何か分かるんですか?」
ワインならまだしも、コルクの匂いを嗅ぐなんて。
「分かるよ。ワインが痛んでないかがね。」
「へえ……」
なんだか五貴さん、ソムリエみたい。
「そこまで知ってるなんて、意外ですね。」
「そうかな。」
五貴さんはボトルを持つと、グラスにワインを注いだ。
しかも、1~2cmしか注いでいない。
「これしか、注がないんですか?」
「最初はね。これで、テイスティングするんだよ。さあ、飲んでみて。」
「はい。」
ワインを飲む前に、息をゴクンと飲んだ。
人生初めての、ワイン。
五貴さんが、私の為に選んでくれたワイン。
しかも、高級なシャトー何とか。
また、手が震えてきた。
「大丈夫?手が震えてるよ?つむぎ。」
「だ、大丈夫……」
カタカタ震えながら、ワインを一口飲んで見た。
口の中で、葡萄の甘味と、渋味が混ざる。
そして、ほんのりとアルコールが鼻から抜ける。
「美味しい……」
「だろ?」
私達は、見つめ合いながら笑った。
「よかった。」
五貴さんは、ほっとしているようだった。
「もしかしたらつむぎは、勢いで結婚するって言ってくれたんじゃないかって、思ってね。」
ああ、バレていたのね。
私は、気が遠くなりかけた。
「だから僕と一緒にいて、楽しそうにしてくれている様子を見ると、安心するよ。」
「五貴さん……」
こんなイケメンの社長に、そんな事言われるなんて!
体がとろけそうになる。
「私も。」
ハニカミながら、五貴さんを見つめた。
「五貴さんって、社長だし、お金持ちの御曹司だし、身の回りの事って、全部お手伝いさんがやってくれてるんだろうなぁって、思っていた。でも、私の為にワインを用意してくれたり。すごく嬉しい!」
私が笑顔を見せると、五貴さんも微笑んでくれた。
「もう少し、ワイン飲める?」
「はい!」
こんな幸せな時間が来るのなら、もっと早く結婚すればよかった。
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