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深雪 ~みゆき~
③
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「えっ…何か……変なこと言った?」
私は首を振りました。
「いいえ…嬉しいんです。そう言ってもらえて…」
私がそう言うと、紳太郎様はほっとしたようでした。
「よかったぁ…」
そしてまた、私の好きな笑顔を見せてくれました。
でもその一方で私は、胸が張り裂けそうになるくらいに悲しかったのです。
紳太郎様の心の中に、私はいない。
分かりきっていたはずの事なのに、現実を突きつけられると、胸の痛さに涙がこぼれる。
そして、あれだけ私を想ってくれる人がいるのに、私はその胸に飛び込めない。
これだけ想いは実らないというのに、私には紳太郎様しか考えられない。
私はいっそ、この家を出ようと思いました。
このままでは、想いを寄せる紳太郎様にも、私を想ってくれる倫太郎様にも、申し訳ないと思ったんです。
暇を頂きたいと願いを出した一週間後、旦那様は私を部屋に呼びました。
「旦那様、深雪です。」
「入りなさい。」
戸を開けた先には、倫太郎様と紳太郎様もいらっしゃいました。
「二人にも、深雪の事を話そうと思ってね。」
「はい……」
顔を上げなくても、倫太郎様と紳太郎様が、不思議がっているのが分かりました。
「実は深雪が、暇を欲しいと言ってきてるんだ。」
「えっ…」
声を上げたのは、紳太郎様の方でした。
「理由は……何なんですか?」
倫太郎様の声は、震えていらっしゃいました。
「……私事です。どうか、ご理解下さい。」
それだけ言いました。
「どうするか、おまえ達に任せよう。」
旦那様はそう、仰いました。
倫太郎様は、手を強く握りました。
「深雪が……そう望むのなら……」
自分の気持ちよりも、私の気持ちを尊重してくれる、倫太郎様らしい答えでした。
「紳太郎は?」
旦那様は、紳太郎様にもお聞きになりました。
「僕は、嫌です!!」
紳太郎様ははっきりと、そう仰って下さいました。
「兄さんは、どうしてそんなに、物分かりがいい振りをするんだよ。」
「紳太郎……」
「俺は嫌だ!深雪がいなくなるなんて、絶対に嫌だ!!」
紳太郎様の眼には、涙が溜まっていました。
「だってそうじゃないか。深雪は母さんが亡くなってあと、ずっと俺達の面倒を見てくれたんだ。俺達にとっては、母親みたいなものじゃないか!」
「そんな!…」
私は思わず、大きな声を出してしまいました。
「お二人の母親は、亡くなった奥様だけです。そんなふうに言われると、私は奥様に、申し訳が立ちません。」
「だったら、姉さんだ!」
紳太郎様は続けて、そう叫びました。
「深雪は…俺達の姉弟だよ……家族だよ。」
家族……
そう仰ってくれた紳太郎様の言葉に、胸が震えました。
「深雪……母さんや風音達みたいに、俺達の前からいなくならないでくれ。頼む。」
「紳太郎様……」
「俺たちには…深雪が必要なんだ。お願いだ…この家からいなくならないでくれ……」
紳太郎様のお気持ちを、私はこの時、初めて知りました。
「そう言うことだ、深雪。」
旦那様は静かに、そう仰いました。
「これからも、真木家を支えてくれよ。」
「…はい。」
自然に、そう答えられました。
「では、決まったところで、私は仕事に戻るとしよう。」
そして旦那様は、部屋を出て行かれました。
紳太郎様は手で涙を拭うと、照れ笑いを見せていました。
「そうだ、学校の課題が残っていたんだ。」
そう言って、泣いた顔を見られないようにと、旦那様と同じように、部屋を出て行かれました。
あっという間に部屋には、私と倫太郎様が残りました。
「……僕のせいですね。」
倫太郎様が、ボソッと呟きました。
「思い返してみれば、自分の気持ちを、一方的に押し付けるだけで、あなたの気持ちを、考えることはしなかった……」
倫太郎様は、私の前に来ると、両手をついて頭を下げた。
「私を、許して下さい。」
「倫太郎様……」
私は慌てて、側に近づいた。
「頭を上げて下さい。この家を継ぐ人が、使用人へ頭を下げてはいけませんよ。」
私がそう言っても、倫太郎様は、顔を上げては下さいませんでした。
「これは使用人にとしての深雪にではなく、僕の初恋だったあなたに言わせて下さい。」
「倫太郎様?」
「もう二度と……あんな事はしません。ですから……」
倫太郎様の身体が、小刻みに震えているのが分かりました。
「紳太郎の為にも……この家から、離れないで下さい。」
自分の事よりも、大切な人の事を先に考える。
倫太郎様はそういう方でした。
「はい…」
私の返事にやっと、倫太郎様は顔を上げてくれました。
「ずっと……お二人のお側にいます。」
倫太郎様はやっと、笑顔になりました。
「よかった。」
倫太郎様はほっとしたのか、足を崩されました。
「あなたが、この家を出て行くと聞いた瞬間、僕は……」
倫太郎様は、そっと私を見ました。
「生きた心地がしなかった。」
お二人にそう思われるなんて、私はなんて幸せ者なんだろうと思いました。
それから、20年程経った頃でしょうか。
その間、倫太郎様も紳太郎様もご結婚されて、お子様にも恵まれました。
紳太郎様は結婚して2年後くらいに、お向かいの敷地に家を建て、そちらに移り住みましたけどね。
私はその時、本家の……倫太郎様の家の使用人達を、まとめる立場にありましたから、気軽に移ることなんてできなかったんです。
それは寂しい時もありましたよ。
今までは当たり前のように、紳太郎様のお側にいたのに、会うことすらできなくなったんですから。
それでも時々、紳太郎様は私の家に来て下さって、二人でお酒を酌み交わす事もありましてね。
その時だけは、癒されるというか、苦労の全てを忘れることができたんです。
「いつも家を訪ねて悪いね、深雪。」
「いいえ。お気になさいますな。」
いつもそう言っては、ほら隣の部屋にある、洋風の椅子に座って、二人で飲んでいたんですよ。
そんな時決まって、紳太郎様がお話するのは、奥様の詩野様の事でした。
「こうしている時も、せっかくのお二人の時間を、お邪魔してしまいましたね。」
私がそう言うと、紳太郎様は私の言葉を、笑い飛ばしていました。
「家にいる時は、いつも詩野と二人きりだよ。」
「まあ、ご馳走様です。」
私なんかは邪魔なんかにもならないほど、お二人の仲は良かったんですね。
「兄貴は元気か?」
「ええ。気になさるなら、本家の方にも、顔をお出しになればよろしいのに。」
「一旦家を出ると、なかなか行きづらいものがあってね。」
倫太郎様と紳太郎様の間に、何があったかは知りませんでしたが なんとなく、お二人の間には、見えない溝があったような気がしましたね。
男兄弟というものがそういうものなのか、どちらとも上に立つ立場だからなのか、そんなふうにも考えましたけれどね。
「深雪、ほら。」
一緒に呑んでいる時は、いつも決まって紳太郎様が、お酒を注いでくれました。
「しかしこうしていると、本当に姉弟みたいだな。」
「そうですか?」
「ああ……13の頃から俺の面倒を、見てくれているからかな。近くに住んでいる姉の元へ、訪ねているようだよ。」
「ふふふ。」
「ところで、姉さん。」
「何でしょう?」
紳太郎様の冗談に、乗ったつもりでした。
「今、幸せか?」
紳太郎様の質問は、いつも突然でした。
「ええ…幸せですよ。一体どうしたんですか?」
紳太郎様は、穏やかな顔で話し始めました。
「深雪は…結婚も断って、真木家に仕えてくれているだろう?もし、この家に来なかったら、人並みの幸せも手に入ったのにと、思わないのかなってね。」
「結婚は……縁がなかったのです。いいんですよ、私は今のままで。」
「そうか……それなら、いつまでもこうして、深雪を酒を酌み交わせるなあ……」
「そう…ですね……」
その日は珍しく、二人で夜更けまで、お酒を飲んでいましたね。
幼い頃、女の幸せは結婚して子供を産むことだと、母から聞かされていました。
ですが私は社会に出て、別の幸せもあるという事を知ったんです。
好きな人と、自分の想う人と、こうして二人だけでお酒を酌み交わす。
ええ、そうです。
それが私の、幸せだったんですよ。
私は首を振りました。
「いいえ…嬉しいんです。そう言ってもらえて…」
私がそう言うと、紳太郎様はほっとしたようでした。
「よかったぁ…」
そしてまた、私の好きな笑顔を見せてくれました。
でもその一方で私は、胸が張り裂けそうになるくらいに悲しかったのです。
紳太郎様の心の中に、私はいない。
分かりきっていたはずの事なのに、現実を突きつけられると、胸の痛さに涙がこぼれる。
そして、あれだけ私を想ってくれる人がいるのに、私はその胸に飛び込めない。
これだけ想いは実らないというのに、私には紳太郎様しか考えられない。
私はいっそ、この家を出ようと思いました。
このままでは、想いを寄せる紳太郎様にも、私を想ってくれる倫太郎様にも、申し訳ないと思ったんです。
暇を頂きたいと願いを出した一週間後、旦那様は私を部屋に呼びました。
「旦那様、深雪です。」
「入りなさい。」
戸を開けた先には、倫太郎様と紳太郎様もいらっしゃいました。
「二人にも、深雪の事を話そうと思ってね。」
「はい……」
顔を上げなくても、倫太郎様と紳太郎様が、不思議がっているのが分かりました。
「実は深雪が、暇を欲しいと言ってきてるんだ。」
「えっ…」
声を上げたのは、紳太郎様の方でした。
「理由は……何なんですか?」
倫太郎様の声は、震えていらっしゃいました。
「……私事です。どうか、ご理解下さい。」
それだけ言いました。
「どうするか、おまえ達に任せよう。」
旦那様はそう、仰いました。
倫太郎様は、手を強く握りました。
「深雪が……そう望むのなら……」
自分の気持ちよりも、私の気持ちを尊重してくれる、倫太郎様らしい答えでした。
「紳太郎は?」
旦那様は、紳太郎様にもお聞きになりました。
「僕は、嫌です!!」
紳太郎様ははっきりと、そう仰って下さいました。
「兄さんは、どうしてそんなに、物分かりがいい振りをするんだよ。」
「紳太郎……」
「俺は嫌だ!深雪がいなくなるなんて、絶対に嫌だ!!」
紳太郎様の眼には、涙が溜まっていました。
「だってそうじゃないか。深雪は母さんが亡くなってあと、ずっと俺達の面倒を見てくれたんだ。俺達にとっては、母親みたいなものじゃないか!」
「そんな!…」
私は思わず、大きな声を出してしまいました。
「お二人の母親は、亡くなった奥様だけです。そんなふうに言われると、私は奥様に、申し訳が立ちません。」
「だったら、姉さんだ!」
紳太郎様は続けて、そう叫びました。
「深雪は…俺達の姉弟だよ……家族だよ。」
家族……
そう仰ってくれた紳太郎様の言葉に、胸が震えました。
「深雪……母さんや風音達みたいに、俺達の前からいなくならないでくれ。頼む。」
「紳太郎様……」
「俺たちには…深雪が必要なんだ。お願いだ…この家からいなくならないでくれ……」
紳太郎様のお気持ちを、私はこの時、初めて知りました。
「そう言うことだ、深雪。」
旦那様は静かに、そう仰いました。
「これからも、真木家を支えてくれよ。」
「…はい。」
自然に、そう答えられました。
「では、決まったところで、私は仕事に戻るとしよう。」
そして旦那様は、部屋を出て行かれました。
紳太郎様は手で涙を拭うと、照れ笑いを見せていました。
「そうだ、学校の課題が残っていたんだ。」
そう言って、泣いた顔を見られないようにと、旦那様と同じように、部屋を出て行かれました。
あっという間に部屋には、私と倫太郎様が残りました。
「……僕のせいですね。」
倫太郎様が、ボソッと呟きました。
「思い返してみれば、自分の気持ちを、一方的に押し付けるだけで、あなたの気持ちを、考えることはしなかった……」
倫太郎様は、私の前に来ると、両手をついて頭を下げた。
「私を、許して下さい。」
「倫太郎様……」
私は慌てて、側に近づいた。
「頭を上げて下さい。この家を継ぐ人が、使用人へ頭を下げてはいけませんよ。」
私がそう言っても、倫太郎様は、顔を上げては下さいませんでした。
「これは使用人にとしての深雪にではなく、僕の初恋だったあなたに言わせて下さい。」
「倫太郎様?」
「もう二度と……あんな事はしません。ですから……」
倫太郎様の身体が、小刻みに震えているのが分かりました。
「紳太郎の為にも……この家から、離れないで下さい。」
自分の事よりも、大切な人の事を先に考える。
倫太郎様はそういう方でした。
「はい…」
私の返事にやっと、倫太郎様は顔を上げてくれました。
「ずっと……お二人のお側にいます。」
倫太郎様はやっと、笑顔になりました。
「よかった。」
倫太郎様はほっとしたのか、足を崩されました。
「あなたが、この家を出て行くと聞いた瞬間、僕は……」
倫太郎様は、そっと私を見ました。
「生きた心地がしなかった。」
お二人にそう思われるなんて、私はなんて幸せ者なんだろうと思いました。
それから、20年程経った頃でしょうか。
その間、倫太郎様も紳太郎様もご結婚されて、お子様にも恵まれました。
紳太郎様は結婚して2年後くらいに、お向かいの敷地に家を建て、そちらに移り住みましたけどね。
私はその時、本家の……倫太郎様の家の使用人達を、まとめる立場にありましたから、気軽に移ることなんてできなかったんです。
それは寂しい時もありましたよ。
今までは当たり前のように、紳太郎様のお側にいたのに、会うことすらできなくなったんですから。
それでも時々、紳太郎様は私の家に来て下さって、二人でお酒を酌み交わす事もありましてね。
その時だけは、癒されるというか、苦労の全てを忘れることができたんです。
「いつも家を訪ねて悪いね、深雪。」
「いいえ。お気になさいますな。」
いつもそう言っては、ほら隣の部屋にある、洋風の椅子に座って、二人で飲んでいたんですよ。
そんな時決まって、紳太郎様がお話するのは、奥様の詩野様の事でした。
「こうしている時も、せっかくのお二人の時間を、お邪魔してしまいましたね。」
私がそう言うと、紳太郎様は私の言葉を、笑い飛ばしていました。
「家にいる時は、いつも詩野と二人きりだよ。」
「まあ、ご馳走様です。」
私なんかは邪魔なんかにもならないほど、お二人の仲は良かったんですね。
「兄貴は元気か?」
「ええ。気になさるなら、本家の方にも、顔をお出しになればよろしいのに。」
「一旦家を出ると、なかなか行きづらいものがあってね。」
倫太郎様と紳太郎様の間に、何があったかは知りませんでしたが なんとなく、お二人の間には、見えない溝があったような気がしましたね。
男兄弟というものがそういうものなのか、どちらとも上に立つ立場だからなのか、そんなふうにも考えましたけれどね。
「深雪、ほら。」
一緒に呑んでいる時は、いつも決まって紳太郎様が、お酒を注いでくれました。
「しかしこうしていると、本当に姉弟みたいだな。」
「そうですか?」
「ああ……13の頃から俺の面倒を、見てくれているからかな。近くに住んでいる姉の元へ、訪ねているようだよ。」
「ふふふ。」
「ところで、姉さん。」
「何でしょう?」
紳太郎様の冗談に、乗ったつもりでした。
「今、幸せか?」
紳太郎様の質問は、いつも突然でした。
「ええ…幸せですよ。一体どうしたんですか?」
紳太郎様は、穏やかな顔で話し始めました。
「深雪は…結婚も断って、真木家に仕えてくれているだろう?もし、この家に来なかったら、人並みの幸せも手に入ったのにと、思わないのかなってね。」
「結婚は……縁がなかったのです。いいんですよ、私は今のままで。」
「そうか……それなら、いつまでもこうして、深雪を酒を酌み交わせるなあ……」
「そう…ですね……」
その日は珍しく、二人で夜更けまで、お酒を飲んでいましたね。
幼い頃、女の幸せは結婚して子供を産むことだと、母から聞かされていました。
ですが私は社会に出て、別の幸せもあるという事を知ったんです。
好きな人と、自分の想う人と、こうして二人だけでお酒を酌み交わす。
ええ、そうです。
それが私の、幸せだったんですよ。
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