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第六章-朔日-
第6章 第90話
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「寺院も、営利企業でこそありませんが、慈善団体でもありません。相応の対価なしに経を唱え葬儀を行い、あるいは祝い事を取り仕切っていたら、あっという間に経営が立ち行かなくなります。この『都』の寺院とてもそれは同じ事。自らの葬儀の為、自ら奉仕し功徳を積む。御遺体をここで働かせることについては、僧侶の間ではそのように考える事としています。おためごかしと言われても仕方ないとは思いますが」
モーセス・グースは、そういって肩をすくめる。
「問題があるとすれば、当たり前ですが御遺体の多くは御老人である事、無理が出来ません。逆に、若くして亡くなった御遺体は、数が少ない上に、多くの場合で何らかの、死に至るような怪我か、病気を持っていることが殆どです。必然的に、御高齢の御遺体は早めに引退していただく、若い御遺体はその分長く働いていただく、その為に、欠損や障害がある場合は、『奉仕種族』の組織による補完が行われます」
「でしょうね」
「そりゃまあ……」
ユモと雪風は、曖昧に頷く。
「だからという事でも無いですが、このような御遺体に施す処置として、『奉仕種族の脳』に対する『教育』は、最低限のもの、下働きとして活動するのに必要十分な程度となります。これに対し、高位の『同胞団員』の場合は、元の人格や行動を再現出来るよう、充分な『教育』が行われます。ユキさんが感じられた、生気が無いというのは、下働きと『同胞団員』で差のある、この部分によるものかと思います」
「……まあ、そう言われるとそうかも」
「理屈としては、納得は行くわよね」
雪風に続けて、ユモもおおむねの同意を示す。
「少なくとも、下働きについては……でも」
ユモは、それでも納得のいかない点について、質問を重ねる。
「それだと、上位の『同胞団員』とやらまで思考が画一的な事の説明がつかないのと、もう一つ」
ユモの目が、スッと厳しくなる。
「モーセスさん、あんた、ちょいちょい『奉仕種族』は暴走するって言ってたわよね?そこんところ、下働きにしろ『同胞団員』にしろ安定しているように見えるんだけど……」
言いながら、ユモは雪風を見る。ユモと視線を合わせた雪風は、軽く頷く、ユモと同時に。
「それは、私も気になってました」
ニーマントも、ユモに同意する。
オーガストも、頷く。
「二つのご質問の答えは、『ユゴスキノコ』が人の感情や人格の何たるかを理解しきれておらず、また、それが故に電気的、電子的な技術でそこを補っていることに帰結すると言えましょう」
モーセスの表情は、複雑だ。自嘲的であるのか、それとも、『ユゴスキノコ』を嘲笑しているのか。
「まず、下働きは元より、高位の『同胞団員』に対しても、実際のところ、『教育』は実用最低限か、あるいはそれを下回るものであると、拙僧から見ればそう思えるのです。と言いますのは、まず、この『教育』において完璧はあり得ない、いかに完全にオリジナルをコピーしたとしても、次の瞬間には生体であるオリジナル自体も変容しており、どこまで行ってもコピーは過去のオリジナルのそれでしかない、という事実があります」
一旦言葉を切って一同を見るモーセスに、一同は小さく頷いて、理解出来ている事と、同意していることを示す。
頷き返して、モーセスは続ける。
「そして、その領域までコピーを育てるのには、複数年単位の時間が必要になります。とてもではありませんが、実用的であるとは言えない、『ユゴスキノコ』並びにこれに従うものがそう判断したとしても、それは批難するに値しないでしょう。為に。『同胞団員』用の『奉仕種族の脳』に対する『教育』は、最も効率の良いところ、『教育』を始めて一両日程度、『教育』の効率が鈍化し始める頃をもって終了する事になっています」
「……って事はよ?」
ユモは、咄嗟に聞く。
「コピーは不完全、不十分って事よね?人格その他に問題が出るんじゃないの?」
「その通りです」
ユモの質問に、モーセスは頷いて答える。
「程度の差はありますが、元の御本人と仕草や性格、言葉遣いにオリジナルとの違いが、当然発生します……が、『都』では、それは問題と見なされないのです。そもそもそれはコピーであってオリジナルでは無いのですから」
「あ……」
「なるほど……」
「あくまで、オリジナルの能力その他をおおむね引き継いだコピーであって、別人格、別個体、そう扱われているという事ですか?」
何となく納得したユモと雪風に対し、オーガストはモーセスに確認をとる。
「その通りです。何故なら、オリジナルは別に存在し、宇宙的神秘、究極の真理の探究をし続けているからです」
「だとしても、ですよ?」
雪風が、さらに聞く。
「コピーの方、この『都』に居る間はともかく、自分の家に帰ったりしたら、何か変だって言われたりしないんですか?」
「確かに、近しい者から見て、違和感を感じることはあるでしょう」
モーセスは、即答する。
「しかし、そもそもがこの『都』に来るような求道者であれば、近しい者も彼、あるいは彼女がそのような性格あるいは方向性である事は理解しているでしょうし、そのような人物の場合、出先での経験、体験から、人格が変わるような何らかの影響を受けるというのは良くあることです」
「それは……まあ、そう、なの、か?」
「まあ、良くあるかどうかはともかく、理屈は通ってるわよね」
雪風は、いまいちストンと腑に落ちない様子だが、ユモは、そこに関しては頷かざるを得ないと理解する。
「で?それが、どういう風に暴走を防ぐことと繋がるの?」
「はい。実の所、これらの方法では、暴走を抑えることは出来ません。特に、最低限の『教育』しか受けていない下働きの『奉仕種族の脳』はなおさらです。また、『奉仕種族』の組織が肉体側を侵食するのを抑えることもまた、出来ません。そこで、『ユゴスキノコ』はこれを確実に防止する『制御装置』を埋め込んでしまうことを考えたのです」
「制御装置?ですって?」
「なんか、いやな予感というか響きというか……」
「発想の違いと言いますか、『ユゴスキノコ』にとって、脳というものは電気的、電子的な集積回路に過ぎない、そのようにしか理解していない、という事なのでしょう。そして、その方法は比較的上手く行っていますが、弊害もありました。侵食を抑え、暴走を防ぐ為の装置は、同時に、脳の自発的な成長、発育も抑えてしまいます。『ユゴスキノコ』はそこのところは全く気にしていないようなのですが……『古の支配者』は逆にこれを嫌い、品種改良と教育、躾でなんとかしようとしたのですが……」
「……なんだろ、ロボトミー的な話っぽい」
「ロボトミーってあれでしょ?脳ミソを切り離しちゃうヤバイ奴」
「前頭葉切除術ですね、最新の医学書で要約だけなら見た事があります」
「ほう、そのような医療行為があるのですね、興味深い」
「弊害が多すぎて禁止されたけどね」
「ユモ、それ言っちゃダメな奴」
「……あ」
オーガストに続けて言ったニーマントの呟きにつられてつい言ってしまったユモに、雪風がダメを出し、ユモも失言に気付いた。
ロボトミー手術は1935年頃から医学として注目を浴び始めるが、よく知られるとおり多大な弊害があり、1950年から70年代にかけて世界各国で禁止されている。
「と、とにかく、脳に制御装置を入れてどうこうってのは、あたしは感心しないわね」
ダメ元で、ユモはごまかしにかかる。
「拙僧も、同意見です」
先のやりとりを無視して、モーセスも同意する。
「生命は、自由であるべきです。思い通りにする為の何かを埋め込むなど、神や御仏の教えに反する行為です」
「……ちょっと待って下さい」
何かに気付いた雪風が、ハッとして、モーセスに聞く。
「その制御装置って、モーセスさん、あなたにも入ってるんですか?」
聞いて、厳しくも心配そうな目で、雪風はモーセスを見つめる。
ユモも、オーガストも、雪風の指摘の重要性に気付き、真剣な目をモーセスに集める。
三人の視線を受け、しかし、モーセス・グースは、微笑んで答えた。
「ご心配には及びません。拙僧には、そのようなものは埋め込まれておりません。何故なら」
モーセスは、破顔する。
「拙僧はオリジナルのモーセス・グースの、考えられる限り完璧に限りなく近いコピーであり、敬虔な神の使徒であり、御仏の弟子であり、そして『元君』、西王母、『偉大なる母』の眷属であって、暴走など、拙僧の信仰の前には無に等しいのです」
モーセス・グースは、そういって肩をすくめる。
「問題があるとすれば、当たり前ですが御遺体の多くは御老人である事、無理が出来ません。逆に、若くして亡くなった御遺体は、数が少ない上に、多くの場合で何らかの、死に至るような怪我か、病気を持っていることが殆どです。必然的に、御高齢の御遺体は早めに引退していただく、若い御遺体はその分長く働いていただく、その為に、欠損や障害がある場合は、『奉仕種族』の組織による補完が行われます」
「でしょうね」
「そりゃまあ……」
ユモと雪風は、曖昧に頷く。
「だからという事でも無いですが、このような御遺体に施す処置として、『奉仕種族の脳』に対する『教育』は、最低限のもの、下働きとして活動するのに必要十分な程度となります。これに対し、高位の『同胞団員』の場合は、元の人格や行動を再現出来るよう、充分な『教育』が行われます。ユキさんが感じられた、生気が無いというのは、下働きと『同胞団員』で差のある、この部分によるものかと思います」
「……まあ、そう言われるとそうかも」
「理屈としては、納得は行くわよね」
雪風に続けて、ユモもおおむねの同意を示す。
「少なくとも、下働きについては……でも」
ユモは、それでも納得のいかない点について、質問を重ねる。
「それだと、上位の『同胞団員』とやらまで思考が画一的な事の説明がつかないのと、もう一つ」
ユモの目が、スッと厳しくなる。
「モーセスさん、あんた、ちょいちょい『奉仕種族』は暴走するって言ってたわよね?そこんところ、下働きにしろ『同胞団員』にしろ安定しているように見えるんだけど……」
言いながら、ユモは雪風を見る。ユモと視線を合わせた雪風は、軽く頷く、ユモと同時に。
「それは、私も気になってました」
ニーマントも、ユモに同意する。
オーガストも、頷く。
「二つのご質問の答えは、『ユゴスキノコ』が人の感情や人格の何たるかを理解しきれておらず、また、それが故に電気的、電子的な技術でそこを補っていることに帰結すると言えましょう」
モーセスの表情は、複雑だ。自嘲的であるのか、それとも、『ユゴスキノコ』を嘲笑しているのか。
「まず、下働きは元より、高位の『同胞団員』に対しても、実際のところ、『教育』は実用最低限か、あるいはそれを下回るものであると、拙僧から見ればそう思えるのです。と言いますのは、まず、この『教育』において完璧はあり得ない、いかに完全にオリジナルをコピーしたとしても、次の瞬間には生体であるオリジナル自体も変容しており、どこまで行ってもコピーは過去のオリジナルのそれでしかない、という事実があります」
一旦言葉を切って一同を見るモーセスに、一同は小さく頷いて、理解出来ている事と、同意していることを示す。
頷き返して、モーセスは続ける。
「そして、その領域までコピーを育てるのには、複数年単位の時間が必要になります。とてもではありませんが、実用的であるとは言えない、『ユゴスキノコ』並びにこれに従うものがそう判断したとしても、それは批難するに値しないでしょう。為に。『同胞団員』用の『奉仕種族の脳』に対する『教育』は、最も効率の良いところ、『教育』を始めて一両日程度、『教育』の効率が鈍化し始める頃をもって終了する事になっています」
「……って事はよ?」
ユモは、咄嗟に聞く。
「コピーは不完全、不十分って事よね?人格その他に問題が出るんじゃないの?」
「その通りです」
ユモの質問に、モーセスは頷いて答える。
「程度の差はありますが、元の御本人と仕草や性格、言葉遣いにオリジナルとの違いが、当然発生します……が、『都』では、それは問題と見なされないのです。そもそもそれはコピーであってオリジナルでは無いのですから」
「あ……」
「なるほど……」
「あくまで、オリジナルの能力その他をおおむね引き継いだコピーであって、別人格、別個体、そう扱われているという事ですか?」
何となく納得したユモと雪風に対し、オーガストはモーセスに確認をとる。
「その通りです。何故なら、オリジナルは別に存在し、宇宙的神秘、究極の真理の探究をし続けているからです」
「だとしても、ですよ?」
雪風が、さらに聞く。
「コピーの方、この『都』に居る間はともかく、自分の家に帰ったりしたら、何か変だって言われたりしないんですか?」
「確かに、近しい者から見て、違和感を感じることはあるでしょう」
モーセスは、即答する。
「しかし、そもそもがこの『都』に来るような求道者であれば、近しい者も彼、あるいは彼女がそのような性格あるいは方向性である事は理解しているでしょうし、そのような人物の場合、出先での経験、体験から、人格が変わるような何らかの影響を受けるというのは良くあることです」
「それは……まあ、そう、なの、か?」
「まあ、良くあるかどうかはともかく、理屈は通ってるわよね」
雪風は、いまいちストンと腑に落ちない様子だが、ユモは、そこに関しては頷かざるを得ないと理解する。
「で?それが、どういう風に暴走を防ぐことと繋がるの?」
「はい。実の所、これらの方法では、暴走を抑えることは出来ません。特に、最低限の『教育』しか受けていない下働きの『奉仕種族の脳』はなおさらです。また、『奉仕種族』の組織が肉体側を侵食するのを抑えることもまた、出来ません。そこで、『ユゴスキノコ』はこれを確実に防止する『制御装置』を埋め込んでしまうことを考えたのです」
「制御装置?ですって?」
「なんか、いやな予感というか響きというか……」
「発想の違いと言いますか、『ユゴスキノコ』にとって、脳というものは電気的、電子的な集積回路に過ぎない、そのようにしか理解していない、という事なのでしょう。そして、その方法は比較的上手く行っていますが、弊害もありました。侵食を抑え、暴走を防ぐ為の装置は、同時に、脳の自発的な成長、発育も抑えてしまいます。『ユゴスキノコ』はそこのところは全く気にしていないようなのですが……『古の支配者』は逆にこれを嫌い、品種改良と教育、躾でなんとかしようとしたのですが……」
「……なんだろ、ロボトミー的な話っぽい」
「ロボトミーってあれでしょ?脳ミソを切り離しちゃうヤバイ奴」
「前頭葉切除術ですね、最新の医学書で要約だけなら見た事があります」
「ほう、そのような医療行為があるのですね、興味深い」
「弊害が多すぎて禁止されたけどね」
「ユモ、それ言っちゃダメな奴」
「……あ」
オーガストに続けて言ったニーマントの呟きにつられてつい言ってしまったユモに、雪風がダメを出し、ユモも失言に気付いた。
ロボトミー手術は1935年頃から医学として注目を浴び始めるが、よく知られるとおり多大な弊害があり、1950年から70年代にかけて世界各国で禁止されている。
「と、とにかく、脳に制御装置を入れてどうこうってのは、あたしは感心しないわね」
ダメ元で、ユモはごまかしにかかる。
「拙僧も、同意見です」
先のやりとりを無視して、モーセスも同意する。
「生命は、自由であるべきです。思い通りにする為の何かを埋め込むなど、神や御仏の教えに反する行為です」
「……ちょっと待って下さい」
何かに気付いた雪風が、ハッとして、モーセスに聞く。
「その制御装置って、モーセスさん、あなたにも入ってるんですか?」
聞いて、厳しくも心配そうな目で、雪風はモーセスを見つめる。
ユモも、オーガストも、雪風の指摘の重要性に気付き、真剣な目をモーセスに集める。
三人の視線を受け、しかし、モーセス・グースは、微笑んで答えた。
「ご心配には及びません。拙僧には、そのようなものは埋め込まれておりません。何故なら」
モーセスは、破顔する。
「拙僧はオリジナルのモーセス・グースの、考えられる限り完璧に限りなく近いコピーであり、敬虔な神の使徒であり、御仏の弟子であり、そして『元君』、西王母、『偉大なる母』の眷属であって、暴走など、拙僧の信仰の前には無に等しいのです」
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