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第6章 メドゥーサとEランク冒険者
7・化け物の正体
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ヒトリは一瞬で化け物の懐に入り込み、腹部をナイフで切り裂く。
『ガアア!』
しかし、化け物は小型ナイフの時と同様に怯むことなく、ヒトリに向かって長剣で薙ぎ払う。
ヒトリはその場でジャンプをし、避けると同時に小型ナイフが刺さった男の顔めがけて蹴りを入れ込む。
小型ナイフはより深く突き刺さる……が、それでも化け物の動きは止まらない。
ヒトリは蹴った反動で少し距離を取り地面に着地する。
「駄目か……なら、武器を無力化するまで」
ヒトリはわざとゆっくり動き、壁際へと寄る。
思惑通り、化け物はヒトリの頭に向かって右腕の長剣を突きだした。
「――っ!」
その突きをヒトリは紙一重で避け、化け物の長剣が壁に突き刺さった。
『ガッ!?』
無防備になった化け物の右腕をヒトリがナイフで切り落とす。
『ガアアアアア!』
化け物は残った左腕の長剣をめちゃくちゃに振り回す。
ヒトリは長剣をひらりとかわしつつ、化け物の左腕に狙いを定めた。
「後は左腕も…………えっ!?」
突如化け物の切られた右腕の断面から、無数の細い糸の様な物が飛び出してきた。
そして壁に突き刺さっていた右腕に絡みつき、元の腕の位置まで引き寄せてくっついてしまう。
「嘘……腕が元に……あっお腹の傷も!」
傷跡は残っているものの、先ほどナイフで斬った腹部がふさがっていた。
「あの糸の様な物で再生してる? でも、なんで糸が……?」
と、ヒトリの背後から石が割れるような音が聞こえてくる。
振り返ると、パロマが石化した獣人を拳で粉々に砕いていた。
「やった! 石化は通用し……」
ところがドラゴンの胴体が動き出し、2人を踏みつけようとする。
間一髪、2人はその場から逃げ出したがドラゴンの胴体は止まる様子は全く無かった。
「あの状態でも動いてる……? こっちも人間の方を攻撃しても意味が無さそうだったし……となれば……」
ヒトリは襲って来た化け物の攻撃をジャンプでかわし、そのままドラゴンの背中へと飛び乗った。
化け物は振り落とそうと暴れだす。
「っ!! ここが急所であって!」
振り回されつつも、ヒトリはドラゴンの心臓部付近に向かってナイフを突き立てた。
だが、手ごたえが全く感じとれない。
「やっぱりナイフだと届かないか! ――ならっ!」
ヒトリは突き刺さったナイフで縦に切り裂き、切り裂いた部分に左手をねじ込む。
化け物がより暴れるが、ヒトリは必死にしがみ付きながらドラゴンの体内を探った。
パロマも必死にフロイツを引っ張り、暴れているドラゴンの胴体から距離をとる。
「いっ一体どうなってますの! 何で下半身だけで動けますのよ!?」
「ぐっ……訳の分からない、化け物ですからな……お嬢様、そろそろ治癒ポーションを……いただけますと……」
「あっ! そ、そうでしたわ! ええと……」
パロマは慌てて道具袋から治癒ポーションを取り出す。
そして、治癒ポーションをフロイツの口へとねじ込んだ。
「むがっ!? んぐんぐ……」
治癒ポーションを飲み終えたフロイツは、口の中からビンを取り出しまじまじと見つめた。
「…………ほう、これが最新の治癒ポーション。私が使っていた時よりも遥かに効果が強いですな」
傷がみるみる塞がり感心するフロイツ。
その横でパロマが騒ぎ立てる。
「感心している場合じゃありませんわよ! 『アレ』をなんとかしませんと!」
「おっとそうでした。対処としましてはドラゴンの胴体部分も石化をさせ、粉々に砕く……それが一番いいとは思いますが……」
フロイツがパロマの方をちらりと見る。
「……やっぱり、そうですわよね……なら、もう一度」
パロマが眼鏡を手にかける。
だがフロイツはパロマの手を取り、止めに入った。
「パロマお嬢様、もう目が限界でしょう?」
「っえ! そ、そんな事は……」
無い……とパロマは言い切れなかった。
実際、フロイツの言う通りパロマの目はもう限界だった。
フロイツはポケットからハンカチを取り出し、パロマの鼻血を拭く。
「私の油断でパロマお嬢様にこの様な事をさせてしまい、誠に申し訳ありません」
「あ、謝る必要はありませんわ。わたくしが捕まってしまったから……」
「いえいえ、未然に防ぐのも私の役目……なので、ここで挽回させてください」
フロイツはハンカチをパロマに渡し、立ち上がる。
そして腰を低くして構えをとる。
「ふぅー…………ふんっ!!」
フロイツは踏み込みつつ、右手の拳をドラゴンの胴体に打ちこんだ。
「ぬおおおおおおおおおおおお!」
そして、連続で拳を叩き込む。
ドラゴンの胴体がどんどんと変形していくが、それでもフロイツに向かって前足を上げて反撃をしてくる。
「はあっ!」
フロイツは降り下ろされた前足に向かって拳を打ち込み、弾き飛ばす。
「ふぅ……ここまでやってもまだ動くか。このまま戦っていてもじり貧になるだけ、どうしたものか」
フロイツが攻撃を続けていると、背後からヒトリの声が聞こえてくる。
「――見つけたっ!」
ヒトリは左手で掴んだ『モノ』を体内の外へと引っ張り出す。
その手にはこぶしくらいの大きさがあり、青白く光る多くの触手を持ったクラゲの様な『モノ』が握られていた。
ヒトリは核と思われる青白く光る小さな石に向かってナイフを突き刺す。
石が割れると同時に発光が収まり、人型の化け物はぴたりと動きを止めてそのまま地面に倒れ込んだ。
「はぁ~……はぁ~……これが本体……っフロイツさん!」
ヒトリの叫びにフロイツが反応する。
「コイツが本体です! ドラゴンの心臓付近を狙ってください!」
「わかりました! うりゃああああああああああ!」
フロイツはドラゴンの心臓付近に向かって手刀を打ちこみ、そのままドラゴンの体内へと手を入れ込んだ。
そして硬い何かに当たった瞬間、それを掴み取り握りつぶした。
すると、暴れていたドラゴンの胴体が一瞬にして動かなくなった。
「…………」
フロイツは体内から手を抜き、手のひらを開けて握りつぶした『モノ』を改めてみる。
ヒトリが持っている『モノ』と同じ、たくさんの触手が生えたクラゲの様な『モノ』だった。
「これがこの化け物の本体……触手を使い、操り人形のように体を動かしていたわけか」
「わああああん! ブロイヅウウウウウウ! ごわがったでずわああああああ!!」
パロマが泣きながらフロイツに抱き付いた。
フロイツは優しい笑顔でパロマの頭を優しく撫でる。
「あっ……フ、フロイツさん……大丈夫ですか?」
仮面を外したヒトリが辺りを警戒しつつ、2人の傍へと歩いて来る。
「ええ、ヒトリ殿とパロマお嬢様のおかげで寿命が伸びましたよ」
「あっ……いえ、ボクがもっとしっかりしていれば……」
ヒトリは申し訳なさそうに俯いてしまう。
「そう自分を卑下するものではありません、もっと自分に自信を持ってください。さて、さっさとここを出ましょう。弱点が分かったとはいえ、また襲われてはかないませんからな」
「あっ……は、はい……」
3人は急いで下水道から出て、ギルドへと向かった。
『ガアア!』
しかし、化け物は小型ナイフの時と同様に怯むことなく、ヒトリに向かって長剣で薙ぎ払う。
ヒトリはその場でジャンプをし、避けると同時に小型ナイフが刺さった男の顔めがけて蹴りを入れ込む。
小型ナイフはより深く突き刺さる……が、それでも化け物の動きは止まらない。
ヒトリは蹴った反動で少し距離を取り地面に着地する。
「駄目か……なら、武器を無力化するまで」
ヒトリはわざとゆっくり動き、壁際へと寄る。
思惑通り、化け物はヒトリの頭に向かって右腕の長剣を突きだした。
「――っ!」
その突きをヒトリは紙一重で避け、化け物の長剣が壁に突き刺さった。
『ガッ!?』
無防備になった化け物の右腕をヒトリがナイフで切り落とす。
『ガアアアアア!』
化け物は残った左腕の長剣をめちゃくちゃに振り回す。
ヒトリは長剣をひらりとかわしつつ、化け物の左腕に狙いを定めた。
「後は左腕も…………えっ!?」
突如化け物の切られた右腕の断面から、無数の細い糸の様な物が飛び出してきた。
そして壁に突き刺さっていた右腕に絡みつき、元の腕の位置まで引き寄せてくっついてしまう。
「嘘……腕が元に……あっお腹の傷も!」
傷跡は残っているものの、先ほどナイフで斬った腹部がふさがっていた。
「あの糸の様な物で再生してる? でも、なんで糸が……?」
と、ヒトリの背後から石が割れるような音が聞こえてくる。
振り返ると、パロマが石化した獣人を拳で粉々に砕いていた。
「やった! 石化は通用し……」
ところがドラゴンの胴体が動き出し、2人を踏みつけようとする。
間一髪、2人はその場から逃げ出したがドラゴンの胴体は止まる様子は全く無かった。
「あの状態でも動いてる……? こっちも人間の方を攻撃しても意味が無さそうだったし……となれば……」
ヒトリは襲って来た化け物の攻撃をジャンプでかわし、そのままドラゴンの背中へと飛び乗った。
化け物は振り落とそうと暴れだす。
「っ!! ここが急所であって!」
振り回されつつも、ヒトリはドラゴンの心臓部付近に向かってナイフを突き立てた。
だが、手ごたえが全く感じとれない。
「やっぱりナイフだと届かないか! ――ならっ!」
ヒトリは突き刺さったナイフで縦に切り裂き、切り裂いた部分に左手をねじ込む。
化け物がより暴れるが、ヒトリは必死にしがみ付きながらドラゴンの体内を探った。
パロマも必死にフロイツを引っ張り、暴れているドラゴンの胴体から距離をとる。
「いっ一体どうなってますの! 何で下半身だけで動けますのよ!?」
「ぐっ……訳の分からない、化け物ですからな……お嬢様、そろそろ治癒ポーションを……いただけますと……」
「あっ! そ、そうでしたわ! ええと……」
パロマは慌てて道具袋から治癒ポーションを取り出す。
そして、治癒ポーションをフロイツの口へとねじ込んだ。
「むがっ!? んぐんぐ……」
治癒ポーションを飲み終えたフロイツは、口の中からビンを取り出しまじまじと見つめた。
「…………ほう、これが最新の治癒ポーション。私が使っていた時よりも遥かに効果が強いですな」
傷がみるみる塞がり感心するフロイツ。
その横でパロマが騒ぎ立てる。
「感心している場合じゃありませんわよ! 『アレ』をなんとかしませんと!」
「おっとそうでした。対処としましてはドラゴンの胴体部分も石化をさせ、粉々に砕く……それが一番いいとは思いますが……」
フロイツがパロマの方をちらりと見る。
「……やっぱり、そうですわよね……なら、もう一度」
パロマが眼鏡を手にかける。
だがフロイツはパロマの手を取り、止めに入った。
「パロマお嬢様、もう目が限界でしょう?」
「っえ! そ、そんな事は……」
無い……とパロマは言い切れなかった。
実際、フロイツの言う通りパロマの目はもう限界だった。
フロイツはポケットからハンカチを取り出し、パロマの鼻血を拭く。
「私の油断でパロマお嬢様にこの様な事をさせてしまい、誠に申し訳ありません」
「あ、謝る必要はありませんわ。わたくしが捕まってしまったから……」
「いえいえ、未然に防ぐのも私の役目……なので、ここで挽回させてください」
フロイツはハンカチをパロマに渡し、立ち上がる。
そして腰を低くして構えをとる。
「ふぅー…………ふんっ!!」
フロイツは踏み込みつつ、右手の拳をドラゴンの胴体に打ちこんだ。
「ぬおおおおおおおおおおおお!」
そして、連続で拳を叩き込む。
ドラゴンの胴体がどんどんと変形していくが、それでもフロイツに向かって前足を上げて反撃をしてくる。
「はあっ!」
フロイツは降り下ろされた前足に向かって拳を打ち込み、弾き飛ばす。
「ふぅ……ここまでやってもまだ動くか。このまま戦っていてもじり貧になるだけ、どうしたものか」
フロイツが攻撃を続けていると、背後からヒトリの声が聞こえてくる。
「――見つけたっ!」
ヒトリは左手で掴んだ『モノ』を体内の外へと引っ張り出す。
その手にはこぶしくらいの大きさがあり、青白く光る多くの触手を持ったクラゲの様な『モノ』が握られていた。
ヒトリは核と思われる青白く光る小さな石に向かってナイフを突き刺す。
石が割れると同時に発光が収まり、人型の化け物はぴたりと動きを止めてそのまま地面に倒れ込んだ。
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「わかりました! うりゃああああああああああ!」
フロイツはドラゴンの心臓付近に向かって手刀を打ちこみ、そのままドラゴンの体内へと手を入れ込んだ。
そして硬い何かに当たった瞬間、それを掴み取り握りつぶした。
すると、暴れていたドラゴンの胴体が一瞬にして動かなくなった。
「…………」
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「これがこの化け物の本体……触手を使い、操り人形のように体を動かしていたわけか」
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「あっ……いえ、ボクがもっとしっかりしていれば……」
ヒトリは申し訳なさそうに俯いてしまう。
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