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11:ジョアンナ3(求愛)
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ギルド内は静まり返っていた。
「アンちゃん、やり過ぎだ討伐依頼の出ていた連中だが、30人とは全滅だな」
「ごめんなさい、久しぶりの戦闘で手加減が・・・・」
「討伐がアンちゃんの成果だと証明されれば、報奨金が出るが」
「あ、要りません孤児院に寄付してください」
「そうか?解った、魔力の断片もらえるか?それで判断できるから」
そう言って魔石を出す
「もう明日には出るんだって?」
「はい、お世話になりました」
そう言って孤児院に向かった
孤児院に向かう途中、領主の館の前に豪華な馬車が数台止まっているのを横目に見て通り過ぎた
孤児院では、ジョアンナが来ることが伝わっており、院長が出迎えてくれた
「ジョアンナ、大きくなって元気そうで良かったわ」
「すみません、当時の事あまり覚えてなくて、院長先生が毎日声を掛けてくれていたことしか、当時はすみませんでした」
「何を言うの、お母さんをなくしたばかりだったのよ、仕方がないわ、心配してたのよ心が壊れちゃうんじゃないかって・・・」
「・・・・どうにか立ち直れました。これから色んな所を見て、人生考えていきたいと思います。」
遠巻きに子供たちが見える
「子供たちと遊んできていいですか?」
「ええ、ぜひ遊んでやって」
恐る恐るこちらを見ている子供達に、ジョアンナは精霊を実体化して見せた
目を輝かして、ワーと近づいてくる、くるくると踊るように子供達の周りを舞う精霊
「さて、何して遊ぼうか?”だるまさんが転んだ”、知ってる?」
子供たちに教えてあげて、走り回って遊んだ、花冠や紙飛行機、皆大喜びだった
夕焼けが綺麗な空を眺めながら、孤児院を後にする
「夕飯どうしようかな?・・・」
気配を感じて、ジョアンナは歩みを止めた
「ジョアンナ様でしょうか?」
見ると燕尾服の壮年の男性が立っている、只者では無いことはすぐわかった
「・・・そうだけど、どちら様?」
「失礼しました、領主の執事をしております、コンラードと申します。領主がジョアンナ様を是非夕食にお誘いしたいと申しております。館までおいで頂けませんでしょうか?」
「えっと、ここの領主って確か、クルフィレン子爵だっけ?・・・コンラード?聞いたことあるな、コンラードにコテンパンにされて泣いている、ジルフィード子息の話は有名だった、当時21じゃなかったっけ?」
「お恥ずかしい、良く覚えておいでですね、ジルフィード様が今の領主です」
「リリアナに振られまくってて、皆にからかわれてたよね」
「今は、奥様になっておいでです、本当にお恥ずかしい・・・」
汗をふくコンラード
「良いよ、領主の招待だし、挨拶もしときたいしね」
馬車に乗りこむと、向かいにコンラードが座る、
「そう言えばお昼に通ったら、立派な馬車が止まっていたけどお客様ではないんですか?私がお邪魔してもよろしいのでしょうか?」
「大丈夫でございます。その方も是非にと」
「そうですか?」
何か含みがありそうな、コンラードの様子に少し警戒をした
「部屋を用意しますので、今日の疲れを落とされまして、お待ちください、ドレスも用意しておりますので」
「え?ドレス?そこまでしていただかなくても、正式なのは持ってませんが、それなりの物はありますので着替える部屋だけ貸していただければ」
「是非に、盗賊討伐の話も聞いておりますし、孤児院への寄付ありがとうございます、そのお礼と言ううことで是非」
「・・・・分かりました」
そう言っているうちに屋敷に着いた
屋敷に入ると客間の一室に通され、メイドがかいがいしく世話をしてくれる。
「良いのかな?こんないしてもらって」
気になる気配に、心がぞわぞわして居る事に気が付いた
「なんだろう、凄く逃げたくなる衝動に駆られるのは・・・逃げないとまずい気が・・・」
湯あみまでして、しっかりとドレスを着こんだジョアンナ
「このドレスこの国の物じゃ無いな・・・変わったデザインだわ」
コンコン、メイドがドアを叩く
「お嬢様、夕飯の準備が出来ました」
「あっはい分かりました」
ドキンと心臓が鳴った、
(何だろう・・・何か怖いんですが・・・お嬢様何て久しぶりに言われた)
部屋に入ると、正面に、何かきらきらした人が座っていて、脇に見たことある領主らしき人が座っていた
その横に奥方だろうか、綺麗な女性が座っている。
「ようこそ、ジョアンナ様、どうどそちらに」
言われたのは、きらきらした人の隣
「え?そこですか?」
「どうぞジョンナ様、こちらに」
そうキラキラした人か手招きする
言われるがまま、きらきらした人の隣に座ると、気が付いた
何故この人がここに居るの?視察は?ロウタンの視察は入って無かったはず
「ルーナン王子!?どうしてこちらに?」
「夜は長い、ゆっくりと話をしましょう、私の料理人も手伝って作ったものです」
「は?」
「お酒もどうぞ、私どもの酒は”コッメ”から作ったもので美味しいですよ」
「・・・
最初に出て来たのは、ぬめりの多い野菜の前菜、
「美味しい・・・なつかしい感じがする」
私は懐かしさに、顔がほころんだが、領主達は複雑な顔をしていた
「お酒もどうぞ」
「日本酒だ、初めて飲む、美味しい~」
次にお吸い物が出て来た
「お椀、綺麗」
「魚の出汁で美味しく仕上がってます」
「醤油があるんだ・・・美味しい」
「しょうゆ?ソーフイと言います大豆で作る調味料ですよ」
次に刺身が出て来た
「うそ!刺身まであるの?」
「入れた者が劣化しない収納が仕える者がおりますので、魚は取り立てのまま保存できます、新鮮なので大丈夫ですよ」
ジョアンナは普通に美味しい~と食べているが
領主達は、フォークを付けるのをためらっていた
「食べにくい、お箸が欲しい」
「はし?」
「2本の棒状の物なんです」
「・・・レイ!フシを持ってこい」
従者が言われて持ってきたのは
「お箸だ、先端細くはなって無いけど、ありがとうございます」
「私どもは”フシ”と言ってます、持ち方・・・そんな風に持つんですか?」
持ち方は違うらしい、
器用に端を動かすと、皆不思議そうに見ている
次に焼き魚、鱈の味噌付けを焼いた物
「味噌もあるんだ」
「みそ、は同じですね言い方」
ニコニコと、美味しそうに食べる私を見る王子
煮もの、揚げ物、蒸し物と懐石料理は進んだ
酢の物は、領主たちは訝しげな顔をしていたが皆食べていた
ご飯は、キノコの炊き込みご飯に味噌汁、漬物
もう、目がうるうるして、ご飯の味を堪能しているジャアンナだった。
お菓子も、あんこを使ったお菓子で、綺麗な水色の涼しげなお菓子に
緑茶!
「最高~美味しい~お茶おいしい」
「お茶に何も入れないのですか?」
王子が聞いてくる
「え?入れませんよ、このシブいのが甘いお菓子と会って美味しいんじゃないですか!」
砂糖を入れた緑茶を横に置いて再度新しいお茶を入れてもらう王子
「本当だ美味しい、お菓子の味が引き立つ」
「ご馳走様でした」
と手を合わしたジョアンナ
はっと周りを見た。
「それは?」
「えっと、料理を手配してくれた人と、作ってくれて人に感謝する挨拶?」
「感謝・・・」
つい、和風の懐石料理だったので言ってしまった、
何時もの貴族料理なら言わないと思うジョアンナだった
「ロゼッタ様の言う通りでした。」
「え?」
「我が国の料理を振る舞えは、大変喜ばれると」
「ああ、本当に美味しかったですわ、ありがとうございます」
「顔が赤いですよ」
「ええ、少し酔った見たいです、美味しくて飲み過ぎてしましました。」
紅い頬を、手で触って冷やす素振りをするジョアンナ
「今日はこちらにお泊り下さい。宿屋には家の者を向かわせますので」
そう領主が言う
「すみません、そうさせていただきます、荷物は置いてないので連絡だけで大丈夫です」
「どうです、もう少しの飲みませんか?」
「・・・そうですね、美味しいですし」
何故かルーナン王子の客室のソファで飲み始めていた
気が付くと二人きり
「ジョアンナ様は、色んなところを見て回りたいとか?」
お酒をグラスに注ぎながらルーナン王子が言う
「そうです、色んな国の書物を読ませていただいて、興味がわきましたの」
「同じです、私もいろんな国に行ってみたくて、兄に外交の仕事を貰ったんですよ」
「そうなんですね」
「正式に、王位継承権を放棄して家臣になり、外交官にしてもらおうと思ってます。」
「えっと、王子手を離してもらえませんか?」
ソファに座ってからずっと手を握られていて、お酒が飲みにくかった
なぜ、こんなに近いのか不思議でいた
「一緒に行きませんか?」
「?何処に?」
「我が国に、目的が有る訳ではないのでしょう?」
「それはそうですが」
「えっと、ルーナン王子近いです」
「ルディがミドルネームです、ぜひそちらで呼んでください」
「あの・・・」
「アンと呼んでも良いですか?町でアンちゃんと言われているのを教えてもらいました。」
「えっと、くどかれてます?私」
「ええ、口説いてます、我が馬車は乗り心地いいですよ、道中の料理は我が料理人が作ります」
「ごくっ・・・料理ですか?」
「貴方にはショックかもしれませんが、皇太子には貴方次第と言われてます、貴方の意思を尊重します。」
「・・・私を追いかけていらした?」
「はい、追いかけてきました」
「考えさせてください」
部屋に戻ろうと立ち上がったが、ふらっと倒れかけた、ルーナン王子に抱きすくめられ
そして見つめ合うと、そのまま唇を奪われた
身体に力が入らないジョアンナ、口内をルーナン王子の舌が蹂躙されるがままになっていた
「これ以上はちゃんと返事をいただいてから」
唇を離してそう言ううと、お姫様抱っこで持ち上げられ、ジョアンナに用意されていた客室まで運び、客室ののベットにジョアンナを下すと
「良い返事お待ちしております」
そう言ってジョアンナの客室を出て行った
ふらふらっと、起き上るとナイトドレスに着替える
バフンッとべットに正面から、倒れこむと
「なんで、いきなり私なんだ?」
ふと、舞踏会のルーナン王子の途中から目の色が変わった様子が思い出された
「私に一目惚れ?・・・そうか、”見た目だけ女”と言われてたっけ」
王宮でのメイドたちの話を、聞いてしまったことを思い出した。
「アンちゃん、やり過ぎだ討伐依頼の出ていた連中だが、30人とは全滅だな」
「ごめんなさい、久しぶりの戦闘で手加減が・・・・」
「討伐がアンちゃんの成果だと証明されれば、報奨金が出るが」
「あ、要りません孤児院に寄付してください」
「そうか?解った、魔力の断片もらえるか?それで判断できるから」
そう言って魔石を出す
「もう明日には出るんだって?」
「はい、お世話になりました」
そう言って孤児院に向かった
孤児院に向かう途中、領主の館の前に豪華な馬車が数台止まっているのを横目に見て通り過ぎた
孤児院では、ジョアンナが来ることが伝わっており、院長が出迎えてくれた
「ジョアンナ、大きくなって元気そうで良かったわ」
「すみません、当時の事あまり覚えてなくて、院長先生が毎日声を掛けてくれていたことしか、当時はすみませんでした」
「何を言うの、お母さんをなくしたばかりだったのよ、仕方がないわ、心配してたのよ心が壊れちゃうんじゃないかって・・・」
「・・・・どうにか立ち直れました。これから色んな所を見て、人生考えていきたいと思います。」
遠巻きに子供たちが見える
「子供たちと遊んできていいですか?」
「ええ、ぜひ遊んでやって」
恐る恐るこちらを見ている子供達に、ジョアンナは精霊を実体化して見せた
目を輝かして、ワーと近づいてくる、くるくると踊るように子供達の周りを舞う精霊
「さて、何して遊ぼうか?”だるまさんが転んだ”、知ってる?」
子供たちに教えてあげて、走り回って遊んだ、花冠や紙飛行機、皆大喜びだった
夕焼けが綺麗な空を眺めながら、孤児院を後にする
「夕飯どうしようかな?・・・」
気配を感じて、ジョアンナは歩みを止めた
「ジョアンナ様でしょうか?」
見ると燕尾服の壮年の男性が立っている、只者では無いことはすぐわかった
「・・・そうだけど、どちら様?」
「失礼しました、領主の執事をしております、コンラードと申します。領主がジョアンナ様を是非夕食にお誘いしたいと申しております。館までおいで頂けませんでしょうか?」
「えっと、ここの領主って確か、クルフィレン子爵だっけ?・・・コンラード?聞いたことあるな、コンラードにコテンパンにされて泣いている、ジルフィード子息の話は有名だった、当時21じゃなかったっけ?」
「お恥ずかしい、良く覚えておいでですね、ジルフィード様が今の領主です」
「リリアナに振られまくってて、皆にからかわれてたよね」
「今は、奥様になっておいでです、本当にお恥ずかしい・・・」
汗をふくコンラード
「良いよ、領主の招待だし、挨拶もしときたいしね」
馬車に乗りこむと、向かいにコンラードが座る、
「そう言えばお昼に通ったら、立派な馬車が止まっていたけどお客様ではないんですか?私がお邪魔してもよろしいのでしょうか?」
「大丈夫でございます。その方も是非にと」
「そうですか?」
何か含みがありそうな、コンラードの様子に少し警戒をした
「部屋を用意しますので、今日の疲れを落とされまして、お待ちください、ドレスも用意しておりますので」
「え?ドレス?そこまでしていただかなくても、正式なのは持ってませんが、それなりの物はありますので着替える部屋だけ貸していただければ」
「是非に、盗賊討伐の話も聞いておりますし、孤児院への寄付ありがとうございます、そのお礼と言ううことで是非」
「・・・・分かりました」
そう言っているうちに屋敷に着いた
屋敷に入ると客間の一室に通され、メイドがかいがいしく世話をしてくれる。
「良いのかな?こんないしてもらって」
気になる気配に、心がぞわぞわして居る事に気が付いた
「なんだろう、凄く逃げたくなる衝動に駆られるのは・・・逃げないとまずい気が・・・」
湯あみまでして、しっかりとドレスを着こんだジョアンナ
「このドレスこの国の物じゃ無いな・・・変わったデザインだわ」
コンコン、メイドがドアを叩く
「お嬢様、夕飯の準備が出来ました」
「あっはい分かりました」
ドキンと心臓が鳴った、
(何だろう・・・何か怖いんですが・・・お嬢様何て久しぶりに言われた)
部屋に入ると、正面に、何かきらきらした人が座っていて、脇に見たことある領主らしき人が座っていた
その横に奥方だろうか、綺麗な女性が座っている。
「ようこそ、ジョアンナ様、どうどそちらに」
言われたのは、きらきらした人の隣
「え?そこですか?」
「どうぞジョンナ様、こちらに」
そうキラキラした人か手招きする
言われるがまま、きらきらした人の隣に座ると、気が付いた
何故この人がここに居るの?視察は?ロウタンの視察は入って無かったはず
「ルーナン王子!?どうしてこちらに?」
「夜は長い、ゆっくりと話をしましょう、私の料理人も手伝って作ったものです」
「は?」
「お酒もどうぞ、私どもの酒は”コッメ”から作ったもので美味しいですよ」
「・・・
最初に出て来たのは、ぬめりの多い野菜の前菜、
「美味しい・・・なつかしい感じがする」
私は懐かしさに、顔がほころんだが、領主達は複雑な顔をしていた
「お酒もどうぞ」
「日本酒だ、初めて飲む、美味しい~」
次にお吸い物が出て来た
「お椀、綺麗」
「魚の出汁で美味しく仕上がってます」
「醤油があるんだ・・・美味しい」
「しょうゆ?ソーフイと言います大豆で作る調味料ですよ」
次に刺身が出て来た
「うそ!刺身まであるの?」
「入れた者が劣化しない収納が仕える者がおりますので、魚は取り立てのまま保存できます、新鮮なので大丈夫ですよ」
ジョアンナは普通に美味しい~と食べているが
領主達は、フォークを付けるのをためらっていた
「食べにくい、お箸が欲しい」
「はし?」
「2本の棒状の物なんです」
「・・・レイ!フシを持ってこい」
従者が言われて持ってきたのは
「お箸だ、先端細くはなって無いけど、ありがとうございます」
「私どもは”フシ”と言ってます、持ち方・・・そんな風に持つんですか?」
持ち方は違うらしい、
器用に端を動かすと、皆不思議そうに見ている
次に焼き魚、鱈の味噌付けを焼いた物
「味噌もあるんだ」
「みそ、は同じですね言い方」
ニコニコと、美味しそうに食べる私を見る王子
煮もの、揚げ物、蒸し物と懐石料理は進んだ
酢の物は、領主たちは訝しげな顔をしていたが皆食べていた
ご飯は、キノコの炊き込みご飯に味噌汁、漬物
もう、目がうるうるして、ご飯の味を堪能しているジャアンナだった。
お菓子も、あんこを使ったお菓子で、綺麗な水色の涼しげなお菓子に
緑茶!
「最高~美味しい~お茶おいしい」
「お茶に何も入れないのですか?」
王子が聞いてくる
「え?入れませんよ、このシブいのが甘いお菓子と会って美味しいんじゃないですか!」
砂糖を入れた緑茶を横に置いて再度新しいお茶を入れてもらう王子
「本当だ美味しい、お菓子の味が引き立つ」
「ご馳走様でした」
と手を合わしたジョアンナ
はっと周りを見た。
「それは?」
「えっと、料理を手配してくれた人と、作ってくれて人に感謝する挨拶?」
「感謝・・・」
つい、和風の懐石料理だったので言ってしまった、
何時もの貴族料理なら言わないと思うジョアンナだった
「ロゼッタ様の言う通りでした。」
「え?」
「我が国の料理を振る舞えは、大変喜ばれると」
「ああ、本当に美味しかったですわ、ありがとうございます」
「顔が赤いですよ」
「ええ、少し酔った見たいです、美味しくて飲み過ぎてしましました。」
紅い頬を、手で触って冷やす素振りをするジョアンナ
「今日はこちらにお泊り下さい。宿屋には家の者を向かわせますので」
そう領主が言う
「すみません、そうさせていただきます、荷物は置いてないので連絡だけで大丈夫です」
「どうです、もう少しの飲みませんか?」
「・・・そうですね、美味しいですし」
何故かルーナン王子の客室のソファで飲み始めていた
気が付くと二人きり
「ジョアンナ様は、色んなところを見て回りたいとか?」
お酒をグラスに注ぎながらルーナン王子が言う
「そうです、色んな国の書物を読ませていただいて、興味がわきましたの」
「同じです、私もいろんな国に行ってみたくて、兄に外交の仕事を貰ったんですよ」
「そうなんですね」
「正式に、王位継承権を放棄して家臣になり、外交官にしてもらおうと思ってます。」
「えっと、王子手を離してもらえませんか?」
ソファに座ってからずっと手を握られていて、お酒が飲みにくかった
なぜ、こんなに近いのか不思議でいた
「一緒に行きませんか?」
「?何処に?」
「我が国に、目的が有る訳ではないのでしょう?」
「それはそうですが」
「えっと、ルーナン王子近いです」
「ルディがミドルネームです、ぜひそちらで呼んでください」
「あの・・・」
「アンと呼んでも良いですか?町でアンちゃんと言われているのを教えてもらいました。」
「えっと、くどかれてます?私」
「ええ、口説いてます、我が馬車は乗り心地いいですよ、道中の料理は我が料理人が作ります」
「ごくっ・・・料理ですか?」
「貴方にはショックかもしれませんが、皇太子には貴方次第と言われてます、貴方の意思を尊重します。」
「・・・私を追いかけていらした?」
「はい、追いかけてきました」
「考えさせてください」
部屋に戻ろうと立ち上がったが、ふらっと倒れかけた、ルーナン王子に抱きすくめられ
そして見つめ合うと、そのまま唇を奪われた
身体に力が入らないジョアンナ、口内をルーナン王子の舌が蹂躙されるがままになっていた
「これ以上はちゃんと返事をいただいてから」
唇を離してそう言ううと、お姫様抱っこで持ち上げられ、ジョアンナに用意されていた客室まで運び、客室ののベットにジョアンナを下すと
「良い返事お待ちしております」
そう言ってジョアンナの客室を出て行った
ふらふらっと、起き上るとナイトドレスに着替える
バフンッとべットに正面から、倒れこむと
「なんで、いきなり私なんだ?」
ふと、舞踏会のルーナン王子の途中から目の色が変わった様子が思い出された
「私に一目惚れ?・・・そうか、”見た目だけ女”と言われてたっけ」
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