31 / 79
7章:「アカネ」母国に行く
4
しおりを挟むメイド服のルナ、
人型の体を手に入れた<自我付きヘルプ>こと<眷族>のルナである
人型の体を手に入れたが、ルナの影の中に消えることも出来、影から影へと移動が出来る
優れた隠密活動が出来る眷族である、戦闘力もアカネと同じ100レベルなのでかなり高い
アカネの様に無限大の能力はないが、この世界でアカネの次に強いのは明白である。
黒髪に黒い瞳、容姿は冷たい知的美人と言った感じだ、
明るいアカネと対照的な印象である、
エリザベート第一王女の乗っている馬車は
アカネが<浄化結界魔石>の他に内装も魔改造していた
空間魔法を使い外観は普通の王家専用の馬車なのだが、中は外観と違い10倍の広さがある
前後にツインのベットルーム、
中央にはサロン、ミニキッチンもあり、トイレも完備、
サロンは座席を変形させると2段ベットになり、この馬車だけで8人は泊まれる
野宿は必要ないようになっている、
他の護衛用の馬車も中は同じように10倍の広さがあるが、サロンは小さく簡素でほとんどがベットルームになっている、2段ベットが並んでいて20人は寝れる、停車は護衛の交代の時だけで馬も普通の馬ではなく
馬よりも丈夫で長く走れる獣馬を使っているので、かなりの距離を休憩なしで進むことが出来る、
獣馬は馬が魔素で狂暴化したものだが、魔物使いのスキルがあれば従えることが出来るので
アカネも出来るが、護衛の中に数人連れて来ていた、そばに必ず魔物使いが居ないと暴れるからである。
「凄い快適ですわねぇ、自分の部屋に居るのと変わらないくらい」
そう言ったのはエリザベート第一王女
「アカネ様は(旅行は快適じゃなきゃね!)と言って楽しそうに改造してましたよ」
ルナがそうアカネの物真似をしながらミニキッチンでお茶を入れている、
馬車の振動は一切中には伝わって来ないので普通に部屋に居るようにお茶を楽しんでいる
「暗殺集団も野営を狙うつもりが野営しないので困っていると思いますよ」
ルナがそう言ううと、
「護衛もこんなに要らなかったもしれないなぁ」
「ロベール、無理やり護衛隊長としてついて来たのに、出番が無くて良いところ見せれないわね・・・くす」
「いやもともと私より強いのに、良いところなんて見せれませんよ、<フィンドラス王国>は彼女の・・・でしょう?心の護衛をしてあげたらと、役不足かもしれませんが・・・」
「そうね、酷なことしたかしら」
ルナはだまって二人の会話を聞いていた
横に居るエリザベートの夫の将軍は黙って紅茶をすする
コンコン
ドアをたたく音
「失礼いたします、ロベール様、アカネ様がお戻りになりました。
大量の暗殺者だと言う者達を連れて来てますがどうしますか?」
「今いく」
そう言って馬車を降りて最後尾に向かった
空を翔けて行ったアカネはサーチ暗殺者の反応のあった場所に降り立った
そーと気配を殺して瞬時に無力化の魔法具を首に付けて回る
きずいて立ち向かって来た者が数人いた、
距離を取りアカネに剣を向ける暗殺者
「さすが65レベは黙って捕まってくれないか・・」
「何者だ俺が気配を読めないなんて只者じゃないな!」
「ただの護衛に雇われた冒険者だよ~殺したくないんだ今は、黙って捕まってくれない?」
「ふざけたことぬかすな!仲間を離せ!」
「しょうがないな」
アカネが刀を抜いた
ピリッと空気が緊張する、アカネが殺気を暗殺者に向ける
暗殺者は冷や汗を流し始めた
(勝てない・・・こんなのは初めてだ、何なんだこの小娘は!)
かたかたと暗殺者の剣が震える
しかし、恐怖を打ち消してアカネに立ち向かった、一瞬だった
縮地を使ってアカネに剣を向けた暗殺者だったが気が付くと剣は叩き折られ暗殺者の腹に刀が食い込む
「峰打ちだから、死なないよ!骨は砕けてると思うけど」
暗殺者の意識は途絶えた
暗殺者の集団を見えない風の袋で包んで馬車まで戻って来たアカネだった。
「26人居ます、怪我しているものが6人、アカネ様の話だとSS級らしいです」
兵士がロベールに言うと
「あとは無傷か、皆力が入らないみたいだな、無力化の首輪の力か、魔力も封印とは・・・あれ?アカネ様何されてるんですか?」
最後尾で
後ろ向きのアカネ両手を空に向かって手を伸ばしている
「力が有り余ってイライラしてさ、もう少しで殺しそうになったんで、今から力発散します!
ルナ!結界!」
(かしこまりました)
ぶわんとアカネと馬車の間に結界が出来た
アカネからまた例の光り輝く魔力が出て来てバッと羽を広げる様に背中に広がった
暗殺者たちがその様子を、呆気に囚われてみている
「「「「「女神!?」」」」」
初めて見る護衛兵士もいてその美しさに見惚れていた
光はもっと大きくなりそのまま空に一直線になって上がって消えた
コキコキと首を回したり体を回したりしているアカネ
「あースッキリした」
くるっと振り向いたアカネ後ろに夕日が見える
屈託のない愛らしい笑顔を見たそこに居た者達は、皆アカネに見惚れていた
アカネに対峙して敗れた高レベルの暗殺者たちも、もう完璧に戦意を無くしていた
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
王太子さま、側室さまがご懐妊です
家紋武範
恋愛
王太子の第二夫人が子どもを宿した。
愛する彼女を妃としたい王太子。
本妻である第一夫人は政略結婚の醜女。
そして国を奪い女王として君臨するとの噂もある。
あやしき第一夫人をどうにかして廃したいのであった。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる