194 / 215
その194.キラキラネームは昔からある
しおりを挟む
前回「名字」について触れましたが、今回は下の「名前」について。
近年では、珍しい読み方をするような奇抜な名前を「キラキラネーム」と呼んだりします。
700年以上も昔、兼好法師が『徒然草』の中で、「最近の親の名付け方」について触れているそうです。
「人の名前においても、見慣れない珍しい漢字を付けるのがはやっているが、まったくつまらないことだ。どんなことも、珍しさを求め、一般的ではないものを好むのは、薄っぺらな教養しかない人が必ずやることだ」
いやはや、現代にも通じる箴言。鎌倉時代に、既に苦言を呈していたとは……。
新しい時代になると、変わった名前をつける人が増え、その数が増えてスタンダードとなり、名前に関する価値観や認知度も次第にアップデートされていく……こうして、どの時代にもある「キラキラネーム」というのは変遷を辿っていくのでしょう。
おじいちゃんやおばあちゃんの名前のパターンが、今の世の中から考えると「古い名前だな」と感じてしまうかもしれません。
でも、いつか自分がおじいちゃん・おばあちゃんと呼ばれる年齢になった頃、その時の流行からすると「古いタイプの名前ですね」と思われるかもしれない、ということです。
NHKのドキュメンタリーで、キラキラネームで苦労した人が成人になって自ら改名手続きを行い、名前を変えた事例を取り上げていました。
その人が「名前がキラキラネームというのは、悪い言い方になるけど、親が馬鹿だと自己紹介しているようなものなんですよ」と語っていたのが印象に残っています。
少なくとも、漢字の持つ意味などを調べたり、周りの知人に意見を聞いたりしてから、慎重に名前を決めて役所に届けてほしい、と思います。
自分の知識で「良い字の並びだ」と思っていた組み合わせが、知らなかっただけで、実は別の意味があって、悪い意味だったり、エッチな意味が含まれていることもあります。あるいは、単純に誤字だったり。
親の無知からヘンな名前を付けられた子供は、名乗るたびに笑われたり、赤面したり、人生で苦労することに……。
私が小学校の頃、学校の宿題で「自分の親に、名前の由来を聞いてきてください」というのがありました。
そこで、「あなたには、大きくなったら○○みたいに立派になってほしいから、○○という名前にしたのよ」と、ルーツを知るのは、感動的だったのを記憶しています。
「たまたま読んでたマンガの主人公の名前から拝借しただけで、特に深い意味はないんだわー、あははは」とか、聞かされたら、子供としてはショックかも知れません……。
犬や猫などのペットであれば、どんなに突飛なネーミングであろうと、自分で書類に名前を書くことも、自己紹介で自分の名前を発音することも無いわけですが、人間となると話は別です。
自分では選べない「看板」を、一生背負っていくことになる。
「名前は、親が子供にあげる、最初のプレゼント」なんて綺麗なキャッチコピーもありますが、プレゼントにはもらって嬉しいものもあれば、そうでないものもあります。
もちろん、名付けられた本人が納得して、気に入っているなら、他人がとやかく言うことではないんですけどね。
最近の学校の先生たち、生徒の名簿の読み方で苦労していることを鑑みると、大変だなあ、と思ってしまいます。
近年では、珍しい読み方をするような奇抜な名前を「キラキラネーム」と呼んだりします。
700年以上も昔、兼好法師が『徒然草』の中で、「最近の親の名付け方」について触れているそうです。
「人の名前においても、見慣れない珍しい漢字を付けるのがはやっているが、まったくつまらないことだ。どんなことも、珍しさを求め、一般的ではないものを好むのは、薄っぺらな教養しかない人が必ずやることだ」
いやはや、現代にも通じる箴言。鎌倉時代に、既に苦言を呈していたとは……。
新しい時代になると、変わった名前をつける人が増え、その数が増えてスタンダードとなり、名前に関する価値観や認知度も次第にアップデートされていく……こうして、どの時代にもある「キラキラネーム」というのは変遷を辿っていくのでしょう。
おじいちゃんやおばあちゃんの名前のパターンが、今の世の中から考えると「古い名前だな」と感じてしまうかもしれません。
でも、いつか自分がおじいちゃん・おばあちゃんと呼ばれる年齢になった頃、その時の流行からすると「古いタイプの名前ですね」と思われるかもしれない、ということです。
NHKのドキュメンタリーで、キラキラネームで苦労した人が成人になって自ら改名手続きを行い、名前を変えた事例を取り上げていました。
その人が「名前がキラキラネームというのは、悪い言い方になるけど、親が馬鹿だと自己紹介しているようなものなんですよ」と語っていたのが印象に残っています。
少なくとも、漢字の持つ意味などを調べたり、周りの知人に意見を聞いたりしてから、慎重に名前を決めて役所に届けてほしい、と思います。
自分の知識で「良い字の並びだ」と思っていた組み合わせが、知らなかっただけで、実は別の意味があって、悪い意味だったり、エッチな意味が含まれていることもあります。あるいは、単純に誤字だったり。
親の無知からヘンな名前を付けられた子供は、名乗るたびに笑われたり、赤面したり、人生で苦労することに……。
私が小学校の頃、学校の宿題で「自分の親に、名前の由来を聞いてきてください」というのがありました。
そこで、「あなたには、大きくなったら○○みたいに立派になってほしいから、○○という名前にしたのよ」と、ルーツを知るのは、感動的だったのを記憶しています。
「たまたま読んでたマンガの主人公の名前から拝借しただけで、特に深い意味はないんだわー、あははは」とか、聞かされたら、子供としてはショックかも知れません……。
犬や猫などのペットであれば、どんなに突飛なネーミングであろうと、自分で書類に名前を書くことも、自己紹介で自分の名前を発音することも無いわけですが、人間となると話は別です。
自分では選べない「看板」を、一生背負っていくことになる。
「名前は、親が子供にあげる、最初のプレゼント」なんて綺麗なキャッチコピーもありますが、プレゼントにはもらって嬉しいものもあれば、そうでないものもあります。
もちろん、名付けられた本人が納得して、気に入っているなら、他人がとやかく言うことではないんですけどね。
最近の学校の先生たち、生徒の名簿の読み方で苦労していることを鑑みると、大変だなあ、と思ってしまいます。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
レベル596の鍛冶見習い
寺尾友希(田崎幻望)
ファンタジー
旧副題:~ちなみに勇者さんは、レベル54で、獣の森をようやく踏破したところだそうです~
オイラはノア。
オイラの父ちゃんは、『神の鍛冶士』とまで言われた凄腕の鍛冶士……なんだけど、元冒険者の母ちゃんが死んでからというものの、鍛冶以外ダメダメの父ちゃんは、クズ同然の鉱石を高値でつかまされたり、伝説級の武器を飲み屋のツケに取られたり、と、すっかりダメ親父。
今では、いつも酔っぱらって、元・パーティメンバーからの依頼しか受けなくなっちゃった。
たまに依頼が入ったかと思うと、
「ノア!
オリハルコン持ってこい!」
「ないよ、そんなの!?」
「最果ての亀裂にでも行きゃ、ゴロゴロ落ちとるだろ!」
「どこだよ、そのムチャクチャ遠そうなトコ!?」
てなわけで、オイラの目下の仕事は、父ちゃんが使う鉱石拾いと素材集めってわけ。
そして、素材を集めるため、何度も強敵に挑み続けたオイラは、ついに気付いてしまった。
魔獣は、何も、殺さなくても素材をドロップしてくれること。
トドメさえささなければ、次に行くときまでに、勝手に回復して、素材を復活させてくれていることに!
かくして、オイラの地下倉庫には、伝説の勇者が、一生を通して数個しか入手できないような素材が、ゴロゴロ転がることとなる。
「父ちゃん、そろそろオイラにも、売り物の剣。打たせてくれよ」
「百年早いわ、バカモノ……ひっく」
「……じゃあしょうがない、ご近所さんに頼まれた草刈り鎌でも作るか。
マグマ石とアダマンタイトの合金に、火竜のウロコ、マンティコアの針を付与して。
出来た、ノア特製・雑草の燃える鎌!」
「……!?
お前、なんでそんなの持ってるんだ!?」
「え?普通に、火竜からプチッと」
最強鍛冶見習い・ノアの、常識外れの日常と冒険の物語。
三巻以降のストーリーを加筆修正中。今まで公開してきたお話を引き下げることがあります。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
「声劇台本置き場」
きとまるまる
エッセイ・ノンフィクション
きとまるまるが書いた「声劇台本」が投稿されている場所です。
ーーー利用規約↓↓ーーー
・ここに置いてある台本は自由に使っていただいて構いません。どこで使っていただいても構いません。
・使用する際の許可は必要ありません。報告していただけたら、時間があれば聴きに行きます。
・録画や録音を残していただいても構いませんが、どこかにアップロードする場合はお手数ですが一言ください。
・使用する場合、「台本名」「作者名」をどこかしらに記載してください。広めてください。
・「自作発言」とか「過度な改変」などはしないでください。
・舞台やドラマCD等で台本を使用する場合は、一度ご相談ください。(有料公演やイベント販売等、利用後に利益が発生する場合は、台本使用料をいただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
※投げ銭で利益が発生するアプリなどで使用する場合は、利用規約を守っていただけるのであればご相談なく使用していただいてかまいません。台本使用料も、今のところいただく予定はありません。
・男性キャラを女性が演じるなど、違う性別で演じることはOKです。ただし、必ずキャラクターの性別で演じ切ってください。キャラの性別転換はNGです。(不問キャラは性別転換OK)
・「アドリブ」に関しては、使用してる台本の世界観が壊れない程度のものでお願いします。過度にやられると自分の作品をぶち壊されてる感じがして聞いてて悲しくなります。
・連絡は、作者のTwitterのDMまでよろしくお願いします(@kitomarumaru)
ーーーーー
婚約破棄されまして(笑)
竹本 芳生
恋愛
1・2・3巻店頭に無くても書店取り寄せ可能です!
(∩´∀`∩)
コミカライズ1巻も買って下さると嬉しいです!
(∩´∀`∩)
イラストレーターさん、漫画家さん、担当さん、ありがとうございます!
ご令嬢が婚約破棄される話。
そして破棄されてからの話。
ふんわり設定で見切り発車!書き始めて数行でキャラが勝手に動き出して止まらない。作者と言う名の字書きが書く、どこに向かってるんだ?とキャラに問えば愛の物語と言われ恋愛カテゴリーに居続ける。そんなお話。
飯テロとカワイコちゃん達だらけでたまに恋愛モードが降ってくる。
そんなワチャワチャしたお話し。な筈!
訳ありヒロインは、前世が悪役令嬢だった。王妃教育を終了していた私は皆に認められる存在に。でも復讐はするわよ?
naturalsoft
恋愛
私の前世は公爵令嬢であり、王太子殿下の婚約者だった。しかし、光魔法の使える男爵令嬢に汚名を着せられて、婚約破棄された挙げ句、処刑された。
私は最後の瞬間に一族の秘術を使い過去に戻る事に成功した。
しかし、イレギュラーが起きた。
何故か宿敵である男爵令嬢として過去に戻ってしまっていたのだ。
◆アルファポリスの24hポイントって?◆「1時間で消滅する数百ptの謎」や「投稿インセンティブ」「読者数/PV早見表」等の考察・所感エッセイ
カワカツ
エッセイ・ノンフィクション
◆24h.ptから算出する「読者(閲覧・PV)数確認早見表」を追加しました。各カテゴリ100人までの読者数を確認可能です。自作品の読者数把握の参考にご利用下さい。※P.15〜P.20に掲載
(2023.9.8時点確認の各カテゴリptより算出)
◆「結局、アルファポリスの24hポイントって何なの!」ってモヤモヤ感を短いエッセイとして書きなぐっていましたが、途中から『24hポイントの仕組み考察』になってしまいました。
◆「せっかく増えた数百ptが1時間足らずで消えてしまってる?!」とか、「24h.ptは分かるけど、結局、何人の読者さんが見てくれてるの?」など、気付いた事や疑問などをつらつら上げています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる