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その123.「北斗の拳」ができるまで<後編>

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「読み切り版・北斗の拳」は、掲載結果のアンケートも上々。

 連載が決まり、この作品の原作をやらないかという話が、岡村氏のところに回ってきます。

「この設定では、長い物語は難しそうだ。現代が舞台では、拳法の達人でも、銃で撃たれれば死ぬ。武器や文明が滅んだ、核戦争後の設定にすればいい。最近見た映画に、そんなのがあって……」

 1981年の映画「マッドマックス2」の影響を多分に受けた、あの世界観が生まれました。

 漫画に合わせて、男臭い世界観だからチャールズ・ブロンソンからとって「武論尊(ぶろんそん)」というペンネームで原作を担当することが決まり、あの「北斗の拳」が始まったのです。

 1980年代、「北斗の拳」は人気を博し、アニメ化され、当時の男の子はこぞってマネをするほどの大ヒットとなりました。
(断末魔の叫びの「ひでぶ!」「あべし!」とかも)

 宿敵・ラオウの「我が生涯に一片の悔いなし!」を始めとする、個性豊かな人物たちの名ゼリフの数々は、現在でもあちこちでネタになっていますし、スピンオフ作品も作られ続けています。
 意外なところでは、「ラオウ」つながりで、日清のカップラーメン「ラ王」とのコラボ商品が発売されたこともあります。

 ちなみに、「北斗の拳」は、2003年にタイアップで発売されたパチスロ機が大ヒットして、パチスロ史上最高の設置台数として記録に残っているほか、パチンコ・パチスロ共に長年ヒットを飛ばし続ける看板作品となっています。
 原哲夫先生は「北斗の拳」の他にも「花の慶次」の作画もやっているので、これまたパチンコの大ヒット作品なんですよね……すごいや。

 あまり知られていませんが、「北斗の拳」はアメリカで1995年に実写映画化もされていたんですよ。
 内容は……うん、まあ、アレですけど。
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