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第一章 誰が為の新嫁娘(シンチャンニャン)
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「兄上!」
龍王殿の帝ノ間の分厚く豪華な扉を大きく開けて、兄を求め彼は部屋へと入った。
ソレに兄である帝は、弟である光儀に嬉しそうに微笑んで寝台から身体を起こそうとした。
「おお、光儀」
「横になってください、お身体に触ります。
まだ夢は見ますか」
光儀が尋ねると、 帝は憂鬱な顔になり、顔を手で覆った。
「ああ、女が·····、黒紫桂(ヘイヅィグイ)が笑いながら呪い殺すと·····」
ソレに食いつくように光儀は兄の側に座した。
そして兄の手を握り、上に手を重ねて安心させるように包み込む。
光儀は一瞬戸惑うも、一呼吸置いて、兄に問うた。
「教えてください、黒紫桂(ヘイヅィグイ)と、彼女と何があったのですか。
彼女が私を好いていたというのは本当ですか?」
「光儀·····」
龍王殿の帝ノ間で、やせ細った帝王が寝台に寝込んでいる。
光儀は机を見るが、手を付けられていない食事がソコには在った。
薬師が作った食事も喉を通さないようだ。
食事は比較的食べやすいモノにされていたが、冷めた食事がソコには在った。
「兄上!」
龍王殿の帝ノ間の分厚く豪華な扉を大きく開けて、兄を求め彼は部屋へと入った。
ソレに兄である帝は、弟である光儀に嬉しそうに微笑んで寝台から身体を起こそうとした。
「おお、光儀」
「横になってください、お身体に触ります。
まだ夢は見ますか」
光儀が尋ねると、 帝は憂鬱な顔になり、顔を手で覆った。
「ああ、女が·····、黒紫桂(ヘイヅィグイ)が笑いながら呪い殺すと·····」
ソレに食いつくように光儀は兄の側に座した。
そして兄の手を握り、上に手を重ねて安心させるように包み込む。
光儀は一瞬戸惑うも、一呼吸置いて、兄に問うた。
「教えてください、黒紫桂(ヘイヅィグイ)と、彼女と何があったのですか。
彼女が私を好いていたというのは本当ですか?」
「光儀·····」
龍王殿の帝ノ間で、やせ細った帝王が寝台に寝込んでいる。
光儀は机を見るが、手を付けられていない食事がソコには在った。
薬師が作った食事も喉を通さないようだ。
食事は比較的食べやすいモノにされていたが、冷めた食事がソコには在った。
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