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願い事
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これは私が高校2年生の夏に体験した出来事で今も続いています。
私にはオカルト好きなYちゃんと言う腐れ縁と言うか、小学校から高校までクラスがずっと同じだった友達がいます。
Yちゃんは月刊誌のオカルト雑誌を毎月買ってはクラスで読んでいるぐらいオカルトにはハマっていて、宇宙人がいると言われる山や幽霊がいると言われる廃墟等に行く人でした。
私もたまにYちゃんに誘われて行くこともありましたが、オカルトなんて非日常的なことは起こらず、そういうことからは縁の遠い話だと思っていました。
高校2年の春にYちゃんに1学年上の先輩から告白を受けて、舞い上がりながら私に自慢話をしてきました。
仮に彼をA先輩としますが、このA先輩は表向き、スポーツも勉強も出来る秀才と言う事で女子からは人気がありました。
しかし、裏では黒い噂が絶えない人でその黒い噂と言うのは、女たらしで彼の周りには複数の女性の影が見え隠れするような人でした。
私はYちゃんに絶対付き合うのは止めた方がいいと言いましたが、私の忠告に聞く耳を持っていなかった。
「A先輩はそんな人じゃない、Kちゃんは嫉妬しないでよ。」
なんて冗談をニヤニヤしながら言うぐらい浮かれていたので、忠告を聞かないYちゃんは少し痛い目になった方が良い薬になるだろうと思ってもいた。
それから2カ月ぐらいでA先輩とYちゃんは付き合っていたが、私の予想を遥かに上回る形でYちゃんは乗り捨てられると言うより、やり捨てられるような形で別れることになっていた。
その時のYちゃんの落ち込み具合に、私が止めていればと罪悪感に苛まれ、少しでも早く立ち直れるように励ましていた。
前置きの話が長くなって申し訳ございません。
本題はここからで、これから言う事は少し内容をぼやかして話をさせていただきます。
これから話す内容を真似された場合に被害者が出ないようにする為なので、宜しくお願いします。
ある日、私はYちゃんの家に泊まった時の事でした。
Yちゃんとオカルト番組や怪談を動画で見ていましたが、終始Yちゃんは何か思いつめたような顔でした。
「あー、楽しかった。次は何を見ようか?」
確かそんな感じで、動画の視聴も飽きてきて次に何しようかとちょうど時間が空いた時でした。
Yちゃんはスッと立ち上がり、無言で自分の机に向かうとビニール袋を持って私の前に立った。
「ごめん、少し手伝って欲しいことがあるの、一緒に来てくれる。」
私は彼女のただならぬ雰囲気に気圧されたのか、頷いてしまった。
Yちゃんの後ろをついていくと浴室に案内された。
「これから、願いが叶うおまじないやるから、そこで見ていてよ。」
それは私が知っているYちゃんが怒った時の声でした。静かに内にある怒り感情が息となり漏れ出しているようでした。
私は張り詰めた空気が嫌になり、ちょっとふざけた雰囲気で動画でも取ろうかと言うとYちゃんは無言のまま頷いた。
私がスマホで動画を撮影を始めるとYちゃんは手順を説明しながら淡々と準備をしていた。
1,浴槽に水をギリギリまで入れる
2,浴槽の淵に四角形になる様に蝋燭を配置して立てる
3,浴槽に鏡を上向きにして沈める
4,蝋燭に火をつけて電気を消す
5,願いを書いた紙を封筒に入れて浴槽に浮かべる
スマホの時刻表示は深夜0時過ぎ、Yちゃんは深呼吸をして浴槽の前で合掌しながらこう言った。
「準備が出来たから始めるね。」
これまで何度か同じようなおまじないをしてきたが、私の中で本能的に何か異質で胸に突っかかるような息苦しさに私はスマホを片手にゴクリと息を飲んだ。
Yちゃんはお祓いとかで神主が読み上げる祝詞なのか、御寺の僧侶が読み上げるお経のような発音で唄い始めた。
Yちゃんはゆっくりと同じフレーズを繰り返し読み上げていると、風もないのに蝋燭の火がユラユラと左右に揺れ始め、私がスマホを向けて数秒後にはパチパチと音を立てて激しく燃え始めた。
Yちゃんは唄を止め、目の前の奇異など気にもせず息で吹いて蝋燭の火を消し、別の唄を唄いながら蝋燭に火をつけなおし、浴槽の中をじっと見つめて同じフレーズを繰り返し唄い続けた。
急な寒気が私は背筋を襲った。
浴槽の前のYちゃんも同様の感じがしたのか体がピクピクと震えると唄を止めて、カッターで指先を少し切って浴槽に血を一滴だけ落とすと一斉に蝋燭の火が消えたのだ。
私は怖くてその場でから金縛りにあったように全身の筋肉が硬直して固まっていた。
Yちゃんは浴室の電気をつけると、動けなくなった私に抱き着いて胸に顔を埋めるようにして泣きました。
「ごめんなさい、ごめんなさい。」
それは聞こえるか聞こえないかわからないような小さい声だったが、しっかりと胸の奥まで響くような声だった。
Yちゃんがなんで謝っているのか、私は理解できないままYちゃんを抱きしめ、気持ちを落ち着くまで子供をあやすように頭を撫でていました。
その後ですが、落ち着きを取り戻したYちゃんと後片付けをして部屋に戻るとそのまま二人とも何事もなかったように不思議なほど簡単に眠りにつくことが出来ました。
次の日の朝、私は目を覚ますと昨日のおまじないの事で私は不安になり、その日は家に帰るまで出来るだけYちゃんの様子を見ていました。
Yちゃんは昨日の事など無かったかのように、ご機嫌で大好きなオカルトな話を私に聞かせてご満悦な様子でしたが、私はその様子を不自然に感じてました。
例えるなら何か心のところに突っかかってたものが無くなり、すっきりしたようなそんな感じでした。
でも、あんなに楽しそうに笑ったのはA先輩と付き合う前にしか見たことがなく、私は元気になって良かったと、素直に喜ぶことにしました。
多分、もう取り返しがつかない事になっていたことをYちゃんはわかっていたのかも知れません。
A先輩の訃報を聞いたのはおまじないをした日から2日後のことでした。
体育館で行われた全校集会ではそこにいた全ての生徒、教員が思い思いに驚いてみたり、泣いてみたりと多様な反応があった。
私はすぐにYちゃんの事が気になり視線を向けた。
後ろ姿しか見えませんでしたが微動だにせず、じっと壇上を見ていました。
その姿の周りに白い霧と言うか煙のようなものが足から首元まで巻きついていた。
私は驚いて目を瞑ると深く深呼吸して、再度、見た時にはそんなものが無くなっていた。
私はそのあとにどんな話があったのか覚えていませんが、おまじないとA先輩の訃報には因果関係はないと思っているのに、それを頭の隅で否定していた。
その日はもう授業なんて頭に入ってくることもなく、Yちゃんにおまじないの願い事について聞かないといけないと自分でも理由もわからず焦っていましたが、休み時間にそれとなく人気のないところに連れていき、問いただせば良いことをなのに出来ずにいました。
私は怖かったんです、私が知っているYちゃんじゃないと思うと体が震え言葉が出ませんでした。
だけど、私は友達としてどうにかしないと思う気持ちが募り、胸が張り裂けそうになっていました。
そして、ほんの一握りの良心が恐怖より勝ったのか、Yちゃんと下校している時に二人きりになったタイミングで口から零れだすように言葉が出ました。
「ねぇ、聞きたいことがあるんだけど、おまじないの願い事ってもしかしてA先輩との訃報と関係しているの?」
私の隣にいたYちゃんは少し俯きながら何か考えていた。
私は彼女の言葉を黙って待っていた。
「私たち、友達だよね?」
Yちゃんはこちらを見ずに顔を上げて、何処か遠くを見ながら私に聞いてきました。
私は本心から頷いた。
こちらを見ずとも私が頷いたのがわかったらしく、その横顔は何とも言えない笑顔で、周りから響くひぐらしの鳴き声のせいか、どこか物悲しくも嬉しそうでした。
私はYちゃんが遠くに行ってしまうようなそんな気がして、本能的にその手を握りましたがその手は驚くほど冷え切っていました。
数日もしないうちにYちゃんは急に体調が悪くなり、病院に入院しました。
今では意識不明で、回復しない理由も不明で、医師は匙を投げてしまっています。
私はずっと後悔しています。
私と一緒におまじないのしたのは、私におまじないをするのを止めて欲しかったんじゃなかったのかと...。
おまじないの後に謝ったのは、私が悲しむことをわかっていたから謝っていたのかと...。
私はYちゃんの友達であることを後悔の念と共に忘れることはずっとないと思います。
私にはオカルト好きなYちゃんと言う腐れ縁と言うか、小学校から高校までクラスがずっと同じだった友達がいます。
Yちゃんは月刊誌のオカルト雑誌を毎月買ってはクラスで読んでいるぐらいオカルトにはハマっていて、宇宙人がいると言われる山や幽霊がいると言われる廃墟等に行く人でした。
私もたまにYちゃんに誘われて行くこともありましたが、オカルトなんて非日常的なことは起こらず、そういうことからは縁の遠い話だと思っていました。
高校2年の春にYちゃんに1学年上の先輩から告白を受けて、舞い上がりながら私に自慢話をしてきました。
仮に彼をA先輩としますが、このA先輩は表向き、スポーツも勉強も出来る秀才と言う事で女子からは人気がありました。
しかし、裏では黒い噂が絶えない人でその黒い噂と言うのは、女たらしで彼の周りには複数の女性の影が見え隠れするような人でした。
私はYちゃんに絶対付き合うのは止めた方がいいと言いましたが、私の忠告に聞く耳を持っていなかった。
「A先輩はそんな人じゃない、Kちゃんは嫉妬しないでよ。」
なんて冗談をニヤニヤしながら言うぐらい浮かれていたので、忠告を聞かないYちゃんは少し痛い目になった方が良い薬になるだろうと思ってもいた。
それから2カ月ぐらいでA先輩とYちゃんは付き合っていたが、私の予想を遥かに上回る形でYちゃんは乗り捨てられると言うより、やり捨てられるような形で別れることになっていた。
その時のYちゃんの落ち込み具合に、私が止めていればと罪悪感に苛まれ、少しでも早く立ち直れるように励ましていた。
前置きの話が長くなって申し訳ございません。
本題はここからで、これから言う事は少し内容をぼやかして話をさせていただきます。
これから話す内容を真似された場合に被害者が出ないようにする為なので、宜しくお願いします。
ある日、私はYちゃんの家に泊まった時の事でした。
Yちゃんとオカルト番組や怪談を動画で見ていましたが、終始Yちゃんは何か思いつめたような顔でした。
「あー、楽しかった。次は何を見ようか?」
確かそんな感じで、動画の視聴も飽きてきて次に何しようかとちょうど時間が空いた時でした。
Yちゃんはスッと立ち上がり、無言で自分の机に向かうとビニール袋を持って私の前に立った。
「ごめん、少し手伝って欲しいことがあるの、一緒に来てくれる。」
私は彼女のただならぬ雰囲気に気圧されたのか、頷いてしまった。
Yちゃんの後ろをついていくと浴室に案内された。
「これから、願いが叶うおまじないやるから、そこで見ていてよ。」
それは私が知っているYちゃんが怒った時の声でした。静かに内にある怒り感情が息となり漏れ出しているようでした。
私は張り詰めた空気が嫌になり、ちょっとふざけた雰囲気で動画でも取ろうかと言うとYちゃんは無言のまま頷いた。
私がスマホで動画を撮影を始めるとYちゃんは手順を説明しながら淡々と準備をしていた。
1,浴槽に水をギリギリまで入れる
2,浴槽の淵に四角形になる様に蝋燭を配置して立てる
3,浴槽に鏡を上向きにして沈める
4,蝋燭に火をつけて電気を消す
5,願いを書いた紙を封筒に入れて浴槽に浮かべる
スマホの時刻表示は深夜0時過ぎ、Yちゃんは深呼吸をして浴槽の前で合掌しながらこう言った。
「準備が出来たから始めるね。」
これまで何度か同じようなおまじないをしてきたが、私の中で本能的に何か異質で胸に突っかかるような息苦しさに私はスマホを片手にゴクリと息を飲んだ。
Yちゃんはお祓いとかで神主が読み上げる祝詞なのか、御寺の僧侶が読み上げるお経のような発音で唄い始めた。
Yちゃんはゆっくりと同じフレーズを繰り返し読み上げていると、風もないのに蝋燭の火がユラユラと左右に揺れ始め、私がスマホを向けて数秒後にはパチパチと音を立てて激しく燃え始めた。
Yちゃんは唄を止め、目の前の奇異など気にもせず息で吹いて蝋燭の火を消し、別の唄を唄いながら蝋燭に火をつけなおし、浴槽の中をじっと見つめて同じフレーズを繰り返し唄い続けた。
急な寒気が私は背筋を襲った。
浴槽の前のYちゃんも同様の感じがしたのか体がピクピクと震えると唄を止めて、カッターで指先を少し切って浴槽に血を一滴だけ落とすと一斉に蝋燭の火が消えたのだ。
私は怖くてその場でから金縛りにあったように全身の筋肉が硬直して固まっていた。
Yちゃんは浴室の電気をつけると、動けなくなった私に抱き着いて胸に顔を埋めるようにして泣きました。
「ごめんなさい、ごめんなさい。」
それは聞こえるか聞こえないかわからないような小さい声だったが、しっかりと胸の奥まで響くような声だった。
Yちゃんがなんで謝っているのか、私は理解できないままYちゃんを抱きしめ、気持ちを落ち着くまで子供をあやすように頭を撫でていました。
その後ですが、落ち着きを取り戻したYちゃんと後片付けをして部屋に戻るとそのまま二人とも何事もなかったように不思議なほど簡単に眠りにつくことが出来ました。
次の日の朝、私は目を覚ますと昨日のおまじないの事で私は不安になり、その日は家に帰るまで出来るだけYちゃんの様子を見ていました。
Yちゃんは昨日の事など無かったかのように、ご機嫌で大好きなオカルトな話を私に聞かせてご満悦な様子でしたが、私はその様子を不自然に感じてました。
例えるなら何か心のところに突っかかってたものが無くなり、すっきりしたようなそんな感じでした。
でも、あんなに楽しそうに笑ったのはA先輩と付き合う前にしか見たことがなく、私は元気になって良かったと、素直に喜ぶことにしました。
多分、もう取り返しがつかない事になっていたことをYちゃんはわかっていたのかも知れません。
A先輩の訃報を聞いたのはおまじないをした日から2日後のことでした。
体育館で行われた全校集会ではそこにいた全ての生徒、教員が思い思いに驚いてみたり、泣いてみたりと多様な反応があった。
私はすぐにYちゃんの事が気になり視線を向けた。
後ろ姿しか見えませんでしたが微動だにせず、じっと壇上を見ていました。
その姿の周りに白い霧と言うか煙のようなものが足から首元まで巻きついていた。
私は驚いて目を瞑ると深く深呼吸して、再度、見た時にはそんなものが無くなっていた。
私はそのあとにどんな話があったのか覚えていませんが、おまじないとA先輩の訃報には因果関係はないと思っているのに、それを頭の隅で否定していた。
その日はもう授業なんて頭に入ってくることもなく、Yちゃんにおまじないの願い事について聞かないといけないと自分でも理由もわからず焦っていましたが、休み時間にそれとなく人気のないところに連れていき、問いただせば良いことをなのに出来ずにいました。
私は怖かったんです、私が知っているYちゃんじゃないと思うと体が震え言葉が出ませんでした。
だけど、私は友達としてどうにかしないと思う気持ちが募り、胸が張り裂けそうになっていました。
そして、ほんの一握りの良心が恐怖より勝ったのか、Yちゃんと下校している時に二人きりになったタイミングで口から零れだすように言葉が出ました。
「ねぇ、聞きたいことがあるんだけど、おまじないの願い事ってもしかしてA先輩との訃報と関係しているの?」
私の隣にいたYちゃんは少し俯きながら何か考えていた。
私は彼女の言葉を黙って待っていた。
「私たち、友達だよね?」
Yちゃんはこちらを見ずに顔を上げて、何処か遠くを見ながら私に聞いてきました。
私は本心から頷いた。
こちらを見ずとも私が頷いたのがわかったらしく、その横顔は何とも言えない笑顔で、周りから響くひぐらしの鳴き声のせいか、どこか物悲しくも嬉しそうでした。
私はYちゃんが遠くに行ってしまうようなそんな気がして、本能的にその手を握りましたがその手は驚くほど冷え切っていました。
数日もしないうちにYちゃんは急に体調が悪くなり、病院に入院しました。
今では意識不明で、回復しない理由も不明で、医師は匙を投げてしまっています。
私はずっと後悔しています。
私と一緒におまじないのしたのは、私におまじないをするのを止めて欲しかったんじゃなかったのかと...。
おまじないの後に謝ったのは、私が悲しむことをわかっていたから謝っていたのかと...。
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