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第1章
ゴール
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リズに向けられる観客の激しいヤジを聞いて、アイルは恐ろしさに顔を青ざめさせた。失敗したら、あんな風に国中に罵られるんだ……!
「さあ、これでアイルはゴールさえすれば第二位の成績が決定します! ただ、制限時間内にゴールできないと、やはり失格になってしまうので注意が必要です」
ど、どうしよう。
アイルはやっと立ち上がったものの、まだ二、三歩しか進めていなかった。アンソニーの形のディルドはアイルにはあまりにも気持ち良すぎる。
「う、うう……!」
アイルはそろそろと小さな歩幅で歩いた。出来るだけ振動を与えないように、中でディルドが動かないように。
「アイル、そんなにのろのろ歩いていては間に合わないぞ! 走れ!」
「う……」
アンソニーに言われて、アイルは泣きそうになった。とても走れるとは思えない。そんなことをしたら、きっとまた腰砕けになってしゃがみこんでしまう。でもご主人様の命令は絶対だ。拒否はできない。
「アイル」
アンソニーがじっとアイルの目を覗き込みながら言った。
「できるな?」
「うう……、はい」
アイルは一度、ぎゅっと目をつぶって気合を入れ、グッと足に力を入れた。中のディルドを締め付けてしまうが、なんとか耐えて、走りはじめる。
「あくぅっ、ふうっ! ひぃっ!」
アイルの走り方はトテトテと、小さな歩幅でお世辞にも早いとは言えなかったが、喘ぎ声を漏らしながら、一生懸命走る姿は観客の心をとらえた。
「ううっ、ひうっ! あうううう!」
よろよろと、時折崩れ落ちそうになりながらも、アイルは走った。制限時間も迫っている。
「アイル、もう時間がない! もっと早く走れ!」
アンソニーに言われて、アイルは大きく足を上げて走り出した。
「あううう! やぁあ!」
お腹の奥がじんじんうずく。それでもアイルは一生懸命走った。振動でディルドが落ちないよう、ぎゅっと締め付けると、アイルの中はビクビクと痙攣したが、アイルはなんとか走り続けた。
「アイル、あともう少しでゴールです! よろよろと、しかし確実にゴールへ近づいてきました!」
「あっ、あう……」
『がんばれ!!!』
『あともう少しだぞ!』
「観客もアイルを一生懸命応援しております! ここはなんとか制限時間に間に合って欲しい! あと少しだ! アイル、今ゴールへと近づき……ゴールしました! ギリギリですが制限時間には間に合いました! アイルが第2位でゴールです!」
ワアア! という観衆の歓声を聞きながら、アイルはその場に崩れ落ちた。
「アイル、よく頑張ったな」
「あ、あうう! は、はひぃ、アンソニー様ぁ!」
競技が終わっても、まだアイルの中のディルドがアイルをさいなんでいた。アイルはビクビクと身を震わせながらも、なんとかアンソニーのことばに答えた。
アンソニーは動けなくなったアイルを抱き上げると、表彰台の方へ歩き出した。
「さあ、これでアイルはゴールさえすれば第二位の成績が決定します! ただ、制限時間内にゴールできないと、やはり失格になってしまうので注意が必要です」
ど、どうしよう。
アイルはやっと立ち上がったものの、まだ二、三歩しか進めていなかった。アンソニーの形のディルドはアイルにはあまりにも気持ち良すぎる。
「う、うう……!」
アイルはそろそろと小さな歩幅で歩いた。出来るだけ振動を与えないように、中でディルドが動かないように。
「アイル、そんなにのろのろ歩いていては間に合わないぞ! 走れ!」
「う……」
アンソニーに言われて、アイルは泣きそうになった。とても走れるとは思えない。そんなことをしたら、きっとまた腰砕けになってしゃがみこんでしまう。でもご主人様の命令は絶対だ。拒否はできない。
「アイル」
アンソニーがじっとアイルの目を覗き込みながら言った。
「できるな?」
「うう……、はい」
アイルは一度、ぎゅっと目をつぶって気合を入れ、グッと足に力を入れた。中のディルドを締め付けてしまうが、なんとか耐えて、走りはじめる。
「あくぅっ、ふうっ! ひぃっ!」
アイルの走り方はトテトテと、小さな歩幅でお世辞にも早いとは言えなかったが、喘ぎ声を漏らしながら、一生懸命走る姿は観客の心をとらえた。
「ううっ、ひうっ! あうううう!」
よろよろと、時折崩れ落ちそうになりながらも、アイルは走った。制限時間も迫っている。
「アイル、もう時間がない! もっと早く走れ!」
アンソニーに言われて、アイルは大きく足を上げて走り出した。
「あううう! やぁあ!」
お腹の奥がじんじんうずく。それでもアイルは一生懸命走った。振動でディルドが落ちないよう、ぎゅっと締め付けると、アイルの中はビクビクと痙攣したが、アイルはなんとか走り続けた。
「アイル、あともう少しでゴールです! よろよろと、しかし確実にゴールへ近づいてきました!」
「あっ、あう……」
『がんばれ!!!』
『あともう少しだぞ!』
「観客もアイルを一生懸命応援しております! ここはなんとか制限時間に間に合って欲しい! あと少しだ! アイル、今ゴールへと近づき……ゴールしました! ギリギリですが制限時間には間に合いました! アイルが第2位でゴールです!」
ワアア! という観衆の歓声を聞きながら、アイルはその場に崩れ落ちた。
「アイル、よく頑張ったな」
「あ、あうう! は、はひぃ、アンソニー様ぁ!」
競技が終わっても、まだアイルの中のディルドがアイルをさいなんでいた。アイルはビクビクと身を震わせながらも、なんとかアンソニーのことばに答えた。
アンソニーは動けなくなったアイルを抱き上げると、表彰台の方へ歩き出した。
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