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5『冥々たる紅の運命』

5 第二章第十九話「闇が紅に染まる日 承」

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「《私の名はトーデル。元冥界の審判員であり、現冥界の審判員レゾンを打ち破らんとする者だ》」

 風景に溶け合いながら、そこに漂う彼女が言う。闇夜に飲み込まれたようなその体は土砂降りの雨に一切濡れることなく、銀髪と紅い瞳だけがよく映えていた。

 何だ、こいつは。

 突如現れたその存在から、カイは目を逸らすことが出来ずにいた。いや、目を逸らしてはいけないと思った。

 冥界の審判員がどうとか、先程も生界が何たらとか話がよく分からない。

 よく分からないけれど。

 このトーデルとかいう女性が、冥界に深く関わっているのは確かで。

 カイにとって冥界人との初の邂逅であった。

「―――っ」

 バッと背後に跳躍し、その手に神剣デュランダルを生成しながらトーデルとの距離を取る。デュランダルの紅い刀身が暗闇に対抗するように輝いた。

 相手から殺気や戦う意志は感じられない。それに、トーデルはレゾンを打ち破らんとする者だと言っていた。レゾンがこれまで天界や魔界での事件を起こした張本人であるのは分かっている。レゾンはこちらにとって敵と言える立場なのだから、それを打倒しようとしているトーデルとは立場が同じと言えるのかもしれない。

 だが、その言葉を信じていいのだろうか。

 よく分からない彼女の言葉の数々が、どれほど事実であるのだろうか。

 そもそもとして、カイにとって冥界という言葉はあまり良いニュアンスではない。べグリフが使用していた《大剣ハドラ》も理由の一つであり、レゾンの件もそう。

 何より、冥界の存在が匂わされている王都ディスペラードでの数々の不審死。ミューの死すら冥界が原因ではないかと疑っていたカイにとって、目の前の存在はそれを確信へと近づけるものだった。ずっと身体を襲っていた違和感は、冥界の力だったのだから。

 水分を吸った黒いローブが随分重たく感じる。頬に纏わりつく雨が苛立って仕方がなかった。

「《……警戒するのも無理はない。だが見た通り、私は今生界に中途半端な形でしか存在していない。お前の魂に直接干渉する力はなく、会話だってやっとできるようになった程度だ。知らないだろうが、お前がこの国に来てからというもの、ずっとお前に話しかけていたんだぞ》」

 無表情のまま語り出したかと思うと、トーデルは不満げな表情を浮かべた。かと思うと、今度はどこか嬉しそうにほんの少し笑ってみせる。

「《だが、冥界を追放されてからというもの、十数年間誰にも認識されることはなかった。生死を司っていた私が滑稽な話だが、孤独とは寂しいものだ。だから、お前という存在がいてくれて良かった》」

 相変わらずこちらへの敵意を感じさせない。それどころか何故か好意的だ。目の前の彼女はその姿こそ特異的であるが、中身は人間とさして変わらないように思えた。

 だが、生憎こちらはあまり好意的ではない。

「悪いな、あまりお喋りの気分じゃないんだ」

「《つれないな。だが、知りたいのではないか。この国で起きている死の理由を。……ミュー・リリットが何故死んだのかを》」

「っ」

 ミューの名前が出てきた瞬間、カイは神剣デュランダルをトーデルへと向けて叫んだ。

「知っていることを全て言え! 何故ミューは死んだ! 死ななければならなかった!? この国で何が起きているんだ! いや、お前たち冥界は何を起こそうとしているんだ!」

「お前たちという一括りはやめてくれないか。言っただろう、私はレゾンを打ち破らんとする存在だと。奴の最低最悪なゲームを止めるため、今私はお前の前に出てきたんだ」

 そして、トーデルがボロボロの黒いローブの中から、細く白い手を差し出してくる。

「協力しろ、カイ・レイデンフォート。お前がここにいるのは僥倖、運命だろう。レゾンを打ち、生界の……いや冥界も含めた全ての魂を救うんだ」

 真っ直ぐな紅い瞳が、カイを見つめる。トーデルは確信していた。この手をカイは必ず取る。こちらが冥界人だろうが何だろうが、取ってくれる。

 何故なら、傍でずっとカイという男を見ていたからだ。

 べグリフ打倒までのカイを。

 彼女と出会ってからのカイを。





 生まれ変わった彼女が選んだ男を、ずっと。





 

 カイ・レイデンフォートという男と見える形で邂逅するのを、トーデルはずっと待っていた。

 とはいえ、時間が惜しいのも確かで。

「今すぐ返答が欲しいところだが、生憎時間がない。カイ、聞くんだ。こうしている今も、この国には命を対価に戦っている者がいる。生き返らせたい命があるからだ」

「命を対価に……生き返らせる? 何を言って――」

「このままじゃまた命が冥界に捧げられ、冥界への扉を復活まで進めてしまう。それだけは止めなくては」

「だから、お前はさっきから何を――」

「彼らは知覚されぬように冥具《生霊の仮面》を渡されている。カイがこれまで彼らを認識できなかったのはそのせいだ。だから、私がお前の眼になろう。今の私は直接お前の魂に干渉できないが、お前の義眼になら宿ることができる」

「ちょっ、話を聞けよ!!」

「悪いな、あまりお喋りの気分じゃないんだ」

「元々お前が話したそうだったんじゃねえか!」

「知っていることなら後で全部教える。だから今は――」

 そう言いながら、トーデルの身体が妖しく赤く光り始める。やがてその体は一つの小さな光へと姿を変えて一直線にカイの左目、つまり義眼へと向かった。

「うわっ」

 その眩さに思わずカイは両目を瞑った。一瞬灼けるような熱を左目から感じたが、すぐに収まっていく。

 やがて瞼の先の光が消え、カイが目を開ける。

 元々黒目のカイの瞳は、変装の際に碧眼へ変えられているが。



 カイの左眼は赤く染まり、赤光が煌々と揺らめいていた。



「あいつ、何を……」

 目の前にいたはずのトーデルは消えて居なくなっている。

「《いいか、カイ》」

 だが、脳に直接彼女の声が聞こえてくる。

「《お前の義眼に私が宿ったことで、《生霊の仮面》を着けている者も捉えることができるようになった。見ろ、その瞳には今、赤く魂が映るはずだ》」

「―――!」

 彼女の言う通りであった。

 目の前に広がる数々のビル群。そして王都市街。そこに息づく全ての命が、左眼には火の玉のように揺らいで映っていた。闇夜を彩るような赤い光達は無数に広がっていて、余計に命を感じさせる。

「何だ、これ……」

 右眼は変わらず暗黒を映しているのに、左眼は真っ赤な世界を映し出す。

 その真っ赤な世界の中に、ひときわ真っ赤に燃え上がる命の光が二つ見えた。既に人通りの少ない市街を凄い速度で駆け抜けていく。

 ……まさか。

「《そうだ。その瞳は魂だけじゃない、冥力を強く捉える。つまり、その二つの光が、《生霊の仮面》を着けたターゲットだ》」

 その直後だった。二つの大きな光のうち、一つが突如として消失した。

「《……くそ、間に合わなかったか。思っていた以上にやり手だったよ》」

 トーデルの言葉が脳内で響いた。間に合わなかったという言葉、そして光の消失。

 今この左眼には魂が映るという。

 ゆえに導き出せる答えは容易かった。

「っ」

 その場から転移し、消えた光の元へ一瞬で移動する。

 そこは家屋の屋根上だった。屋根上は雨で散々に濡れていて、溢れ出るように水が外へと流れ落ちている。

 そこに無造作に転がる中年男性の身体は、あまりに日常とはかけ離れていて。

 右眼でも捉えられるその身体。

 だが、左眼で捉えるとそこに魂はない。

 つまり、死んでいた。外傷はないにも関わらず、四肢を無様に投げ出し、目も口も大きく見開いて死んでいた。

 そして、逆に右眼では捉えられない――。





 道化の仮面を着けた男が左眼に映っていた。





 ボロボロの黒いマントを羽織り、その中はレザー装備一式。まさしく戦うための服装で、その手には魔法で形作られた刀が握られていた。

 この状況で、間違えることはない。

「―――!」

 道化の男が気配に気づいて素早くカイへと振り返る。

 その瞬間、カイは叫んでいた。

「何をやっているんだ、お前は!!」

 目の前の殺人鬼へと、カイは飛び出した。





※※※※※





「さぁて、用があるのはお前なんじゃないのか。……この殺人鬼め」

 シリウスの言葉に、ルーファは言葉を返さない。雨の音だけが辺りに響いて、二人の間には静寂が生まれていた。

 なるほど、そういう展開なのね。

 シリウスの思惑を何となく察して、静寂ののち、ルーファは呆れたように溜息をついた。

「……根拠は」

「ふん、至極簡単な話だ」

 べちゃ、べちゃとぬかるんだ土を踏みながら、シリウスがルーファの周りを歩き始める。

「ミューの離脱が誰にとって得かって話だ。そうなると当然四代名家にスポットが当たる。んで、じゃあその中で誰が外傷なく殺せるかってなると一つしかねえだろ」

 周りを歩いている間も、シリウスはルーファから目を逸らさない。常に一定の距離を取っていた。

「カルラは武術こそできるが、魔法はそこそこだ。だが、お前はどうだ。魔法の才に長けているじゃないか。外傷なしなんてそんな芸当できるのはお前だけだよ」

「珍しく褒めるのね」

「お前と話すのはこれが最後だからな」

 正面まで戻り、シリウスがルーファに正対する。そして、睨みつけるようにして言葉を吐いた。

「そこまでして王族になりてえか……!」

 シリウスの言葉はルーファを突き抜けて、やがて宙で霧散した。再び訪れる静寂。ルーファの瞳はシリウスではなく、その背後にある墓石へと向けられていた。

 その墓石は周りのものとは違って豪勢で大きな作りとなっていた。

 当然だ。

 墓石に彫られた名前。





 エグウィス・ディスペラード。





 この国の王だった者の墓なのだから。

 そこまでして王族になりたいか。そう問われれば、自分ならなりたいと答えるだろうとルーファは思った。この墓石の前だから尚更そう答えるだろう。

 だが、本当にそうまでするかどうかは別だ。

「……あなたにそう言われるとは思っていなかったけれど。じゃあ逆に聞くわ。あなたはどうなの」

「俺が、何だよ」

「あなたがミューを殺していないという根拠は何って聞いているの。魔法の才が長けていれば殺人鬼なら、あなたも同じよね。魔法の方が得意でしょ」

「……俺が、何でアイツをやらなきゃならねえ」

「それともあれかしら。ごめんなさい、あなたじゃ魔法でミューに勝てないわね」

「てめえっ……!」

「なるほど、そういう意味では私しか選択肢として残っていないのね」

「―――!」

 傘を投げ捨て、シリウスがその手に魔法で剣を生成する。一瞬でずぶ濡れになるが、シリウスが気にしている様子はない。

「誰が、何に劣っているって? 俺はお前にも負けねえぞ。今ここで殺人鬼を仕留めてやるよ!」

「私に勝てる……ね。そう宣う割には、周りのお友達が多いんじゃなくて?」

「っ」

 辿り着いた時から気配があちこちにあった。伏兵が大勢いる。シリウスは最初から一人でやり合うつもりなんてなかったのだろう。

「私一人に勝てないと踏んで集めたんでしょ? いいわよ、気にせず呼びなさいよ。私もそうするから」

「私も、だと……!?」

 周囲に意識を向けるシリウスだが、すぐに索敵をやめる。

 索敵する必要がないくらい、その人物は堂々と真っすぐにルーファの元へと歩いていた。



「シリウス、好き勝手言っているようだけど、私達は君こそがミュー殺害の犯人だと思っているんだよ」



 青を基調とした傘を差して、カルラ・レスロットはルーファの横に並んだ。

「カルラ……!」

 この霊園に残りの四大名家が子息、息女が集う。動揺も程々に、シリウスが不敵に笑った。

「そうか、お前らグルか。それなら、ミューを殺すことなんて容易いよなぁ」

 シリウスが手を上げると、周囲の物陰から続々と姿を現す。優に二十は超えているだろう。全員覆面で顔を隠し、その手には剣やら弓やら武器を所持していた。

「ミューが亡くなって、その直後の呼び出しだもの。警戒するのは当然でしょ。次のターゲットが私なんだろうなって思ったから、カルラに付いてきてもらったの。どうやら正解だったみたいね」

「シリウス、君こそこれだけ君の為に動いてくれる人間がいるなら、ミューを倒すのも簡単だったんじゃないだろうか」

 そう言いながら、指を鳴らして手元に長槍を出現させるカルラ。木作りではなく、人の命を易々と奪える刃のついた長槍だ。

 ルーファも腰に隠していた短刀を抜き、構える。

「いいえ、カルラ。これだけ居たってミューはやられないわ。シリウスの集めた人間よ?たかが知れてるわ。それは今私達が証明できる」

 そして、二人とも傘を投げた。ふわりと赤と青が宙を漂う。

「さて、洗いざらい吐いてもらおうかしら、シリウス」

「どうしてあんな事をしたのか、ね」

「吐くことなんてねえよ、殺人鬼どもが! やれ、お前たち!!」

 どちらも相手がミュー殺害の犯人だと決めつけているがゆえに。

 戦闘は必至であった。

 二つの傘がぬかるんだ地面に落ちた音を皮切りに、カルラとシリウスの私兵たちが一斉に走り出した。

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