上 下
187 / 307
4『理想のその先へ』

4 第二章第二十七話「国の行く末」

しおりを挟む

「――以上が事の顛末だよ」

エリスは目の前にいる父へ言った。ここはハンの部屋で、彼は豪華な椅子に背中を預けている。白髪は前以上に増えてきているし、皮膚も薄く骨も浮き出るようになった。あれでもう充分な歳だ。

それでもチェイル王国の王としてハンは常に最前線に立つ。

「そうか、単騎で介入しながらよく無事に戻った」

あちこちを包帯で巻いたエリスの姿に、ハンは心配と呆れ、そして安堵の混じった眼差しを向けていた。

ウィンドル王国とアルガス大国の戦争が終わってまだ一日も経っていない。窓の外は漆黒に包まれており、街も寝静まっていた。

ウェルムは現在アルガス大国にて幽閉されている。戦争の勝者と敗者がいるのだ。終わったからといって帰れるわけではない。本来であれば、その場にいたウィンドル王国の騎士達も纏めて幽閉するところであるが、そこはウェルムの懇願と戦争を終わらせたカイの賛同のお陰だった。

アイツは今、独り何を思っているのだろうか。

「……何やら浮かない顔だな」

「え……そう?」

尋ねられて、意味もなく顔に手を当てる。触った所で分かるわけではない。

「気になることがあるなら言ってみるがよい」

気になること。

……ない、わけではないんだと思う。

何か胸につっかえている気がするけれど。

それが何なのか、言葉にすることが出来ない。

思案しながら、ハンを見つめる。

やはりハンは痩せたし、歳を取った。

気付けば言っていた。

「ハンは、何で王なんてやってるんだ」

漠然とした疑問。何故だなんて当然決まっている。やらなければならないからだろう。

それが、ウェルムの言っていた王として責務なのだろう。

俺が持っていないものだ。

だから聞きたい。

王とは。王族とは何だろう。

エリスの質問にハンは悩みながらも返した。

「うむ……元々二十五年前、人族は奴隷だった。ゆえに、王や王族などという概念は元々存在しておらん。その必要性が論じられたのは、人界として成り立ってからだ。人々を纏めるものが必要だと。人々を支える柱が必要だと。つまり、そういう意味では王や王族とは人々の為のシステムであった」

「システム……」

「そう、言い換えれば犠牲とも言える。人々の為に尽力することを強いられた、な。お前にはその側面が強く見えるのだろう? まるで縛り付けられているように見えてしまう」

図星だったエリスは言葉を紡げない。驚いてもいたからだ。まさかハンもそのように考えていただなんて思わなかった。

王や王族は人々が生きやすくなる為の犠牲。

その要素に耐え切れず、エリスは公務をサボってよく街に繰り出していたのだ。

だが、とハンは言った。

「それはあくまで最初期の話だ」

「え……」

「たかがシステムだった王や王族にどうやって威厳、尊厳が生まれる? 誰もが犠牲だと思っていたのであれば、王や王族はもっと虐げられていいはずだ。だが、実際はどうだ。人々を支えなければならない存在でありながら、我々は一番優遇されている。城住まいもそう、日々の食事もそうだ」

ハンが挙げた一つ一つが、民が願っても届かないものばかり。

犠牲というには、あまりにも裕福な生活だ。

「人々の為に尽力した分だけ、返ってくるものがあったのだ。与えた分だけ、与えられている。決して一方通行などではない。我々は、常に誰かに何かを与えられて生きている。威厳や尊厳だってそう。関わりの中でシステムが得たものだ。そのお陰で、今の我々がいるのだ」

ハンは一拍置くと、真っすぐにエリスを見た。

「いいか、エリス。王など所詮システムでしかない。ある程度用意された大枠に当てはめられているに過ぎない。だが、その枠の中を何色に染めるかは我々が決めるものだ。王だからこうでなければならない、こうしなければならないなんてものはない。我々は生きている。心を持っている。ならば意志を持て。お前がどうしたいかだ。それが自ずと進む先を照らすだろう。お前にとっての王族を見つけるのだ」

俺にとっての、王……。

あれだけ街に繰り出しておきながら、どれだけ視野が狭かったのかを実感した。エリスはハンだけが尽くしているものとばかり思っていた。けれど違う。ハンに対する悪評は聞いたことがない。尽くした分だけ得ているものがある。

信頼も好意も信仰も崇拝も。

様々な想いがハンへと向けられる。

その想いが形となって、今の王としての立場があるのだ。

「……ハンにとっての王って何なんだ」

分かるような気がしたけれど、聞いてみたかった。

質問されて、思い出したかのように彼は告げる。

「そう言えば、まだ答えていなかったな。何故王をやっているのかという質問だったな」

ハンは笑った。

「儂が王だからだ」

その答えにエリスは苦笑した。ふざけやがって。

でも、その言葉の真意を読み取れるようになっていた。

送ってきた生涯が答えなのだろう。

ハンという存在が答えなのだろう。

カッコイイじゃんか。

ハンにとっての王。

それはきっと。

 

これまでの全てなのだ。

 

 

 

※※※※※

 

 

ウィンドル王国とアルガス大国との戦争は、結果としてアルガス大国の勝利で終わった。

お互いに様々な被害を残しながらも、ウィンドル王国の王子ウェルムが敗北を告げることで戦争自体は終結を迎えた。その背後には、途中で参戦したエリス達チェイル王国の存在や、カイ達の存在があることは最早人界において明確だった。

そのお陰もあって、カイ達レイデンフォート王国に加え、チェイル王国の進言は強力な力を持っていた。

端から見れば。いや、通常の視点であれば、圧倒的にウィンドル王国に非がある。一方的にアルガス大国へと攻め、彼の国を滅茶苦茶にしたのは事実なのである。その対応に追われたのがアルガス大国であり、アルガス大国が勝利した今、ウィンドル王国に最早抗う術はなく、一方的に糾弾されるだけの存在であった。

それでも声を張り上げたのがレイデンフォート王国とチェイル王国であった。

国に戻ったカイとエリスが必死に元々求められていた条件を変えて見せたのである。非自体は認めながらも、そこに眠る背景から世界への問いかけをしてみせた。

ウィンドル王国がこれ程までに行動をせざるを得なかったのは、偏に人界としてまとまりが皆無だったからではないのか。この大きな世界に対しての視点を誰もが持ち得ていなかったのではないのか。結局悪魔族という存在を過少評価していたのではないか。

当然、その為にはゼノという存在は欠かせなかった。ゼノが魔王ベグリフに敗北したという現状は人界全てに対し、口を噤ませるには充分なほどに力があった。

とはいえ、当然お咎めなしとは当然ならない。ウィンドル王国の独断による行動は事実なのだから。

そして、ウィンドル王国はアルガス大国に対して多額の賠償金を払う事となり、加えてアルガス大国の旗下になることが決定した。つまり、ウィンドル王国はアルガス大国の属国であり、アルガス大国の支配下にあるということである。

それでも、十分な程の情状酌量があった結果である。本来ならば、ウィンドル王国はアルガス大国にとっての奴隷として扱われても仕方がない。もっと乱暴で横暴な扱いをされても言い訳の仕様がないのである。

それでもまだウィンドル王国が国としての体裁を保てているのは、やはりカイやエリスの訴えがあった。

どれだけ賠償金を払っていようと、まだ国として残っていられる。

 

そして、国として残っている限り消えないものが確かにあった。

 

あれから数日後、アルガス大国から解放されたウェルムは緊張した面持ちで目の前を見つめていた。

見えるは数えきれないほどの国民の数。

全て、ウィンドル王国の民だった。

ウェルムが姿を現したことで、先程までの喧噪も瞬く間に消え、全ての視線が彼へと向けられる。

これまで、このような場面は幾らでもあった。

亡くなった父の代わりに玉座に着いた日だってそう。そして、アルガス大国への進軍を決めた日だってそうだ。

それなのに。

これまでのどの日と比べたって、今日という日は特別だった。

震える唇。ぎゅっと拳を握りしめても、抑えることの出来ない不安という感情。

ただ、それを拭う方法をウェルムは知らないまま、静寂に耐えきれない様子で口を開いた。

「……皆に伝えなければならない事がある」

今までとは信じられないくらいに、自分の声は震えている。

この緊張はなんだ。大勢の前で語ることなど、当に克服したはずだ。

それなのになぜ。

理由は分かっている。これからどうしなければ行けないかも分かっている。

分かっているのに。

怖い。

どれだけ自分が脆く、弱い人間かをウェルムは実感した。

恐怖を必死に飲み込む。

「我々ウィンドル王国は先の戦争で、アルガス大国に敗北した。敗因は偏に俺のせいだ。覚悟だけではない。見通しも、実力も全てが甘かった」

実際に言葉へと変換すればするほど、心に圧し掛かってくる。

言った通り、俺のせいなんだ。

全て俺が決めた。

人界を見限るのも。アルガス大国へと攻め入るのも。

全て俺が決めた。

だから、悪いのは俺だ。ウィンドル王国の民全てを巻き込んで、結果このざまだ。

言い訳の仕様がない。

分かっていて。次の言葉がなかなか紡げない。

目の前に広がる国民達の表情を直視できない。

これ程までに自分は弱い人間だったのか。

「国の行く末を見据えろ」

挫けそうになる度に、父ハヤトの言葉を思い出す。

今自分が国の為に出来ることは何か。

今自分が国の為にしなくてはならないことは何か。

どう足掻いたってそれは明確で。

逃げ道なんてない。

でも、まるで父が言っているような気がした。

「王族だって、結局は人間だよ」

父からそれを言葉として聞いたことはない。でも、妄想としか言いようがないその言葉に説得力を感じるのは、父がそのような生き方を全うしていたからだろう。

王族だからと言って、父が驕ることはなかった。

常に進むことを意識し、民との交流を怠ることなく、真っすぐに歩んでいく。

その為であれば、自らが頭を下げることも厭わない。

昔のウェルムは、そこにプライドを感じなかった。王族でありながら頭を下げる姿は幼少ながら格好悪く見えたのだ。

それでも、今は思う。

 

それこそがプライドだったのだと。

 

「すまなかった」

ウェルムは頭を下げた。身体を折り曲げ、視線を深々と下げながら国民へとその姿を見えた。

どれだけ伝えようと、成してしまったことは変わらない。謝ってどうにかなることではない。

犠牲となった命はもう帰ってこない。きっとその命に応えられたわけではない。

きっと誰かの眼には、犬死にとしか思えないような死に方。

全て自分が招いた結末だった。

頭を下げてどうにかなることではない。どれだけ頭を下げたって返ってくる命ではない。

分かっていて、ウェルムはずっと顔を上げなかった。

何の為に頭を下げるのだろう。

幼少のウェルムは父のその姿にずっと疑問を抱いていた。

自分の為なのだろうか。自分が許されるために頭を下げるのだろうか。

許しを請う姿というものは、何と惨めで情けないのだろう。

ずっとそう思っていたウェルムは。

 

父のその姿から何も受け取っていなかったことに気付いた。

 

確かに惨めで情けない姿だったのかもしれない。

それでも、確かに意味は込められていた。

誰かの為に頭を下げられる。

それは誰もが当たり前に出来ることではない。自分を落としてまで伝えられることではない。

にも関わらず、父はそれを貫いてみせた。

そして、国民はその姿に嫌悪を抱くことはなかった。

国民達には分かっていた。

あの姿がどれ程までの。

愛の形かを。

「一人で抱え込まないで下さい!!」

視線を下げ続けていたウェルムへと届く声。

「我々も賛同した結果です!」

「悪いというのであれば、我々も同罪です!」

言葉の形は人それぞれ。あまりに発せられる言葉の数々に全て聞き取ることは出来ないけれど。

でも、想いの形は全て同じ。

ウェルムを支える為にあった。

「主人は絶対に後悔はしていません!」

「貴方が謝るのであれば、私達も謝らなければなりません!」

眼下に広がる国民達の言葉。

ああ、何て情けないのだろう。

王族という立場を失うのが怖かった?

いつの間に俺は自分の為に国を動かしていたのだろう。

違った。

こんなにも、国は俺の為に動いてくれていたのに。
「国の行く末を見据えろ」
王にとって国とは国民であり、国民にとって国とは王。

気付けばウェルムは顔を上げていた。

その瞳からは涙を一筋零しながら、真っすぐに国民達を見下ろして。

歓声溢れる中、ウェルムは。

 

「これが、国か」

 

そう呟いた。

見据えていたつもりだった国の。

本当の姿を捉えたウェルム。
国の行く末は新たな未来を紡ぎだそうとしていたのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】あなたに従う必要がないのに、命令なんて聞くわけないでしょう。当然でしょう?

チカフジ ユキ
恋愛
伯爵令嬢のアメルは、公爵令嬢である従姉のリディアに使用人のように扱われていた。 そんなアメルは、様々な理由から十五の頃に海を挟んだ大国アーバント帝国へ留学する。 約一年後、リディアから離れ友人にも恵まれ日々を暮らしていたそこに、従姉が留学してくると知る。 しかし、アメルは以前とは違いリディアに対して毅然と立ち向かう。 もう、リディアに従う必要がどこにもなかったから。 リディアは知らなかった。 自分の立場が自国でどうなっているのかを。

オッサン小説家が異世界転生したら無双だった件

桜坂詠恋
ファンタジー
「転生したら無双のイケメンに!? 元・カメムシ末端WEB作家の異世界スローライフが今、始まる!」 48歳独身の末端WEB小説家が、目覚めるとそこは広大な草原が広がる異世界だった。 自らを「陰キャ」「不細工」「カメムシ」と卑下していた彼が、なんと異世界では200倍増しのイケメンに! 戸惑いながらも、新たな容姿とまだ知らぬスキルに思いをはせ、異世界でのスローライフを模索する。 果たして、彼の異世界生活はどう展開するのか! ※普段はミステリやサイコサスペンスを書いてる人です。 宜しければ、他作品も是非ご覧下さい。 本作とは全く違う作品です(^^; 「審判」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/414186905/947894816

最狂裏ボス転生~チート能力【迷宮の主の権限】を駆使して世界を騙せ~

てんてんどんどん
ファンタジー
VRMMOラスティリア。 プレイヤーは勇者となり、500年前魔王と戦い散っていった英雄たちを召喚して、使役。 彼らとともに魔王を倒し世界を救う、本格幻想ファンタジー!! ……が売り文句のVRMMOの世界に転生してしまった俺。 しかも転生先が500年前の滅亡する世界。英雄たちが魔王と戦っていた時代の、裏ボスの青年期。 最強の迷宮とスキルを所持した裏ボスに転生したものの、魔王は勇者の攻撃しか効かない。 ゲーム上では結局魔王も裏ボスも、互いに争い勝敗がつかぬまま封印されてしまうのだ。 『こうなったら裏ボスと裏ボスの迷宮の力を駆使して魔王を倒し世界の崩壊を止めるしかない!』 通常の方法では魔王は倒せない。 ならば裏をかいてやるのみ!!正義も悪も等しく騙し世界すら欺いて魔王を倒し世界の崩壊を覆してみせる! ずる賢く立ち回り、英雄達を闇に染め配下に加え、魔族の力を取り込みながら魔王を倒すために迷宮の拡大をはかれ! こうして世界を巻き込んだ、ダークヒーローのペテン劇場がいま幕を開ける。 ※他サイトでは別のタイトルで投稿してます(文字数にひっかかったのでタイトル変更)

浮気の代償~失った絆は戻らない~

矢野りと
恋愛
結婚十年目の愛妻家トーマスはほんの軽い気持ちで浮気をしてしまった。そして浮気が妻イザベラに知られてしまった時にトーマスはなんとか誤魔化そうとして謝る事もせず、逆に家族を味方に付け妻を悪者にしてしまった。何の落ち度もない妻に悪い事をしたとは思っていたが、これで浮気の事はあやふやになり、愛する家族との日常が戻ってくると信じていた。だがそうはならなかった…。 ※設定はゆるいです。

聖女じゃないからと婚約破棄されましたが計画通りです。これからあなたの領地をいただきにいきますね。

和泉 凪紗
恋愛
「リリアーナ、君との結婚は無かったことにしてもらう。君の力が発現しない以上、君とは結婚できない。君の妹であるマリーベルと結婚することにするよ」 「……私も正直、ずっと心苦しかったのです。これで肩の荷が下りました。昔から二人はお似合いだと思っていたのです。マリーベルとお幸せになさってください」 「ありがとう。マリーベルと幸せになるよ」  円満な婚約解消。これが私の目指したゴール。  この人とは結婚したくない……。私はその一心で今日まで頑張ってきた。努力がようやく報われる。これで私は自由だ。  土地を癒やす力を持つ聖女のリリアーナは一度目の人生で領主であるジルベルト・カレンベルクと結婚した。だが、聖女の仕事として領地を癒やすために家を離れていると自分の妹であるマリーベルと浮気されてしまう。しかも、子供ができたとお払い箱になってしまった。  聖女の仕事を放り出すわけにはいかず、離婚後もジルベルトの領地を癒やし続けるが、リリアーナは失意の中で死んでしまう。人生もこれで終わりと思ったところで、これまでに土地を癒した見返りとしてそれまでに癒してきた土地に時間を戻してもらうことになる。  そして、二度目の人生でもジルベルトとマリーベルは浮気をしてリリアーナは婚約破棄された。だが、この婚約破棄は計画通りだ。  わたしは今は二度目の人生。ジルベルトとは婚約中だけれどこの男は領主としてふさわしくないし、浮気男との結婚なんてお断り。婚約破棄も計画通りです。でも、精霊と約束したのであなたの領地はいただきますね。安心してください、あなたの領地はわたしが幸せにしますから。 *過去に短編として投稿したものを長編に書き直したものになります。

お母さん冒険者、ログインボーナスでスキル【主婦】に目覚めました。週一貰えるチラシで冒険者生活頑張ります!

林優子
ファンタジー
二人の子持ち27歳のカチュア(主婦)は家計を助けるためダンジョンの荷物運びの仕事(パート)をしている。危険が少なく手軽なため、迷宮都市ロアでは若者や主婦には人気の仕事だ。 夢は100万ゴールドの貯金。それだけあれば三人揃って国境警備の任務についているパパに会いに行けるのだ。 そんなカチュアがダンジョン内の女神像から百回ログインボーナスで貰ったのは、オシャレながま口とポイントカード、そして一枚のチラシ? 「モンスターポイント三倍デーって何?」 「4の付く日は薬草デー?」 「お肉の日とお魚の日があるのねー」 神様からスキル【主婦/主夫】を授かった最弱の冒険者ママ、カチュアさんがワンオペ育児と冒険者生活頑張る話。 ※他サイトにも投稿してます

目覚めたら猫耳⁉ ~神隠しで別宇宙のアイドル級猫耳メイド魔法使い⁉に大変身!~

INASAKU6
ファンタジー
自称、猫好き陽キャ系オタク女子高生 稲垣 梨々香 は、アニメとダンスと猫をこよなく愛する17歳!ある日バイト先で保護猫チャチャと一緒に神隠しに遭い、別宇宙の小惑星に飛ばされてしまう。目覚めると猫耳が生えたメイド姿で別宇宙の小惑星ラテスにいた。そこは猫と魔法と剣が支配するファンタジーの星。猫の国エルフェリア王国で、リリカは「猫耳メイド魔法使い」という特殊な職業に就かされ、さらに人々からアイドルのように崇められる存在に。最初は戸惑いながらも、リリカはエルフェリア王国での新しい生活に順応していく。 リリカの前に現れるのは、頼れる騎士見習いで護衛のレオン、そして意地悪だけどどこか憎めないライバルアイドルのステラ。マネージャー兼世話役の魔法使いメルヴィルに導かれながら、リリカはアイドル活動を通じて魔法を学び、次第に成長していく。しかし、表舞台の華やかさとは裏腹に、暗い陰謀が渦巻いていた。謎の魔導師ゼイガスの存在が、リリカたちの平和を脅かそうとする。 果たして、リリカは自分のアイドル活動を成功させるだけでなく、この世界を救うことができるのか?友情とライバル関係の中で揺れ動くリリカの心、そして自分の力を信じて前に進む彼女の成長が描かれる、アイドル級猫耳メイド魔法使いの奮闘記!

茶番には付き合っていられません

わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。 婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。 これではまるで私の方が邪魔者だ。 苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。 どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。 彼が何をしたいのかさっぱり分からない。 もうこんな茶番に付き合っていられない。 そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。

処理中です...