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4『理想のその先へ』

4 第二章第二十五話「エリスとウェルム」

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「放蕩王子のお前に、分かってたまるか」

ウェルムの言葉が、心を奮わせる。彼の意識は、間違いなく今エリスへと向けられていた。

目の前からウェルムの姿が消える。

「っ、だからさせないって――」

シオルンとマキナの元へは行かせまいと、エリスは直線を遮るように動いた。

だが、ウェルムは彼女達の下ではなく、いつの間にかエリスの背後に移動していた。

「っ」

振り向きざまにセインを薙ぐが、それを掻い潜ってウェルムが刀を振り抜く。咄嗟に先程の剣戟で与えていた磁力でウェルムを引き離し且つ自身は背後へと跳躍。真っ二つに裂かれるところをどうにか薄皮一枚斬られただけで済んだ。

すぐに体勢を立て直そうとするが、ウェルムが猛追する。

完全にウェルムの標的はエリスへと変わっていた。

「お前のような奴が、一国の王になれるわけがない!」

「っ、俺は別に――」

「覚悟の無いお前が、俺達の邪魔をするな!!」

怒涛の斬撃がエリスを襲う。どうにか急所への攻撃を弾き返すものの、身体中から鮮血が舞った。

「俺達ウィンドル王国は、マキナ・アルガスの首を手土産に悪魔族へと下る」

「はぁっ!? 何を言って――」

「人族も天使族も、魔王ベグリフが率いる悪魔族には勝てないと判断したからだ!」

言葉はそのまま、斬撃の嵐は止まない。エリスはどうにか捌くことしか出来なかった。

「ゼノ・レイデンフォートですら、ベグリフには敵わなかった。それがどういう意味か分かるか!」

「それは……!」

「最早この世の誰も奴には勝てないということだ!」

ウェルムが以前の天界戦にわざわざ自ら立候補したのには理由があった。

どれだけ悪魔族というのは脅威なのか。それを自分の眼で判断したかったのだ。

ウェルム自身、悪魔族の存在は最近知ったばかりであり、変に警戒することも侮ることも出来なかった。情報が少なすぎたのである。

そうして挑んだ天界戦で、最初ウェルムはこの程度の力かと思った。悪魔族の兵士もウェルムの前では人族と大差ない。彼の速度に誰もついてこれないのだ。そして、四魔将の一人ジェクスも速度では上回っていたし、カイ達との共闘という形ではあったけれども難なく倒すことが出来た。

この時点で悪魔族をそれ程警戒しなくてもいいのではないかという思考が浮かんでいたウェルムだったが、続いて戦った四魔将アッシュと対峙して大きく考えを変えた。カイ達と協力し、天界の女王セラが参戦してなお、アッシュにはまるで歯が立たなかった。傷一つつけられず、力を解放したアッシュに関しては完全に次元が違ったと言える。

その次元が違うアッシュを、ゼノは圧倒して見せた。それを見た瞬間、ゼノこそが悪魔族との戦闘における要なのだと理解した。ゼノが居れば負けることはないと。

同時に、気付いていた。魔王ベグリフもゼノ同様の存在なのだと。

つまり、この三種族による戦いはゼノとベグリフの両名に懸かっているのだ。

結局天界戦はベグリフの勝利に見えたものの、ゼノは特に焦る様子も見せなかった。まだどうにか出来るだけの奇策があるのだろうと、ウェルムも判断した。

だが、先日入った情報はその判断が誤りだったことを示していた。

ゼノがベグリフに敗北した。現在意識不明の重体だという。

その瞬間、ウェルムは理解した。この戦いは悪魔族側が勝利するのだと。どれだけこちらが善戦しようと、最後にはベグリフに一蹴されてしまう。

まるで勝ち目はないのだった。

ならば、一国の王としてしなければならない事は何か。

民を思って何を為さねばならないのか。

それが伝わったのだろう。

誰一人として、ウェルムの決断を否定する者はいなかった。

「誰が負け戦と分かっていて臨むというのだ!」

「くっ」

斬撃が様々な角度からエリスを襲う。どれだけ弾いても、どれだけ引いても斬撃は襲い掛かって来ていた。

速さなら雷を扱う俺だって負けていないはずなのに。

ウェルムは戦う前にある程度ダメージを追っていたはずなのに。

どうしてここまで追い詰められる……!?

磁力を操ってウェルムを無理矢理引き離して距離を取った。

「っ、《レインボルト!》」

そのまま彼へ向けて雷の雨を迸らせる。

「ふん」

ウェルムはその全てを斬り裂いてみせた。一滴たりとも逃さない。

雷の速さを風が上回っていた。

こっちはベルセインの力も借りているというのに。どうして。

アイツと俺で何が違う……?

押されているせいなのか、思考が下を向こうとする。

覚悟、なのだろうか。

どうしてウェルムの言葉が全て突き刺さるのか。

全て、図星だからだろう。

放蕩王子という言葉も、覚悟がないのも。全て間違っていない。

エリスは自分自身王族という立場は似合わないと常々思っていた。

もっと自由でいいと、幼い頃のエリスは父ハンを見て思ったのである。

小さかったエリスにとって、ハンの日常はまるで彼自身に利益をもたらしているとは思えなかった。仕事だらけでエリスのことを構ってくれないし、あちこちに出向いたり、会議を毎日のように開いて何時間も閉じこもったり。辛いのを我慢しながら苦しんで、誰かに奉仕しているように見えるのは何故なのだろう。

もっと自分の為に、自分がしたいように生きたっていいはずなのに。

王族という立場が、一国の王という立場がそれを許さない。

なんて窮屈なんだ。

絶対、自分はそうなってたまるか。

幼少ながらエリスはそう決意した。

それからというもの、成長したエリスは公務をよくサボるようになった。縛られることを嫌がり、自分が好きなように街に繰り出して遊ぶのだ。

だが、遊んでいても王族という縛りはエリスから無くならない。誰もがそういう視線で彼を見る。まるで取り入ろうとするように人が寄ってくる様は吐き気がするようだった。

誰も「エリス」を見ようとしない。彼らにとってエリスは「王族の一人」でしかなかった。だからこそ、全くこちらの素性を知らないのに一目惚れしてくれたシオルンの存在が、エリスにとって大切で大きかったのだった。

つくづくエリスは王族という立場に嫌気がさしていた。自分が王になるなんて考えるのも嫌だった。ハンがいるし、自分が出る幕じゃないとも思っていた。

ただ、それは間違いだとウェルムは突き付ける。

彼はカイと同じ年で自分よりも年下。なのに、一国の王として国を統治し、決断をした。自分よりも若い彼が、王族という立場を全うしてみせているのである。

ウェルムは前王だった父親が急死したことで即位したと聞いている。若くして父親を失ったのに、どうして彼はあれ程強く前へ進めるのだろうか。父親の急死に、王族としての重圧が関わっていないとは思えない。それでいて、何故彼はその意志を継げるのだろう。

自分だったらと思えば思う程に、どうしようもなく自分が惨めになる。ハンだってもう良い歳だ。ずっと変わらないような気がしていたけれど、いずれはどんな形であれハンは王位を退くだろう。

ずっとハンに甘えていたのだ。自分の責任を全てハンに押し付けて、逃れようとしていた。

俺には覚悟がない。王族としての覚悟がない。

逃げていた。自由になりたいなんて名目を掲げて、自分の弱さからずっと逃げていたのだ。

そんな俺が、ウェルムを止めていいのだろうか。覚悟の無い俺が、覚悟のある彼を遮っていいのだろうか。ウェルムの言う通りだ。

俺は、ウェルムの邪魔をしない方が――。

「エリス!」

その時、もう聞き慣れた大好きな声が聞こえてきた。一気に現実に引き戻される。

目の前にウェルムが迫っていた。再び繰り出される乱撃をどうにか抑えるものの、どんどんと傷が身体に刻まれていく。

「さっさと消えろ! お前の存在に、意味などない!」

「っ、俺は――!」

意味などないと言われても、仕方がないような気がした。俺が居てもいなくてもきっとこの世界は変わらない。

だけど……!

「意味ならあります!」

再び聞こえてくる声。

視界の隅に、シオルンの姿が映った。

「シオルン……!」

祈るように、彼女が両手を合わせてこちらへ言葉を飛ばす。泣きそうな表情に見えるのは、エリスが傷だらけだからだろうか。

シオルンは途中から話が聞こえて来ていた。エリスには覚悟がなく、一国の王にはなれないという言葉を、確かに聞いていた。確かにエリスは王族としての自覚をあまり持っているとは言えない。今回だって渋々重い腰を上げただけだ。

けれど、王族としての側面だけじゃ、エリスは語れない。

「もっと自分を見てください! 王族だけがエリスにとって全てじゃないはずです! どうしてエリスは今ここにいるんですか!? 王族として止めに来たわけじゃないはずです!」

「シオルン……」

檄を飛ばすシオルン。彼女の眼に、エリスは何かに臆しているように見えた。戦いの中で迷っているように見えていたのだ。それが剣筋を鈍らせ、防戦一方にさせてしまっている。

「一人の人間として止めたいと思ったからここにいるのでしょう! 王族とか世界とか関係なく、貴方がそうしたいと思ったからここにいるのでしょう!」

エリスはいつも自由だ。自分がしたいことをただするだけ。言葉で聞けば乱暴な自由だけれど、その中には誰かを思いやる優しさがある。誰かの為に即座に動ける彼に色んな人が救われてきた。

間違っていない。その自由は、決して間違いなんかじゃない。

「貴方はしたいことをしてください! 意味なら絶対あります! 誰かに繋がっています! 少なくとも、今私に繋がっています! 私が証拠じゃ駄目ですか!!」

彼女の言葉にエリスが眼を見開く。

初めて、自分を一人の人間として見てくれた大切な人。彼女のお陰で気付けた。

今、自分で一番嫌がる思考を自分に押し付けていた。

王族としての自分じゃない。勿論、その側面も大事なのだと今回思わされたけれど。

でも、やっぱり俺は結局エリス・チェイルでしかなくて。

俺は俺として。一人の人間として。思ったことをただやり抜くだけだ。

周りから見たら放蕩王子とか、覚悟がないとか言われるだろうけど。

その放蕩の先でシオルンと出会った。意味なら確かに存在していた。

シオルンに繋がっていた。

彼女が証拠じゃ駄目ですかって。

「君ほど証明してくれる人はいないさ!」

不思議とセインが軽くなった気がする。

「っ」

ウェルムの太刀筋に段々と対応できるようになっていく。防ぎきれていなかった斬撃全てをやがてエリスは対処できるようになっていた。

雷と風が時計党内を迸る中で、エリスはウェルムへ話しかけた。

「確かに、俺は王族としての覚悟は足りてないんだと思う。凄いよ、お前。その歳でそんなに考えられるなんてさ。……でも、例えば俺が仮に王になったとしても、俺はお前と同じ決断はしない」

「なに……?」

「可能性を奪うような決断は、絶対にしない」

「っ!」

エリスの一撃が見事にウェルムを捉える。咄嗟に刀で防いだものの、背後に勢いよく飛ばされた。

刀を突き立ててウェルムは勢いを殺し、前を向く。エリスは追撃することなく、真っすぐにウェルムを見つめていた。

「お前は王族としての立場に囚われ過ぎだ。そのせいで可能性を悉く排除してるんだよ」

「可能性だと? そんな不確定な要素は――」

「勝手に見限ってんだ、お前は。自分の事も民の事も国の事も俺達の事も世界の事も。全部自分の尺度で決めつけてるだけだ。でもな、お前の尺度には王族の視点しかない。王族としての尺度だけで決めていいもんじゃないんだよ」

自分が王族という立場を蔑ろにし過ぎなように、ウェルムは王族という立場に固執し過ぎなのだ。お互いが対極にいるようなものなのである。

「……」

ウェルムはエリスの言葉をある程度は理解していた。

確かに見限ったということは否定できない。そこに感情など入る隙はなく、意味もない。

だが、王族としての尺度しかないのは当然だろう。そして、それが間違っているとは思わない。

自分は王族なのだ。一人の人間などという考えを持ってはいけない。人の上に立つ存在としての尺度は、その存在にしか分からない。その尺度こそが責任であり、それを以て行動することが覚悟だ。

そのはずなのに、目の前にいる王族はそれを間違いだという。

漸く分かった。

エリスを前にすると無性に苛立ってくる。腹立たしくなる。

それは、奴が自分とは真逆だからだろう。

だからこそ、相容れることもない。

相容れないのであれば、もうやることは一つしかない。

ウェルムは刀を構える。どうせエリスを倒さなければマキナの元へは行けないのだから。

「もう問答は無用だ。分かり合えない事は良く分かった。ならば、後は力で黙らせるしかあるまい」

「分からず屋め。まだ引き返せるかもしれないだろ」

「……これが王としての覚悟というものだろう!」

引き返す道など、王にあっていいはずがない……!

『―――!』

一瞬、何かノイズ混じりに記憶が揺れる。昔の記憶がウェルムへ何かを訴えようとしてくる。けれど、必要ないと彼は首を振った。

やるべきことが揺らぐことはないのだ。

決意と共に両者が前に出る。刀を、槍を鋭く振るって相手を制圧しようと攻撃を何度も繰り返した。どれだけ身体を斬りつけようと、命が危ぶまれようと、ただ相手を黙らす為にお互いが刃を振るう。

鮮血が飛び散る中、エリスはウェルムに十二分に磁力を与えたと判断した。それほど磁力を与えることが出来れば、相手の隙をつくほどの速度で引き寄せ、攻撃できるはずだ。

だが、ウェルムもまた同じことを考えていた。まだ速度の限界ではない。エリスに対しては限界の一歩手前の速度でずっと攻撃を仕掛け続けてきた。それにエリスも慣れているはずだ。つまり、たった一撃だけ限界よりも加速させれば、反応できずに決められるはずだ。

両者が考えていたのは、どちらも相手の反応を超えた速度で攻撃するということ。その一撃に全ての力を注ぎ込んできた。

「おおおおおおおおお!」

ゆえに、実行した二人の刃はほぼ同速で相手へと振るわれる。エリスは突き、ウェルムは振り抜く。防御など頭にはなく、お互いの一撃はこの戦いに終止符を打った。

シオルンの眼の前で視覚出来る程の風が吹き荒れ、雷が迸っていく。

まるで雷と風が混ざり合って起きたかのように、眩い光が二人を中心に瞬いた。

「っ、エリス……!」

シオルンは反射的に眼を閉じてしまう。それとも、最悪を目にしたくなくてそうしたのか。

だが、次眼にしたのは、予想していたどれとも違っていた。

エリスも。

ウェルムも。

両者共に眼を見開いていた。

シオルンだけではない。誰もが予測しえない出来事が、今目の前で起きている。

風と雷の間を引き裂くように、青白い光が漏れ出ていた。

眩く感じていたのは、まさしくその光だ。

光は、まるで翼のような形をしていた。

エリスとウェルムの一撃を、光の両翼が受け止めていたのだ。

いつからそこにあったのか、エリスもウェルムも分からない。

気付けば、目の前にあった。

意識の外から、光は突如として現れた。

その光が、二人の渾身の一撃を容易く受け止めていた。

「っ」

ウェルムは即座に青白い光から距離を取り、刀を構えて警戒する。

だが、エリスはそのまま立ち尽くした。

光に。光から漏れる温もりに覚えがあったのだ。

「えっ……」

エリスとシオルンの眼の前で。

その両翼の間から彼が姿を現す。

右手には片刃の巨大剣を握りしめ、その身体に青い光の紋様が刻まれたコートを刻んだまま。

ウェルムもその姿には見覚えがある。一緒に戦った仲だ。

だが、溢れ出る力の闘気はあの時の何にも当てはまらない。

ゼノにも。

そして、ベグリフにも。

今この瞬間、彼の前提が崩れ去る。

「そこまでだ」

光で出来た両翼を広げ、カイはイデアを握りしめて立っていた。
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