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3『過去の聖戦』

3 第三章第四十三話「時に願いを込めて」

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ゼノ

セラは本当に心地良さそうにベッドの中で縮こまっていた。これまでにあった出来事が嘘みたいだ。本当に一切の懸念もなさそうに、幸せそうに瞳を閉じていた。というか一体全体どうなったのだろうか。

セラと家族はどうなった。全員無事だととりあえずはいいけれども。

全く状況が分からずに、セラの寝顔を見る。

「んんーっ……」

可愛らしくセラが吐息を漏らす。

どうやらしっかり寝ているようで目を覚ます気配がない。漏れた声もそのまま夢の世界へと誘われていた。

すやすやと眠るセラを見て。

何故だか俺も幸福感に浸っていた。

まるでこれまで起きていた彼女の苦痛や悲鳴が嘘のようにセラが眠るから。

その一切からセラが解放されたのなら、本当に良かった。

頑張ってよかったな。

眠るセラの綺麗な髪に優しく触れる。柔らかくてきめ細かなそれは、朝日に照らされて明るく輝いていた。

何だか起こすのも悪くて、というか俺がただセラの寝顔を見ていたかっただけだが。

彼女が起きるまでそっとしておくことにした。

セラの横に肘をついて横たわり、つい微笑みながらその寝顔を見る。

本当に可愛いなセラは。可愛いというか綺麗というべきか。最早両方を兼ね備えていると思う。

その横で添い寝出来るなんて名誉以外でも何物でもないな。

改めて幸福に思いながらセラを見つめていた。

何分、何時間経ったか分からないが、ずっと見ていても飽きない。俺とセラだけ時間が止まったみたいだ。

ただ、そんな自分の姿を一瞬顧みて変態かと思ったので、その間に少しだけ思考を整理してみた。

俺が気絶してからどれくらいの時間が経っているのか分からない。ただ、セラがここまで無警戒でいられるのは恐らく全てが上手くいったからだろう。

そう信じたい。

となれば、ここは王都ハートか。生憎と関心がなかったから窓の外から見える景色に心当たりはなかった。

アイは、どうなったのだろうか。

アイはメアに会いたがっていたが、会いに行ったのだろうか。でも不安だな。アイの事だからメアの為なら他人に何でもしそうだ。

会いに行くにも俺を待ってくれているとありがたい。

というか、俺の処遇も良く分からない。

あまり深く考えていなかったが、当然俺は人族だ。人族をこんな風に休ませて、というか人族解放派の俺やセラを受け入れて大丈夫なんだろうか。

仮にハート家間のわだかまりが無くなったとしても、人族と天使族のわだかまりは無くなったりしないだろう。アイも簡単に人族解放に乗るとは思えない。

となれば俺の扱いは、メアに会いやすくするための駒、か? そうだったら先程の懸念は消えるが、問題はハート家しか解決していない。

「……やめだ」

仰向けにベッドへ倒れ込む。ふかふかのベッドが触れるところ全てを優しく包み込んでくれた。

考えても仕方ないことは諦めよう。考えるよりも今は……。

セラへと視線を向ける。

「んー……」

すると、セラが縮こませていた身体を大きく伸ばした。

しまった。倒れこみの衝撃がセラを夢の世界から引きずり出してしまったようだ。

自分の過ちを後悔するがもう遅い。

「ふにゅー……」

可愛い声を出しながら重たそうに毛布から体を起こすセラ。服装はいつもの動きやすそうな格好と違って立派な純白色のドレスを着ていた。やはり服装からしても王都かもしれない。

そういえば、俺も前まで着ていた布とは違って上質なYシャツやズボンを着せられていた。まぁあんなに血だらけじゃな。ただ、上質すぎて少し着慣れない違和はあった。

目をこすりながらセラが大きく伸びをする。純白のドレスが身体にピッタリだからだろうか、伸びも相まって胸の形が強調されている気がする。いつもはなるべく意識しないようにしていたが、それぞれ綺麗な形で、それでいて神秘的な風に思えた。俺にはないからかもしれないが、或いはセラに相応しいように見えたのかもしれない。

大きすぎないのが俺としては……って何馬鹿なことを。

眠たいセラは気付かないだろうが、見続けるのも悪い気がしてすぐに視線を逸らした。

そして、すぐにまたもう少し見とけばよかったと後悔したが遅すぎる。

「……あれ、ゼノ?」

視線を戻すと、乱れた髪の間からセラの綺麗な碧眼が覗いていた。

目が合ったから優しく微笑む。

「おはよう、セラ」

最初は寝ぼけまなこだったセラの眼も、段々と焦点が合ってきたようだ。

「ぐっすり眠れたか?」

すると、焦点が合ったかと思えば今度は碧眼が潤み始め、遂には涙まで溜めていた。

な、何で!? 俺なんか悪いことしたか!?

突然の涙に困惑していると、

「それはこっちのセリフですよ、ゼノの馬鹿~~~~!!」

突然勢いよくセラが首元に抱きついてきた。

「うおおっ」

突然のことに対応しきれずに一緒にベッドへ倒れこむ。ふわりと優しくて心地よい香りが鼻孔をくすぐった。

倒れてなおセラは上から俺を抱きしめ続ける。なかなかに強い力だった。

「馬鹿って、俺なんかしたか!?」

「しましたよ、もう!」

泣きじゃくりながら、セラが顔を上げる。金髪で出来たカーテンが俺とセラを閉じ込める。涙で濡れた碧眼が糾弾するように俺を見つめていた。

「もう、本当にギリギリだったんですからね! もう少しでゼノ死んじゃうところだったんですから!」

「あー……やっぱり?」

「やっぱりじゃありません!」

セラに怒られながらも苦笑してしまう。俺自身今回は危ういと思っていた。死んでもおかしくないなと。だからあんな夢を見たんだろう。

でも、どうにかこうして生きている。

そしてまたセラに会えた。

生きていて良かった。

その時、セラがYシャツの首元辺りをギュッと握って、そこへ頭を埋める。

「ゼノが死んだら意味ないじゃないですか……。お母様方と仲直り出来たってゼノがいなきゃ意味ないじゃないですか……!」

「……!」

セラの悲鳴に似た声が直接心に届けられる。

俺が死んだら意味がないとセラは言ってくれた。俺がいなきゃ今回の戦いに意味なんてないと。

俺の存在が家族と同等以上に扱われているのが嬉しくて、だからこそ申し訳なかった。

悲痛さは十二分に伝わってきていた。

「……ごめん」

謝って済まされるものだとは思わないけれど、謝るべきだと思う。

自分の命を軽んじていた。

俺にはまだやり残したことが、役目があるんだ。

そして、その役目の一つとして俺はセラを……。

「ごめんな」

片手でギュッとセラを抱き寄せ、空いた手でぽんぽんとセラの頭を撫でる。

セラの涙が止まるまで、黙って頭を撫で続けた。

「あ」

「ぐすっ……」

十分ほどして、漸くセラの涙が勢いを止める。

セラは身体を起こし俺の上から移動した。

「乗っかってしまってごめんなさい、重たかったでしょう」

「ぜーんぜん。重たさなんて感じる余裕なかったさ」

主に幸せ過ぎて。抱きしめるだけで良い匂いと柔らかさなんて良い凶器だよ。

セラが何のことやらと首を傾げるが、聞かれる前にこちらから尋ねた。

「なぁセラ、ここはどこだ? やっぱ王都ハートか?」

俺の質問にセラは肯定の意を示した。

「はい、ここはハーティス城の一室です」

ということは、先程の俺の予想も当たりそうだな。

「なぁ、俺が倒れた後の事、詳しく教えてくれないか?」

「……少し長くなりますが、体調の方は大丈夫ですか」

心配そうにセラが胸のあちこちに触れてくる。別に触診しなくても。

「ああ、セラを乗せることが出来る程度には問題ないぞ」

「それってさり気なく私が重たかったってことですか?」

「だから重たさなんて感じる余裕なかったって」

ジーっとセラに見つめられるが、本当に重量なんて感じなかった。幸福感のせいでふわふわしていたくらいだ。

「というか、身体の調子は良い方だぞ。誰が治してくれたのか知らないけど」

何だったら前よりも良い気がする。最近戦い続きだったし。これはさぞ腕のいい人が治してくれたに違いない。

そこにセラの答え。

「お母様ですよ」

……え。

思わずセラを見つめてしまうが、彼女は頷いた。

「お母様が治してくれました」

それは……どういう状況なんだろうか。

あれほど戦ったのに。俺はともかくアイは殺す気だった。

アイは俺を、人族を受け入れたのだろうか。或いはやはりメアの為に俺を生かす必要があったか。にしては、この一室を貸してくれるのは随分気前がいいか。

何か気持ちに変化があったか?

やはり聞いてみないことには始まらない。

「セラ、教えてくれ。何があったんだ」

「そうですね。ゼノが倒れてからですが、あなたがあまりに血を――」

こうしてセラがこれまでの経緯を教えてくれた。

失血死寸前の俺をエイラが時魔法で助けてくれたこと。

セラ達三姉妹がアイに挑み、そしてどうにかこうにか辛勝したということ。

そして、アイに想いを伝えられたということ。漸く家族が一つになれたということを。

そっか……。良かったな。

セラは本当に嬉しそうに語っていた。涙混じりに優しい笑みを浮かべながら。

この時、セラは俺のお陰だと何度も言ってくれた。俺が死にかけてまで頑張ってくれたからだって。でも俺のお陰とかじゃなくて皆のお陰だって言ったらセラは笑って頷いていた。誰が欠けてもここまでは来れなかった。シェーンやアグレシアだってあんなに傷だらけになるまでセラを守ったのだ。二人は本当の騎士だと思う。

「そういえば、シェーンとアグレシアは? もう元気か?」

「はい、二人はあの時点である程度治療が行われていましたから。今は雑務で忙しいはずですよ」

「へー」

二人が雑務ということは、既に王都を飛び出して人族解放に手を貸した件についてはお咎めなしってことで良さそうだな。

それもこれもセラがアイ達と仲直りしたからだろう。

「その辺りの話は追々します。話を戻しますけど、戦いが終わったあとで私も倒れちゃって。その時はお母様もお姉様方も魔力が底を尽きていましたから、お城の医師がどうにか治してくれました。ただ、ゼノの傷は医師でも治せないって」

「……え?」

「エイラの時魔法を解除しなければ治療出来ないのですが、解除してから一分とゼノの命が持たないところまで来ていたみたいなんです」

つまり、時魔法を解除して治療しても途中で俺がぽっくり逝ってしまうということだろう。そんなギリギリまで俺は追い込まれていたようだ。

自分でも危ないとは思っていたがそこまで危なかったとは。

案外自分の身体の事なんて分からないのかもしれない。

「どうすればいいのか、このままではゼノが死んでしまう、そんな時にお母様が言ったのです。『そこの悪魔の娘、死ぬ気で魔法を維持したとして一週間持つかしら』って」

驚いた。まさかエイラとも会話をしていたなんて。悪魔族なんて人族以上に嫌ってそうなものなのに。

そうまでして俺を生かそうとしてくれたのか。

その時のことを思い出しているのか、セラが窓から覗く青空を見つめていた。






セラ

「そこの悪魔の娘、死ぬ気で魔法を維持したとして一週間持つかしら」

そのやり取りは、ハーティス城内の医務室で行われていた。

私自身は医師によって既に治療されベッドに横たわっていた。治療の間に意識も回復して、どうにかばっくり開いていた傷口も塞がってくれたらしい。流石城に雇われている医師だ。

ただ、その医師でもゼノの傷は治せないといったのだ。最初は人族であることに驚いていたが理由ではない。傷があまりに深すぎるのだ。

隣のベッドはその周りをエイラやシロ、シノ、エクセロに囲まれていた。その中心にゼノが時を止めたまま浮かんでいる。全身に貫通するほどの刺し傷、致命的な箇所もいくつか存在していた。

医師の宣告に医務室内が呆然とする中、アイがゆっくりと足を引きずりながら入ってきたのである。

先程の発言は、その際の第一声だった。

私達は驚いたようにアイを見た。アイはもう動けない程の疲労に襲われていた為に聖堂に残っていたはずなのだ。アイごと医務室へ連れてくる話もあったようだが、アイが何よりも倒れた私を優先したという。

どうやらアイは兵士の手を借りながらもゆっくりと医務室へ来たようだ。

アイの視線はエイラへと向けられている。相手が悪魔であろうと一切の嫌悪感など存在せず、ただただ答えを知りたがっているように見えた。

しかし、今でさえエイラは辛そうだ。時魔法はかなり体力と精神力を削るという。それをずっと維持し続けているのだから。

それなのに更に一週間だなんて。

だというのに。

エイラは弱弱しくも不敵に笑った。

「悪魔を舐めないでもらえますか。数十年は余裕ですよ」

エイラの相変わらずの態度はしっかりアイにも発揮するようだ。

数十年だなんて普通に無理だろうに。

その回答にアイも同じような笑みを返した。

「そう、なら死ぬまで頑張りなさい。そうすれば私の魔力も完全に回復する。助けてあげるわ」

そのままアイは振り向いて医務室を出て行ってしまった。退出際、私の事を一瞥して優しく笑ったように見えたのは気のせいだろうか。

慌てて追いかけるシノとエクセロ。

残されたシロはエイラに尋ねていた。

「……本当に数十年は余裕なのよね?」

「……」

不敵な笑みが貼り付いているように見えるのは気のせいではない気がする。

それでもアイの要求通り、エイラは確かに時魔法を一週間維持し続けた。寝ることも食べることもなく、ずっと意識を集中させながら死に物狂いで。見るからに衰弱しているというのに。

それ程までにエイラはゼノに生きてほしいと思っているのが分かった。

エイラはゼノの事が好きだから余計にそうだろう。

居られる間はずっと二人の傍に居たからこそ、エイラの愛情がとても伝わってくる。

だからこそ、胸が痛かった。

この胸の痛み、前までは分からなかったと思う。

でも、今はその名前を知っている。

きっとこれは罪悪感だ。

エイラがゼノの事を好きだと知っているから胸が痛む。知らなければ痛みなんて感じなかっただろう。

今回の一件、そしてこれまでに起きた出来事を含めて漸く私は確信した。

私はきっと……。

最後の一日、傍でエイラとゼノを見つめていた私の下にアイが訪れた。

集中していて気付かないエイラを他所に、アイが独り言のように話を始める。

「私があの子を地中に埋めた時、同じように時魔法をかけたわ。でもあの時にかけたのは時間の流れを遅らせる魔法。八十年近く経っても十年ほどしか経過しないくらいの。ま、私自身八十年も続くとは思っていなかったけれど」

「え?」

言われてみれば、時魔法を八十年も維持できるのは不思議な話だ。エイラですら一週間でこれ程辛そうなのに。

「私が死に物狂いで何度も込めた魔力では精々二十年三十年が限界だった。もしかすると、あの子自身が補強してくれたのかもしれないわ。私とあの人の子だもの。あり得る話だわ」

一人でアイが納得している。

どうやらアイは一回ではなく何度も魔力を込めたようだ。何度も何度も込めて、メアに無事会うために。ただ、それにも限界があった。

その限界をメアが無意識のうちに伸ばしていたのではないかということだ、それもアイが何度も魔力を込めて伸ばした倍以上の時間に。そんなことが出来るだろうか。或いはメアが秘めた力はそれほどまで強大なのかもしれない。

一人納得している様子が可笑しくて思わず笑ってしまった。

「きっとお母様に会いたかったのかもしれませんね」

そう言うと、少し驚いたように目を瞠ってから私へ微笑んだ。

「そうだといいわね」

アイは、かなり素直になった。

この一週間の間に一度家族で集まって話し合いをした。その時から素直に接してくれるようになった。感情を吐露してくれるようになった。

たくさんのことを共有してくれることになった。それがとても嬉しい。

漸くアイにとって私も娘になれたのだ。

アイはコホンと可愛らしく咳払いすると再びエイラへと視線を向けた。

「脱線したけれど、私の魔法はあくまで時間を遅くするだけ。対してあの娘は時間自体を断絶し止めている。あれは高難度の魔法よ。そうでもなければあの男を救えないもの」

ゼノは失血死しかけているのだ。いくら時間を遅くしたとしても血自体はゆっくり流れていることになる。時間自体を止めなければならなかったのだ。

「でも、戦ってる時はお母様も時を止めてましたよね?」

ゼノにもそう言われたような……。

「いいえ、あれは私の時間を加速しているだけよ。止めているわけではないからあなた達の時間もしっかり流れていたわ。ただ私の時が速すぎて止められているように思っただけ」

そういう理屈だったのか。

「加速させるのはまだ容易い方よ。時間の断絶は言ったように、更に時間の逆流は私でも難しいわ。出来てほんの少しかしら」

「お母様でも……!?」

アイの魔力量を持ってして尚時間を巻き戻すことは厳しいという。

「時間の流れに乗るのは容易いけれど、逆らうのはそれ程難しいのよ」

つまり通常の時の流れに対して、流れに乗った位置にあるのが時を加速させる魔法、逆に少し流れに逆らった位置にあるのが時を遅くする魔法。そして更に逆らった位置にあるのが時を止める魔法。最後に一番抗っているのが時を巻き戻す魔法ということだろう。

それを聞いてからエイラをもう一度見る。

目を細め、顔色を悪くさせながらも必死にエイラは魔法を維持し続けている。

その視線は優しそうでいて強い決意をもってゼノへ注がれていた。

聞いたから、エイラの苦労は想像を絶するものであると気付いてしまった。

「あの娘、一週間持たせるわね。もしかしたら数十年持たせる気で頑張っているのかもしれない。あんな苦行、私でも遠慮したいのに」

「エイラ……」

気付いたら涙が一筋眼から零れ落ちている。

エイラの頑張りを思うと心が動かされずにはいられなかった。

気付いた時には既にアイが拭ってくれた。

アイも、温かい視線をゼノとエイラに送っていた。

「悪魔族とか人族とか。種族の違いを超えてあそこまで想うことが出来るなんて、想われることが出来るなんて凄いわね」

「お母様……」

アイの口からそんな言葉が出てきてくれたことがとても嬉しい。

「全ての垣根を越えて誰もが誰かを愛して、又誰かに愛されているのね。それがこの世界なのね」

今まで愛すことを拒み、愛されることを拒んできた彼女が進もうとしている。

その姿に私はまた涙ぐんでしまった。

「大丈夫です、お母様も超えられます……!」

垣根を越えて、メアとまた一緒に。

「そう、ね。私も信じているわ」

アイが微笑む。

今なら大丈夫。愛し愛されることの大切さを知った彼女なら。

 

愛を知ったアイならば。

 

もう自分自身だって信じられるはずだ。

 
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