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2『天使と悪魔』

2 第二章第十五話「無邪気さに眠る狂気」

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 ドライル達は城の地下へと無事侵入を果たし、現在さらに下へとつづく螺旋通路を走っていた。その螺旋通路は延々と下へ続いていて、これまでの奴隷がどれだけ地下を掘らされていたのかが見て取れる。
リノ:
「奴隷の人達ってさ、一体何をさせられてるんだろうね」
 リノの独り言のような呟きは、眼鏡をかけた少女アンヌに拾われた。
アンヌ:
「おそらく魔石の採掘でしょうね」
リノ:
「魔石の? なんのために?」
 首を傾げるリノ。対してドライルは納得していた。
ドライル:
「なるほど、魔石を王都に献上しているわけだな」
アンヌ:
「ええ、魔石は希少ですがその分かなり価値があります。魔力をかなり秘めていますからね。それを王都へ献上することでこの国は成り立っているのかもしれません」
 そこまで言ってアンヌが顎に手を当てる。
アンヌ:
「……しかし、ということは王都にはたくさんの魔石があるということですよね。一体それを何に使うのでしょうか」
 考え込むアンヌの肩をドライルがポンと叩く。
ドライル:
「確かにそれは気になるが、今はこっちに集中だ」
アンヌ:
「……そうですね」
 そんな会話をしている内にかなり下まで進んだのだが、まだ通路は続いていた。
ドライル:
「まだ下か」
リノ:
「奴隷の皆がどれだけ長い間辛い目に遭っていたのかが分かるね……」
 通路のところどころには血痕のようなものが付着しており、それが奴隷の扱いの悪さを表している。
ドライル:
「……早く行こう。俺達はその辛い目から奴隷の皆を解放するために来たんだ」
リノ:
「うん!」
 そうしてドライル達が決心固くさらに地下へ進もうとした時だった。
 突如として凄まじいプレッシャーがドライル達を襲った。
ドライル:
「っ!」
 そのプレッシャーにドライル達は思わず足を止めてしまう。
エル:
「な、何だよこのプレッシャーは……!?」
アンヌ:
「凄い、魔力です……!」
 全員が突然のことに動揺を隠しきれない。それでもドライルは仲間達へ叫んだ。
ドライル:
「ぜ、全員戦闘態勢!」
 ドライルの声に我に返った仲間達は、各々が武器を構える。ドライルも剣を抜いて前を見据えた。
 その視線の先から、何者かが姿を現す。
デバント:
「おやおや、ガキが大勢こんなところに。一体何の用ですかね」
ドライル:
「おまえは……宰相デバント!」
 それはデバントであった。
 デバントは何度か民の前に出たことがあるため、ドライル達も顔を知っている。革命の為には殺さなくてはならない人物であった。
 だが、デバントを前にしている今、ドライル達は殺すことがどれだけ無理難題かを思い知らされていた。
ドライル:
「(……あの魔力量、あのプレッシャー、こいつ、こんなにも強かったのか……!)」
 じりじりと後ずさるドライル達へと、逆にデバントがゆっくりと歩いていく。その目はドライル達を見下す様に見つめていた。
デバント:
「はぁ……上で暴れている侵入者とどうやって知り合ったのかは知りませんが、こちらは相当な痛手ですよ。まぁ、そちらはシーナ様が殺してしてくださるでしょうが」
 デバントの登場はドライル達にとって想定外であった。
ドライル:
「……何故、俺達がいることがバレた」
 その問いに、デバントは単純明快だと言わんばかりに答える。
デバント:
「何故って簡単です。おまえ達が壊したであろうあの格子には、私の魔法を仕掛けておきましたから。壊されたら気付くようにね」
 そう言いながらデバントが懐から白い手袋を取り出して両手に装着していく。
デバント:
「おまえ達の血は汚いですからね、万が一素肌についてしまっては発狂ものです」
 そして準備が整ったデバントは、冷徹に笑ってみせた。
デバント:
「さぁ、準備は整いましたし、侵入者の排除を始めましょうかね」
 その言葉と同時に魔力とプレッシャーがさらに増していく。
 その様子に仲間達は一人、また一人と諦めの言葉を洩らしていた。

「何だよあの魔力……」

「」
 デバントは、さらにその恐怖を助長させるために笑顔でこう告げる。
デバント:
「一つ言っておきますが、私は王の次に強いですからね?」
 戦意を根こそぎ排除するつもりでデバントはそう言った。その方が片づけるのが楽になるからだ。
 だが、絶望とは真逆の意志を宿した目がデバントには向けられていた。
ドライル:
「……だからどうした」
 ドライルが抜いた剣をデバントへと突きつける。
ドライル:
「あんたがどれだけ強かろうが俺達はおまえを殺して下に行く。もう、止まれないところまで来てんだよ。それにな……!」
 脳裏に浮かんだカイの姿に、ドライルはその決心をさらに強くしていた。
ドライル:
「巻き込んじまったのに、俺達が諦めてどうするんだよ!」
 そしてドライルがデバントへと跳躍して剣を全力で振り下ろす。
デバント:
「ちっ……ガキが」
 デバントは左手を硬質化させると、その攻撃を軽々と受け止めて見せた。硬質化は体だけではなく自身の触れている物にもかけることが可能で、白い手袋も光沢のある黒色に変化している。
 エルは一瞬逃げ出しそうになっていたが、ドライルのその姿を見て声を張り上げた。
エル:
「う、うおおおおおおお! ドライルに続け!」

「」
 エルがデバントへと駆け出していく。それを見て仲間達もそれに続いた。
デバント:
「……これだからガキは嫌いだ」
 デバントはチッと再び舌打ちをすると、ドライル達へと硬質化した拳を振り下ろした。
………………………………………………………………………………
 イガ城の最上階にて、シーナと邂逅したカイとイデアはその容貌に戸惑っていた。
 無理もない。カイ達の中では、この国の王は残虐非道でかなり力のある人物であった。
 なのに、その王の正体はまさかの幼い少女であったのだ。
 これにはカイもイデアも戸惑わずにはいられない。
カイ:
「な、なぁイデア、あれって子供じゃないか?」
イデア:
「う、うん」
カイ:
「……あれが、王なのか?」
 カイとイデアが疑わしい視線をシーナへと向けていると、肝心のシーナは御立腹であった。
シーナ:
「おい! テンションが低いぞ! もっと私にテンションを合わせろよ!」
 シーナが玉座の上で地団駄を踏んでいる。その様子は駄々をこねる子供のようだった。
 やはりシーナが王だと信じられないカイは、確認のために声をかける。
カイ:
「えーと、あれか、もしかしてだけど、おまえが王か?」
シーナ:
「そうだ! この国の女王シーナ様だ! よろしくな!」
 シーナがニコッとカイ達に笑いかけてくる。その笑みといい、やはりただの少女にしか見えない。
 カイ達はまだシーナが王だと信じられていなかった。
 もしシーナが王であるならば、シーナによって大勢の悪魔達が殺されているのである。そのような力を持っているようには見えなかった。
 だがあえて言うならば、シーナは確かにこのジョードイン国の女王だった。
 シーナは基本この広間から出ることがないため、残虐非道を行っているのは男の王だというイメージが強いのだが、全てシーナが行っていることである。そしてシーナの元を訪れた選択者は、シーナの見た目を見て勝てるのではと戦いを選ぶのだが、生憎殺されてしまうのだ。
 カイは未だに半信半疑だったが、それでもシーナを王である体にして話すことに決めた。
カイ:
「……おまえが王っていうなら聞きたいことがある」
シーナ:
「なんだ? 言ってみろよ!」
 シーナが無邪気にそう告げる。カイはその無邪気な姿にミーアと重なる部分を感じ、不思議と敵意が向けられずにいた。
カイ:
「(本当にあいつが王なのか……?)」
 そう思いつつも尋ねる。
カイ:
「どうしておまえは奴隷になるか殺し合いするかなんて選択をさせるんだよ」
 その問いにシーナはウーンと唸った後、こう告げた。
シーナ:
「何でって、利害が一致してるから?」
カイ:
「……はぁ?」
 その意味が分からなくてカイが眉間に皺を作る。
 その間にシーナは玉座から飛び降りてカイ達へと近づいていった。
シーナ:
「なんかデバントがさ、魔石を掘らないといけないから奴隷を集めなきゃいけないとか言うんだけど、正直そんなのどうでもよくてさ。私はとにかく戦いたかったんだ。そしたらデバントがあの法律を提案してきて、それならどっちもの利害も一致してるからいいかなって思ったんだけどな。最近は全然私に挑みに来ないしつまんなかったんだ。だから、おまえみたいな奴は大歓迎だ!」
 シーナがニッコリカイへと笑いかける。
 カイはその無邪気さと、そしてその話の内容に驚いていた。
カイ:
「……じゃ、じゃあおまえは別に奴隷がどうとか興味ないってことか?」
シーナ:
「まぁな! 私が興味あるのは楽しい戦いだけだからな!」
 当然というようにシーナがそう答える。
 その様子にカイはある予想を立てていた。
カイ:
「……じゃあ、もしその法律よりももっと強い奴と戦える機会が増える方法があるって言ったらどうする?」
シーナ:
「え! そんなの最高じゃん! 絶対そっちの方がいいに決まってる!」
カイ:
「……たとえ今の法律をやめてもか?」
シーナ:
「当たり前だ! 今の法律はもう飽きたしな!」
 予想通りの答えが返ってきたのだが、それでもカイは驚愕した。
 そう、カイが驚いていたのはシーナの現在の法に対する執着の無さであった。
 そして、カイは分かったことがあった。
カイ:
「(どうやら、この国の実権は実際そのデバントとかいう奴が支配してるんだな。そいつがこいつを利用しているんだ……)」
 つまり、本当に倒す必要があるのは王であるシーナではなく、デバントなのである。
イデア:
「カイ……」
カイ:
「ああ、倒すべきはこっちじゃなくてそっちってことか……」
 本当に倒すべき敵に気付いたカイへ、シーナが声をかける。
シーナ:
「なぁ、本当にそんな方法があるのか?」
 気づけばシーナはカイの目の前まで来て首を傾げていた。
 そんな方法、つまりシーナが強い敵と戦う方法というものをカイは考えてみる。
 そして、カイは考えついてしまった。
カイ:
「あー……あるにはあるな」
シーナ:
「本当か!?」
 シーナがキラキラした目でカイを見つめる。やはりその無邪気さはカイの戦意を無くさせていた。
カイ:
「ああ、本当だ。聞くか?」
 正直なところその考えとはだいぶぶっ飛んだ考えなのだが、シーナ自身ぶっ飛んでいるため可能性が無くはない。だからカイがそう尋ねる。
 てっきり素直に頷くかと思っていたのだが、そこで予想外の返事が訪れた。
シーナ:
「あー、でもなー、私はとりあえずおまえと殺し合いたいんだ。分かるか?」
カイ:
「いや、全然わかんないけど」
 少女のような見た目のシーナから殺し合いたいという言葉が出てきてカイとイデアはちょっとした違和感を覚える。
シーナ:
「最近戦ってなくてうずうずしてんだ。悪いけど方法を言った後に私と殺し合ってくれ!」
カイ:
「馬鹿言え、嫌だよ。それおまえに得しかないだろ。おれに損しかないだろ」
シーナ:
「だよなー。あ、じゃあ私と殺し合った後に私が勝ったら教えてくれ!」
カイ:
「おれ死んでたら言えないだろ!?」
シーナ:
「うーん、難しいなー」
 シーナが頭を抱えて蹲る。その様子はまさしく子供であった。
 心なしかイデアのシーナを見る目が子供を見る目になっている。間違っても敵を見る目ではなかった。実際カイも警戒心を解きつつある。間違ってもシーナに殺されるとは思っていないのだった。
 すると、シーナが名案を思い付いたと勢いよく立ち上がった。
シーナ:
「そうだ! 要はおまえに得があればいいんだろ! じゃあ今回は殺し合いじゃなくて決闘にしよう! で、もし私が勝ったらおまえはその方法を言って死ぬ!」
カイ:
「結局死ぬのかよ!?」
シーナ:
「それで、万が一私が負ければ私はおまえのものだ!」
カイ:
「なんじゃそりゃ!?」
 シーナを得ることが果たして得なのかどうか、カイは皆目見当がつかなかった。
 だが、ペースは確実にシーナのペースで、
シーナ:
「……駄目か?」
 上目づかいでそう尋ねてくるシーナにカイは断るという選択を持ち合わせていなかった。
カイ:
「あー、分かった分かった。どうせここで負けるようじゃ先には進めないし、やってやる」
 カイの返事にシーナが無邪気に喜びを表現する。
シーナ:
「よっしゃー! じゃあ早速始めようぜ! あ、まずはおまえな! 女は後!」
カイ:
「イデアとも戦う気なのかよ……」
 イデアは間違っても戦闘員ではない。どちらにせよ負けるわけにはいかなくなったようだ。
カイ:
「イデア、下がっててくれ。イデアに回さずに終わらせるよ」
イデア:
「うん、カイ、気を付けてね………あの子を怪我させないように」
カイ:
「おれの心配じゃなくて!?」
 子供好きのイデアに苦笑しつつ、カイがセインを構えてシーナと向かい合う。いつの間にかシーナはカイと少し距離を取っていた。
シーナ:
「じゃあ、始めるけどいいか!」
カイ:
「ああ、どこからでもかかってこいよ―――」
 その瞬間、イデアはカイの心配をもっとすべきだと確信した。それも死んでしまうのではという心配をだ。
 かかってこいよ、とカイが言い終わる間もなく、カイの目の前には硬質化された腕が振り下ろされていた。シーナが一瞬で距離を詰めたのである。
カイ:
「っ!」
 どうにかカイがセインでそれを受け止める。だが、そのシーナの馬鹿力を押し返すことは不可能であった。
カイ:
「おもっ……!」
 その一撃の重さにカイの身体が悲鳴を上げる。それどころかカイの立っている床にヒビが入っていた。
シーナ:
「おらよ!」
 そしてシーナが思いっきりその腕を振り抜く。その瞬間カイは床を壊して下の階の大きな広間に突き落とされていた。
カイ:
「っ、嘘だろ……!?」
 容姿との差にカイが驚いているのも束の間、落下中のカイの横にシーナが現れカイへと踵を振り下ろす。
カイ:
「ぐっ!」
 それもどうにかセインで受け止めるが、カイは勢いよく一気に床へ叩きつけられた。
カイ:
「―――っ!」
 その衝撃にカイは酸素を全て吐きだしてしまう。そしてすぐさま背中の痛みに言葉なく悶絶した。
 その様子をシーナが離れた位置に着地して笑顔で見ていた。
シーナ:
「おまえいいぞ! いっつも一撃で死んじまうからさ! おまえみたいな手応えある奴は大好きだぞ!」
カイ:
「あんまり……嬉しくない告白だな………」
 痛みを耐えながらカイが体を起こす。
 その広間の灯りといえば、先程開いた天井の穴からの光で全体として薄暗かった。
カイ:
「(しっかりしろ! 子供だからってなめてかかるな! あいつは悪魔だし、他の奴らより別格の強さだ! あいつはおれを殺しにきてんだ! こっちも殺すつもりでやらないと……殺られる!)」
 カイはセインを握る力を強くして、シーナへ向かって駆けた。それと同時にシーナも両手を硬質化させて迎え撃つ。
シーナ:
「楽しませてくれよ!」
カイ:
「っ、上等!」
 セインと硬質化された両手が何度も交わり合う。
 だが、そのどれもカイは押されていた。
カイ:
「くっ!」
シーナ:
「ほらどうした! おまえの力はそんなもんか!」
 その言葉と同時にセインを弾かれてカイが後ろへ吹き飛ばされる。
 どうにか足でその衝撃を殺して、カイは強く叫ぶ。
カイ:
「くそっ、やってやるさ! ベルセイン!」
 次の瞬間青白い光がカイから放たれて広間を照らす。そして水色の防具と白いコートを装着したカイが形を変えたセインを持って光の中からシーナへと飛び出した。
カイ:
「おらよっ!」
 カイがセインをシーナへと振り下ろす。
 シーナはそれを両手で受け止めたが、そのまま後ろへ勢いよく吹き飛ばされた。
シーナ:
「おお! いいねいいね!」
 二転三転しながらシーナが上手く態勢を立て直す。
シーナ:
「なら、私ももっと本気で行くぞ!」
 その次の瞬間、カイの目の前に突如シーナが現れた。シーナが自力の速度でただ距離を詰めただけなのだが、カイには瞬間移動したようにしか見えなかった。
カイ:
「なっ」
 カイが目を見開く。明らかに先程までよりもスピードが段違いに上がっているのだ。
シーナ:
「よいしょ!」
 シーナが回し蹴りをカイへと繰り出す。反射神経が鍛えられているはずのカイでも反応できない速さであった。
カイ:
「―――っ!」
 見事にシーナの回し蹴りはカイの脇腹に命中し、カイを勢いよく壁へと吹き飛ばす。壁に大きくめり込んだカイは口から大量の血を吐きだした。
カイ:
「ガハッ!」
 それと共に壁から解放されたカイは、四つん這いに蹲りながら今の一瞬の攻防で現在相当マズい状態であることに気付いていた。
 ベルセイン状態の攻撃でも硬質化を破る事は出来ていない。加えて身体能力が向上しているはずのカイでもシーナの速度にはついていけておらず、さらに言うならばベルセイン状態で防御力も上がっているはずなのに先程の回し蹴りで骨がいくつかやられている。
シーナ:
「おいおい、まだまだ終わらないだろ! 私だってまだ本気じゃないんだ!」
 本気ではない。
 シーナのその無邪気な声に、カイは思わず血を吐きながら苦笑するしかなかった。
カイ:
「(……今回は、ちょっとマジで洒落にならねえかも……)」
 どうにか立ち上がるカイ。だが、その視界は、既に歪んでいる。
 カイは既にこれ以上ないほど本気であった。
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