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番外編

だから僕は答えない。(錫元x高木)

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「高木。愛してる」
 彼はそう言って僕にキスをする。
「君は私のことをどう思ってる?」

 答えない。 
 答えたくない。
 答えたら負けだ。

 本当は愛してるのに。

「っつ」
 答えない僕に痺れを切らし、彼が僕の腰を掴む。
「まだっつ」
「待てない。答えない罰だ」
 まだ開かれてない僕のお尻に彼が彼のものを当てがる。
「っん、あっつ」
 避ける様な痛みが走り、異物が体内に入り込む。
「あんっつ。まっ」
 痛みと同時にぴりりと快楽が僕を突く。彼は手慣れた手つきで僕の尖った胸の飾りをまさぐる。女性のように感じるようになってしまっている僕のそれは硬くなり、彼が執拗に撫でる。その度に刺激を感じ僕の体は跳ねる。
「高木は本当感じやすいよな」
 感じる度に彼のものを締め付けていたらしい、彼が苦しげに息を吐く。
「でもすごく気持ちいい。やっぱり高木は俺の高木だ」
 いつも通り自己中なことをいい、彼はぐいっと僕の腰を引き寄せた。
「あぁん」
 痛みと同時に気持ちよさ感じて僕は喘ぐ。
「高木」
 耳元でそう囁かれ、彼が僕を突き始めた。
 痛みは徐々に快楽だけになっていき、僕はAV嬢のような喘ぎ声を上げる。

 こんな自分が嫌になる。
 でも彼に抱かれるとどうしようもなく気持ちよくて僕は全てを投げ出してしまう。

 彼から逃れられない。
 彼にとって僕は単なるセフレにしか過ぎないのに。
 
 だから、僕は絶対に『愛してる』なんて言わない。
 言ったら終わりだ。
 僕が終わってしまう。

 僕は彼の腕の中で今日もクールな後輩を演じ続ける。
 本当は彼の甘い囁きに答え、ひと時でも恋人気分を味わいたい。

 でもそれは許されない。
 それをしたら僕と彼の関係は終わってしまう。

 だから今日も僕はただ彼に抱かれる。

 「高木。愛してる。こんな風に離れられないのは君だけだ」
 
  甘い囁き。

 でも彼はきっと明日も別の誰かを見ている。
 だから僕は答えない。
 
 それが、彼の側にずっといられる方法だから。
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