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攻略法
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あんなことを言っても、何も状況は良くならない。
実際にタカシからは執拗に会いたいと言われている。それをスミレは知らないのだ。
そうあの温泉で、タカシには呪いをかけた、というほどではないのだが、もの凄く興奮していたので、大丈夫かな?と面白半分で、締め付けてみた。普段はやり過ぎると、すぐに終わってしまうので自重していた。
すると、思いの外、大丈夫だったので、その後も続けた。それが大変お気に召したようだ。まぁ、張り切りすぎて、最後はフラフラになってしまったのだが。
今は、スミレさんにもう会わないと言ったから、と嘘をついて拒絶している。
そのうち、離婚すると言い出さないか、それだけが心配だ。
はぁ、もうジュンくんには会えないんだ。すれ違っても声をかけることもできない。
翌日になった。昨日は泣きつかれていつの間にか寝ていたようだ。
今日は夜勤だから、もう少し寝ていよう。その後、遅めの朝食を取り、夕方になった。
スマホが鳴った。
画面を見ると、ジュンと表示されていた。
まさか、あの奥さんが。
無視しようかと思ったが、もしかしたら、本人かもしれない。
期待を込めて、通話ボタンを押した。
「はい」
「私、白石純太と申します。先日体調を崩しておりましたが、回復しまして、スマホの履歴を見たら、御社の番号がございました。
大変申し訳無いのですが、資料を見ても、御社との記録が見つかりません。どのようなご要件だったのでしょうか?」
あぁ、ジュンくんの声、涙が溢れてくる。しかし、また私のせいで倒れてしまうかもしれない。
「いえ、先日たまたま知り合ったので、連絡しただけですので」と答える。
「あれ?その声、シオリさんですか?」
私のこと忘れてない!
「そうよ」
「なんだ、びっくりしたぁ。あれ?連絡先交換しましたっけ?」
「何言ってるの。だから、登録しであるんでしょ。それより、何よ。御社って?」分かっていたが、話を合わせるしかない。
「あれ?何でだろう?変な会社名で登録してある」
「大丈夫?まぁ、私のことバレたくないからなんじゃないの?」
「多分そうですね」
多分・・・やっぱり記憶はなくなってるんだ。奥さんの言った通り、それを悟られてはならない。
「そんなことより、酷いんですよ」怒っている。こっちから話すより、ジュンくんから話させたほうが無難だ。
「何よ、いきなり」
「スミレさん、すぐに会ってくれるって言ったのに、全然連絡くれないんですよ。約束したのに!」
温泉の時の話?あなたを壊し、私とタカシを別れさせる全ての始まり。
「温泉で言ってた話?」
「そうですよ。だから、3人で入ったのに」
私としたことは覚えている。
それなら、まだ私達はやり直せるわ。
もうあなたの攻略法は教えてもらったから。
「私の身体、どうだった?」
「えっ、あぁ、スミレさんには言わないですか?」
「もちろん」
「信じますよ」
「ふ~ん、もう、私としたくないんだ?」
「ええっ、で、でも、スミレさんが」
「スミレさんとどっちが気持ちよかったの?」
「そっ、それは・・・本当にスミレさんに言いませんか?」
「もういいわ。せっかくあなたのあそこに興味があったのに。他の男を探して、気持ちいい声を出してもらうわ」
「ちょっ、ちょっと待ってください」
「私の質問に答えて欲しいの」
「分かりました。正直に言います。今までの人生で一番、シオリさんの中が気持ちよかったです」
「まぁ、そうだと思うわ。それでどうしたい?私とするか?物足りなくてもスミレと我慢するか?」
「えぇっ!そんなこと!」
「もちろん、スミレとしてもいいわよ。それ以外に、私と気持ちよくなるかどうか?安心して、あなたの顔にも、あなたの家族になることも興味はないわ。私が興味があるのは、あなたのあそこだけよ」
「スミレさんに、僕と会うことは言わないんですよね?」
「スミレなんかどうでもいいわ。これが最後よ。いい?」
「はい」
「私と、今までに感じたことがないセックスをしない?」
ゴクリという音が、電話越しでも分かった。
「僕もシオリさんを気持ちよくしたい」
「分かった。あそこに素直で安心したわ。ただし、離婚するとか、結婚したいとか言わないでよ」
「はい、分かりました。ヤバい、今、ガチガチになっちゃいました」
「フフフッ、いつ会えるの?私のあそこも濡れてるの」
「あぁ、今すぐに行きたいんですけど。嘘じゃないです。本当にそう思ってます」
「いいわ。トイレで私のこと考えながらしてきていいわよ。それが終ったら、候補日を教えて。それでいい?」
「はい」
「はぁん」
「大丈夫ですか?」
「私も指でしてるのぉ。あなたの大っきくて固くなってるものを思い出して」
「あぁ、我慢できない。僕もトイレでして来ます」
「声は我慢してね。ずっと締め付けてあげるから。連絡待ってるわよ」
私は電話を切った。
はぁ、良かった。
私とすることは大丈夫そうだ。それに、顔も思い出しただろう。それでも大丈夫だった。
もし会えたら、私の愛を与えないこと。それが一番気をつけなければならない。あの子が与えてくるのは、無意識でやっていることだ。それを受け取らなければいい。
あぁ、本当に良かった。まだ関係が短いうちに壊れたのが、深刻な結果を招かなかったのかもしれない。
ジュンくんは、前と同じように、私のことを愛してくれると思う。でも、決してそれを受けれ入れてはならない。
次はないんだ。
あぁ、そうだ!ジュンくんが前のラインを見たら、思い出してしまうかもしれない。ラインを退会しないと。
多分、シークレットにしていると思うから、あることを忘れているなら、見ることはないだろう。
その日のうちに、候補日がショートメールで来た。
次に会った時に、メアドの交換をしないとならないわね。
私も手帳を見る。
うん、一番近くて来週なら会えそうだ。
そうだ。場所はどうしよう?これまでのホテルは使えない。彼もそんなにお金はないはずだし、思い出されても面倒だ。ラブホにするしかないか。
ネットで探して、待ち合わせ場所も送った。楽しみです、とすぐに返事が来た。
まぁ、あまりこっちから会いたいような感じを出すのも怖い。連絡は必要最低限にしよう。
次の日、
『どのホテルに行くんですか?』というメッセージとメアドが送られてきた。
『ラブホよ』とスマホのメールで返す。
『シオリさんに、そんなところ似合わないです。僕が選んでいいですか?』
『あなたも自由になるお金ないんでしょ。目的が果たせるなら、場所なんて、どうでもいいわ』
『すいません』と返ってくる。
『嫌なら仕事、頑張りなさい』
『はい、頑張ります』
そこで終わりにした。奥さんはもう私が諦めたと思ってるに違いない。申し訳ないが、寝取らせてもらうわ。夜のジュンくんだけ。
そうして、当日になった。待ち合わせ場所でジュンくんが待っている姿を見て、嬉しさがこみ上げると同時に、恐怖が湧いてくる。
どうしよう?救急車は呼べないんだ。自分の当たり前ができない。何も浮かばない。
そんなことをぼうっと立って考えていると、
「シオリさん」と声をかけられた。
顔を上げると、変わらぬ笑顔がそこにあった。また涙が溢れそうになる。
「ごめん。ちょっと仕事のこと考えてた」
「大丈夫ですか?辛いことでもあったんですか?」すぐに心配そうな顔になる。
「ナースには限界があるから、できないことも多いのよ」
「大変そうですね」
まずい、胸に飛び込んでしまいそうだ。
「あなたに心配されたら、オシマイね」
「そんなこと言わないでください。僕は、ずっとシオリさんのそばにいますから」
「背後霊にでもなるつもり?私の背後霊はイケメンなの」
「えっ!見たんですか?」
「そうよ。三島由紀夫みたいな感じよ」
「うん、確かにかっこいいかも」
「ほら、早く行くわよ」冗談はさておき、私は歩き出す。
「はい」
不要なボディタッチは、こっちからはしない。向こうからしてきても、拒否するっと。はぁ、意識してないと、つい前の癖が出ちゃいそう。疲れるわ。
コンビニで飲み物を買って、ホテルに入る。
ラブホは初めてというわけではなさそうだ。慣れた手つきで鍵を出し、部屋へと急ぐ。
ラブホと言っても、狭いくらいで、部屋はそんなには変わらない。
2人でシャワーを浴びる。もうギンギンに反り返っている。
「なんか不思議な感じです。シオリさんと2人切りなんて」
「そう?やることは変わらないわよ」
「それはそうなんですけど。改めて見ると、顔は女神様みたいだし、身体はモデルだし。本当に綺麗です」
「もういい?」
「えっ?僕、なんか変なこと言いました?」
「はいはい、いつもの病気ね」
「スミレさんから聞きました?」
「何言ってるの。温泉に行く電車で」と言いかけて止めた。覚えてないの?は一番のNGワードだ。
「そうよ」
「スミレさん、どうしてますか?」
「帰って欲しいみたいね」私は風呂場を出ようとした。
「あぁ、ごめんなさい。2度と言いません」
「最後よ」
「はい」
「ちゃんと守れるなら、こんな気持ちよくなれるのよ」と膝をついて、肉棒に舌を這わせた。
「あぁ、シオリさん。気持ちいい」
「もっと気持ちよくしてほしい?」
「はい、お願いします」
「いい子にできる?」
「はい、いい子にします」
「それじゃ、ご褒美よ」
舌を出して、いやらしく舐めた。
「はぁっ、そんなことされたら、我慢できなくなっちゃいます」
「いい子にできないの?」
「あっ!大丈夫です」
「フフフッ、いい子は、口の中に出していいわ」
私は咥えて、頭を前後に動かした。
「うっ、エロ過ぎて出ちゃう」
手でもしごく。
「あぁぁ、出る!」
口の中に精子が溢れる。
私は満足して、飲み込んだ。
「気持ち良かった?」
「はい、いっぱい出たけど、大丈夫でしたか?」
「まぁ、量は多かったわね」初めてということにしないと、記憶が合わない。
「ベッド行ってもいいですか?我慢できない」
「本当に節操ないのね。出したばかりなのに」
「今日は全部シオリさんのために出します」
「そう?がっかりさせないでよ」
「頑張ります」
私達はベッドに行った。
「キスしてもいいですか?」
「好きにしなさい」
「はい!」
ジュンくんの顔が近づいてくる。そして唇が重なった。
あぁ、またキスできた。涙が出そうになる。
それから私の体をゆっくりと愛撫していく。相変わらず優しい手だ。それに私の性感帯を分かってるような手つきだ。記憶はなくても、身体が覚えているのかもしれない。すでに股間から垂れてしまいそうだ。でも、しばらくは反応を抑えないと。
股間に白石が顔を埋め、
「はぁぁぁ」と声を出してしまった。
「良かった。初めてだから、よく分かんなくて、気持ちよくないのかと思っちゃいました」
「ちゃんと覚えてね。私の体」
「はい、早く慣れます」
とまた股間に顔を向ける。
舌と指で弄ばれる。
「もういいから、挿れて」
「はい」白石はゴムを付けた。
「シオリさん、挿れますよ」
「早くして」と強く言う。
「はい!」
白石は腰を押し出した。
「はぁん、やっぱり大っきいね」
「初めから締め付けないでください」
「あら?いいの?普通にもできるわよ」
「えっ、いや、我慢するからお願いします」
「頑張ってね。早かったら、何回でも出させるからね」
「うぅっ・・・、回数でカバーします」
「早く動いてよ」
「はい!」白石は腰を動かした。
「はぁっ!温泉の時より凄い!」
「はぁぁぁん、それでもこんなに奥まで来るぅ」
「絶対にシオリさんを満足させる」
もう会えた時点で、十分に心は満足しているとは言えない。身体だけの満足を見せないとならない。
「あぁぁ、もっと、もっと奥を突いてぇ」
「はぁぁ、シオリさん、凄い!凄いよぉ。気持ち良すぎる」
「純太のオチンチン、気持ちいい。もっと満足させてぇ」
「シオリさん、シオリさんだけでいい。こんなことできるなら」
「あぁぁん、結婚する気はないからね」
「頭では分かってるんですけど、身体が、スミレさんを求めちゃってるぅ。もっと、もっと、シオリが欲しい」
「セックスはしてあげるから、それ以上はダメ」
「あぁっ!また会ってくれますか?」
「もう?」
「会えないと心も体も耐えられない」
「今日、頑張ったらね」
「はい、頑張ります」と腰を早めた。
「はぁん、いく!いっちゃっう!」
「あぁぁぁ、もう無理。出ます」
「一緒に」
「はい、一緒に」
白石は仰け反るシオリの腰を掴んで引き寄せる。
「はぁぁぁ、ダメぇ、いくっ!いくぅ」
「出る!」
白石は射精した。シオリは仰け反りながら、身体をビクビクッと震わせた。
白石も電流が走ったようにビクッ、ビクッと身体を震わせた。
そしてシオリの横に倒れ込んだ。
「はぁ、凄い。一回で満足できた」
「お疲れ様」シオリはゴムを外した。
「いっぱい出たね」
「はい、出ました」
「まだまだ大丈夫でしょ」自分も満足していたが、もっとして欲しい。
「少しだけ休ませてください」
「温泉の時は、連続でしてくれたのに」
「シオリさん、あの時、本気出してなかったでしょ」
「まぁ、そうだけど。すぐに終ったら嫌だったし」
「こんなに一回で満足したのは、初めてですよ」
「えぇ~、もうしないの」
「もちろん、しますよ。あと2回は必ず」
「ホントに?」シオリは新しいゴムを付けた。
「何するんですか?」
「純太は寝てていいから」シオリは跨って腰を下ろした。
「はぁん、奥に届くよぉ」
「ちょっとまだぁぁぁ」
シオリは腰を上下させた。
「ああっ!気持ちいい、でも、前のが残ってるからぁ」と白石は仰け反った。
「がっかりさせないで。快感に溺れたいんでしょ」シオリは勢いよく腰を下ろす。
パンパンとリズミカルな音が響く。
「あぁぁ、頭がおかしくなる」
「まだ、そんなこと言ってるの?何も考えなくていいの。ここには2人だけ。あなたを縛るものなんてない。安心して乱れなさい」
「シオリさん、あぁぁぁ、出る、出ちゃう」
白石はビクンビクンと大きく体を震わせた。
シオリも必死に我慢していたが、白石の胸に手を置き、下を向きながら唇を噛み締めて、ビクッビクッと震えた。
「はあっ!シオリさん!」白石は上半身を起こして、シオリを抱きかかえ、寝かせ、腰を動かした。
「もっと、もっとシオリさんが欲しい。他には何もいらない」
「ダメ、ちゃんと帰りなさい。私はおチンチンだけ有ればいいの」
「そんなこと言われても、オチンチンがシオリさんから出たくないって」
「フフフッ、また会ってあげるから」
「絶対ですよ。あぁぁっ」白石の腰が早まる。
「凄いよぉ、何回もいっちゃう。あぁぁっ」
「あぁぁっ、出る。また出る」
白石は射精をした後、スミレの脇に倒れ込んだ。
スミレも体を震わせながら、横向きになり、白石の頭を撫でた。
「よく頑張ったわね」
「はぁはぁ、まだするからね」
「うん、好きにしていいよ。2人の時は」
「スミレさん」
2人は見つめ合ったまま、顔を近づけ、舌を絡めた。
スミレはフニャフニャになった肉棒から、ゴムを外して、肉棒を舐めた。
「あぁっ、敏感だから」
全然固くならない。もう無理か。十分に満足したから、いいんだけど。
白石は肉棒を触った。
「シオリさんにしてもらってるのに」
「今日は帰りましょう。時間もないわよ」
「イヤだ。まだしたい」
「いい?私は、このオチンチンにしか用はないの。あと、私のことは家に着いたら忘れること。分かった?」
「そんな!誰としても思い出しちゃうよ」
「ダメ、目の前にいる人を愛しなさい。私は面倒事には懲り懲りよ。身体だけ。いつか飽きたら、それで永遠に会わないわよ」
「そんなのイヤだ。飽きさせないように頑張るから、ずっと僕と会って」
「それはあなた次第よ。面倒事にしないように、家では今まで通りにすること。できるなら、また会ってあげるから」
「うん、約束する。シオリさんには絶対に迷惑をかけないから」
「それならいいわ。絶対に離婚とか結婚とか言わないこと。言ったら、その場で帰るからね」
「分かってる。必ず守るから」
「うん、じゃあ、また連絡するわ」
「うん、嬉しいなぁ」
「キスして。これで今日は最後」
2人は舌を絡めた。
その後、体を洗いあった。
それでも肉棒は固くならなかった。
ホテルを出て、駅へと向かう。
「こんなこと、今までなかったのに」
「それだけ満足したんでしょ」
「まぁ、それはそうなんですけど。シオリさんの身体、反則です」
「私も満足したから、また頑張ってね」
「はい」
駅で別れて、電車に乗った。
客も疎らな車内で、ドアに寄りかかる。
身体の奥に、まだ感触が残っている。
あぁ、またゆうくんと繋がった。前に会ってから、たった2ヶ月しか経っていないが、数年ぶりに会えたような感覚だ。
本当に良かった。涙が溢れてくる。
実際にタカシからは執拗に会いたいと言われている。それをスミレは知らないのだ。
そうあの温泉で、タカシには呪いをかけた、というほどではないのだが、もの凄く興奮していたので、大丈夫かな?と面白半分で、締め付けてみた。普段はやり過ぎると、すぐに終わってしまうので自重していた。
すると、思いの外、大丈夫だったので、その後も続けた。それが大変お気に召したようだ。まぁ、張り切りすぎて、最後はフラフラになってしまったのだが。
今は、スミレさんにもう会わないと言ったから、と嘘をついて拒絶している。
そのうち、離婚すると言い出さないか、それだけが心配だ。
はぁ、もうジュンくんには会えないんだ。すれ違っても声をかけることもできない。
翌日になった。昨日は泣きつかれていつの間にか寝ていたようだ。
今日は夜勤だから、もう少し寝ていよう。その後、遅めの朝食を取り、夕方になった。
スマホが鳴った。
画面を見ると、ジュンと表示されていた。
まさか、あの奥さんが。
無視しようかと思ったが、もしかしたら、本人かもしれない。
期待を込めて、通話ボタンを押した。
「はい」
「私、白石純太と申します。先日体調を崩しておりましたが、回復しまして、スマホの履歴を見たら、御社の番号がございました。
大変申し訳無いのですが、資料を見ても、御社との記録が見つかりません。どのようなご要件だったのでしょうか?」
あぁ、ジュンくんの声、涙が溢れてくる。しかし、また私のせいで倒れてしまうかもしれない。
「いえ、先日たまたま知り合ったので、連絡しただけですので」と答える。
「あれ?その声、シオリさんですか?」
私のこと忘れてない!
「そうよ」
「なんだ、びっくりしたぁ。あれ?連絡先交換しましたっけ?」
「何言ってるの。だから、登録しであるんでしょ。それより、何よ。御社って?」分かっていたが、話を合わせるしかない。
「あれ?何でだろう?変な会社名で登録してある」
「大丈夫?まぁ、私のことバレたくないからなんじゃないの?」
「多分そうですね」
多分・・・やっぱり記憶はなくなってるんだ。奥さんの言った通り、それを悟られてはならない。
「そんなことより、酷いんですよ」怒っている。こっちから話すより、ジュンくんから話させたほうが無難だ。
「何よ、いきなり」
「スミレさん、すぐに会ってくれるって言ったのに、全然連絡くれないんですよ。約束したのに!」
温泉の時の話?あなたを壊し、私とタカシを別れさせる全ての始まり。
「温泉で言ってた話?」
「そうですよ。だから、3人で入ったのに」
私としたことは覚えている。
それなら、まだ私達はやり直せるわ。
もうあなたの攻略法は教えてもらったから。
「私の身体、どうだった?」
「えっ、あぁ、スミレさんには言わないですか?」
「もちろん」
「信じますよ」
「ふ~ん、もう、私としたくないんだ?」
「ええっ、で、でも、スミレさんが」
「スミレさんとどっちが気持ちよかったの?」
「そっ、それは・・・本当にスミレさんに言いませんか?」
「もういいわ。せっかくあなたのあそこに興味があったのに。他の男を探して、気持ちいい声を出してもらうわ」
「ちょっ、ちょっと待ってください」
「私の質問に答えて欲しいの」
「分かりました。正直に言います。今までの人生で一番、シオリさんの中が気持ちよかったです」
「まぁ、そうだと思うわ。それでどうしたい?私とするか?物足りなくてもスミレと我慢するか?」
「えぇっ!そんなこと!」
「もちろん、スミレとしてもいいわよ。それ以外に、私と気持ちよくなるかどうか?安心して、あなたの顔にも、あなたの家族になることも興味はないわ。私が興味があるのは、あなたのあそこだけよ」
「スミレさんに、僕と会うことは言わないんですよね?」
「スミレなんかどうでもいいわ。これが最後よ。いい?」
「はい」
「私と、今までに感じたことがないセックスをしない?」
ゴクリという音が、電話越しでも分かった。
「僕もシオリさんを気持ちよくしたい」
「分かった。あそこに素直で安心したわ。ただし、離婚するとか、結婚したいとか言わないでよ」
「はい、分かりました。ヤバい、今、ガチガチになっちゃいました」
「フフフッ、いつ会えるの?私のあそこも濡れてるの」
「あぁ、今すぐに行きたいんですけど。嘘じゃないです。本当にそう思ってます」
「いいわ。トイレで私のこと考えながらしてきていいわよ。それが終ったら、候補日を教えて。それでいい?」
「はい」
「はぁん」
「大丈夫ですか?」
「私も指でしてるのぉ。あなたの大っきくて固くなってるものを思い出して」
「あぁ、我慢できない。僕もトイレでして来ます」
「声は我慢してね。ずっと締め付けてあげるから。連絡待ってるわよ」
私は電話を切った。
はぁ、良かった。
私とすることは大丈夫そうだ。それに、顔も思い出しただろう。それでも大丈夫だった。
もし会えたら、私の愛を与えないこと。それが一番気をつけなければならない。あの子が与えてくるのは、無意識でやっていることだ。それを受け取らなければいい。
あぁ、本当に良かった。まだ関係が短いうちに壊れたのが、深刻な結果を招かなかったのかもしれない。
ジュンくんは、前と同じように、私のことを愛してくれると思う。でも、決してそれを受けれ入れてはならない。
次はないんだ。
あぁ、そうだ!ジュンくんが前のラインを見たら、思い出してしまうかもしれない。ラインを退会しないと。
多分、シークレットにしていると思うから、あることを忘れているなら、見ることはないだろう。
その日のうちに、候補日がショートメールで来た。
次に会った時に、メアドの交換をしないとならないわね。
私も手帳を見る。
うん、一番近くて来週なら会えそうだ。
そうだ。場所はどうしよう?これまでのホテルは使えない。彼もそんなにお金はないはずだし、思い出されても面倒だ。ラブホにするしかないか。
ネットで探して、待ち合わせ場所も送った。楽しみです、とすぐに返事が来た。
まぁ、あまりこっちから会いたいような感じを出すのも怖い。連絡は必要最低限にしよう。
次の日、
『どのホテルに行くんですか?』というメッセージとメアドが送られてきた。
『ラブホよ』とスマホのメールで返す。
『シオリさんに、そんなところ似合わないです。僕が選んでいいですか?』
『あなたも自由になるお金ないんでしょ。目的が果たせるなら、場所なんて、どうでもいいわ』
『すいません』と返ってくる。
『嫌なら仕事、頑張りなさい』
『はい、頑張ります』
そこで終わりにした。奥さんはもう私が諦めたと思ってるに違いない。申し訳ないが、寝取らせてもらうわ。夜のジュンくんだけ。
そうして、当日になった。待ち合わせ場所でジュンくんが待っている姿を見て、嬉しさがこみ上げると同時に、恐怖が湧いてくる。
どうしよう?救急車は呼べないんだ。自分の当たり前ができない。何も浮かばない。
そんなことをぼうっと立って考えていると、
「シオリさん」と声をかけられた。
顔を上げると、変わらぬ笑顔がそこにあった。また涙が溢れそうになる。
「ごめん。ちょっと仕事のこと考えてた」
「大丈夫ですか?辛いことでもあったんですか?」すぐに心配そうな顔になる。
「ナースには限界があるから、できないことも多いのよ」
「大変そうですね」
まずい、胸に飛び込んでしまいそうだ。
「あなたに心配されたら、オシマイね」
「そんなこと言わないでください。僕は、ずっとシオリさんのそばにいますから」
「背後霊にでもなるつもり?私の背後霊はイケメンなの」
「えっ!見たんですか?」
「そうよ。三島由紀夫みたいな感じよ」
「うん、確かにかっこいいかも」
「ほら、早く行くわよ」冗談はさておき、私は歩き出す。
「はい」
不要なボディタッチは、こっちからはしない。向こうからしてきても、拒否するっと。はぁ、意識してないと、つい前の癖が出ちゃいそう。疲れるわ。
コンビニで飲み物を買って、ホテルに入る。
ラブホは初めてというわけではなさそうだ。慣れた手つきで鍵を出し、部屋へと急ぐ。
ラブホと言っても、狭いくらいで、部屋はそんなには変わらない。
2人でシャワーを浴びる。もうギンギンに反り返っている。
「なんか不思議な感じです。シオリさんと2人切りなんて」
「そう?やることは変わらないわよ」
「それはそうなんですけど。改めて見ると、顔は女神様みたいだし、身体はモデルだし。本当に綺麗です」
「もういい?」
「えっ?僕、なんか変なこと言いました?」
「はいはい、いつもの病気ね」
「スミレさんから聞きました?」
「何言ってるの。温泉に行く電車で」と言いかけて止めた。覚えてないの?は一番のNGワードだ。
「そうよ」
「スミレさん、どうしてますか?」
「帰って欲しいみたいね」私は風呂場を出ようとした。
「あぁ、ごめんなさい。2度と言いません」
「最後よ」
「はい」
「ちゃんと守れるなら、こんな気持ちよくなれるのよ」と膝をついて、肉棒に舌を這わせた。
「あぁ、シオリさん。気持ちいい」
「もっと気持ちよくしてほしい?」
「はい、お願いします」
「いい子にできる?」
「はい、いい子にします」
「それじゃ、ご褒美よ」
舌を出して、いやらしく舐めた。
「はぁっ、そんなことされたら、我慢できなくなっちゃいます」
「いい子にできないの?」
「あっ!大丈夫です」
「フフフッ、いい子は、口の中に出していいわ」
私は咥えて、頭を前後に動かした。
「うっ、エロ過ぎて出ちゃう」
手でもしごく。
「あぁぁ、出る!」
口の中に精子が溢れる。
私は満足して、飲み込んだ。
「気持ち良かった?」
「はい、いっぱい出たけど、大丈夫でしたか?」
「まぁ、量は多かったわね」初めてということにしないと、記憶が合わない。
「ベッド行ってもいいですか?我慢できない」
「本当に節操ないのね。出したばかりなのに」
「今日は全部シオリさんのために出します」
「そう?がっかりさせないでよ」
「頑張ります」
私達はベッドに行った。
「キスしてもいいですか?」
「好きにしなさい」
「はい!」
ジュンくんの顔が近づいてくる。そして唇が重なった。
あぁ、またキスできた。涙が出そうになる。
それから私の体をゆっくりと愛撫していく。相変わらず優しい手だ。それに私の性感帯を分かってるような手つきだ。記憶はなくても、身体が覚えているのかもしれない。すでに股間から垂れてしまいそうだ。でも、しばらくは反応を抑えないと。
股間に白石が顔を埋め、
「はぁぁぁ」と声を出してしまった。
「良かった。初めてだから、よく分かんなくて、気持ちよくないのかと思っちゃいました」
「ちゃんと覚えてね。私の体」
「はい、早く慣れます」
とまた股間に顔を向ける。
舌と指で弄ばれる。
「もういいから、挿れて」
「はい」白石はゴムを付けた。
「シオリさん、挿れますよ」
「早くして」と強く言う。
「はい!」
白石は腰を押し出した。
「はぁん、やっぱり大っきいね」
「初めから締め付けないでください」
「あら?いいの?普通にもできるわよ」
「えっ、いや、我慢するからお願いします」
「頑張ってね。早かったら、何回でも出させるからね」
「うぅっ・・・、回数でカバーします」
「早く動いてよ」
「はい!」白石は腰を動かした。
「はぁっ!温泉の時より凄い!」
「はぁぁぁん、それでもこんなに奥まで来るぅ」
「絶対にシオリさんを満足させる」
もう会えた時点で、十分に心は満足しているとは言えない。身体だけの満足を見せないとならない。
「あぁぁ、もっと、もっと奥を突いてぇ」
「はぁぁ、シオリさん、凄い!凄いよぉ。気持ち良すぎる」
「純太のオチンチン、気持ちいい。もっと満足させてぇ」
「シオリさん、シオリさんだけでいい。こんなことできるなら」
「あぁぁん、結婚する気はないからね」
「頭では分かってるんですけど、身体が、スミレさんを求めちゃってるぅ。もっと、もっと、シオリが欲しい」
「セックスはしてあげるから、それ以上はダメ」
「あぁっ!また会ってくれますか?」
「もう?」
「会えないと心も体も耐えられない」
「今日、頑張ったらね」
「はい、頑張ります」と腰を早めた。
「はぁん、いく!いっちゃっう!」
「あぁぁぁ、もう無理。出ます」
「一緒に」
「はい、一緒に」
白石は仰け反るシオリの腰を掴んで引き寄せる。
「はぁぁぁ、ダメぇ、いくっ!いくぅ」
「出る!」
白石は射精した。シオリは仰け反りながら、身体をビクビクッと震わせた。
白石も電流が走ったようにビクッ、ビクッと身体を震わせた。
そしてシオリの横に倒れ込んだ。
「はぁ、凄い。一回で満足できた」
「お疲れ様」シオリはゴムを外した。
「いっぱい出たね」
「はい、出ました」
「まだまだ大丈夫でしょ」自分も満足していたが、もっとして欲しい。
「少しだけ休ませてください」
「温泉の時は、連続でしてくれたのに」
「シオリさん、あの時、本気出してなかったでしょ」
「まぁ、そうだけど。すぐに終ったら嫌だったし」
「こんなに一回で満足したのは、初めてですよ」
「えぇ~、もうしないの」
「もちろん、しますよ。あと2回は必ず」
「ホントに?」シオリは新しいゴムを付けた。
「何するんですか?」
「純太は寝てていいから」シオリは跨って腰を下ろした。
「はぁん、奥に届くよぉ」
「ちょっとまだぁぁぁ」
シオリは腰を上下させた。
「ああっ!気持ちいい、でも、前のが残ってるからぁ」と白石は仰け反った。
「がっかりさせないで。快感に溺れたいんでしょ」シオリは勢いよく腰を下ろす。
パンパンとリズミカルな音が響く。
「あぁぁ、頭がおかしくなる」
「まだ、そんなこと言ってるの?何も考えなくていいの。ここには2人だけ。あなたを縛るものなんてない。安心して乱れなさい」
「シオリさん、あぁぁぁ、出る、出ちゃう」
白石はビクンビクンと大きく体を震わせた。
シオリも必死に我慢していたが、白石の胸に手を置き、下を向きながら唇を噛み締めて、ビクッビクッと震えた。
「はあっ!シオリさん!」白石は上半身を起こして、シオリを抱きかかえ、寝かせ、腰を動かした。
「もっと、もっとシオリさんが欲しい。他には何もいらない」
「ダメ、ちゃんと帰りなさい。私はおチンチンだけ有ればいいの」
「そんなこと言われても、オチンチンがシオリさんから出たくないって」
「フフフッ、また会ってあげるから」
「絶対ですよ。あぁぁっ」白石の腰が早まる。
「凄いよぉ、何回もいっちゃう。あぁぁっ」
「あぁぁっ、出る。また出る」
白石は射精をした後、スミレの脇に倒れ込んだ。
スミレも体を震わせながら、横向きになり、白石の頭を撫でた。
「よく頑張ったわね」
「はぁはぁ、まだするからね」
「うん、好きにしていいよ。2人の時は」
「スミレさん」
2人は見つめ合ったまま、顔を近づけ、舌を絡めた。
スミレはフニャフニャになった肉棒から、ゴムを外して、肉棒を舐めた。
「あぁっ、敏感だから」
全然固くならない。もう無理か。十分に満足したから、いいんだけど。
白石は肉棒を触った。
「シオリさんにしてもらってるのに」
「今日は帰りましょう。時間もないわよ」
「イヤだ。まだしたい」
「いい?私は、このオチンチンにしか用はないの。あと、私のことは家に着いたら忘れること。分かった?」
「そんな!誰としても思い出しちゃうよ」
「ダメ、目の前にいる人を愛しなさい。私は面倒事には懲り懲りよ。身体だけ。いつか飽きたら、それで永遠に会わないわよ」
「そんなのイヤだ。飽きさせないように頑張るから、ずっと僕と会って」
「それはあなた次第よ。面倒事にしないように、家では今まで通りにすること。できるなら、また会ってあげるから」
「うん、約束する。シオリさんには絶対に迷惑をかけないから」
「それならいいわ。絶対に離婚とか結婚とか言わないこと。言ったら、その場で帰るからね」
「分かってる。必ず守るから」
「うん、じゃあ、また連絡するわ」
「うん、嬉しいなぁ」
「キスして。これで今日は最後」
2人は舌を絡めた。
その後、体を洗いあった。
それでも肉棒は固くならなかった。
ホテルを出て、駅へと向かう。
「こんなこと、今までなかったのに」
「それだけ満足したんでしょ」
「まぁ、それはそうなんですけど。シオリさんの身体、反則です」
「私も満足したから、また頑張ってね」
「はい」
駅で別れて、電車に乗った。
客も疎らな車内で、ドアに寄りかかる。
身体の奥に、まだ感触が残っている。
あぁ、またゆうくんと繋がった。前に会ってから、たった2ヶ月しか経っていないが、数年ぶりに会えたような感覚だ。
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