僕の彼女は、男子高校生

ぱるゆう

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結婚式

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 茜は父親と腕を組み、ドアの前で立っていた。

 教会にパイプオルガンの音が響いた。

 そして、ドアが開いた。

 おおっと式場がどよめき、おめでとう、と声がかかる。

 茜の母親と、もう一人、夏樹が涙を流していた。

 茜のドレスデンの片方の裾を、アキノが持って歩いた。

 実は、このドレスは夏樹と茜が何度も話し合って作ったドレスだった。

 父親が止まり、茜が優斗に近付く。

 そして。牧師の前に立った。

 牧師の言葉の後に、優斗が『誓います』
 そして、茜も『違います』と答えた。

 そして、指輪の交換をし、誓いのキスをした。

 教会の中の、由紀、春花、夏樹、玲香達が祝福の声をあげる。

 そして、優斗達は退場した。

『茜、本当に綺麗だよ』

『何回目よ、恥ずかしいから』

『僕がもっとイケメンなら、式場のポスターに抜擢されるかも』

『そういうのは、若い子がやるのよ』

『もう、年は関係ないから』

『はいはい、分かってるから』

『それでは新婦様は、お着替えを』と茜は連れて行かれた。

『ユウ!』振り返ると、みんなかいた。

『馬子にも衣装ね』と春花

『はるちゃんに言われると、ぐさっとくる』

『ゆうくん、おめでとう』

『玲香ちゃん、高校の時より数倍綺麗になった。由紀とは違って』

『へぇ~、そういう事言うんだ。じゃぁ、私も』

 由紀は優斗の口を塞いだ。

 クルッとみんなに背を向けて、
『由紀さん、今日が結婚式って知ってるよね?』

『もちろん。だからオシャレしてきたの。それなのに、誰かさんの口がねぇ』

『由紀とはほとんど毎日会ってから、変化が分からなかっただけで、こういうかっこしてると、さすが可愛いなぁって思うよ』

『みんな、実は』

『あわあわおわあわっわ。由紀さん、何でもするから許して』

『ふ~ん。何でもするんだ』

『はい』

『分かった』

『ゆきちゃん、とうしたの?』

『私とユウが別れたこと言ってなかったと思って』

 みんなは顔を見合わせた。

『だから、ゆうくん、茜さんと結婚するんだよね』

『そうね』

 そこにアキノが来た

『アキノちゃん、大きくなったね』と優斗が声を掛けると。夏樹の後ろに逃げた。

『怪しい大人には近づくなって教えてるから』

『怪しいだなんて、ショック」

『まぁ、アキノには夏樹が普通だから、他の男は。みんな怪しいんだけど』

『幼稚園は大丈夫なの?』

『夏樹は子供にも親にも大人気よ』

『それは良かった』

『それより、あなたの弟の親は誰なの?小百合さん、再婚してないっていうし』

『僕にも教えくれないんだよ。ある日突然お腹が膨らんでた』

『一緒に暮らしてたんでしょ』

『はるちゃん、別にいいじゃない、誰が父親でも。お母さんが幸せそうなんだから。ねっ?ユウ』

『そっそうだね。本人は無事に産まれるか不安だったみたいだけど、無事に産まれて良かったよ』

『まぁ、まぁ、おめでたい日なんだから。仲良くしようよ。お姉ちゃん』

 そして、茜が戻って来た。

『あら、夏樹くん』と茜

『茜さん、最高に綺麗。茜さんに着てもらうと何倍もよく見える』と夏樹

『夏樹くんのデザインがいいのよ』と茜

『ほんとうに綺麗だよ、茜』と優斗

『由紀ちゃん、今日はこればっかりよ』と茜

『今日はしょうがないんじゃない。本当に綺麗だから』と由紀

『そう?ありがとう』と茜

『ほら、みんな戻らないと』と玲香

 優斗と茜を残して、披露宴会場に入って行った。

 司会の女性の声がして、音楽が流れ、ドアが開いた。

 また会場から、どよめきが起こり、拍手が続く。

 優斗が涙を流す。

『新郎が早くも感極まっているようです』と司会が話すと、会場が笑いと冷やかしに包まれる。

 2人は席に着く前に一礼をした。

『なんであなたが泣くのよ』

『みんなが祝ってくれるのが、嬉しくて』

 茜は自分のために持ってきたハンカチを渡す。

『ありがとう』と優斗は涙を拭く。

 そして、二人の仮初が話され、茜の上司がスピーチし、マスターがグダグダの乾杯をした。

 そして、優斗の友人代表として、由紀がまいくのまえに立った。

 2人は立ち上がる。

『優斗くん、茜さん、御結婚おめでとうございます。

 新郎の優斗くんと私は、産まれる前から親同士が仲が良く、お互いの母親の中にいる時からですかね。

 優斗くんがちょっと先に産まれて、私が少し後に産まれました。

 さすがに覚えてはいませんが、私が産まれてすぐに会ったのは、家族以外では優斗くんだと思います。

 それから幼稚園、小学校、中学校と同じ学校に通いました。

 幼稚園の頃は本当に泣き虫で、何かできないことがあるとすぐに泣いて、私に縋りついて来ました』

 会場から失笑が漏れる。

『でも、優斗くんは、他にできない子がいると、助けに行くんです。自分もできないくせに。そして、皆さんもおわかりの通り、私に泣きついてきました』

 また失笑が漏れる。

『でも、何度でも助けに行くんです。本当に優しいんです』

 会場がしんみりとする。

『それは小学生になっても続き、中学生になると、さすがに生意気になりましたが、できないのは相変わらずなので、どうしようもない時は私に頼ってきました。

 高校生になると、私の親がやっている喫茶店で、私と一緒にアルバイトを始めました。優斗くんは主に厨房を担当しました。

 ワタシ的には、不安だらけでしたが、誰にでも何かしら才能はあるもんだと、出会って16年目で、初めてカッコいい姿を見ることができました』

 また会場から小さい笑いが起こる。

『優斗くんが作る料理やスイーツは、とても美味しかったんです。お店に来る常連さんも喜んでいました。

 それで私と一緒に料理の大学に進み、本格的に料理人の道を歩み始めました。

 その一つとして、喫茶店を辞めて、茜さんのご両親が経営するフランス料理店でアルバイトを始めたのは、先程、司会の方が話された通りです。

 今も料理以外は、頼りないところがある優斗くんですが、優しいのは幼稚園の頃から全く変わってません。

 茜さん、色々と愛想を尽かしそうになることもあるかと思いますが、どうか優斗くんをよろしくお願いします。

 本当におめでとうございます』

 由紀は一礼して、席に戻った。

 会場からは拍手が起こった。

 優斗は号泣していた。

 茜も涙を拭いたいが、ハンカチがない。
 すると、

『新録のお母様ならです』と従業員の女性からハンカチを渡された。

 茜は小百合を見ると、小百合もハンカチで涙を拭っていた。

 茜は有り難く受け取り、涙を拭った。

 そして。代る代るスピーチが続き、

『それでは、今、新婦がお召になっいるドレスと、あちらに飾られているウエディングドレスをデザインされた新郎のご友人の夏樹様からも、ひと言お願いします』

 夏樹はマイクの前立った。

『優斗くん、茜さん、ご結婚おめでとうございます。特に茜さんは、私のウエディングドレスを作りたいというワガママに嫌な顔せずに、OKをしてくださいました。

 私はデザインの学校を卒業して3年という本当に未熟者ですが、茜さんの豊富な知識と優しさで、素敵なドレスにすることができました。本当にありがとうございます』

 夏樹は頭を下げた。

 茜も頭を下げる。

『話は変わりますが、先ほど由紀ちゃんが話していた、幼稚園時代に、優斗くんが泣きながら助けてくれた1人が私です。

 私ができなくて泣いていると、優斗くんが泣きながら来て、手伝ってくれようとするんです。

 さっき由紀ちゃんが言っていたとおり、来てもらっても、できないんですけど』

 会場に少し笑いが起きる。

『でも、私はとても嬉しかったです。それから優斗くんのことを好きだったんですが、残念ながら、その初恋は実ることはありませんでした。

 でも、今は私もお姉ちゃんとアキノと3人で幸せに暮らしています。

 お二人の幸せは祈らなくても、大丈夫だとは思っていますが、今の気持ちを忘れずにお互いを大切にしていってください。

 本当におめでとうございます』

 夏樹は一礼して、席に戻った。

 会場から拍手が起こる。


 そして、様々な催し物が行われ、茜の両親への挨拶になった。

『お父さん、お母さん、今まで育ててくれて、ありがとう。
 
 そして、こんなに待たせて、ごめんなさい。

 小さい頃は、お店も小さかったから、お父さんとお母さんとよく遊びましたね。

 小学校の頃は、学校が終わって帰ると、お店の準備を始めていて、土日もお店で中々遊べなくなったけど、定休日には、疲れているのに、色んなところに連れて行ってくれて、嬉しかったです。

中学校からは、私も友達と遊ぶようになり、朝以外は、ほとんど顔を合わせなくなってしまって、ほとんどお父さんとは話さなくなってしまったね。

でもね。お父さんの料理を食べて、お客さん達が喜んで帰ってるのを見てきたから、私にとって、お父さんは自慢だったんだよ。そんなことができることは、とてもすごいことなんだって、思ってた。

それでお父さんがホテルで働くようになって、やっぱりお父さんはすごい人だったんだって、誇らしかった。

これからは、体のこともちゃんと考えて、大好きな料理を続けていってください。
 
お母さんは、私の寂しい気持ちをよく分かってくれて、色々と私を楽しませようとしてくれたことに感謝しています。

私が仕事に一生懸命になり過ぎて、ちょっと結婚までに時間がかかったから、色々と心配かけたけど、優斗くんと出会う運命を待つ時間だったと思います。

これからは優斗くんと力を合わせて、お父さんと、お母さん、優斗くんのお母さんに恩返しができようにしていきたいと思っています。

本当に今までありがとうございました。そして、これからも、よろしくお願いします。

茜と優斗は頭を下げた。

両親も頭を下げた。


そして、優斗の姫の言葉になった。

『本日は僕達の結婚式にご参加いただき、ありがとうございます。

皆さんとの掛け替えのない出会いがあったからこそ、今の私と茜があるんだと思います。

まだまだ未熟な2人ですが、これからも皆さんにお支えいただきながら成長し、僅かながらでも恩返しをしていきたいと考えています。

本日は、ありがとうございました』

裕太と茜は頭を下げた。

拍手の中、結婚式はお開きとなった。

優斗達は、出席者を見送り、由紀達が残った。春花だけは小百合と色々と話をしていた。

『ユウ、お疲れ様』

『由紀、ありがとう。素敵なスピーチだったよ』

『本当は、付き合ってた時に、前の女のところに乗り込んでいった話もしようかと懐ったんだけど』

『ありがとう。しないでくれて』

『そんなことがあったの?』と夏樹と玲香はビックリした。

『実は』

『まぁまぁ、昔のことだし』

『分かったわ。2次会で話すから』

『もちろん。玲香ちゃんの話も聞きたいし』

『私は特に何も無いわよ』

『まぁまぁ、早く行きましょ。場所、何階だったかしら?』

『お姉ちゃん、呼んでくる』

『じゃあ、2次会で』優斗は小百合を見た。

春花が夏樹に引っ張られて、ようやく離れた。

優斗は小百合のところに行った。

『さゆりん、大丈夫?』

『うん。心配してくれるのはいいんだけど。私もいい年だし』

『まぁ、親がいきなり新しい子供連れてたら、びっくりするよ。さゆりんが、親のように思っていいって言ったんじゃん』

『まぁ、そうだけど。実の息子よりもしつこいのは、とうなの?』

『はるちゃんの中では、実の親より心配なんだよ。出会った後に。離婚するわ。子供産むわ』

『フフフッ。確かにそうね。あれから春花は幸せになって。傍から見れば、私は不幸になっているように見える』

『全然、不幸じゃないのにね』

『春花には、そこを理解してもらわないとね』

『母さん、本当に騙されたよ』

『何のこと?』

『信じ切っていた僕も悪いけど、まさか、さゆりんが、また産む気になるとは思わなかったよ』

『だって、ゆうくんいなくなっちゃうし。寂しいじゃない』

『全然いなくならないの分かってるんでしょ』

『私のものじゃなくなる』

『それはそうだけど。もうしなくていいの?もう一人くらいパパになってもいいよ』

『ゆうくんはパパじゃないから気にしないで』

『ふ~ん。誰に似るんだろうね』

『私かな』

『そうだね。今度こそ、さゆりんに似てほしい』

『優斗のお父さんの遺伝子強いから』

『えっ!』

『じゃあ、私は帰るわね』

小百合は帰って行った。

優斗は茜を探した。

まだ会場の近くで話していた。

『茜!そろそろ行かないと』

『あっ、そうね』

『じゃあ、後でね』と友達は去って行った。

優斗達は、荷物を整理して、会場の決まった場所に預けた。

優斗達は、エレベーターに乗った。

優斗は披露宴より緊張していた。

結婚式場と披露宴は、優斗とのバランスを考え、必要最低限としため、多くを2次会に招待している。
ほとんど茜の関係で、会社や取引先、裕太にも関係があるが、父親のレストランの常連客等の大人が多かった。

有とは、由紀達と由紀の彼氏、大学の友人達くらいである。

『大丈夫よ。基本的にニコニコしてればいいから』

『うん。分かってる』でも、緊張が解けない。

『ねぇ、キスしていい?』

『口紅取れちゃう』

『じゃあ、舌で』

『もう、しょうがないわね』

優斗は茜を抱き寄せ、2人は舌を出し合って、先の方を舐めあった。

『チン』と2次会の会場のフロアでドアが開いた。

慌て2人は離れた。

幸い、受付で残っている2人だけしかいなかったが、見てはいけないものを見た顔をしていた。

『受付ありがとう』と優斗は、大学の男友達に言った。『あぁ、たっ、楽しくやってるよ』

『受付ありがとうね』と茜は会社の女の後輩に言った。『だっ、大丈夫です。わっ私、司会の人に着いたって言ってきます』と走って会場に入って行った。

『優斗、ほとんど新婦の関係者だぞ』

『分かってる。みんなはみんなで楽しんでて』

受付の人が出てきた。

もうすぐドアを開けるそうなので、ドアの前で、待っていて欲しいそうです。

『ありがとう』と茜が言った。

2人が待っていると、ドアが開いた。

2人は会釈をしながら中に入った。人数は聞かされていたが、それを目の当たりにし、吐きそうなくらい優斗は緊張した。

大勢から拍手と祝福の声があった。

『こんな大勢から注目されたことなど、一度もない人生だった。もっとこういう経験をしておけばよかった』と悔いた。

そして、指定された席の前で一礼して座った。

『それでは、お二人の馴れ初めからご紹介させていただきます』と司会が進行していく。

優斗は緊張して、言葉が頭に入らなかった。

茜が優斗の膝を叩いた。はっと我に返った。

『新郎さん。ひと言よろしいですか』

優斗は立ち上がった。

『えっ、え~と新郎の大沢優斗です。
本日は、お忙しい中、2次会を開催して頂いた方には、大変ありがとうございます』と深く礼をした。

『え~、私はこの前の3月に大学を卒業したばかりで、今も茜さんのお父さんの店でフランス料理の修行をさせていただいていて、このような大勢の前で話すのは初めてで、とても良く緊張しています。

茜さんのことは、大学の時に今の店でアルバイトを初めて、見かけた時に、綺麗な人だぁという印象しかありませんでした。
まだお付き合いする前に、茜さんから、フランス料理店に取材に行くから、一緒にどう?とさそって頂いて、僕も大変興味があったので、参加させて頂くことにしました。

その時にお店の方や、仕事の仲間の方と話す茜さんがとても楽しそうで、目の錯覚じゃなくて、本当にキラキラして見えました。それで僕は茜さんのことが好きになり、交際をお願いしました。


何度も断られたんですが、若さで何度も。あっ、ごめんなさい。若いとか年齢とかの話は、私が若くないみたいに聞こえるから止めてって、茜さんに言われてたのに言っちゃいました。

茜が優斗の尻を叩く。会場から笑いが起こる。

『痛っ!え~っと、それで何度もアタックして、多分、茜さんは、僕のことが可哀想に見えたと思うんですが、最終的にOKしてくれました。

え~っと、茜さんと結婚の話をする時に、今の仕事が好きだと茜さんはよく話しています。本当に僕はラッキーです。茜さんが仕事に集中するあまり、こんなに結婚しないでいてくれたので、僕は茜さんを捕まえることができました』

また、茜は尻を叩いた。また笑いが起こる。

『痛!僕なんか変なこと言いました?
え~っと、僕には帰りが遅いことが多いので出版社って大変だなあって思っていたのですが、今日、たくさんの茜さんの仕事関係の方を見て思いました。茜さんを優しく包み込むような眼差しが、茜さんを支えながら、引っ張っていっているんだと思いました。
こんな素敵な環境で働くことができれば、辛いことも笑顔で楽しく乗り越えられるんだと思いました。

僕も茜さんに負けないように、一生懸命修行して、皆さんを笑顔にできる料理を召し上がっていただく夢を叶えたいと思っています。

本当に皆さんには感謝しかありません。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします』
と、また深く礼をした。茜も続く。

拍手と良かったぞ~という声が聞こえる。


『続いて、新婦からひと言』

優斗は頭を上げて、マイクを渡した。

茜はマイクを掴むと、
『やっと結婚相手が見つかった茜です』

笑いと歓声が上がる。

『初めは、やっぱり年齢は気になりました。いくら何でも離れすぎている。これは犯罪だと思いました』

また笑いと拍手が起こる。

『でも、優斗君は、年齢なんかで好きな気持ちを諦めたくないと言ってくれました。そして、私が先におばあちゃんになっても、何も変わらず抱きしめて、キスしてくれると言ってくれました。私はその言葉を信じることにしました』茜は涙を浮かべた。

『そして子供の話をした時に、私は産むのはいいけど、仕事は辞めたくないとワガママを言いました。そうしたら、優斗くんは、子供が手を離れるまで自分が育てると、料理人の夢を、子供が手を離れるまで先送りにすると言ってくれました』

涙が一筋ながれた。優斗は母から渡されたハンカチを渡した。茜は目尻を押さえる。

『今は、優斗君のお母さんと私のお母さんでサポートしてくれることになったので、料理人の夢を先送りにすることはないんですけど、本当に私のことを一番に考えてくれる、優しい彼氏だと思いました。

その時、付き合う時に言った彼の言葉を本気で信じることができました。

これからも2人で協力しながら、お互いの夢を叶えていきたいと思います。

これからも私達2人をどうかよろしくお願いします』

茜は深く礼をした。優斗も同じようにした。

拍手が沸き起こる。涙ぐむ人もいた。

『新郎新婦、ありがとうございました。笑いあり、涙あり。素敵なご挨拶でした』

その後は、友人からのスピーチ、ビンゴ大会と大盛り上がりで2次会は終わった。

由紀達は、3次会と盛り上がっている。

『茜はこの後、どうするの?』

『友達が全然話せなかったって、3次会に行くわ』

『じゃあ、僕も由紀達と行ってくる』

茜は足早に更衣室に向かった。

裕太も別の更衣室に入って着替えた。

裕太の服は、レンタルなので、式場に置いてきた。

裕太は、荷物を引き取り、由紀に連絡して、合流した。


『えっ!玲香ちゃん、妊娠してるの?』

『うん。実は出産した後に、結婚する』

『うわっ、ビックリ』

『どんは相手なの?』

『農業やってる人で、優しい人よ』

『おめでとう。よかったね』

『私の住んでる辺りは、若い女の子はみんなでてっちゃうんだって。だから、私なんかを選んでくれたんだよ』

『いやいや、玲香ちゃん、変わらず美人だよ』

『ゆうくんに言われると、嬉しいな』

  そして、3次会は終わった。

夏樹達は駅に向かっていった。


『玲香ちゃんは、どこに泊まるの?』

『ホテルだよ』

『うちに泊まればって言ったんだけど』と由紀

『私だって働いてるし』

『分かった』と裕太は荷物が多いので、タクシーに乗ろうとした。

『由紀も一緒に乗るでしょ』

『一緒に帰ると私と結婚したみたいじゃない』

『じゃあ乗らないのね』

『いいや、乗るけど』

『あのぉ、ゆうくん。ちょっと話したいことがあるんだけど』

『何?』

『できれば2人だけで・・・』

『えっ?』

優斗は由紀を見た。

『あぁ、そう。私、電車で帰るから』

『ごめんね。由紀ちゃん』

『ううん。結婚式、楽しみにしてるから』

『うん』

由紀は駅に向かった。

『それで、何?』

『ここじゃなんだから、私のホテルで話そう』

『えっ、う~ん、分かった』

2人は玲香の泊まる部屋に来た。

シングルの部屋で狭く感じた。

『あのね。ゆうくん。私ね、今もゆうくんのこと好きなんだ』

『えっ、でも』

『結婚相手は、ゆうくんみたいに優しいから、いいかなって思っただけ』

『そうなんだ』

『それでお願いがあるんだけど』

『えっ、何?』

『ゆうくんのこと諦めるために、あの・・・して欲しいの』

『いや、さすがに結婚式したばっかりだから』

『今日しかないの。お願い』

『分かった。でも、これで最後だよ』

『うん。ありがとう』

『先にシャワー浴びてきていい?けっこう汗かいたから』

『うん。いいよ』

優斗は服を脱いだ。

『玲香ちゃん、そんなに見ないでくれるかな』

『あっ、ごめんなさい』玲香は背中を向けた。

裕太は服を脱いで、浴室の中に入った。

『ダメなのに、なんでガチガチになってるんだよ』と肉棒を洗った。

すると、浴室の扉が開いた。

裸の玲香が中に入って来た。

『私で、もうそんなになってくれてるんだ』

『いや、あぁ、そうだね』

『洗ってもいい?』

『あぁ、うん』

玲香はボディシャンプーを手に取ると、肉棒を洗い始めた。

『あぁぁ』と優斗は声を出した、

玲香は、シャワーで流すと、口に咥えた。

『あぁぁぁ、玲香ちゃん、気持ちいいよ』

久しぶりだったが、玲香の手つきが慣れているように感じた。

玲香は口の中で肉棒に舌を這わせた。

『玲香ちゃん、出ちゃう』

玲香は、口を離して、手でしごきながら、
『いいよ。出して』とまた口で咥えた。

『あぁぁぁ、出る』優斗は口の中に射精した。

『うぅっ』と玲香は呻いたが、口の中で受け止め、そして飲み込んだ。

『フフフッ。ゆうくん。いっぱい出たね』

『玲香ちゃん』と優斗は、玲香と舌を絡めた。

玲香は口を離すと、
『何年ぶりかな。キスするの?』

『僕は高校の時にもっとしたかったな』

『ごめんね』

2人は体を洗い合った。

『フフフッ。もう、こんなに元気になってる』

『玲香ちゃん、高校の時より凄く綺麗になった』

『ありがとう』

2人は浴室を出て、シングルの狭いベッドに横になった。

『赤ちゃん、何ヶ月なの?』と玲香のお腹を見た。

『一ヶ月半くらい』

『全然分からないね』

『大きくなるのはこれからみたい。
『ゆうくん。あのまま付き合ってれば、ゆうくんと結婚できたのかな?』

『僕はそのつもりだったけど。でも、そのうち、玲香ちゃんが僕に愛想を尽かせたかもしれない』

『そんなことないよ』

『でも、由紀に愛想を尽かされるくらいだから。分からないよ』

『フフフッ。でも、良かったね、茜さん、美人だし、しっかりしてるし』

『うん。よく結婚してくれたと思うよ』

『ごめんね、無理言って。でも、私の気持ちをちゃんと整理したかったの』

『玲香ちゃんにも幸せになってもらいたいから』

『ゆうくん。相変わらず、優しいね』

玲香は、優斗の唇に自分の唇を重ねた。そして、舌を絡め、優斗の体を愛舞した。

『1回しかしてないけど、なんか懐かしい感じがする』

『僕にもさせて』

優斗は、玲香の首筋に舌を這わせた。

『あぁぁぁ』玲香か体をよじる。

そして、少し大きくなった胸を揉み、ツンと立った乳首を舌で舐めた。

『はぁん』と玲香が仰け反る。

それからも愛撫を続け、薄く生えた股間を左右に開いた。

優斗は、激しくならないように、優しくクリトリスを舐めた。

『はぁぁぁん』玲香は体をよじる。

優斗は、妊娠した早苗とした時を思い出した。

膣からは液が溢れていた。

優斗は指を入れるのが躊躇われたので、舌で中を愛舞した。

『あぁぁぁ』玲香が仰け反った。

優斗は体を起こし、玲香と舌を絡めた。

『玲香ちゃん、挿れるよ』

玲香は、顔を赤らめながら、頷いた。

優斗は、ゆっくりと肉棒を膣の中に挿れていった。

『はぁぁぁん。ゆうくんが入ってくる』

優斗は根元まで挿れ、ゆっくりと腰を動かした。

『あぁぁぁ、ゆうくん』

『玲香ちゃんの中、気持ちいいよ』

優斗は、ゆっくり動いていたが、
『大丈夫だよ。普通にしてくれて』

『うん。分かった』優斗は、腰を早めた。

『あぁぁぁん、気持ちいいよ、ゆうくん』

『玲香ちゃん、気持ちいい」

僕は段々我慢できなくなり、いつものようになってしまった。
「はぁぁん、いく、いっちゃう」

「僕も出る」

「そのまま中に出して」

「えっ!でも」

「大丈夫だから」

「分かった。出るっ」

「あぁぁ、ゆうくんのが、中でいっぱい出てる」

「はぁ、れいか
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