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第28話 再会 2
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とってもカッコイイ男の子だったから、きっと彼女もいるよね。それに、小さい頃に、何も言わずにさよならして以来だもん。私なんてとっくに忘れててもおかしくない。
「およめさんにしてくれるって、約束してくれたんだけどナ」
覚えていたら奇跡だ。
だから転校するとき、正体なんて明かさずに、遠くからそっと見守るって決めてた。幸い、今までの学校では表情を隠すために、目隠れヘアにしてきた。
チビで、痩せてて、ショートヘア。ショートパンツばかり穿いていた小さい頃とは真逆のスタイルだし。もしも、覚えている人がいても、ここまで変われば、一目では見抜けないはずだ。
いざ、中学に通い始めたら、思っていたのと全然違ってた。
初日。
ワクワクと、ドキドキ。そして、ちょっぴり甘い予感。
一目でわかったよ。みっちゃんのこと。ののちゃんも同じクラスだ。
「ひょっとしたら、ののちゃんが彼女になるのかと思ってたけど、なんかヘンだよね?」
二人の間に微妙な空気があった。
担任の先生は、良い人みたいだけど、空回りタイプ。そのせいか、女子の中にある微妙な雰囲気には気付いてないみたいだ。
イジメとも違う、かと言って、和気藹々でもなく、かといって冷たいわけでもない。不思議な感覚だ。
「あのね、成績も良いし、顔もけっこう良いし性格が良さそうに見える石田っていうのがいるの。でも、ホントはイキってて、どうしようもないヤツだからね。ウソ告大好きで、どんどんしてくれとか言っちゃうバカなの。あなたも一度見ればわかるわ。誰にでもOKする、節操無しだから」
転校初日に、話しかけてくれた子達は、異口同音にみっちゃんの悪口を言ってきた。
そんなに悪い人のはずがないのに。
次第に見えてきたのは、男子の力関係。
「はは~ん、トップカースト達がみっちゃんにヤキモチを妬いたからね。クラスRINEのこれも、ウソっぽいし」
一刻も早く、みっちゃんに正体を明かしたい気持ちを、うーんと我慢して、私は第三者としてクラスを観察した。
「およめさんにしてくれるって、約束してくれたんだけどナ」
覚えていたら奇跡だ。
だから転校するとき、正体なんて明かさずに、遠くからそっと見守るって決めてた。幸い、今までの学校では表情を隠すために、目隠れヘアにしてきた。
チビで、痩せてて、ショートヘア。ショートパンツばかり穿いていた小さい頃とは真逆のスタイルだし。もしも、覚えている人がいても、ここまで変われば、一目では見抜けないはずだ。
いざ、中学に通い始めたら、思っていたのと全然違ってた。
初日。
ワクワクと、ドキドキ。そして、ちょっぴり甘い予感。
一目でわかったよ。みっちゃんのこと。ののちゃんも同じクラスだ。
「ひょっとしたら、ののちゃんが彼女になるのかと思ってたけど、なんかヘンだよね?」
二人の間に微妙な空気があった。
担任の先生は、良い人みたいだけど、空回りタイプ。そのせいか、女子の中にある微妙な雰囲気には気付いてないみたいだ。
イジメとも違う、かと言って、和気藹々でもなく、かといって冷たいわけでもない。不思議な感覚だ。
「あのね、成績も良いし、顔もけっこう良いし性格が良さそうに見える石田っていうのがいるの。でも、ホントはイキってて、どうしようもないヤツだからね。ウソ告大好きで、どんどんしてくれとか言っちゃうバカなの。あなたも一度見ればわかるわ。誰にでもOKする、節操無しだから」
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