7 / 99
第7話 杉山素直の後悔
しおりを挟む
どうしよう。
ウソ告だって誤解されたままだ。私は本気で告白したのに。何とか誤解を解きたくても、石田君は逃げちゃうし。
好きな人は秘密にしていたのに寛太にバレたのが悪かったんだよ。
本気で告白しようとしたのを気付かれてしまった。
そもそも須藤さんが「誰にも見つからないようにお手紙渡してあげるよ」と言ってきたのだって、寛太の差し金に違いない。
それを信じた私がいけなかった。
確かに手紙を渡してくれた。「誰にも見られてないようにするね」って約束してくれた。
ただ「途中で中身を読んでない」とは言ってなかっただけだ。
その意味で、須藤さんはウソはついてないから仕方ない……
な~んて思うわけがないでしょがぁあ!!!!
あのメギツネ、一度、シバキ倒したろかぁああ! アタシの手紙を盗み見やがった上に、寛太にバラしたんだ。
あのつり上がった目に指をツッコんで、満月にしてやりゃにゃあ、気が収まらんだろが!
コホン。
私ときたら、いけません。うちに帰ったら呪いの藁人形を作るだけにいたしましょう。
でも、実は内向的な私としては、この事態に困ってしまっています。
心から謝りたいのに避けられてます。仕方のないことです。傷付けてしまったのですから。
何度か、チャンスを見て、あれは本告だと言おうとしましたが、石田君に避けられてしまうので、なかなかタイミングがつかめません。いえ、謝るのが先ですね。私の不注意で寛太にバレてしまったのがいけないのですから。
元々、寛太と幼なじみなのは本当でも、好きになったこともなければ、ましてやカレカノになったこともありません。子どもの頃から、何十回も告白されてきましたけど、受け入れる気持ちになどまったくなりませんでした。
そう……
ウチで飼ってるレトリバーのジョリィに告白される方が、まだ受け入れられるかも知れません。
ムダに騒ぐばかりで、ちっとも私の気持ちを考えないバカの、あ、えっと寛太の気持ちなど知ったことではないのです。
とは言え、困ったのは、私の告白に嫉妬して、攻撃の刃が彼に向かってしまったこと。
いくらお詫びしても、お詫びしきれないかも知れませんが、ちゃんとお詫びして彼とお付き合いできるようになったら、この身体で償うとしましょう。
ふふふ。
お詫びになるかしら?
最大のライバルである乃々佳が、なぜか私以上に避けられてる今がチャンスです。
なんとしてもお詫びを受け取っていただかねば!
いえ、彼さえ望むなら、それ以上でも、どこまでも。だって「お詫び」なんですもの。求められたら私からは拒めませんよね?
ええ、拒めませんとも。だから彼の手が伸びてきたら、私は断れません。例え、どこを弄られようと。たとえ求められても断れないのです…… ゴクリ。
あぁ! ともかく、早く、もう一度彼と話をしなくては!
せめてクラスLINEに入ってくれていれば、連絡のしようもあるのに彼は、そういうところは個人主義。
IDを知っているのは、男子の一部と、乃々佳だけという話です。乃々佳が教えてくれるはずもないから、男子の誰かを落とさなきゃかしら?
それとも、やはり正面突破で、校舎裏に呼び出す方が良い?
ともかく、昼休みが終わったら、なんとかして彼と話さないといけませんね。今度こそ、メギツネに邪魔されないように注意しなくちゃ。
ウソ告だって誤解されたままだ。私は本気で告白したのに。何とか誤解を解きたくても、石田君は逃げちゃうし。
好きな人は秘密にしていたのに寛太にバレたのが悪かったんだよ。
本気で告白しようとしたのを気付かれてしまった。
そもそも須藤さんが「誰にも見つからないようにお手紙渡してあげるよ」と言ってきたのだって、寛太の差し金に違いない。
それを信じた私がいけなかった。
確かに手紙を渡してくれた。「誰にも見られてないようにするね」って約束してくれた。
ただ「途中で中身を読んでない」とは言ってなかっただけだ。
その意味で、須藤さんはウソはついてないから仕方ない……
な~んて思うわけがないでしょがぁあ!!!!
あのメギツネ、一度、シバキ倒したろかぁああ! アタシの手紙を盗み見やがった上に、寛太にバラしたんだ。
あのつり上がった目に指をツッコんで、満月にしてやりゃにゃあ、気が収まらんだろが!
コホン。
私ときたら、いけません。うちに帰ったら呪いの藁人形を作るだけにいたしましょう。
でも、実は内向的な私としては、この事態に困ってしまっています。
心から謝りたいのに避けられてます。仕方のないことです。傷付けてしまったのですから。
何度か、チャンスを見て、あれは本告だと言おうとしましたが、石田君に避けられてしまうので、なかなかタイミングがつかめません。いえ、謝るのが先ですね。私の不注意で寛太にバレてしまったのがいけないのですから。
元々、寛太と幼なじみなのは本当でも、好きになったこともなければ、ましてやカレカノになったこともありません。子どもの頃から、何十回も告白されてきましたけど、受け入れる気持ちになどまったくなりませんでした。
そう……
ウチで飼ってるレトリバーのジョリィに告白される方が、まだ受け入れられるかも知れません。
ムダに騒ぐばかりで、ちっとも私の気持ちを考えないバカの、あ、えっと寛太の気持ちなど知ったことではないのです。
とは言え、困ったのは、私の告白に嫉妬して、攻撃の刃が彼に向かってしまったこと。
いくらお詫びしても、お詫びしきれないかも知れませんが、ちゃんとお詫びして彼とお付き合いできるようになったら、この身体で償うとしましょう。
ふふふ。
お詫びになるかしら?
最大のライバルである乃々佳が、なぜか私以上に避けられてる今がチャンスです。
なんとしてもお詫びを受け取っていただかねば!
いえ、彼さえ望むなら、それ以上でも、どこまでも。だって「お詫び」なんですもの。求められたら私からは拒めませんよね?
ええ、拒めませんとも。だから彼の手が伸びてきたら、私は断れません。例え、どこを弄られようと。たとえ求められても断れないのです…… ゴクリ。
あぁ! ともかく、早く、もう一度彼と話をしなくては!
せめてクラスLINEに入ってくれていれば、連絡のしようもあるのに彼は、そういうところは個人主義。
IDを知っているのは、男子の一部と、乃々佳だけという話です。乃々佳が教えてくれるはずもないから、男子の誰かを落とさなきゃかしら?
それとも、やはり正面突破で、校舎裏に呼び出す方が良い?
ともかく、昼休みが終わったら、なんとかして彼と話さないといけませんね。今度こそ、メギツネに邪魔されないように注意しなくちゃ。
2
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる