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第35話 綻び 6 【R-18】

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 このまま娘の口に出して飲み込ませるのがいいか、それともセックスで娘と一緒にイクのが良いかという、ありえない選択肢で迷う父親は、ゲスというひと言では言い表せないだろう。

 善悪という世界を飛び越えて、理不尽の地平の彼方へと到達している因果外道の住人とでも言うしかない。

『天音は、一度やるとウソをつけなくなるからな。理解力は落ちるが、素直になってくれて助かるぜ』

  この男は、娘の状態を自分に都合の良い方向に誤解して受け止めていた。
 
 近親姦を受けた子どもが、後々、起こりやすい症状に「解離性同一性障害」というものがある。平たく言えば「こんなヒドいことをされるのは自分ではない」と思い込むことで心を守ろうとする防衛反応の一種なのである。

 つまりは、サバイバーである天音が、一度逃れたはずの父親から、再び陵辱を受けることで、現実から心を逃がそうとする哀しい防衛反応なのである。

 しかし、男にとっては違う。

「じゃあ、素直になれるように、ハメハメしてあげましょうねぇ」

 持参のSサイズ・コンドームをサッと取り出すのは慣れたもの。ラブホに置いてあるのは緩くて外れやすいのだ。

 実はこのあたりが、男の気遣いなのである。

「親子だからね、直接、中に出したらダメだけど、ゴムさえ付ければ、指と同じだからOKなんだよ。パパと一緒に楽しむには、これが最高さ」

 中身を取り出すと娘に渡すのも、手慣れたもの。

 天音は、もはや反抗のポーズを見せるのも無理だった。それに、もしも、逆らえば、さっきまでと全く同じコースをもう一巡やりかねないのが、この男だと、身体に教え込まれてもいる。

 教えられてきたとおりにして、早く終わらせてしまった方が、早く楽になれると思い込むのが天音の表の心。

 しかし、その内側の大事な部分は既にポッカリと空洞になってしまっていることを、本人ですら気付いていないのだ。

 天音自身がそうあろうとしたとおり、既に、心を失った自動人形になっているのを、父も、天音も知らなかっただけなのである。

 ピキンと音がしそうなほどの怒張に、天音は唇を使って被せていく。

「そうだよ、上手だ。ま、唾液で濡らさなくても、天音のそこは、もう、グショグショだから安心してね」

 どこの何に「安心なのか」も分からないことを言う父は、大きく両脚を広げた娘の反応を楽しみながら、怒張を侵入させたのである。

 広げられる間隔に「ウッ」と小さく呻いた声。

 それが快感の反応でないように、と祈っているのは、天音であったのだろう。






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
作者よりご案内
今話は、あまりにもディープすぎるため
夏休みの終わりに削除の予定です。
ご了承ください。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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