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第6話 理由 2
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『まだ、話せないけど、いつか話せたら良いな』
瞬のことだ。きっと偏見なく、今まで通りに付き合ってくれるはずだ、イヤ、そうだったら良いなと天音は切なく想う。
しかし、今は切なさを浮かべている場合ではない。幸せすぎる。手の中の「愛情のかたまり」であるお弁当の嬉しさがすべてなのだ。
「迷惑なんかじゃないぞ? 手間をかけたのは事実だけど、好きでやってることだ」
「ありがとう。だけど妹さんにまで」
「あ~ アイツは興味本位なんだろ。今度、写真を見せろってうるさかったよ」
やっぱり良い子なんだなと思う。
『早く会ってみたいな』
自分は、ちゃんと「お兄ちゃんの彼女」として受け入れてもらえるだろうか?
でも、その前にやることがある。
「ね、今度、一緒にプリ撮りにいこ?」
「無理しなくてもいいんだよ」
「撮りたいの。あ、美紅ちゃんの写真も見せてくれる約束だよ」
「あぁ、今度な。さすがに妹の写真を持ち歩く趣味はないから」
「へぇ~ そういうものなんだ?」
「え? 普通だろ? 妹ラブのお兄ちゃんとか、ラノベの中だけだと思うぞ」
「ホントの兄妹だと、そんなものなのかなぁ」
兄妹みたいに育った健の写真を大量に持っている自分との違いに驚く天音だ。
「あぁ、現実だと、そんなもんだよ」
瞬は小説とは違うのだからと笑う。
二人は、そのすれ違いに気付いてなかった。
「今日は、ごめんね。陸部の幹部会があって」
「わかってるって。そこでオレの話もするんだろ? よろしく頼んだよ」
「もちろんだけど。でも、あんまり問題にならないと思うよ」
「あぁ、そうなら嬉しいけど、みんながみんな天音じゃないからな」
男バスの退部は誰も止めなかった。それは想定のうち。しかし、陸部の方は「キモ竹」をどう思うのかわからない。
『天音の言うことを信じないわけではないんだけど、やっぱり二階堂がオレを受け入れるなんて思えないんだよなぁ』
瞬の人生を変えた事件だ。
瞬のことだ。きっと偏見なく、今まで通りに付き合ってくれるはずだ、イヤ、そうだったら良いなと天音は切なく想う。
しかし、今は切なさを浮かべている場合ではない。幸せすぎる。手の中の「愛情のかたまり」であるお弁当の嬉しさがすべてなのだ。
「迷惑なんかじゃないぞ? 手間をかけたのは事実だけど、好きでやってることだ」
「ありがとう。だけど妹さんにまで」
「あ~ アイツは興味本位なんだろ。今度、写真を見せろってうるさかったよ」
やっぱり良い子なんだなと思う。
『早く会ってみたいな』
自分は、ちゃんと「お兄ちゃんの彼女」として受け入れてもらえるだろうか?
でも、その前にやることがある。
「ね、今度、一緒にプリ撮りにいこ?」
「無理しなくてもいいんだよ」
「撮りたいの。あ、美紅ちゃんの写真も見せてくれる約束だよ」
「あぁ、今度な。さすがに妹の写真を持ち歩く趣味はないから」
「へぇ~ そういうものなんだ?」
「え? 普通だろ? 妹ラブのお兄ちゃんとか、ラノベの中だけだと思うぞ」
「ホントの兄妹だと、そんなものなのかなぁ」
兄妹みたいに育った健の写真を大量に持っている自分との違いに驚く天音だ。
「あぁ、現実だと、そんなもんだよ」
瞬は小説とは違うのだからと笑う。
二人は、そのすれ違いに気付いてなかった。
「今日は、ごめんね。陸部の幹部会があって」
「わかってるって。そこでオレの話もするんだろ? よろしく頼んだよ」
「もちろんだけど。でも、あんまり問題にならないと思うよ」
「あぁ、そうなら嬉しいけど、みんながみんな天音じゃないからな」
男バスの退部は誰も止めなかった。それは想定のうち。しかし、陸部の方は「キモ竹」をどう思うのかわからない。
『天音の言うことを信じないわけではないんだけど、やっぱり二階堂がオレを受け入れるなんて思えないんだよなぁ』
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