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第二十三話
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白と出会ったばかりのとある日のことだった、学校からの帰り道での出来事である
白と一緒に並んで歩いているとその途中で雨に降られてしまった
突然降り出した激しい大雨に戸惑いつつ近くの建物の軒下に避難してやり過ごすことにした
「ふぅー……いきなり降るなんてついてないな」
「本当ですね……」
二人でそんな会話をしていると不意にあることに気づいた
なんと白の服が透けてしまっていたのだ
どうやら濡れたせいで下着が透けて見えてしまっているらしい
「白、お前それ……」
指摘すると白は顔を真っ赤にして胸元を隠しながら言った
「み、見ましたか?」
「すまん、見た」
「先輩が謝ることではありませんよ、それに私は先輩なら見られても構いませんから……むしろ見られた方が嬉しいです」
「そ、そうなのか?まぁとりあえずこれ着ておけよ。そのままじゃ風邪引くぞ」
俺は鞄の中に入れておいたジャージの上着とタオルを渡した
「ありがとうございます。ではお借りしますね。あと後ほど洗って返します」
「それよりもほら、早く拭かないと髪がびしょ濡れのままになるぞ」
「先輩は優しいですね。私なんかにここまでしてくれるなんて。先輩は本当に優しい方なのですね」
白はどこか嬉しげに微笑みかけてきて体をふき終えると俺の渡した上着に袖を通した
「そんなことないと思うけどな、別に普通だと思うぞ。それよりお前こそ結構かわいいところがあるよな、初めて会ったときから随分と印象が変わった」
「先輩のおかげですよ、私は先輩のおかげで変われたんです。先輩は私のことを救ってくれたヒーローです!」
白は屈託のない笑顔で俺を見つめてくる、その笑顔は眩しくとても可愛かった
「……ヒーローか、正直そういうのはよく分からないな。だが俺も白には救われている部分があるんだよな、白がいるおかげで退屈しない日々を送れてるわけだし」
「それは良かったです、これからもずっと一緒にいて下さいね?約束ですよ?」
「ああ、もちろんだ」
「嬉しいっ、大好きです先輩……!!」
しばらくして雨が止むまで俺は白と一緒にいたのだった
白と一緒に並んで歩いているとその途中で雨に降られてしまった
突然降り出した激しい大雨に戸惑いつつ近くの建物の軒下に避難してやり過ごすことにした
「ふぅー……いきなり降るなんてついてないな」
「本当ですね……」
二人でそんな会話をしていると不意にあることに気づいた
なんと白の服が透けてしまっていたのだ
どうやら濡れたせいで下着が透けて見えてしまっているらしい
「白、お前それ……」
指摘すると白は顔を真っ赤にして胸元を隠しながら言った
「み、見ましたか?」
「すまん、見た」
「先輩が謝ることではありませんよ、それに私は先輩なら見られても構いませんから……むしろ見られた方が嬉しいです」
「そ、そうなのか?まぁとりあえずこれ着ておけよ。そのままじゃ風邪引くぞ」
俺は鞄の中に入れておいたジャージの上着とタオルを渡した
「ありがとうございます。ではお借りしますね。あと後ほど洗って返します」
「それよりもほら、早く拭かないと髪がびしょ濡れのままになるぞ」
「先輩は優しいですね。私なんかにここまでしてくれるなんて。先輩は本当に優しい方なのですね」
白はどこか嬉しげに微笑みかけてきて体をふき終えると俺の渡した上着に袖を通した
「そんなことないと思うけどな、別に普通だと思うぞ。それよりお前こそ結構かわいいところがあるよな、初めて会ったときから随分と印象が変わった」
「先輩のおかげですよ、私は先輩のおかげで変われたんです。先輩は私のことを救ってくれたヒーローです!」
白は屈託のない笑顔で俺を見つめてくる、その笑顔は眩しくとても可愛かった
「……ヒーローか、正直そういうのはよく分からないな。だが俺も白には救われている部分があるんだよな、白がいるおかげで退屈しない日々を送れてるわけだし」
「それは良かったです、これからもずっと一緒にいて下さいね?約束ですよ?」
「ああ、もちろんだ」
「嬉しいっ、大好きです先輩……!!」
しばらくして雨が止むまで俺は白と一緒にいたのだった
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