上 下
22 / 26

第二十一話

しおりを挟む
 事後、俺たちはベットの上で横になっている

「先輩、もう少し近くに寄ってもいいですか?」

「いいぞ」

「先輩の体……とっても温かいです……先輩の匂いがして、すごく……安心します」

「白、流れで一つになったが……重ねて伝えたいことがある」


 俺の真剣な雰囲気が伝わったのか白は少しだけ構えるような顔をした


「何ですか?先輩……」

「俺の一生を全部やるから白の一生を俺にくれ」

「私は元々そのつもりですよ、先輩に全てを捧げます……私の体はもう先輩のものなので好きに扱っていただいて構いませんから……これから先もずっと、先輩の隣にいさせてください……」

「当然だ」

「ちゅっ、えへへ……先輩ならそう言ってくれると信じていました……!!」

 白の柔らかい唇が頬に当たると今夜の記憶が頭をよぎった

「……眠くなってきたな」

「もう夜も遅いですし、そろそろ寝ましょうか」

「そうだな……おやすみ、白」

「おやすみなさい、先輩っ、」

 俺は目を閉じ眠りについた



 ◆◆

 朝起きると隣にはまだ眠っている白がいた

 すやすやと眠る白はとても可愛らしい

 昨日の夜はあんなにも乱れていたのに今見るとまるで別人みたいに見えて、しばらく見惚れていると、やがて白が起きた

「んぅ、せんぱい?」

 まだ意識が完全に覚醒していないようで、舌足らずな喋り方になっている

 そんなところもとても愛らしく感じられた


「おはよう白」

「おはようございます……ふぁ~、今日もいい天気ですね」

 そう言うと白はベッドから出て立ち上がってカーテンを開けた

 太陽の光が差し込み部屋が明るくなる


「じゃあ早速朝食を作りますね、待っていてください……」

 そういうと白はパジャマ姿のまま台所に向かった

 しばらくして料理が完成する

 白が作った料理を食べ終えると二人で学校に行く準備をした


「忘れ物はないですか?先輩」

「問題ない、行くぞ白」

「はい、行きましょ先輩♪」


 こうしていつも通り俺たちは登校した
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件

森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。 学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。 そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……

男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る

電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。 女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。 「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」 純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。 「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件

フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。 寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。 プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い? そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない! スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

俺がカノジョに寝取られた理由

下城米雪
ライト文芸
その夜、知らない男の上に半裸で跨る幼馴染の姿を見た俺は…… ※完結。予約投稿済。最終話は6月27日公開

処理中です...