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ヤミイ

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「この世で女の子宮ほど、官能的なものってないのよね」
 塁はジュリの子宮に顔を寄せると、頬ずりをして、先端を口に含んだ。
 その恍惚とした表情から、僕は直感した。
 先生一家のホームドクターだかなんだか知らないが、この女性もかなりの変態に違いない。
「うううん・・・」
 塁に子宮を弄ばれ、気絶したジュリがかすかなうめき声をあげた。
「いけない。私としたことが。まずはジュリちゃんの手当てが先だったわね」
 子宮の口から中に長くしなやかな人差し指を差し込み、ミニコーン型の卵巣を弄っていた塁が、はっとしたように顔を上げる。
「それ・・・元に戻るのか?」
 塁の手のひらの上の子宮袋を顎でしゃくって、気づかわしげに先生が訊く。
「ちゃんと消毒して、そっと膣内に戻してやれば大丈夫。でも、一度子宮脱を起こすと、癖になるかもね」
「癖になる? どういうことだ?」
「ちょっとしたはずみで、子宮が外にはみ出すようになるってこと。ある意味うらやましい話よね。いつでも子宮脱セックスができるから」
「いつでも、子宮脱セックスが・・・?」
 先生が目を宙に据え、ぼそりとつぶやいた。
 蛇の抜け殻のような委縮ペニスが、ぞろりと動いた。
 塁のひと言に、どうせ卑猥な妄想に囚われているのに違いない。
「助清、佐平、手伝って。ジュリちゃんを医務室に運ぶから」
 顔見知りなのか、ふたりのマスク男にテキパキ指示を下すと、塁は子宮をジュリの腹に乗せ、腰を上げた。
 助清が両腋の下を、佐平が両足を抱えて、気を失ったジュリを持ち上げる。
 横に立った塁が、腹の上に置かれた子宮に、落ちないように右手を添えた。
 マッチョな大男に抱え上げられたジュリは、異様に淫らだった。
 完璧なまでの女性のボディから成人男性のペニスを股間に垂らし、膣から引きずり出されたままの子宮を、下腹の上に乗せているのだ。
「あとはごゆっくり。また明日の朝、会いましょう」
 そう言い残して塁たちが出ていくと、僕は先生に向き直った。
 悔しいことに、先生は未練たっぷりに、ジュリの去ったドアのほうを見つめている。
 くそ。
 こうなったら、この男、何が何でも、僕の手でヒイヒイ言わせてやる。
 その美しい顔で僕に哀願し、徹頭徹尾言うことを聞くまで厳しくしつけてやるのだ。
 僕は先生の股間の恥ずかしい部分を横目で見ながら、平静を装って言った。
「さあ、ここからは一対一の勝負です。まずはリラックスして、ベッドに横になってくださいな」

 
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