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「落ち着いたかな」
戻ってきた先生が手に取ったのは、例の不思議な道具である。
色はブラックで、高さは10センチ強といったところだろうか。
全体が奇妙な曲線でできており、直立した頭の部分は目鼻のない宇宙人の上半身か未発達な陰茎に似ている。
その基部は、先がリング状になった部分と、平たい靴ベラみたいな部分のふたつに分かれている。
いくら目を凝らしてみても、使い道がわからない。
いったいこれのどこをどうすると快感につながるのか、想像すらできないのだ。
「これはエネマグラ。日本では、アナルプラグとかアナルバイブと言ったほうがわかりやすいかな」
「アナル、バイブ…?」
なるほど、そういうことか。
そう言われて、僕は納得した。
とすれば、あの細いペニスに似た直立部分を、アナルに挿入する仕組みなのだろう。
「君はすでに母親にアナル責めをされたそうだから話が早い。実はこのエネマグラは、アナルに装着することによって、前立腺を刺激するための電動マシンなのさ。しかも、直腸内からだけでなく、外から会陰部をも刺激して前立腺を挟み撃ちする仕組みになっているから、その効果には想像を絶するものがある。実際、俺も何度か試してみたが、正気を保つのが精一杯だったよ」
「前立腺を、挟み撃ち・・・?」
前立腺は、精液の製造や射精に関係する、男子にしかない器官である。
ちょうど尿道を挟むような位置にある細長い臓器で、直腸壁と会陰部に囲まれている。
つまり、ペニス側の直腸壁と睾丸に近い会陰部を同時に刺激することで、前立腺を効果的に愛撫できるというわけだ。
僕は母に指で前立腺のコリコリを弄られた時のことを思い返していた。
あれはまさに異次元の快感だった。
精通前の小学生の頃、オナニーしても射精できなかった時に感じたあのやり場のない恍惚感・・・。
それに似ていた気がする。
先生は、そいつを道具で再現しようというのだ。
「準備はいいかな。ナルシス君」
鏡の中の自分をうっとりと見つめる僕に、先生が言った。
「気が狂いそうになったら早めにそう言ってくれたまえ。なんせまだ合宿一日目だ。先は長いのだからね」
戻ってきた先生が手に取ったのは、例の不思議な道具である。
色はブラックで、高さは10センチ強といったところだろうか。
全体が奇妙な曲線でできており、直立した頭の部分は目鼻のない宇宙人の上半身か未発達な陰茎に似ている。
その基部は、先がリング状になった部分と、平たい靴ベラみたいな部分のふたつに分かれている。
いくら目を凝らしてみても、使い道がわからない。
いったいこれのどこをどうすると快感につながるのか、想像すらできないのだ。
「これはエネマグラ。日本では、アナルプラグとかアナルバイブと言ったほうがわかりやすいかな」
「アナル、バイブ…?」
なるほど、そういうことか。
そう言われて、僕は納得した。
とすれば、あの細いペニスに似た直立部分を、アナルに挿入する仕組みなのだろう。
「君はすでに母親にアナル責めをされたそうだから話が早い。実はこのエネマグラは、アナルに装着することによって、前立腺を刺激するための電動マシンなのさ。しかも、直腸内からだけでなく、外から会陰部をも刺激して前立腺を挟み撃ちする仕組みになっているから、その効果には想像を絶するものがある。実際、俺も何度か試してみたが、正気を保つのが精一杯だったよ」
「前立腺を、挟み撃ち・・・?」
前立腺は、精液の製造や射精に関係する、男子にしかない器官である。
ちょうど尿道を挟むような位置にある細長い臓器で、直腸壁と会陰部に囲まれている。
つまり、ペニス側の直腸壁と睾丸に近い会陰部を同時に刺激することで、前立腺を効果的に愛撫できるというわけだ。
僕は母に指で前立腺のコリコリを弄られた時のことを思い返していた。
あれはまさに異次元の快感だった。
精通前の小学生の頃、オナニーしても射精できなかった時に感じたあのやり場のない恍惚感・・・。
それに似ていた気がする。
先生は、そいつを道具で再現しようというのだ。
「準備はいいかな。ナルシス君」
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