652 / 659
649 美青年拷問地獄⑤
しおりを挟む
光度の低い赤味がかった照明に目が慣れてくると、新たなステージの全容がわかってきた。
今度のステージは、全体がすり鉢状になっている。
かなり下方に見える舞台をらせん状に観客席が周囲を取り巻いているさまは、あたかも古代ローマのコロッセウムのミニチュア版だ。
舞台には四方からライトが当たっていて、そこにいくつかの構造物が見えるのだが、ここからはそれが何かまではわからない。
「さあ、始まりました。第二ステージは、皆様お待ちかねの拷問ショーです。世界各地から集められた数々の拷問器具に、果たしてわれらが翔さまは耐え抜くことができるのでしょうか」
突然、司会者のアナウンスが始まった。
「世界各地から集められた、ですって?」
姉さんの声が上ずった。
翔を心配して、ではない。
ドMの腐女子である姉さんは、苦しむ翔の姿を想像して、明らかに性的な興奮を覚えているのだ。
それは僕も同じだった。
いよいよだ。
あの翔が、拷問されるのだ。
今度はいったいどんなふうに、辱められるというのだろう?
「翔さまが移動し始めました。我々も行きましょう」
興奮に震える僕と姉さんを、陽が促した。
見ると、なるほど、天井に沿って張られたレールの上を滑車が動き出し、ロープで吊るした翔を運んでいる。
ペニス一本で吊るされた全裸の翔の細マッチョな裸体が、奈落の底に向かって荷物みたいに動き出したのだ。
伸び切ったペニスの先で揺れる翔の裸体を追って、僕らは無人の観客席の間を早足で移動した。
下に降りるにつれ、スポットライトを浴びた舞台の様子がだんだん明らかになってきた。
気まぐれに置かれたいくつかのオブジェのようなもの。
あれが全部、拷問器具だというのか。
遊園地の遊具みたいなものもあれば、見るからに残虐なフォルムをしたものもある。
中でも目を引くのは、一番奥に聳える大きなピラミッドだ。
2階建ての家ほどもある金色のピラミッドが、いったい拷問とどう関係するというのだろう?
吊るされた翔とその後を追ってきた僕らが舞台に到着すると、待っていたかのように例のピラミッドの横の扉が開いて、見覚えのある巨人が姿を現した。
悪役プロレスラーみたいにマスクで顔を隠した巨人は、あの獄卒である。
右手に垂らしているのは、先が四つに割れた黒革のしなやかな鞭だった。
僕らが最前列のシートに腰かけるや否や、
「さあ、ショーの始まりです!」
姿の見えない司会者が宣言した。
ピシッ!
獄卒が鞭を振り、逆さ吊りになった翔の裸身を打ち据えた。
右のわき腹に斜めの血の筋が入り、
「アア・・・」
翔がうめき、薄目を開けた。
厚い胸板の端っこで、向かい合った乳首が、陰影を濃くして恥ずかしいほど勃起しているのが遠目にもわかった。
ビシッ!
ビシッ!
続けざまに打たれると、
「キ、キモチ、イイ…」
うっとりした顔を僕らの方に向け、涎を垂らしながら、小声でそうつぶやいた。
今度のステージは、全体がすり鉢状になっている。
かなり下方に見える舞台をらせん状に観客席が周囲を取り巻いているさまは、あたかも古代ローマのコロッセウムのミニチュア版だ。
舞台には四方からライトが当たっていて、そこにいくつかの構造物が見えるのだが、ここからはそれが何かまではわからない。
「さあ、始まりました。第二ステージは、皆様お待ちかねの拷問ショーです。世界各地から集められた数々の拷問器具に、果たしてわれらが翔さまは耐え抜くことができるのでしょうか」
突然、司会者のアナウンスが始まった。
「世界各地から集められた、ですって?」
姉さんの声が上ずった。
翔を心配して、ではない。
ドMの腐女子である姉さんは、苦しむ翔の姿を想像して、明らかに性的な興奮を覚えているのだ。
それは僕も同じだった。
いよいよだ。
あの翔が、拷問されるのだ。
今度はいったいどんなふうに、辱められるというのだろう?
「翔さまが移動し始めました。我々も行きましょう」
興奮に震える僕と姉さんを、陽が促した。
見ると、なるほど、天井に沿って張られたレールの上を滑車が動き出し、ロープで吊るした翔を運んでいる。
ペニス一本で吊るされた全裸の翔の細マッチョな裸体が、奈落の底に向かって荷物みたいに動き出したのだ。
伸び切ったペニスの先で揺れる翔の裸体を追って、僕らは無人の観客席の間を早足で移動した。
下に降りるにつれ、スポットライトを浴びた舞台の様子がだんだん明らかになってきた。
気まぐれに置かれたいくつかのオブジェのようなもの。
あれが全部、拷問器具だというのか。
遊園地の遊具みたいなものもあれば、見るからに残虐なフォルムをしたものもある。
中でも目を引くのは、一番奥に聳える大きなピラミッドだ。
2階建ての家ほどもある金色のピラミッドが、いったい拷問とどう関係するというのだろう?
吊るされた翔とその後を追ってきた僕らが舞台に到着すると、待っていたかのように例のピラミッドの横の扉が開いて、見覚えのある巨人が姿を現した。
悪役プロレスラーみたいにマスクで顔を隠した巨人は、あの獄卒である。
右手に垂らしているのは、先が四つに割れた黒革のしなやかな鞭だった。
僕らが最前列のシートに腰かけるや否や、
「さあ、ショーの始まりです!」
姿の見えない司会者が宣言した。
ピシッ!
獄卒が鞭を振り、逆さ吊りになった翔の裸身を打ち据えた。
右のわき腹に斜めの血の筋が入り、
「アア・・・」
翔がうめき、薄目を開けた。
厚い胸板の端っこで、向かい合った乳首が、陰影を濃くして恥ずかしいほど勃起しているのが遠目にもわかった。
ビシッ!
ビシッ!
続けざまに打たれると、
「キ、キモチ、イイ…」
うっとりした顔を僕らの方に向け、涎を垂らしながら、小声でそうつぶやいた。
20
お気に入りに追加
281
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ずっと女の子になりたかった 男の娘の私
ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。
ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。
そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
男子中学生から女子校生になった僕
葵
大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。
普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。
強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる