淫美な虜囚

ヤミイ

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610 淫蕩フィギュア⑭

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 ある意味、信じがたい光景だった。
 
 あの狭く窮屈な肛門に、獄卒の肉厚の手のひらが、半ばめり込んでいるのである。

 女性器なら、まだわかる。

 なぜなら女性の膣は、出産という難事業に耐えられるよう、最初から丈夫で伸縮自在にできているからだ。

 だが、普通、排泄の用途にしか使わない肛門はそうはいかないのだ。

 いくらなんでも、人間の手と同じサイズの便が存在するとは思えない。

 なのに、翔の肛門といったらー。

 やはり、そういうことなのか。

 このドMの美青年は、代々続く企業グループの重役たちの間で、普段から慰みものになっているのだ。

 これまで、数えきれない回数、あの肛門に、不特定多数の男たちの男根がねじ込まれてきたのに違いない。

 想像するだに、気が狂いそうだった。

 脂ぎった中年男たちに抱かれる翔。

 全裸に剥かれ、あんなふうにただれた肛門をさらけ出し、今僕がしているように、恥ずかしいほど大きく勃起したチンポを好きなだけ吸われ、しゃぶり尽くされて、あまりの快感に、すすり泣く…。

 あん、ああん、いい…。

 細マッチョの裸身を汗で光らせ、踊るように長い手足をよじり、犯される快感に悩ましげに悶えながら、その美しいかんばせに恍惚の表情を浮かべる翔…。

 猥褻極まりない妄想で、目の前が赤くなる。

 その赤いフィルターを通して、獄卒の更なる凌辱シーンが視界に飛び込んできた。

 唯一外に出たままの親指を会陰部に押しつけて、穴の中に埋もれた四本の指を、獄卒がえぐるように動かし始めたのだ。

 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ…。

 いやらしい音が響き渡ると、

「きゅううううううっ!」

 僕の勃起陰茎を喉の奥まで咥え込んだまま、翔が白目を剥いて烈しく痙攣した。

 ちゅぷうっ。

 獄卒の手刀が刺さった翔の肛門は縦長に拡張され、縁からじわじわと透明汁を染み出させている。

 獄卒がそろえた四本の指を中で動かすたびに、横に垂れ下がった丸い睾丸が揺れ、それがまたいやらしい。

 そうして右手で翔を刺し貫きながら、獄卒の左手は指で翔の乳首をつまんでははじいている。

 カチンコチンに勃起してしまった一対のそれは、初めは薔薇色のグミのような形だったのに、今はひどくエロい形に尖りまくって、まるで興奮状態に陥った女性のクリトリスのようだ。

 そして僕の口の中ではー。

 これ以上ないくらいバキバキに勃起した翔の生殖器官が、先っちょから甘い汁をしとどに分泌させていた。

 その汁を舌の表面で掬い上げ、同時に力を籠めて亀頭の裏筋をぞろりと舐めてやると、口いっぱいに頬張った硬く熱い翔の肉棒がビクンビクンと反応し、僕自身も彼の口の中で負けじと大きく膨張するのだった…。

 
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