淫美な虜囚

ヤミイ

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478 色欲地獄へ⑨

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 その時だった。

 ふいに大画面が二分割され、はしたなく寝そべる翔の右側に、僕を映した画像が現れた。

 両脚を開き切り、股倉を晒した全裸の少年。

 そしてその股間の中央部からは、翔のイチモツに負けず劣らず勃起した肉の筒が反り返っている。
 
 黒光りするその肉筒のつけ根には、皺だらけの大きな睾丸がうずくまり、天板と陰部の間でひしゃげている。

「ヤ、ヤメテ・・・」

 あまりの恥ずかしさに、顔が真っ赤になった。

 視線を逸らして、つぶやいた。

「ミ、ミナイデ・・・」

「何気取ってんのよ!」

 姉さんの侮蔑の声。

「やめて、見ないで? 自分からその格好しておいて?」

 姉さんの言葉に、くすくす笑いが観客たちの間に広がっていくのがわかった。

「ア・・・」

 僕は薄目を開けると同時に、更に頬を染めずにはいられなかった。

 自然と、腰が前に突き出ている。

 天井から僕を狙う監視カメラに勃起した生殖器がよく映るように、少し尻を浮かせ気味にすらしているのだ。

「いいよ、いい・・・」

 己の肉棒を右手で扱き、左手で乳首を弄りながら、画面の中の翔が呼びかけてきた。

「見えるよ、見える・・・。君のとってもいやらしい部分が・・・。ああ、なんて黒くて、たくましいんだろう・・・」

 翔のとろんとした眼は、明らかに僕の股間のイチモツに釘づけになっているようだ。

「翔・・・」

 僕は喘いだ。

 いけない。

 も、もう、出そう…。

 分割された画面で横並びに映し出されると、僕と翔の生殖器官の違いは一目瞭然だった。

 思わず頬ずりしたくなるほど綺麗なピンク色をした翔の肉の棒。

 それに比べて、黒砂糖でつくったかりんとうさながら、黒ずみゴツゴツした僕の器官。

 さらに言えば、翔の先端は綺麗に剥けていて、赤ん坊の拳のようなピンクの亀頭が丸出しであるのに対してー。

 僕の先っちょでは、無理やり皮を剥かれたせいで、熟したトマトのように充血した亀頭がテカっている。

 しかも、よく見ると、僕のほうがなぜか亀頭が大きく、茎に対する割合が高いのだ。 

 長さと太さ、勃起角度はほぼ同じなのに、翔のペニスのほうが長く見えるのはそのせいだった。

 普段隠れているだけに、嬲り甲斐がある亀頭といえそうだった。

「いつかやったよね。リモートオナニー」

 陶酔した表情をその美しい顏に浮かべ、翔が言った。

「アレをここで再現してみないか。みんなが見てる前で、お互いに扱き合うんだよ。そうして、どちらが先に射精できるか、競い合うんだ・・・」

 とたんに、チンポが疼いた。

 あの時のことか。

 いつか、翔の家から帰った後、僕のノートPCに翔からテレビ電話が来て・・・。

 ちょうど風呂上がりだった僕は、画面の中でオナニーする翔を目の当たりにして、つい自分も・・・。

「前座にはちょうどいいだろう? これから僕らはふたりで地獄に堕とされる。その前に、この程度のささやかな楽しみがあっても、気っと許されるさ。そうだろう?」

 クチュクチュクチュ・・・。

 ゆっくり上下する右手の中で淫靡な粘液の音を立てながら、ねちゃつく口調で、翔が言った。
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