淫美な虜囚

ヤミイ

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410 肉欲世界の中心で⑩

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「じゃ、あたしから」

 お先にどうぞ、と陽が譲るようにうなずくと、頭上で剥き出しになった翔の穴に姉さんが改めて右手を伸ばす。

 そのしなやかな人差し指は姉さん自身の唾液に濡れて、微かな光沢を放っている。

 翔の肛門の縁に添えた人差し指と中指を、陽がV字の角度が大きくなるように開いてみせる。

 括約筋が引っ張られ、逆フジツボ型の皺だらけの肛門が、扁平な鮑の形に伸び広がった。

 ドキドキするような眺めだった。

 心臓が口から飛び出そうな気分で、僕は広がった翔の肛門を凝視した。

 凌辱の限りを尽くされて赤く爛れた穴。

 その隙間から覗くのは、サーモンピンクの翔の”内部”である。

 鮑型の肛門の奥に続く肉の管の内壁は、何かで濡れて光り、餌を欲する環形動物のようにひくついている。

 その穴を埋めるように、姉さんの細い人差し指がめり込んだ。

 -アンッ!」

 気持ちよさそうな声で翔が鳴く。

 クチュリ。

 第一関節まで入れて、姉さんが指を抉るように動かした。

 -アンアンッ!

 翔の口から発せられるハスキーボイスが、僕にはたまらなく卑猥に聞こえる。

 そそり立つ巨大な肉棒の向こうに見える翔の頬が、その瞬間、悦びで薔薇色に染まるのがわかった。

 クチュクチュクチュクチュ・・・。

 姉さんは、肛門に指を突っ込んだだけでは飽き足らず、指の腹で直腸の内壁を執拗になぞり出す。

 -アアーッ! アアアーッ!

 翔の喘ぎが大きくなる。

 ハアハアハアハア・・・。

 下腹が波打ち、節くれ立った勃起肉棒の先で、蒸しあがったばかりの小籠包みたいに湯気を上げる赤い濡れ亀頭が更に大きく膨張した。

 観客たちは息を殺し、天井から吊るされた全裸の緊縛青年を見つめている。

「ふん、恥ずかしいやつ」

 姉さんが鼻で笑い、更なる凌辱を開始した。
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