淫美な虜囚

ヤミイ

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365 絡み合う裸体、迸る熱い液⑤

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 右の乳首に快感が走る。
 
 陽が乳頭を指先で弾いたのだ。

「アアッ」

 叫んでしまった。

 さらに左も。

 キ、キモチ、イイ・・・。

 乳首が、ジンジンする。

 もっと、とねだる代わりに、胸を反り返らせて、勃起具合を強調した。

 僕の意を汲んで、わかってるよ、とでも言いたげに、陽がスリスリ掌と手の甲でふたつの突起を撫でまくる。

「アアッ、アアッ」

 池の子魚のようにピチピチ跳ねる僕。

 汗ばんだ躰はいつしか紐水着を脱がされ、全裸にされている。

 奥からこみあげる愉楽の波動が、陰のペニスが今まさに直腸の奥にまで到達しようとしていることを示している。

 ビンビンに勃起したおのれの陰茎の向こうに、翔が見えた。

 翔はもっと大変なことになっていた。

 彼は半ば立ち上がる格好で正面を向いているのだが、すでに角刈り男はペニスから手を離している。

 つまり、残った二点。

 ふたつの乳首だけで、宙吊りにされているのだ。

 翔の後ろに立つのは、上背の高い白人男。

 その巨漢が肩越しに両手を伸ばし、両の乳首をつまんで取っ手代わりに引っ張り、翔の躰を引き上げている。

 乳首でぶら下げられ、陽の足先がベッドから浮く。

 白人男の指の間でくびれる恥辱の突起部分。

 -イヤ、イヤア・・・。

 嫌々をするように、翔が首を振る。

 開いた口からよだれが溢れ、うねうねと舌が伸び出した。

 その胸元か垂直に伸びるゴム状の乳首。

 桜色をしたあれほど可憐だったふたつの肉芽は、今や充血した肉の紐となり、膨張したキノコ型の乳頭から、今にも鮮血を噴き出しそうだ。

 二本の肉紐の先で不安定に揺れる、マリオネットのような翔の裸体。

 白人男が、真上に乳首を引いて、更にその裸身を引き上げる。

 -ト、トレ、チャウ・・・。ヤ、ヤメ、テ・・・。

 翔が、鳴く。

「いやだと? 本当か? もう、やめてもいいのか?」

 角刈り男が、陽が僕にしたのと同じ問いを、翔に投げかけた。

「ヤ・・・」

 目をつぶる翔。

 目尻に涙が滲んだ。

「ヤメ・・・ナイデ・・・」

 ややあって、僕の内面を代弁するかのように、翔が後ろめたそうに頬を赤らめ、かすかに顔を背けてつぶやいた。
 
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