淫美な虜囚

ヤミイ

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311 共有される裸体⑮

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 早く翔の姿を見たいのに、緞帳はなかなか上がらず、しかもその向こうは暗いままだ。

 翔を待ち受ける気持ちは誰もが同じらしく、観客たちは舞台に目を釘付けにし、固唾を飲んでいる。

 その間も、アナウンスは続く。
 
「次のイベントについて、ご説明します」

 舞台袖から司会者が声を張り上げた。

「これは観客参加型のイベントで、皆さまにはチームごとに舞台に出ていただき、翔さまを嬲っていただきます」

 翔を、なぶる…?

 ああ、なんていやらしい響き…。

 僕は紐水着の上から股間の膨らみを握りしめた。

 嬲るー。

 その言葉だけで、亀頭の先が濡れてしまう。

 陰と陽に射精寸前まで追い詰められた後だけに、躰が少しのことにも反応してしまうのだ。

「当初は時間制限で区切る予定でしたが、皆様のご要望で、少々ルールを変えさせていただきます」

「そうこなくちゃ」

 パチンと指を鳴らしたのは、姉さんだ。

 見ると、観客たちの中の何人かも、一様にうなずいている。

 先ほどの順番決めの時に、司会者との間に何か話し合いがもたれたということなのだろう。

「時間制限は設けず、行為中に、嬲られる翔さまか、あるいはチームの内のどなたかが絶頂に達した時点を持ちまして、そのチームのプレイは終了とさせていただくと、こういうことですね」

 翔か、チーム内の誰かが絶頂に…?

「しまった。こんなことなら、さっき一度、出しておくべきでしたね」

 僕の股間を見て、陽が耳元でささやいた。

「あなたのソレ、大丈夫ですか? いかにも一触即発って感じだけれど」

「あ、ああ…なんとか、頑張る」

 僕は手で股間を隠した。

 陽の言う通りだった。

 順番が最後で助かったと思う。

 もしトップバッターだったなら、僕は翔の裸体を見るなり射精して、僕らの番はそれで終わりということになっていたに違いない。

「そして全チームのプレイが終了後、どのチームの時に最も翔さまが悦ばれたかによって、優勝チームを決めたいと思います。優勝チームには更なるご褒美が待っていますので、皆様、どうぞ、ご期待のほどを」

 司会者の声が終わるか終わらないかのうちだった。

 半分ほど緞帳の上がった舞台に、照明が点された。

 その瞬間―。

 異様などよめきが、場内を揺るがせた。

「な、なあに、あれ?」

 姉さんが、紐水着の上から両の乳房をぎゅっと握りしめた。

「翔…」

 目の前に展開されるあまりに淫らな光景にー。

 僕は、股間の肉バナナが、獲物を見つけた猟犬のように、急速に亀頭の角度を上げるのを感じないではいられなかった。

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