淫美な虜囚

ヤミイ

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177 愛玩動物⑨

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「そろそろ移動しましょうか」

 テーブルが僕の分泌したカウパー腺液で一面べとべとになると、僕の両足を床に下ろして翔が言った。

 僕は天板の上にうつ伏せになり、ぬるぬるの表面に勃起陰茎と勃起乳首を擦りつけた。

「アア…アアア…」

 そうして自身の先走り汁の海の中で尺取虫のように腰を蠢動させていると、

「では、2階のあたしの部屋に。そうすれば、翔さまもあたしも、生まれたままの姿に・・・」

 目元を桜色に染めて、姉さんが言う。

「そうですね。僕もいい加減これを脱ぎたくなってきた」

 和服の袖を持ち上げ、微笑む翔。

「さ、降りなさい」

 姉さんに尻っぺたをはたかれ、

「きゅんっ」

 僕は鳴く。

 これが意外に気持ちいい。

「叩かれるのがうれしいの?」

 パチンッ。

 もう一発平手打ちをかまして、姉さんが言う。

「ぬあっ」

またしても、声が出た。

「なら、これはどう?」

 今度は部屋履きのスリッパの裏が飛んできた。

「はひっ」

 喉から洩れたのは悲鳴というより嬌声だ。

 明らかに悦んでいるのがバレてしまう、そんな情けない震え声が僕の口から洩れたのだ。

「ふふふ、それはスパンキングといって、立派なSMプレイのひとつなのですよ」

 僕の首輪についたリードを手に取り、翔が言う。

「スパンキングもいいですが、せっかく首輪も用意したのですから、犬の散歩のように、家の中を歩かせましょう」

「じゃあ、まずこの部屋を一周させて、それから階段ですね。あたしにひとつ、考えがあるんです」

「考え? ほう、それは楽しみだ」

 瞳を輝かせる姉さんに、翔が楽しそうにうなずいてみせた。

 リードで引っ張られ、四つん這いで居間を一周させられた。

 ペニスが勃起しすぎて、完全に下腹にくっついてしまっている。

 手足を動かすたびにその勃起陰茎がたわわに実ったバナナのように揺れ、その揺れで包皮が亀頭を擦るのがまた気持ちいい。

 僕ひとりが全裸で、翔と姉さんは正月らしい晴れ着姿というギャップも、僕の嗜虐心をたぎらせた。

 こんな倒錯したシチュエーション、誰が想像しただろう。

 できるなら、鏡に映して見たかった。

 姉さんの部屋になら、等身大の三面鏡があったはずだ。

 早くアレに、この姿を映してみたい…。

「さあ、次は二階に上がるのよ。そのカチカチにボッキしたおチンポが、邪魔にならないといいけどね」

 居間を一周すると、合図のようにスリッパの裏で僕のお尻を叩き、楽しそうに姉さんが言った。
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