淫美な虜囚

143 剃毛儀式⑫

　姉さんを手伝い、カメラを載せた三脚とPC,そしてタブレットを、風呂場の前まで移動させた。

　せっかくここまでしてもらったのだ。

　僕には逆らう理由もなかった。

「さっきのはなかなかの見ものだったよ」

　設置が終わると、画面の中から翔が言った。

「巧の肛門は、いつ見てもそそるよね。まるで、『入れてください』とおねだりしてるみたいだから。思わず、波打つ穴の奥をまじまじと凝視ししてしまったよ」

　そのあからさまな表現に、僕は耳まで赤くなり、更に烈しく勃起する。

　やはりー。

　翔のやつ、僕の肛門に自分のアレをぶち込む光景を夢想しながら、自慰をしていたのだ…。

　あるいは実際に僕を犯した時のことを思い返して、ビンビンに昂っていたのかも…。

「さあ、次はどうなるのかな。今から楽しみで仕方ないんだが」

「ありがとうございます。翔さまのご期待に沿えるよう、姉弟ともに、頑張ります」

　佐代子姉さんは翔に向かって深々と頭を下げると、僕に向かって命令した。

「まずはバスタブの中に立って。剃刀を使う前に、少し股間を洗ってあげるから。肌を濡らさないと危ないしね」

　股間を、洗う？

　姉さんが、僕の？

　ドキドキが止まらない。

　う、うん…」

　言われたとおりにすると、翔の熱い視線が股間にじっと注がれるのが分かった。

「行くわよ」

　シャワーのノズルを手に取り、お湯の温度を調節し終えると、宣言するように、姉さんが言った。