淫美な虜囚

ヤミイ

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130 生贄少年⑲

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 サラリーマンがマフラーで僕を吊り上げ、次の瞬間、力を緩めた。

 トン、という硬い音とともに、エネマグラの台座がバスの床に当たった。

 ぐん。

 その一点に体重がかかり、僕の躰ががくんと沈み込む。

「だはっ!」

 エネマグラが押し込まれ、僕は目を見開いて絶句した。

「今だ! スイッチ・オン!」

 重雄の声が響いたかと思うと、姉さんの手元でカチッという乾いた音がした。

「あぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅっ」

 だしぬけに始まった振動に、僕の下半身が”ぴくぴく”を開始した。

 壮絶なほどの快感の塊が直腸内に生まれ、ビッグバンのように拡散していくのがわかった。

 ぴきんっ!

 もうこれ以上伸びるはずのないペニスが、ぬるぬるの鼻づらを振り立てて、膨張した。

 亀頭の先が顎に触れ、その疼くような感触に、僕はハッと我に返った。

 今ならできる。

 咥えられる!

 口をいっぱいに開けて、丸い亀頭を唇で包み込む。

 おなじみのほろ苦い味が、口腔内に広がった。

 亀頭はつるすべで弾力に富んでいて、なんともいえない触感を持っている。

 それを唇ではさみ、少しずつ頬張りながら、舌先で尿道口をつついてやる。

 アアア…。

 あまりの”良さ”に、目尻に涙がにじむのが分かった。

 自分で自分をフェラチオする。

 M男でナルシストの僕にとり、これ以上の快楽はない。

 マフラーを使って、サラリーマンが僕の躰を上下させ、トントンとエネマグラの台座を床に当てる。

 そのたびに尋常ならざる快感が直腸内でスパークし、僕は狂ったようにおのれのペニスを貪った。

 

 ”どくんどくん”は、すぐそこだった。
 
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