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121 生贄少年⑫
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「手伝う…?」
僕は首をねじって真後ろの男を見上げた。
「要はもう少し身体が曲がればいいんだろう? なら、僕が背中を押してあげるよ」
僕の肩に手をかけて、黒縁メガネの中年男が言う。
「いえ…」
僕はかぶりを振った。
「それでは、だめなんです。たとえ一瞬、咥えられたとしても、背骨の痛みに耐えかねて、いずれすぐに、ペニスから口を離してしまう…」
そうなのだ。
もとより無理な体勢なのである。
痛みが快感に勝ってしまっては、元も子もない。
「両手の戒めをほどいてくれれば、ひとりで、なんとか…。いつも、そうしてるから…」
腰の後ろで縛られた両手を動かしてみせると、中年男は残念そうに横に首を振った。
「いや、それじゃあ、面白味に欠けるんだよ。みんな、全裸で緊縛された君の姿に興奮してるんだから」
緊縛された、僕に…?
ああ、そうなんだ、と思う。
でなければ、吊り革から僕を解放した後で、わざわざ後ろ手に縛って自由を奪う必要なんてないのだから。
「てわけだからさ、別の方法を考えなきゃ…。拘束されたままで、君がひとりおフェラできるように」
下顎の指を当て、考え込む風情の中年男。
眼鏡の縁を光らせてしばらく周囲に視線を走らせていたが、何か思いついたらしく、やがてパッと顔を輝かせた。
「あ、なら、こういうのはどう? 躰を無理に曲げるんじゃなく、逆にペニスのほうをもっと勃起させればいい。それこそ、口に届くくらいまで」
「え? で、でも…」
僕は目を瞬いた。
ペニスを、これ以上、勃起させる方法?
そんなものが、まだあるというのだろうか?
媚薬入りローションと乗客たちに見られているという羞恥で、ただでさえ、ビンビンに勃ってるというのに…。
僕はつられるように、股間の中心から反り返る黒ずんだ肉の棒を見下ろした。
包皮が剥け、透明汁でぬるぬるの大きな亀頭が、天井の照明を受けてかすかに光沢を放っている。
溶鉱炉に突っ込んだ鉄の棒みたいに発熱したその肉バナナは、よく見ると先から白い湯気を上げている。
腰を揺すると、ぶるんと揺れた。
揺れは亀頭の先っぽへ行くほど大きく、その振動が疼きに似た快感を呼ぶ。
「あれを使うんだよ」
うひひひと笑って中年男が言った。
「そこに落ちてるだろ? あ、そこの人、ちょっと拾っていただけませんか?」
僕は首をねじって真後ろの男を見上げた。
「要はもう少し身体が曲がればいいんだろう? なら、僕が背中を押してあげるよ」
僕の肩に手をかけて、黒縁メガネの中年男が言う。
「いえ…」
僕はかぶりを振った。
「それでは、だめなんです。たとえ一瞬、咥えられたとしても、背骨の痛みに耐えかねて、いずれすぐに、ペニスから口を離してしまう…」
そうなのだ。
もとより無理な体勢なのである。
痛みが快感に勝ってしまっては、元も子もない。
「両手の戒めをほどいてくれれば、ひとりで、なんとか…。いつも、そうしてるから…」
腰の後ろで縛られた両手を動かしてみせると、中年男は残念そうに横に首を振った。
「いや、それじゃあ、面白味に欠けるんだよ。みんな、全裸で緊縛された君の姿に興奮してるんだから」
緊縛された、僕に…?
ああ、そうなんだ、と思う。
でなければ、吊り革から僕を解放した後で、わざわざ後ろ手に縛って自由を奪う必要なんてないのだから。
「てわけだからさ、別の方法を考えなきゃ…。拘束されたままで、君がひとりおフェラできるように」
下顎の指を当て、考え込む風情の中年男。
眼鏡の縁を光らせてしばらく周囲に視線を走らせていたが、何か思いついたらしく、やがてパッと顔を輝かせた。
「あ、なら、こういうのはどう? 躰を無理に曲げるんじゃなく、逆にペニスのほうをもっと勃起させればいい。それこそ、口に届くくらいまで」
「え? で、でも…」
僕は目を瞬いた。
ペニスを、これ以上、勃起させる方法?
そんなものが、まだあるというのだろうか?
媚薬入りローションと乗客たちに見られているという羞恥で、ただでさえ、ビンビンに勃ってるというのに…。
僕はつられるように、股間の中心から反り返る黒ずんだ肉の棒を見下ろした。
包皮が剥け、透明汁でぬるぬるの大きな亀頭が、天井の照明を受けてかすかに光沢を放っている。
溶鉱炉に突っ込んだ鉄の棒みたいに発熱したその肉バナナは、よく見ると先から白い湯気を上げている。
腰を揺すると、ぶるんと揺れた。
揺れは亀頭の先っぽへ行くほど大きく、その振動が疼きに似た快感を呼ぶ。
「あれを使うんだよ」
うひひひと笑って中年男が言った。
「そこに落ちてるだろ? あ、そこの人、ちょっと拾っていただけませんか?」
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