淫美な虜囚

ヤミイ

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107 満員バスでの痴態⑱

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「〇△×□@…」

 言ってはいけない言葉が、ついに僕の口をついて、出た。

 見知らぬ男性の前で。

 しかも、こんな、満員のバスの中。

 他の乗客たちに、聞こえてしまうのに。

 絶対口にしてはいけない、その言葉。

 男の顔がいやらしく輝いた。

 斜め前の席に座った佐代子姉さんが、スマホを構えるのが視界の隅に入ってきた。

「正直に言ってくれて、うれしいよ」

 中年男が、突き出した僕の股間に顔を近づけ、くんくんと鼻を鳴らして、匂いを嗅ぐ。

「どうれ、じゃあ、君のお望み通り、まず、こっちから」

 芋虫のような親指と人差し指でレギンスの前の隆起をつまみ、竿の部分を上下に扱き出す。

 僕のペニスは、エネマグラのリングによって、雁首まで剥かれた状態で余った包皮を後退させられている。

 だからハート形の亀頭が完全に剥き出しになっているのだが、表面を媚薬入りローションにでコーティングされているため、レギンスの内側にこすれても痛くない。

 実際、勃起の度合いがあまりにも激しく、しかも紐で股間に取りつけられた竿袋のようなショーツの面積が極端に狭いため、濡れそぼった亀頭は半ば以上、上に飛び出てしまっている。

 白いレギンスの生地から透けて見えるその亀頭の両側を、男がゆっくり指で扱くのだ。

「アア…」

 少女めいた声で喘ぐ僕。

「アア、アアアン…」

 甲高い声に、切ないビブラートがかり、とんでもなく、いやらしい。

 男の扱きに合わせて、濡れ亀頭の先が生地に当たって、すごく気持ちいい。

「大きいね」

 感心したように、男が言う。

「ただ長くて太いばかりじゃない。君のコレは、亀頭自体が大きいんだ」

 彼の言う通りだった。

 濡れて透けた布を通して見えている僕のズル剥け亀頭は、大蛇の頭部のごとく、巨大だった。

「ああ、たまらない。実物を見てみたい。でもそれは、もう少し後だね。楽しみは最後に取っておかないと」

 男の指が、カチコチに膨れ上がったペニスの裏側をじわりとこすり上げていく。

 浮き出た青筋をへこませて、ハート形の先端からエッチな汁を絞り出そうとでもいうかのようにー。

「アア…アアア…」

 かすれた声で鳴き、腰をグラインドさせながら、男の手にペニスを擦りつける僕。

 周囲の乗客たちも僕の異常に気づき始め、ちらちらと横目で見てくるのが分かった。

「ハ、ハア、ハア…アア、ああん・・・」

 なんて、甘い声。

 淫らだ。

 我ながら、淫らすぎる。

 だめ…。

 これ以上、変な声、出しちゃ。

 僕が感じてること、周りの人に、バレちゃうじゃないか…。
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