淫美な虜囚

ヤミイ

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98 満員バスでの痴態⑨

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「もう、足を下ろしてもいいぞ」

 ようやく許しが出て、僕は壁につけていた右足を下ろし、元のように二本の脚で立った。

 両脚を閉じると、下半身に異様な疼きが湧き上がった。

 ひとつのエネマグラが、ペニス、会陰部、肛門と、三か所を一度に刺激しているのである。

 正直、気持ちよかった。

 装着しただけでここまで気持ちがいいってことは、もしバイブレーションの起動スイッチを入れられたら、その時は…。

 想像するだけで、興奮で躰が震え、陰茎の反りが大きくなる。

「わ、私にも、手伝わせてください」

 翔が右手に持ったチューブから左手の手のひらの上にゲル状の液体をひねり出すと、お椀型にした両手を突き出し、姉さんが言った。

「いいですよ。ならば、いっそのこと、ふたりで全身に塗り込むことにしましょうか。媚薬入りローションなら、ストックがいくらでもありますから」

「全身に…? でも、いきなりそれでは、巧が薬漬けになってしまいませんか? 麻薬中毒患者のように」

「大丈夫です。同じ媚薬でも、注射したり飲ませたりするのと違って、塗り薬タイプの場合は、ほとんど習慣性はありません。効果も数時間で切れますからね」

 姉さんの危惧をあっさり否定すると、鼻歌でも歌うような調子で、翔が僕の胸にローションを塗り始めた。

 乳首を手のひらに中心に捉え、円を描くようにローションまみれの両手を動かされるとー。

 たちまち、快楽の雷が僕の脳天を直撃した。

「ひゃうっ! ひいいっ!」

 さんざん弄りまくられて赤剥けになった乳首が火がついたかのように熱くなり、ジンジンジンジン痺れ出す。

「じゃ、じゃあ、私は、下に…」

 かすれ声でつぶやくと、翔の承諾の返事も待たず、僕のズル剥け亀頭を両手で包み込む姉さん。

「あきゅ…」

 丸出しの敏感亀頭の表面に、媚薬がじわじわ沁みていく。

「ね、ねえさん、そ、そんなこと、したら、ぼ、ぼく…ああああっー!」

 直立不動の姿勢で、手を腰の後ろで組み、裸体を二人の前にすべて晒すべく、僕は大きく反り返る。

 ジュクジュクジュクジュク…。

 洗濯物を揉み洗いするかのように、姉さんが僕の陰茎を両掌で包み込み、ぐにゅぐにゅぐにゅぐにゅ揉み出した。

「この恥ずかしい躰の上に、とっておきの下着を着せて、満員バスに乗せてやりましょう。さあ、どうなるかな?」

 数分後…。

 ローションを全身に塗り込まれ、金の油を身に浴びた彫像のような僕の裸身を満足げに眺めつつ、翔が勃起したままのおのれの性器をゆっくり扱きながら、ハスキーボイスでそう言った。
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