小界奇談～ちょっと怖い物語～（100話完結）

授業中のトイレ

授業中お腹が痛くなってトイレに行った時の話。

うちの学校のトイレは入口にはドアが無いんです。
中は見えないようになっているんですけど。

授業中だからトイレにいるのは自分1人で三個の個室が並んでいるうちの入り口から三番目に入ったんです。その奥は清掃用具入れになっているから実質一番奥になります。

上履きだとキュッキュッとかペタペタ鳴るような床だから後から入ってくれば音でわかるんですけど、足音も無いのに二つ先、入り口に近い個室から急に水の流れる音が聞こえてきた。

もちろん入る時はドアが全部開いていて誰もいませんでした。

なのに流れる音の後にドアが開く音がしているんです。

お腹が痛くて動けなくてとにかくじっとして耳をすましているしかできないんですけど。
もう怖くて怖くて。

で、次は隣の個室から水の流れる音が聞こえてきた。

足音はやっぱり無かった。

そうなったら次はここのトイレがヤバいじゃないですか！

途中でしたけど、すぐにズボンをはいて、飛び出した瞬間、僕のいたトイレから水の流れる音が聞こえたんです。

やっぱり！と思って一目散に教室に戻りました。

お腹はまだゴロゴロでしたけど戻るなんてできないし、我慢ができるレベルだから授業に戻りました。


それからはいくら調子が悪くても休み時間の人が使ってる間しか意地でも入らないって決めています。