18 / 56
§1 六繋天邂逅編
固有ターン#7 Part2
しおりを挟む
<カードショップ>
風増は対戦相手のいない二人掛けの席で、一人うなだれていた。
「どうかしたのか?」
「店長」
店長と呼ばれるその男が風増に話しかける。
店には風増と店長以外、誰もいなかった。
「俺さぁ、最低なんだよな。
大事な友達を俺のせいで怒らせたのに、逆ギレしちゃって」
「うん。それは良くないな、お前のせいなら」
「あんま詳しいことまでは言いたくないんだけどさ、
俺が五仕旗やろうって誘ったのが原因で…。
そいつ五仕旗やめちゃうかもしれない…」
「でもお前は五仕旗、続けるんだろ?」
「え?」
「それとも、その子がやめるなら、責任とってお前もやめる?」
「(俺は…)」
「風増、久々に俺と五仕旗で勝負しようぜ。
これが引退試合でもいいし。
お前が勝てたら、いいもんやるし」
「いいもん?」
「そうそう。どうだ?」
**********
<カードショップの駐車場>
店長は、もうどうせ今日は誰も来ないだろうと、店じまいにしてしまった。
店長は首から下げたネームホルダー型の起動をオンにした。
その様子が、金貨の起動と重なって見える風増。
「(なに考えてんだ、俺は!)」
「いくぞ! 五仕旗…」
「3rd Generation!」
風増は対戦相手のいない二人掛けの席で、一人うなだれていた。
「どうかしたのか?」
「店長」
店長と呼ばれるその男が風増に話しかける。
店には風増と店長以外、誰もいなかった。
「俺さぁ、最低なんだよな。
大事な友達を俺のせいで怒らせたのに、逆ギレしちゃって」
「うん。それは良くないな、お前のせいなら」
「あんま詳しいことまでは言いたくないんだけどさ、
俺が五仕旗やろうって誘ったのが原因で…。
そいつ五仕旗やめちゃうかもしれない…」
「でもお前は五仕旗、続けるんだろ?」
「え?」
「それとも、その子がやめるなら、責任とってお前もやめる?」
「(俺は…)」
「風増、久々に俺と五仕旗で勝負しようぜ。
これが引退試合でもいいし。
お前が勝てたら、いいもんやるし」
「いいもん?」
「そうそう。どうだ?」
**********
<カードショップの駐車場>
店長は、もうどうせ今日は誰も来ないだろうと、店じまいにしてしまった。
店長は首から下げたネームホルダー型の起動をオンにした。
その様子が、金貨の起動と重なって見える風増。
「(なに考えてんだ、俺は!)」
「いくぞ! 五仕旗…」
「3rd Generation!」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
七代目は「帝国」最後の皇后
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「帝国」貴族・ホロベシ男爵が流れ弾に当たり死亡。搬送する同行者のナギと大陸横断列車の個室が一緒になった「連合」の財団のぼんぼんシルベスタ・デカダ助教授は彼女に何を見るのか。
「四代目は身代わりの皇后」と同じ世界の二~三代先の時代の話。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
何故、わたくしだけが貴方の事を特別視していると思われるのですか?
ラララキヲ
ファンタジー
王家主催の夜会で婚約者以外の令嬢をエスコートした侯爵令息は、突然自分の婚約者である伯爵令嬢に婚約破棄を宣言した。
それを受けて婚約者の伯爵令嬢は自分の婚約者に聞き返す。
「返事……ですか?わたくしは何を言えばいいのでしょうか?」
侯爵令息の胸に抱かれる子爵令嬢も一緒になって婚約破棄を告げられた令嬢を責め立てる。しかし伯爵令嬢は首を傾げて問返す。
「何故わたくしが嫉妬すると思われるのですか?」
※この世界の貴族は『完全なピラミッド型』だと思って下さい……
◇テンプレ婚約破棄モノ。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる