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§1 六繋天邂逅編
#2 格闘戦士 Part2(ゲーム)
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層上充快 vs 鞍端風増
TURN1
(風増のターン)
「俺のターン!【シルフコーン】を召喚」
【シルフコーン】
固有ターン1 攻撃力500
通常効果:戦闘する時、手札から異なる2種類のカード(規約カード、伏兵カード、城カード)を捨てることで、相手の攻撃力をこのモンスターと同じにする。
(小柄な一角獣。普段はおとなしく正義感が強い)
「ターン終了」
手札
充快:5枚
風増:5枚
TURN2
(充快のターン)
「俺のターン!来い!【アサルト・ライノ-ダッシュ】!」
【アサルト・ライノ-ダッシュ】
固有ターン1 攻撃力600
効果なし
(突進するのが得意なサイのモンスター。走ること以外は基本的に何も考えていない)
「おっ、またそいつか」
「うん。なんか気に入ったんだ。
バトル!【ダッシュ】で【シルフコーン】に攻撃!」
【ダッシュ】通常攻撃力600
vs
【シルフコーン】通常攻撃力500
「【シルフコーン】の効果を発動。
戦闘時、手札から2種類の異なるカードを捨てることで、相手のモンスターをこのモンスターの攻撃力と同じにする」
「え?」
「手札からカードを2枚捨て…」
風増が規約カードと伏兵カードを捨てる。
「【ダッシュ】の攻撃力を【シルフコーン】と同じ500にする!」
【ダッシュ】通常攻撃力500
vs
【シルフコーン】通常攻撃力500
「攻撃力が同じだから、戦闘は相打ち」
「そう、互いのモンスターは破壊されるがダメージはなしだ。
だいぶ慣れてきたみたいだな」
互いのモンスターが破壊される。
「でも、攻撃カードなしでこんな強い効果が使えるのか。いいなぁ」
「固有ターン1のモンスターは、攻撃力が低いけど、攻撃カードを必要とせずに効果を使えるモンスターが多い。
固有ターン3のモンスターは攻撃力が中くらいだけど、複数の攻撃状態になれるモンスターが多い。
固有ターン5のモンスターは攻撃力が高いけど、いきなりは召喚できない。
それぞれのモンスターの特徴をよく理解して、その状況に合った戦術をとることが、五仕旗では重要なんだ」
「ふむふむ」
「さぁ、講義はこのへんにして、場にモンスターのいないお前には新たなモンスターを召喚してもらうぞ」
「あぁ、そうだった。【無双剣士の卵】を召喚」
【無双剣士の卵】
固有ターン1 攻撃力400
通常効果:このモンスターが戦闘で勝利した場合、3ターン後まで(次のターンを1ターン目とする)このモンスターは戦闘で破壊されなくなる。
(甲冑を着た子どもの剣士。まだまだ修行の身で、師範代を慕っている)
「次、どうぞ」
手札
充快:5枚
風増:3枚
TURN3
(風増のターン)
「念の為におさらいだが、TURN3からは、ドローフェイズで手札を全部デッキに戻してシャッフルした後、手札が5枚になるまでドローするんだぞ」
「分かってるよ」
風増がドローする。
「【革騎】を召喚」
【革騎】
固有ターン3 攻撃力800 打撃攻撃力1000 思念攻撃力1000
打撃効果:攻撃終了後、このモンスターと戦闘を行ったモンスターと、自分のモンスターが戦闘を行う場合、自分のモンスターの攻撃力は400上がる。(このモンスターが場にいる必要はない)
思念効果:戦闘したモンスターに対して、次の1ターン攻撃を封じる。
(赤いバイクに乗り、ハイウェイを駆け抜けるのが趣味の鬼。兄とは不仲説が流れているがそのようなことはない)
「怖そう…」
「行くぞ!
【打撃攻撃】発動!」
【打撃攻撃】
攻撃カード
効果:モンスターの打撃攻撃状態を解放する。
【革騎】打撃攻撃力1000
「【打撃攻撃】?こんな攻撃方法もあるんだ」
「ああ。これが俺のデッキさ。【無双剣士の卵】に攻撃!
ブレーキ・トラックス!」
【革騎】打撃攻撃力1000
vs
【無双剣士の卵】通常攻撃力400
【無双剣士の卵】は弾き飛ばされ、破壊されてしまった。
「くっ…」
充快の累積ダメージ:1000(0+1000)
手札
充快:5枚
風増:4枚
TURN4
(充快のターン)
「俺のターン、ドロー!
こいつもかっこいいな。【竜漢鎧】!」
【竜漢鎧】
固有ターン3 攻撃力700 中距離攻撃力900 打撃攻撃力900
中距離効果:攻撃する場合、攻撃力の差が300以下なら相手モンスターに勝利する。
打撃効果:打撃攻撃状態のモンスターと戦闘する場合、その戦闘の間、このモンスターの攻撃力は1000上がる。
(全身を鎧で纏った戦士。その素顔を見た者はいないが、誰にでも誠実な態度なので、人々から厚い信頼を受けている)
「【中距離攻撃】発動」
【竜漢鎧】中距離攻撃力900
vs
【革騎】打撃攻撃力1000
「攻撃力が低いモンスターで攻撃?
(いや違う!確かあのモンスターの効果は…)」
「【竜漢鎧】の中距離効果!
攻撃する時、相手モンスターとの攻撃力の差が300以下なら、攻撃力に関係なく勝利する!」
「攻撃力の差は100。ってことは…」
【竜漢鎧】が手から放った炎が【革騎】に命中。
【革騎】が破壊される。
風増の累積ダメージ:900(0+900)
「やるな。もうモンスター効果を使いこなすとは」
「どうだ!俺はこれでターン終了」
手札
充快:4枚
風増:4枚
TURN5
(風増のターン)
「俺のターン。それじゃあ、そろそろうちのエースにも出てきてもらおうか。出番だ!」
そう言って風増がカードを投げると、竜巻が発生し、中から二足歩行の馬が現れた。
【ラピッド・コンバットホース-Ε】
固有ターン5 攻撃力1500 打撃攻撃力1800
打撃効果:???
(身体が白と黒でカラーリングされた馬の格闘家。武術に長けていて大抵の者は恐ろしくて口出しできないのを本人は気にしている)
「おー、これが鞍端のエースか。随分と筋肉質だね」
「おう。こいつは手強いぞ。
バトルだ!
【打撃攻撃】!」
【ラピッド・コンバットホース-E】打撃攻撃力1800
「伏兵カード【導かれし活路】!
攻撃モンスターの攻撃をそのモンスターに跳ね返す!」
【導かれし活路】
伏兵カード
発動条件:モンスターが攻撃された時。
効果:別のモンスターに攻撃を移す。(攻撃モンスターに返すことも可能)
「【ラピッド・コンバットホース-E】の効果発動! 伏兵カードを無効にする!」
【ラピッド・コンバットホース-E】
固有ターン5 攻撃力1500 打撃攻撃力1800
打撃効果 (重発動):このモンスターの戦闘で伏兵カードが発動した場合、それに対して発動可能。その伏兵カードを無効にできる。(ただし、1ターンに1度のみ)
(身体が白と黒でカラーリングされた馬の格闘家。武術に長けていて大抵の者は恐ろしくて口出しできないのを本人は気にしている)
【ラピッド・コンバットホース-E】が【導かれし活路】のカードを蹴り、粉々にする。
「うわっ! 効果が…」
「これで戦闘は成立!
さらに、規約カード【攻傷調整】!」
「規約カード。白いカードか」
「そういえば、規約カードの中身については教えてなかったな。
規約カードは、伏兵カードと同じように互いのターンで使えるカード。ゲームのルールを変更する効果を持つんだ」
「ルールを?」
「たとえば、このカード【攻傷調整】。
こいつの効果でこの戦闘でのダメージは、勝利モンスターの攻撃力分のダメージでなく、モンスター同士の攻撃力の差に変更される」
【攻傷調整】
規約カード
効果:この戦闘でのダメージを勝利したモンスターの攻撃力の数値でなく、モンスター同士の攻撃力の差に変更する。
「本来なら、攻撃力分のダメージが発生するルールを、モンスター同士の攻撃力の差にルール変更したってことか」
「そう。まぁ、ルールを変えるって大それた言い方をしても、この戦闘だけの話だけどな」
【ラピッド・コンバットホース-E】打撃攻撃力1800
vs
【竜漢鎧】中距離攻撃力900
【コンバットホース】の強烈な蹴り技が【竜漢鎧】の頭部を直撃。
【竜漢鎧】が破壊される。
「攻撃力の差は900。900ポイントのダメージを受けてもらうぞ」
充快の累積ダメージ:1900(1000+900)
「でも、なんでこんなカードを使うんだ?
普通に戦闘した方が、ダメージは大きいじゃん」
「お前の【蒼穹の弓獅】にはお前の累積ダメージが2500以上の時に発動する効果がある。
もし俺が【攻傷調整】を使わずに戦闘をしていれば、お前の累積ダメージは2800になっていた。
どの道このターンで勝負がつかないなら、強力な効果を避けるためにもリスクの少ない戦略をとったのさ」
「あ~、言われてみれば確かに」
「この前の知介さんとの勝負じゃ、あの人【迂回の反動】の効果でお前の累積ダメージを2900まで増やしてたからな。
結果論だけど、わざわざ【蒼穹の弓獅】の発動条件をクリアしちゃってたんだよな。
今回はその逆ってわけだ」
「ふむふむ。勉強になります」
「さてと、俺はターン終了」
手札
充快:3枚
風増:3枚
TURN6
(充快のターン)
「ドロー」
手札を確認する充快。
「(この手札なら…)
よしっ!決めた!やっぱ、こいつで勝負だ!」
充快がモンスターを召喚する。
【蒼穹の弓獅】
固有ターン5 攻撃力1500 中距離攻撃力1800
中距離効果:相手モンスターに勝利して破壊した時、(相打ちは除く)自分の累積ダメージが2500以上なら、その時のダメージに攻撃力の差を追加する。
(ボーガンを携えた獅子。青い鎧をその身に纏い、厚い岩盤をも貫く矢を放つ)
「なっ!?【蒼穹の弓獅】だと? でも、そいつの効果は使えないはずじゃ…」
「俺もこいつを使う!
規約カード【詠唱税】!」
【詠唱税】
規約カード
効果:このターン伏兵カードを使ったプレイヤーは600ダメージを受ける。(各プレイヤー1度のみ)
「お前も規約カードを使うのか」
「この効果でこのターン伏兵カードを使うと600ダメージを受けることになるから気をつけた方がいいぞ」
「(ほう。そうか、読めるぜ層上。お前の手は。
お前は【中距離攻撃】で【蒼穹の弓獅】の攻撃力を1800にした後、相打ち覚悟で【コンバットホース】に攻撃するつもりだろう。
【詠唱税】の効果で牽制すれば、伏兵カードを俺が使いづらくなるからな。
だが、そうはいかない! なぜなら俺の手札にはこのカードがあるからだ…)」
【尾を引く一撃】
伏兵カード
発動条件:モンスターが相打ちになった時。
効果:相手にだけ攻撃力分の戦闘ダメージを与える。
「(【尾を引く一撃】はモンスターが相打ちになった時、相手にだけダメージを与えられるカード。
お前が攻撃してくれば、累積ダメージ1900のお前は終わりだ)」
「そして…」
「(さぁ、バトルフェイズに入れ!)」
「伏兵カード【回帰精神】を発動!」
「なに!? 【回帰精神】だと!?」
「このカードは特殊攻撃状態のモンスター1体を通常攻撃状態に戻す。俺は【ラピッド・コンバットホース-E】にこの効果を使う!」
【回帰精神】
伏兵カード
発動条件:場に特殊攻撃状態のモンスターがいる場合。
効果:特殊攻撃状態のモンスター1体を通常攻撃状態に戻す。
【ラピッド・コンバットホース-E】が通常攻撃状態に戻る。
「通常攻撃状態に戻ったことで、攻撃力も元に戻るぞ」
【ラピッド・コンバットホース-E】通常攻撃力1500
「だが、まだ攻撃力が上回っただけ。
攻撃力1800の【蒼穹の弓獅】に攻撃されても俺はまだ…
(違う、これは!)」
「おっ!気づいた?
伏兵カードを使用したことで【詠唱税】の効果によって俺は600ダメージを受ける!」
充快の累積ダメージ:2500(1900+600)
「(モンスター効果発動のための布石!)」
「バトルフェイズ!
【中距離攻撃】発動」
【蒼穹の弓獅】中距離攻撃力1800
vs
【ラピッド・コンバットホース-E】の通常攻撃力1500
矢が【コンバットホース】に刺さる。
「さらに俺の累積ダメージが2500以上になったことで、【蒼穹の弓獅】の効果が発動!
互いの攻撃力の差、300ポイントがダメージに追加される!
行け!降新星!」
「うわぁ!」
風増の累積ダメージ:3000(900+2100)
充快の勝利。
TURN1
(風増のターン)
「俺のターン!【シルフコーン】を召喚」
【シルフコーン】
固有ターン1 攻撃力500
通常効果:戦闘する時、手札から異なる2種類のカード(規約カード、伏兵カード、城カード)を捨てることで、相手の攻撃力をこのモンスターと同じにする。
(小柄な一角獣。普段はおとなしく正義感が強い)
「ターン終了」
手札
充快:5枚
風増:5枚
TURN2
(充快のターン)
「俺のターン!来い!【アサルト・ライノ-ダッシュ】!」
【アサルト・ライノ-ダッシュ】
固有ターン1 攻撃力600
効果なし
(突進するのが得意なサイのモンスター。走ること以外は基本的に何も考えていない)
「おっ、またそいつか」
「うん。なんか気に入ったんだ。
バトル!【ダッシュ】で【シルフコーン】に攻撃!」
【ダッシュ】通常攻撃力600
vs
【シルフコーン】通常攻撃力500
「【シルフコーン】の効果を発動。
戦闘時、手札から2種類の異なるカードを捨てることで、相手のモンスターをこのモンスターの攻撃力と同じにする」
「え?」
「手札からカードを2枚捨て…」
風増が規約カードと伏兵カードを捨てる。
「【ダッシュ】の攻撃力を【シルフコーン】と同じ500にする!」
【ダッシュ】通常攻撃力500
vs
【シルフコーン】通常攻撃力500
「攻撃力が同じだから、戦闘は相打ち」
「そう、互いのモンスターは破壊されるがダメージはなしだ。
だいぶ慣れてきたみたいだな」
互いのモンスターが破壊される。
「でも、攻撃カードなしでこんな強い効果が使えるのか。いいなぁ」
「固有ターン1のモンスターは、攻撃力が低いけど、攻撃カードを必要とせずに効果を使えるモンスターが多い。
固有ターン3のモンスターは攻撃力が中くらいだけど、複数の攻撃状態になれるモンスターが多い。
固有ターン5のモンスターは攻撃力が高いけど、いきなりは召喚できない。
それぞれのモンスターの特徴をよく理解して、その状況に合った戦術をとることが、五仕旗では重要なんだ」
「ふむふむ」
「さぁ、講義はこのへんにして、場にモンスターのいないお前には新たなモンスターを召喚してもらうぞ」
「あぁ、そうだった。【無双剣士の卵】を召喚」
【無双剣士の卵】
固有ターン1 攻撃力400
通常効果:このモンスターが戦闘で勝利した場合、3ターン後まで(次のターンを1ターン目とする)このモンスターは戦闘で破壊されなくなる。
(甲冑を着た子どもの剣士。まだまだ修行の身で、師範代を慕っている)
「次、どうぞ」
手札
充快:5枚
風増:3枚
TURN3
(風増のターン)
「念の為におさらいだが、TURN3からは、ドローフェイズで手札を全部デッキに戻してシャッフルした後、手札が5枚になるまでドローするんだぞ」
「分かってるよ」
風増がドローする。
「【革騎】を召喚」
【革騎】
固有ターン3 攻撃力800 打撃攻撃力1000 思念攻撃力1000
打撃効果:攻撃終了後、このモンスターと戦闘を行ったモンスターと、自分のモンスターが戦闘を行う場合、自分のモンスターの攻撃力は400上がる。(このモンスターが場にいる必要はない)
思念効果:戦闘したモンスターに対して、次の1ターン攻撃を封じる。
(赤いバイクに乗り、ハイウェイを駆け抜けるのが趣味の鬼。兄とは不仲説が流れているがそのようなことはない)
「怖そう…」
「行くぞ!
【打撃攻撃】発動!」
【打撃攻撃】
攻撃カード
効果:モンスターの打撃攻撃状態を解放する。
【革騎】打撃攻撃力1000
「【打撃攻撃】?こんな攻撃方法もあるんだ」
「ああ。これが俺のデッキさ。【無双剣士の卵】に攻撃!
ブレーキ・トラックス!」
【革騎】打撃攻撃力1000
vs
【無双剣士の卵】通常攻撃力400
【無双剣士の卵】は弾き飛ばされ、破壊されてしまった。
「くっ…」
充快の累積ダメージ:1000(0+1000)
手札
充快:5枚
風増:4枚
TURN4
(充快のターン)
「俺のターン、ドロー!
こいつもかっこいいな。【竜漢鎧】!」
【竜漢鎧】
固有ターン3 攻撃力700 中距離攻撃力900 打撃攻撃力900
中距離効果:攻撃する場合、攻撃力の差が300以下なら相手モンスターに勝利する。
打撃効果:打撃攻撃状態のモンスターと戦闘する場合、その戦闘の間、このモンスターの攻撃力は1000上がる。
(全身を鎧で纏った戦士。その素顔を見た者はいないが、誰にでも誠実な態度なので、人々から厚い信頼を受けている)
「【中距離攻撃】発動」
【竜漢鎧】中距離攻撃力900
vs
【革騎】打撃攻撃力1000
「攻撃力が低いモンスターで攻撃?
(いや違う!確かあのモンスターの効果は…)」
「【竜漢鎧】の中距離効果!
攻撃する時、相手モンスターとの攻撃力の差が300以下なら、攻撃力に関係なく勝利する!」
「攻撃力の差は100。ってことは…」
【竜漢鎧】が手から放った炎が【革騎】に命中。
【革騎】が破壊される。
風増の累積ダメージ:900(0+900)
「やるな。もうモンスター効果を使いこなすとは」
「どうだ!俺はこれでターン終了」
手札
充快:4枚
風増:4枚
TURN5
(風増のターン)
「俺のターン。それじゃあ、そろそろうちのエースにも出てきてもらおうか。出番だ!」
そう言って風増がカードを投げると、竜巻が発生し、中から二足歩行の馬が現れた。
【ラピッド・コンバットホース-Ε】
固有ターン5 攻撃力1500 打撃攻撃力1800
打撃効果:???
(身体が白と黒でカラーリングされた馬の格闘家。武術に長けていて大抵の者は恐ろしくて口出しできないのを本人は気にしている)
「おー、これが鞍端のエースか。随分と筋肉質だね」
「おう。こいつは手強いぞ。
バトルだ!
【打撃攻撃】!」
【ラピッド・コンバットホース-E】打撃攻撃力1800
「伏兵カード【導かれし活路】!
攻撃モンスターの攻撃をそのモンスターに跳ね返す!」
【導かれし活路】
伏兵カード
発動条件:モンスターが攻撃された時。
効果:別のモンスターに攻撃を移す。(攻撃モンスターに返すことも可能)
「【ラピッド・コンバットホース-E】の効果発動! 伏兵カードを無効にする!」
【ラピッド・コンバットホース-E】
固有ターン5 攻撃力1500 打撃攻撃力1800
打撃効果 (重発動):このモンスターの戦闘で伏兵カードが発動した場合、それに対して発動可能。その伏兵カードを無効にできる。(ただし、1ターンに1度のみ)
(身体が白と黒でカラーリングされた馬の格闘家。武術に長けていて大抵の者は恐ろしくて口出しできないのを本人は気にしている)
【ラピッド・コンバットホース-E】が【導かれし活路】のカードを蹴り、粉々にする。
「うわっ! 効果が…」
「これで戦闘は成立!
さらに、規約カード【攻傷調整】!」
「規約カード。白いカードか」
「そういえば、規約カードの中身については教えてなかったな。
規約カードは、伏兵カードと同じように互いのターンで使えるカード。ゲームのルールを変更する効果を持つんだ」
「ルールを?」
「たとえば、このカード【攻傷調整】。
こいつの効果でこの戦闘でのダメージは、勝利モンスターの攻撃力分のダメージでなく、モンスター同士の攻撃力の差に変更される」
【攻傷調整】
規約カード
効果:この戦闘でのダメージを勝利したモンスターの攻撃力の数値でなく、モンスター同士の攻撃力の差に変更する。
「本来なら、攻撃力分のダメージが発生するルールを、モンスター同士の攻撃力の差にルール変更したってことか」
「そう。まぁ、ルールを変えるって大それた言い方をしても、この戦闘だけの話だけどな」
【ラピッド・コンバットホース-E】打撃攻撃力1800
vs
【竜漢鎧】中距離攻撃力900
【コンバットホース】の強烈な蹴り技が【竜漢鎧】の頭部を直撃。
【竜漢鎧】が破壊される。
「攻撃力の差は900。900ポイントのダメージを受けてもらうぞ」
充快の累積ダメージ:1900(1000+900)
「でも、なんでこんなカードを使うんだ?
普通に戦闘した方が、ダメージは大きいじゃん」
「お前の【蒼穹の弓獅】にはお前の累積ダメージが2500以上の時に発動する効果がある。
もし俺が【攻傷調整】を使わずに戦闘をしていれば、お前の累積ダメージは2800になっていた。
どの道このターンで勝負がつかないなら、強力な効果を避けるためにもリスクの少ない戦略をとったのさ」
「あ~、言われてみれば確かに」
「この前の知介さんとの勝負じゃ、あの人【迂回の反動】の効果でお前の累積ダメージを2900まで増やしてたからな。
結果論だけど、わざわざ【蒼穹の弓獅】の発動条件をクリアしちゃってたんだよな。
今回はその逆ってわけだ」
「ふむふむ。勉強になります」
「さてと、俺はターン終了」
手札
充快:3枚
風増:3枚
TURN6
(充快のターン)
「ドロー」
手札を確認する充快。
「(この手札なら…)
よしっ!決めた!やっぱ、こいつで勝負だ!」
充快がモンスターを召喚する。
【蒼穹の弓獅】
固有ターン5 攻撃力1500 中距離攻撃力1800
中距離効果:相手モンスターに勝利して破壊した時、(相打ちは除く)自分の累積ダメージが2500以上なら、その時のダメージに攻撃力の差を追加する。
(ボーガンを携えた獅子。青い鎧をその身に纏い、厚い岩盤をも貫く矢を放つ)
「なっ!?【蒼穹の弓獅】だと? でも、そいつの効果は使えないはずじゃ…」
「俺もこいつを使う!
規約カード【詠唱税】!」
【詠唱税】
規約カード
効果:このターン伏兵カードを使ったプレイヤーは600ダメージを受ける。(各プレイヤー1度のみ)
「お前も規約カードを使うのか」
「この効果でこのターン伏兵カードを使うと600ダメージを受けることになるから気をつけた方がいいぞ」
「(ほう。そうか、読めるぜ層上。お前の手は。
お前は【中距離攻撃】で【蒼穹の弓獅】の攻撃力を1800にした後、相打ち覚悟で【コンバットホース】に攻撃するつもりだろう。
【詠唱税】の効果で牽制すれば、伏兵カードを俺が使いづらくなるからな。
だが、そうはいかない! なぜなら俺の手札にはこのカードがあるからだ…)」
【尾を引く一撃】
伏兵カード
発動条件:モンスターが相打ちになった時。
効果:相手にだけ攻撃力分の戦闘ダメージを与える。
「(【尾を引く一撃】はモンスターが相打ちになった時、相手にだけダメージを与えられるカード。
お前が攻撃してくれば、累積ダメージ1900のお前は終わりだ)」
「そして…」
「(さぁ、バトルフェイズに入れ!)」
「伏兵カード【回帰精神】を発動!」
「なに!? 【回帰精神】だと!?」
「このカードは特殊攻撃状態のモンスター1体を通常攻撃状態に戻す。俺は【ラピッド・コンバットホース-E】にこの効果を使う!」
【回帰精神】
伏兵カード
発動条件:場に特殊攻撃状態のモンスターがいる場合。
効果:特殊攻撃状態のモンスター1体を通常攻撃状態に戻す。
【ラピッド・コンバットホース-E】が通常攻撃状態に戻る。
「通常攻撃状態に戻ったことで、攻撃力も元に戻るぞ」
【ラピッド・コンバットホース-E】通常攻撃力1500
「だが、まだ攻撃力が上回っただけ。
攻撃力1800の【蒼穹の弓獅】に攻撃されても俺はまだ…
(違う、これは!)」
「おっ!気づいた?
伏兵カードを使用したことで【詠唱税】の効果によって俺は600ダメージを受ける!」
充快の累積ダメージ:2500(1900+600)
「(モンスター効果発動のための布石!)」
「バトルフェイズ!
【中距離攻撃】発動」
【蒼穹の弓獅】中距離攻撃力1800
vs
【ラピッド・コンバットホース-E】の通常攻撃力1500
矢が【コンバットホース】に刺さる。
「さらに俺の累積ダメージが2500以上になったことで、【蒼穹の弓獅】の効果が発動!
互いの攻撃力の差、300ポイントがダメージに追加される!
行け!降新星!」
「うわぁ!」
風増の累積ダメージ:3000(900+2100)
充快の勝利。
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青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
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僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~
SHIN
ファンタジー
それは、ある少年の物語。
ある日、前世の記憶を取り戻した少年が大切な人と再会したり周りのチートぷりに感嘆したりするけど、実は少年の方が凄かった話し。
『僕の兄上はチート過ぎて人なのに魔王です。』
『そういうお前は、愛され過ぎてチートだよな。』
そんな感じ。
『悪役令嬢はもらい受けます』の彼らが織り成すファンタジー作品です。良かったら見ていってね。
隔週日曜日に更新予定。
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