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14 試練

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俺が字に悪戦苦闘していると、アルとリカルドが戻って来た。

「どうだ進んだか?」

『あっお帰りなさい。えっ?もうお昼!?』

リカルドが食事の準備をしてくれたので、早速朝教えてもらった

「リカルド、あり  が   とう。」

「おっ!凄い凄い。どういたしまして。さぁ、座って。」

リカルドにちゃんとお礼が出来た!
するとアルに頭を撫でられた。



どうしよう。
泣きたくなって来た。

今日のお昼はパンとスープとサラダと肉塊。しかも、全部塩味。すいません、飽きました。

あっ!そうだ。これらの名前聞かなきゃ!紙とペンと一覧表を取りに行き、

『アル、これは何?』

パンを指差し首を傾げる。

「あぁ、これらの名前を知りたいのだな。これはパン。パン。」

「パン?」

表を見ながら【パン】と書いてアルに見せる。すると、笑顔で頷いてくれた。この国の言葉は聞いたまま書けばいいから楽だ。

同じ要領で【スープ】【肉】【サラダ】【皿】等の食器類を教えてもらった。すると、今度はアルが

「これは何?」

とパンを指差し首を傾げる。

「?」

「パン」

頷くと次はスープを指差し「これは何?」と言っている。つまり『これは何?』だ!書いてアルに見せると笑顔で頷いて次の質問をする。これで質問しやすくなった!

片付けて、先送りしていた食事だ。やっぱり変わらない。朝より小さなったが未だデカイ肉を半分に切ってアルの皿に乗せる。今までも残りはアルが食べてくれてたから今回は先に乗せる。

すっかり小さくなった俺の肉はアル達の1/10強。別に俺はお肉が嫌いな訳ではない。ただ、ここには料理人が居ないのか料理が発展していないのか、塊の丸焼き故に中は生。巨大な生肉の塊を塩だけで食べるのは無理です。

「ちゃんと食べないと大きくなれないぞ。」

アルに肉を戻される。
何を言ってるか分かんないけど食べろと言っているのだろう。

「いや!」

戻って来た肉をリカルドの皿に乗せる。

「食欲がないのかな?」

リカルドが心配そうにこっちを見てるが肉は戻って来ない。それを確認してから

「リカルド、あ  りが  とう。」

笑顔でお礼する。

本当はスープもいらないけど、スープがないとパンが固くて食べれない。肉塊に固いパン、彼等の顎はどんだけ強いんだ。



ずっとこれが続くとなると結構キツイぞ。

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