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106 私だけ(アラン視点)

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魚は思った以上に美味しかったですがあれだけではお昼は足りないですね、どうしますね木の実でも食べますか?

私が悩んでいるとルネ君が籠から大きな包みを出してます。
包みの中ら更に紙で包まれた物が出て来た、その中身はスライスされたパンに野菜が挟まれた物でした。

「はい、どうぞ。」

「有難う御座います。これは何ですか?」

「お昼です。アランさん、いっぱい食べる。ちーくぶ少し たりない。これは‟サンドウィッチ”食べる。」

目的の魚だけでは足りないからサンドウィッチなる物を用意していたと。準備が良いですね、お恥ずかしい話ですが私はルネ君と出掛けられる事に気を取られていてお昼の事をすっかり忘れていました。まぁ、覚えていても私が用意していたらパンと干し肉だけでしょうけど。それだとルネ君が干し肉を食べれないのでパンのみになってしまったでしょう。彼は硬い物が苦手みたいですから。

ルネ君はパンに野菜を挟んだまま齧り付いてます、成程そのまま食べれるのですね。
では、私も頂きます。

パンにマヨネーズが塗られていてトテテとニンサモ胡瓜が挟まっていてとても美味しい。しかもパンは薄く切られているのでとても食べやすい。これなら硬いこのパンも簡単に食べれます。

「とても美味しいです。」

「有難う。」

「いえいえ!お礼を言うのはこちらです。本当に美味しいです有難う御座います。」

「はじめて 作った。おいしい よかった。これも 食べて。」

こちらは薄くスライスして焼いたお肉とシューの千切りが挟まっています、これも美味しい先程のサラダが挟まっているのも美味しいですがこちらはボリュームがあって食べ応えがありお腹に溜まりますね。

「初めて作ったって事はこれは隊長も食べた事が無いんですか?」

コク

「・・・ゴックン。ない。だれも 食べない。これ作るの たいへん じかん ない。食べるすぐ 終わる、作るしない。今日 2り だけ?作る少し だから作るした。はこぶ かんたん お昼 あう。」

成程、これを作るには時間が掛かるが食べるのは一瞬。量を作るには向いてないが今日は2人だけで、持ち運びに向いているから作ったと。

しかも、未だ誰も食べた事がない隊長すら食べていない物を私は頂いた。
とても気分がいいです。


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