【R18】美少女転生

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プロローグ 「自助努力には限界があります」

第六話 「発情」

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 ノドの渇きからくる頭痛で目が覚める。うん。見たことのない天井だ。そして視線だけで周囲を見渡せば、そこは見知らぬ誰かの部屋だった。
 何はともあれ、取り合えずベッドからゆっくりと体を起こす。
 すると悠翔はると浩太こうたが、隣の部屋で缶ビールを飲みながら愉しそうに談笑しているのが見えた。

「あ、結衣ゆいちゃん。おはよー」
 と、気配に気が付いた悠翔はるとが、すぐに声をかけてくれる。

 だが俺の体調は最悪で、脱水症状が始まっているのか頭の中がグワングワンして、眩暈めまいで世界が回っている感じだった。
 昨日から一睡もしていない上にカラオケで歌って踊りまくったのだから、疲労で意識をもっていかれるのも当然だ…ちっ…調子に乗り過ぎたか…。

「……おはようございます」

 俺の気まずそうな応答に、二人は苦笑いしていた。まあ、そりゃそうだ。この状況だったら、強姦されたって文句は言えない。
 だけど見た感じ俺の着衣に乱れた様子はなく、どうやら二人は紳士的な対応をしてくれたようだった。

 こちらの様子を伺いに来た悠翔はるとが、
「暗くなっちゃったけど、帰り送るよ?」と、人懐っこい笑みを浮かべる。

 なん…だ、と? 美少女を部屋に連れ込んで、何もしないで帰すだと? それでもお前らおとこか? 今の俺と一緒で不能EDなのか?
 なんて、失礼なことを考えつつも、今にも死にそうなこの状況で家に帰されるのは正直不安だ。
 あの誰もいない、暗く、うすら寒い部屋に帰るくらいなら、こいつらとここで楽しく笑いながら酒でも飲んでいたいさ。
 まあ、見た目、未成年の俺が酒を飲むのはアレだけどな。

「あのー…今日はここに泊っても良いですか?」

 心細かったとはいえそこまで言ってから、迂闊うかつだったなと思う。どうやら頭痛で、冷静な判断ができなくなっているようだ。
 だって今の俺は女だし、この発言ってこの状況下だと、場合が場合ならエッチOKですよって意味に取られかねないよね。
 もう少し、言い方を考えるべきだったか……。

 すると、今度は浩太こうたが驚いて、
「え? でも。家族とか大丈夫?」と、心配するように訊いてくる。

 こいつら本当に見かけによらず草食だな。やっぱり実はゲイで女に興味がないんだろうか。いや、しかし今日の雰囲気からは、そんなわけがないはずで。
 うーん。そう思うとなんだか腹が立ってきたぞ。つまり、俺が襲いたくなるほどには、可愛くないっていうのか?

 女としての不本意な扱いや脱水症状からくる頭痛やらで、俺はムスッとした表情をしていたのだろう。

「何か…事情があるのかな? まあ、俺たちは別に構わないけど…」
 と、悠翔はるとが心配するような様子で話しかけてくる。

 そうか分かった。こいつら俺を家族関係のトラブルで家出した少女か何かだと思って、だから保護してくれようとしてくれてるのかな。
 何となく泊めてくれそうだし、まぁ有難く利用するとするかな。さすがに好意に甘え過ぎのような気もするけどね。

「じゃあ俺らその辺で寝るから、結衣ゆいちゃんはベッド使いなよ」
「――――私って…女として、そんなに魅力無いですか?」

 悠翔はるとのこちらを思いやる言葉。普段であれば、そこに優しさこそ感じはすれどもそれ以外の感情はわかないはず。それなのに何故かカチンと来た俺は、思わずそんなセリフを口走っていた。

 さっきから一体何なんだ――?

 女として全く相手にされない事に対する、この腹立たしい感情は……そもそも、なぜイラッとしてるんだ?
 そもそも俺は男だし、関係ないはずなのに……。
 そして、俺ってば、何て事を言ってるんだ。さすがに今の発言はヤバいだろう。いくら相手が草食男子でも、これは挑発し過ぎだ。

「へー。そっかー…」

 一通り混乱して気が付いた時には、悠翔はるとの目つきが変わっていた。そして、その視線にさらされた途端、俺の背筋がゾクゾクとした感覚に襲われる。

 スッと近づいてきた悠翔はるとの手によって、線の細い身体を隠していたワンピースはぎとられ、つやのある黒髪が華奢きゃしゃで白く透き通る肌をした肩にふわりとかかり、薄く肉のついた細い太ももが男の視線にさらされる。

 今まで感じたことのない感覚――。

 本来なら求めてはならない、何かを期待するような感覚。その感覚に流されるように、抵抗しようとする気持ちがどんどん無くなっていく。

 下着姿にされた事で隠されていた胸や尻のラインが強調され、羞恥心しゅうちしんに自分の顔が赤くなるのが分かる。その姿はあまりにも無防備で、悠翔はるとに無言のまま押し倒され、そのまま身体を抑えつけられる。

 キャミソールの上から優しく胸を触られる。本来であれば、不快に感じるはずの受け入れがたい行為。
 しかし今は、「支配されてしまいたい」「もっと触れて欲しい」というあるまじき願望により、自らに快楽を与える行為へと変換される。

 やや小ぶりの形の良い胸は、悠翔はるとが指先に力を入れる度にその形を変え、その柔らかかった桜色の先端は、抑えきれない欲情の発露により固く尖る。
 この敏感になった先端を触られてしまったら、一体どうなってしまうんだろう。そう考えただけで、体が一気に熱くなるのを感じる。

 それは、AV鑑賞でいつも感じていたような表面的な熱さではなく、体の奥の方からジンジンと伝わってくるようなとろけそうな熱さ。

 次の瞬間、悠翔はるとの手がキャミソールの中に差し込まれ、その手がブラごと胸を鷲掴わしづかみにする。硬くて大きな手の感覚に、思わず体がビクッと反応する。
 そして悠翔はるとの顔が近づいて、吸い付くように桜色の唇を奪われる――。
 いやらしい音を立てて唾液が混ざり合い、股間に感じる熱さはどんどん増し、理性の最後の欠片が失われていく。

 柔らかく可憐な乳房を蹂躙じゅうりんするように、悠翔はるとの指先はブラの隙間から中へと差し込まれ、敏感になって勃起した桜色の乳首に触れる。
 触れられた瞬間、電流のような感覚が走り、身体は自分のものでないかのように痙攣けいれんし、思考は快楽の波に飲み込まれ意識が飛びそうになる。

 しかし悠翔はるとは、そんなこちらの様子に躊躇ちゅうちょなく、固くなった乳首を親指と人差し指でつまみコネるように刺激してくる。

「うぁ、っあ…あ!」

 無意識に漏れた少女然とした嬌声きょうせい愕然がくぜんとしながらも、与えられる快楽の大きさに抵抗できない。

 キャミソールがめくり上げられ純白のブラが暴き出されると、陶磁器のような白い鎖骨さこつが露わになり、ブラの隙間すきまからは張り詰めた桜色の乳首が、悠翔はるとの指につままれているのが見えてしまう。

 その事実を再認識するだけでも、「全てを見られてしまう」「触られてしまう」という羞恥しゅうちな感情がない交ぜになって頭の中がグルグルする。
 こんな気持ち良いのなら、どこまでも落ちていきたい。その時はただ、それだけしか考えられなかった。
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