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109 変身魔法と分身魔法
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「何か具合の悪い事でもあるのですか」
エポナさんが疑い深い目で質問する。
「大した事じゃないのよ、返却が遅れている所が有ってね」
しずちゃん、またまた何か隠していそうな雰囲気丸出し。
「未返却の世界では会費の未納もありますの。明日には私達帰りますので、調べが済んだら連絡しますね」
シェルティーさんまで関わってくると、集金の鬼エポナの血が騒ぎ出しそうだ。
「呼び出しは直ぐじゃないんすよね。自分達はもう少しのんびりしていていいんすよね」
ベルゼが折角の休暇を潰されそうな問答にビビっている。
「大丈夫ですわい。直ぐに調査し終わるものでもないですからな」
ズーボラさんが黄麒麟さんの顔色を伺いながら答える。
立場は黄麒麟局の局長だが、引退しているとはいえ目の前に黄麒麟さん本人がいて、私達と憩いの時を過ごしている真っ最中だ。
この平和を直ぐに取り上げるのは、かなり勇気がいる。
翌朝早く、幹部四人衆は私立異世界博物館に帰っていった。
あと何日かは分からないけど、まだ私達の出番はない。
「いつごろ呼ばれるのかなー、大体でも分かれば心の準備ができるのにねー」
御茶しながらボヤキにも似た言葉が出てきた。
「それでしたら、既にティンクが手配済みですよ」
エポナさんがカフェロワイヤルだかブランデーのコーヒー割だか分からない飲み物をたしなみながら、ティンクにチョコレートを勧めて言った。
「何やったんですか?」
聞くのが恐ろし気だけど、聞かないわけにはいかない。
「あたしの分身をしずちゃんに付けたから、会議の内容は直ぐに分かるんだよ。分身の分もチョコ頂戴」
チョコレートのお代わりをおねだりするティンク。
他人のプライバシーなどお構いなし、油断も隙もない連中だ。
敵には回したくない。
「しずちゃんだったら、ティンクの気配に気付くんじゃないのかなー」
「全然平気だよ。今までに一度も気付かれたことないもん」
いかさま麻雀を何度も成功させている実績がある。
ここはティンクの分身に任せ、のんびりまったり構えて待つとするか。
「って、ティンクも分身出来るんだ」
「うん、エポナさんほど上手じゃないけど、他のみんなも出来るよ」
「他のみんなって、リンちゃんとモイラも出来るってことなのー。ひょっとして、分身出来ないの私だけとか言われてる?」
「うん、分身魔法が使えないのはねなっちゃんだけだよ」
いつの間に、どうやったらそんなに画期的な速さで色々な魔法を習得できるんだ。
「リンちゃんはさー、絶対的潜在能力を持つ麒麟族の一員だからねー、異常な成長をしても不思議じゃないよなー」
黄麒麟さんが落ち着き払って言い放つ。
そりゃそうだ、存在そのものが超常現象だ。
何があっても今更驚きはしない。
モイラは天性の才能が満ち溢れているお子ちゃま。
天才的な魔術使いになるべくしてなっていくのも分かる。
ところが私はと言うと、計り知れない魔力量を有していると評価されているにも関わらず、その使い道が分からなくて四苦八苦七転八倒。
歴然としたこの差は、御育ちとか教育とか周囲の環境といった類の事柄を、主だった要因とするには理不尽過ぎる。
「子供並以下か。どうして私だけ出来ないのー」
「奈都姫様、分身魔法の術式をどなたかに教わった事はありまして?」
「まだ、教わってないでーす」
はっきり言わないまでも、エポナさんがした質問の意味は分からなくもない。
教わってもいないで出来るわけがない、もっと努力しなさいと言いたいのだ。
でも、変身魔法の時のように、際立って貧しい想像力では操れない魔法だったりしたら、永久に使えない術として分身魔法まで封印同然の扱いになってしまう。
自分で自分の首を絞めるような努力はしたくない。
「簡単っすよ。分身した時の自分を思い浮かべて、ヒョイってやれば二人でも三人でも出来ますって」
「ベルゼ、同じような事を変身魔法の時にも言ってくれたよな。結局……出来なかったんだよー‼ あんたのいう事なんか絶対に聞いてやらない」
「奈都姫さん、こういうのはどうですか。人形を使って、それを自分の分身にしてみるんですよ。僕も子供の頃、初めて教わった時はなかなか出来なくて、人形から始めたんです」
ルシファーの実体験からの話しなら、少しだけ信じてやってもいいような気がしてきた。
「それなら想像はなしだから、やれそうだわ」
「そうだよ、それで変身魔法もいけるかもよ。雑誌の写真とか絵を見て、これに成ろうってやれば、きっと変身もできるんじゃないかなー」
ティンクの意見に一票。
やってみる価値ありだ。
「それでは実際にやってみましょうか」
エポナさんが、小さなフランス人形を引っ張り出してきた。
ベルゼは、卑猥な写真集を引っ張り出している。
モイラには見せられない。
ベルゼが皆に凹スカされたのは言うまでもない。
変身用の写真は、ファッション雑誌のモデルさんのを使う。
「私の分身ー、ここに宿れー」
人形をなでなでしてやる。
すると、あらまあ驚き桃の木奇跡の奇。
フランス人形が歩き出した。
「変な方向に術が向かってませんか」
魔法の先生エポナさんの方に人形を歩かせてやる。
ヒョイと人形を持ち上げると、エポナさんの手の中で人形がバタバタ暴れだした。
「呪われたフランス人形になってしまいましたわね」
エポナさんの目が点になっている。
「呪いのフランス人形さん、僕達に悪さしないでくださーい」
ビビリバビリブーの神仙さんには、冗談通じませんよ。
発言には気を付けましょう。
「分身魔法は休憩して、変身いってみようよ」
ティンクが雑誌を広げて写真を示す。
分身魔法がまだ途中なんだけど、良いのかな?
「変身!」
写真に映っていた娘が、突然私の目の前に出現。
「こんなんでどうかな」
変身した私が変身前の私に問いかけてくる。
「おや、凄い事しましたね、奈都姫さん。分身を変身させるなんて
、いろんな人の魔法を見てきましたけど、こんなの初めてですよ」
ルシファーが感心しきりだけど、意図してやったんじゃないから。
どうすればこうなるのか、もう一度やれと言われても出来ないから。
「そうですわね、これなら他人を装っての潜入も可能ですわね。人間だけでしょうか、動物にも変身できるのでしょうか」
エポナさんまで、とんでもない実験をおっぱじめようとしている。
「この写真でやってみてなの」
モイラがレッサーパンダの写真を私の方に広げて見せる。
「やれと言われて素直にやったー。へーんしん&ぶーんしん」
ポット出てくるレッサーパンダ。
「キャッ! 可愛い」
モイラに持ち上げられると、なんだか私まで持ち上げられたような感覚が伝わってくる。
なでなでされると、その感覚も伝わってくる。
皆のやっている分身とはちょっとだけ違うようだ。
「一度に色々やると混乱しちゃうよー。今日はここまで、これでおしまい」
……出てきた分身を消す方法が分からない。
「ねえ、どうやって分身消すの」
エポナさんが、生きたフランス人形と遊んでいる。
ティンクとモイラはレッサーパンダに夢中だ。
ベルゼとルシファーにいたっては、雑誌から飛び出た娘をナンパしている。
神仙さんに聞いても知るはずない。
一番知ってそうな黄麒麟さんる
「なっちゃんー。面白い事になってきたねー。もっと出してみようかー」
緊急事態を娯楽に変えて、戻る方法を教えないつもりでいる。
エポナさんが疑い深い目で質問する。
「大した事じゃないのよ、返却が遅れている所が有ってね」
しずちゃん、またまた何か隠していそうな雰囲気丸出し。
「未返却の世界では会費の未納もありますの。明日には私達帰りますので、調べが済んだら連絡しますね」
シェルティーさんまで関わってくると、集金の鬼エポナの血が騒ぎ出しそうだ。
「呼び出しは直ぐじゃないんすよね。自分達はもう少しのんびりしていていいんすよね」
ベルゼが折角の休暇を潰されそうな問答にビビっている。
「大丈夫ですわい。直ぐに調査し終わるものでもないですからな」
ズーボラさんが黄麒麟さんの顔色を伺いながら答える。
立場は黄麒麟局の局長だが、引退しているとはいえ目の前に黄麒麟さん本人がいて、私達と憩いの時を過ごしている真っ最中だ。
この平和を直ぐに取り上げるのは、かなり勇気がいる。
翌朝早く、幹部四人衆は私立異世界博物館に帰っていった。
あと何日かは分からないけど、まだ私達の出番はない。
「いつごろ呼ばれるのかなー、大体でも分かれば心の準備ができるのにねー」
御茶しながらボヤキにも似た言葉が出てきた。
「それでしたら、既にティンクが手配済みですよ」
エポナさんがカフェロワイヤルだかブランデーのコーヒー割だか分からない飲み物をたしなみながら、ティンクにチョコレートを勧めて言った。
「何やったんですか?」
聞くのが恐ろし気だけど、聞かないわけにはいかない。
「あたしの分身をしずちゃんに付けたから、会議の内容は直ぐに分かるんだよ。分身の分もチョコ頂戴」
チョコレートのお代わりをおねだりするティンク。
他人のプライバシーなどお構いなし、油断も隙もない連中だ。
敵には回したくない。
「しずちゃんだったら、ティンクの気配に気付くんじゃないのかなー」
「全然平気だよ。今までに一度も気付かれたことないもん」
いかさま麻雀を何度も成功させている実績がある。
ここはティンクの分身に任せ、のんびりまったり構えて待つとするか。
「って、ティンクも分身出来るんだ」
「うん、エポナさんほど上手じゃないけど、他のみんなも出来るよ」
「他のみんなって、リンちゃんとモイラも出来るってことなのー。ひょっとして、分身出来ないの私だけとか言われてる?」
「うん、分身魔法が使えないのはねなっちゃんだけだよ」
いつの間に、どうやったらそんなに画期的な速さで色々な魔法を習得できるんだ。
「リンちゃんはさー、絶対的潜在能力を持つ麒麟族の一員だからねー、異常な成長をしても不思議じゃないよなー」
黄麒麟さんが落ち着き払って言い放つ。
そりゃそうだ、存在そのものが超常現象だ。
何があっても今更驚きはしない。
モイラは天性の才能が満ち溢れているお子ちゃま。
天才的な魔術使いになるべくしてなっていくのも分かる。
ところが私はと言うと、計り知れない魔力量を有していると評価されているにも関わらず、その使い道が分からなくて四苦八苦七転八倒。
歴然としたこの差は、御育ちとか教育とか周囲の環境といった類の事柄を、主だった要因とするには理不尽過ぎる。
「子供並以下か。どうして私だけ出来ないのー」
「奈都姫様、分身魔法の術式をどなたかに教わった事はありまして?」
「まだ、教わってないでーす」
はっきり言わないまでも、エポナさんがした質問の意味は分からなくもない。
教わってもいないで出来るわけがない、もっと努力しなさいと言いたいのだ。
でも、変身魔法の時のように、際立って貧しい想像力では操れない魔法だったりしたら、永久に使えない術として分身魔法まで封印同然の扱いになってしまう。
自分で自分の首を絞めるような努力はしたくない。
「簡単っすよ。分身した時の自分を思い浮かべて、ヒョイってやれば二人でも三人でも出来ますって」
「ベルゼ、同じような事を変身魔法の時にも言ってくれたよな。結局……出来なかったんだよー‼ あんたのいう事なんか絶対に聞いてやらない」
「奈都姫さん、こういうのはどうですか。人形を使って、それを自分の分身にしてみるんですよ。僕も子供の頃、初めて教わった時はなかなか出来なくて、人形から始めたんです」
ルシファーの実体験からの話しなら、少しだけ信じてやってもいいような気がしてきた。
「それなら想像はなしだから、やれそうだわ」
「そうだよ、それで変身魔法もいけるかもよ。雑誌の写真とか絵を見て、これに成ろうってやれば、きっと変身もできるんじゃないかなー」
ティンクの意見に一票。
やってみる価値ありだ。
「それでは実際にやってみましょうか」
エポナさんが、小さなフランス人形を引っ張り出してきた。
ベルゼは、卑猥な写真集を引っ張り出している。
モイラには見せられない。
ベルゼが皆に凹スカされたのは言うまでもない。
変身用の写真は、ファッション雑誌のモデルさんのを使う。
「私の分身ー、ここに宿れー」
人形をなでなでしてやる。
すると、あらまあ驚き桃の木奇跡の奇。
フランス人形が歩き出した。
「変な方向に術が向かってませんか」
魔法の先生エポナさんの方に人形を歩かせてやる。
ヒョイと人形を持ち上げると、エポナさんの手の中で人形がバタバタ暴れだした。
「呪われたフランス人形になってしまいましたわね」
エポナさんの目が点になっている。
「呪いのフランス人形さん、僕達に悪さしないでくださーい」
ビビリバビリブーの神仙さんには、冗談通じませんよ。
発言には気を付けましょう。
「分身魔法は休憩して、変身いってみようよ」
ティンクが雑誌を広げて写真を示す。
分身魔法がまだ途中なんだけど、良いのかな?
「変身!」
写真に映っていた娘が、突然私の目の前に出現。
「こんなんでどうかな」
変身した私が変身前の私に問いかけてくる。
「おや、凄い事しましたね、奈都姫さん。分身を変身させるなんて
、いろんな人の魔法を見てきましたけど、こんなの初めてですよ」
ルシファーが感心しきりだけど、意図してやったんじゃないから。
どうすればこうなるのか、もう一度やれと言われても出来ないから。
「そうですわね、これなら他人を装っての潜入も可能ですわね。人間だけでしょうか、動物にも変身できるのでしょうか」
エポナさんまで、とんでもない実験をおっぱじめようとしている。
「この写真でやってみてなの」
モイラがレッサーパンダの写真を私の方に広げて見せる。
「やれと言われて素直にやったー。へーんしん&ぶーんしん」
ポット出てくるレッサーパンダ。
「キャッ! 可愛い」
モイラに持ち上げられると、なんだか私まで持ち上げられたような感覚が伝わってくる。
なでなでされると、その感覚も伝わってくる。
皆のやっている分身とはちょっとだけ違うようだ。
「一度に色々やると混乱しちゃうよー。今日はここまで、これでおしまい」
……出てきた分身を消す方法が分からない。
「ねえ、どうやって分身消すの」
エポナさんが、生きたフランス人形と遊んでいる。
ティンクとモイラはレッサーパンダに夢中だ。
ベルゼとルシファーにいたっては、雑誌から飛び出た娘をナンパしている。
神仙さんに聞いても知るはずない。
一番知ってそうな黄麒麟さんる
「なっちゃんー。面白い事になってきたねー。もっと出してみようかー」
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