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第拾四話〜女心〜

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「まあ、俺ら的には宣伝してもらえて嬉しいし
 忙しかったけどたまにはな」
なんて笑いながら言って少し落ち込んでいた龍造を慰めた


ーーチリンチリンーー



そしてこのタイミングで客が来たが
「そうちゃーん!あや姉ちゃーん!」
元気いっぱいの心音ちゃんだった
そして珍しく友達を連れていた

お姉さんぽい子が「急に三人で押しかけてごめんなさい蓮村 魅榎はすむら みかといいます
 しのちゃんが自分でおすすめしてくるなんてなくて
 つい、来ちゃいました」と言うらしく
少し落ち着きなく店を見渡してるのが斎藤 庵さいとう いおりちゃんらしい


「二人の事とご飯が美味しいんだって話してたら来ちゃった!」
という理由だったらしい
なんとも可愛らしいのだろうとその場のみんなゆるい空気になる中
心音ちゃんに連れの二人は抱きついていた
この二人もまた心音ちゃんの可愛さに胸打たれたのだろう

「今ちょうど手も空いてもうじき夕飯時だし
 みんな何か食っていきな」
あやのに席の案内してると龍造と話し込んでた歩夢を見つけたんだろう
また少し賑やかに店はなった


"すみませーん"という声が響く
どうやらメニューが決まったらしくあやのが注文を聞きに行く
俺は注文される前に支度を始める
オムライスやパスタ、サラダにスープの注文が入る

学生でこんなに賑やかにしてるのは
そうなかったものだからか少し浮足が立つ
「流石にさ俺も若くねえのかなー」
なんて思いながら出来上がった料理を運んでいく

何やら各々好きなことしながら
学校のことや恋話なんてものをしていた
「お兄さんは恋人とかいないんですか?」
目を輝かせてそう聞いてきたのは庵ちゃんだった
欲しくないわけでもないが今必要ともあまり考えていなかった

「今はここが恋人かな
 まあ、でも、こんな俺でも好きになってくれる人いるなら考えるかも」
なんて茶化して言ってると
三人して少し顔赤らめていた
そのまま黙っていたのでそっとしておいたが
俺なんか変なこと言ったんだろうか?

女心ってのがわからず
歩夢たちのところに混ざり
サボり始めた


「龍造はまあ、仕事があれだから聞きづらいんだけどさ
 二人とも彼女とかっているか?」
分からなすぎた結果現役の二人に聞くことにしたが
これはこれでアウトな気もしたが……まあ、たまにはいいよな?
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