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035話 アルシェですか?勇者さま。③
しおりを挟む分からない、、、。
本当に・・・いいの?
嬉しいよ。嬉しいの。
嬉しいのは確かだけど・・・
でも、運命の神様には不満を言いたい。
これだけ私に、、アルシェに人間を恨ませておきながら、、
今度は同じ人間であるフェンに自分の命を懸けてまで私の命を守らせるなんて。
私に、、私にどうしろって言うのよ!!
恨めばいいの?・・・感謝すればいいの?
断言出来る!
人間に対する恨みは消える事は一生無い。
だけど、、フェンは?
フェンに対しても同じ様に恨めるの?
と、聞かれると…正直、自信が無い。
自分を殺そうとした相手、、私をフェンは『好きだ』と言うのだ。
そして『ずっと傍に居て』と。
しかも『幸せになって』とも言ったのだ。
なぜよ!!
なぜこの状況でそんな事が言えるの?
フェンの言ってくれた事はアルシェも正直、嬉しい。
だが、納得出来ない部分も有る。
フェンの言うアルシェの幸せな生活の中に、、無いのだ。
自分の、、言っている本人、フェン自身の椅子が、、居場所が無いのだ。
なんて無責任なのよ!!
私に『幸せになって』って言うなら、命を棄てる前に、一緒に生きて私を一生、幸せにしよう!と、なぜ思わないの?
自分はさっさと死んで、残された私に『幸せになって』なんて、無責任にも程がある。
命を助けたなら、助けた責任を取りなさいよっ!!
なぜ言わないの?
昨晩は私を抱き締めて『好き』ってあんなに繰り返し言ったじゃない!
好きなんでしょ?・・・欲しいのよね?、、私が!
貴方は勝負に勝って、私の命は、、アルシェはもうフェンの物なんだよ?
なのに・・・
フェンの無責任さに腹が立つ。
何よ!、、ならなぜ・・・
あの時は私が幸せになれるかは不透明だったけど、、、
棄てるつもりの命だと言うなら、なんでフェンは最初から…あの時、黙って私の望んだ通りに殺されてくれなかったのよ!!
そして散々、私に好意を向けておいて、、、
挙げ句、『僕は必要ないよね?』って…それでは筋が通らないじゃない!
まるで私の揺れる心を、、気持ちを弄んで楽しんでいるのでは?とも思える様ではないか。
ふざけないで!!
本当に『ふざけないで』だ。
フェンがそういうつもりなら、此方にだって考えがある。
アルシェは告げる。
「いいわ!フェン、貴方の言う通り私は傍に居るわ。」
「うん、勿論!いいよ♪」
フェンは心底、嬉しそうに頷い、、、
「・・・但し!」
アルシェが追撃する。
「但し、、フェン、貴方が死んだら、私も死ぬわ!!」
『ピシッ』っと、嬉しそうに微笑んでいた筈のフェンの顔が音をたてたかの様に固まる。
「な、何を…そんな…アルシェ、冗談、、だよね?」
「本気よ!!私も死ぬわ!!」
「駄目だ!!」、、フェンが鋭く叫ぶ。
「駄目、、君が死ぬなんて絶対駄目だよ、アルシェ…。」
「なぜよ!フェンは平気で命を投げ出すのに、私は駄目だなんて、おかしいじゃない!」
アルシェも黙っていない。
が、フェンは言うのだ。
「アルシェ、君の命は誰の物?、、僕の物だよ。」
「僕は僕の物を護るし、僕の好きにしていいんだよ。」
「だから、、アルシェ、君を殺さないし、死なせない。そして死んじゃ駄目。」
「・・・命令だよ。」
何よ!好き勝手に…そんな事…命令だ、なんて…命令、、!!
そう…これは命令…なんだ…
じゃあ、、、だよね?
アルシェは反撃の手段を思い付く。
「いいわ。命令には従う。私の命は貴方の物なんだから…」
「うん。」 解ってくれたのか、とフェンは安心したのだが…
「命令は聞くわ!、、でも!」
アルシェの言葉には続きが有った。
「でも…持ち主である貴方が死ねば話は別よ!」
「えっ?」
「貴方が死ねば、命令に従う必要なんて無くなるんだから!」
「だから私は、、フェンが死んだら私も、、死ぬわ!!」
「そ、そんな事…」
「持ち主のフェンが居なければ私を止める権利なんか誰にも無いんだから!!」
「どう?止められる?…死んだ後で私を?」
そんな事…
流石のフェンでも、それは無理だろう。
そもそも『止める権利』って?、、、フェンは思う。
フェンがアルシェを大切にしたい…好きだ、と思う気持ちには、権利など必要ないだろう。
では、仮にアルシェが僕の物でなかったら…アルシェの事を心配しちゃ駄目だとでも言うのだろうか?
そんな事、、ない!!
大切な者や物を守る為に、戦うのは当たり前だ!とフェンは思う。
当然、場合によっては命を懸ける必要だって有るだろう。
別にフェンだって、無駄に命を棄てようと思っている訳ではない。
命を懸けるのは、フェンが判断し、『必要だ』と思うから、、だ。
当然、誰にでも『命を懸けて戦え』なんて言うのは無理が有る。
実際に戦うのは僕の仕事、、役割だろう。
だが、アルシェの事を心配したり、支えになってくれる人は僕でなくても、僕以外にも居て良い筈だ。
それも一人ではなく、沢山居てもいい。
アルシェは、その心配してくれる人が『死なないで』と引き留めても聞かないつもりなの?
『危うい…』フェンは思う。
アルシェは危う過ぎるのだ。
全てを失った、と言うアルシェ。
自分の持ち主のフェンが死んだら私も死ぬ、と言う。
一緒に死ぬと言ってくれる程にアルシェが尽くしてくれると言うのだから、嬉しいのは確かだが…それでは済まされない。
フェンも当然、そんな事は望んでいないのだから。
危ういのだ…アルシェは。
フェンは思う。
僕以外にも、、必要だ。
アルシェ自身が僕同様、必要だと思う他の誰かが。
そして逆にアルシェを必要としてくれる他の誰かが。
今のアルシェは自分の存在意義を見失っているのだ。
『普通に暮らす』世界から隔離され、それが当たり前になったアルシェには、普通に暮らす事は、生きていないのと同じ事なのだろう。
普通に暮らして良いんだよ。
…なんて言葉は、今のアルシェには『毒』と同じなのだ。
『普通ではない』生活を受け入れ、それを『普通だ』と思い、信じたから、、今まで生きて来れたのだから。
それが…異常が普通だ、と信じていた事が、新たな、、本来の普通に壊される。
その壊れそうなアルシェの世界を繋ぎ止めているのが今は、フェンなのだろう。
アルシェの持ち主…所有者…権利を持つ…フェン。
アルシェにとっては『生きる意味』なのだ。
それを失っては生きる意味が無いと考えているのだろう。
…だから、フェンが死んだら『私も死ぬ』と。
アルシェが生きる為には楔が必要だ。
アルシェ自身が、この世界にしがみついてでも『生きよう』と思える何かが。
僕にとっての楔って何なのかな…?
僕は…死ねない。
皆が居るから。
フェンにとっては守りたい皆が楔なのだ。
アルシェにも…?
見つけてあげて、、いや、アルシェ自身で見つけなきゃ意味がない。
与えられただけの物は、与えた人が在ってこそ、、居る事が前提で成り立っているのだから。
アルシェも自分で見つけられるのかな…。
全てを与えては駄目だけど、見つけるきっかけを作る手伝いなら問題ない。
僕と一緒に居て、見付けてくれたらいいのだけど…。
またフェンに新たな楔が、、死ねない理由が出来たのだ。
アルシェを守る、という楔が。
アルシェが生きていける様に。
高望みしている訳ではない。
ただ、普通に。
普通にアルシェが安心して暮らせればいい。
それすら否定される世界なのだとしたら、世界の方が間違っているのだ。
そして、、、
アルシェの考えも・・・間違ってる。
もう、ここに。
居るのだ、フェンが。
アルシェが死ぬなんて許せないし、『死にたい』と口にするのを聞くだけで悲しむ者が。
死なせない。
そして、現実の世界と一緒に、アルシェの世界、、アルシェの普通も取り戻さなくては。
「アルシェ。アルシェには僕と一緒に来て欲しいけど・・・」
「アルシェには行きたい所は無いの?」
アルシェは囚われていた施設から逃げ出して、あの峠に居たのだ。
逃げていた…なら、逃げる先、、行きたい所が有って逃げる途中だったのでは?
だが、アルシェは即答する。
「そんな所、無いわ。」
「えっ、じゃあアルシェは何処へ逃げようとしてたの?」
「行先なんて無い!…だって私には『何も無い』のだから。」
何も無い。
アルシェの言うその言葉の意味が、場所だけの事を言っているのでは無いのが解るだけに心が痛む。
アルシェから全てを奪ったのだ。
、、、人間が。
友達の仇を伐つ。
それを果たしたアルシェは終わりの場所を探していただけなのだ。
もう、思い残す事も無い。
当然・・・憎い人間を一人でも多く道連れにして、、、
だが、目論見は外れ、フェンが、、勇者が現れたのだ。
殺す!…本気で殺そうとしたのだ!…でも殺せなかった、、、。
結果的に私はフェンを殺せず、フェンも私を殺さなかった。
なぜ?、、なぜフェンは私が死ぬのを邪魔するの?
人間は私の一族を殺したがっている筈だ。
自ら死にたがっている私なんて、人間から見れば、喜んで…逆に死ぬのを手助けしても良い位の筈だ。
なのに・・・フェンは違ったのだ。
助ける?、、私の事を?
好き?、、私の事が?
最初聞いた時は怒りしか湧かなかった。
人間め!、、また私を騙すつもりなのか!
当然だ。今まで出逢った人間とは真逆の言葉、、行動なのだから。
だが・・・
フェンは私に何もしない。
しなかった。
綺麗だ、好きだ、と…お世辞を列べれば、私に興味が有るのはすぐに分かる。
だが人間の言う事だ。
『好き』と言う言葉でさえ私の『身体目的』に吐いた嘘に聞こえるのだ。
どうせこの男も・・・
隙を見せれば即、私の身体を貪る事だろう。
誰が人間なんかと!
しかもフェンは言う。
『今晩だけは僕の物になって。』と。
・・・やっぱりだ。
勇者とは言っても、やはり人間族の男なんて皆、同じだ。
私の身体を玩具にした挙げ句、最後には殺すつもりなのだろう。
邪悪だ。そして最低だ。
アルシェは知っている、、人間とはそういう種族なのだと。
人間への恨み、蔑み、、、
当然の様に、この男も・・・
だが、、、その気持ちが、そのままアルシェに返ったのだ。
何もしない、フェン。
な、、なんで・・・?
強い嫌悪感がアルシェを襲う。
人間だ、というだけで、フェンを、、恨み、蔑んだのだ。
私は間違ってなんかいない!!
アルシェは自分の考えは正しいのだと必死に自分に言い聞かせる。
でも・・・違った・・・。
現実を見れば、一目瞭然なのだから。
フェンは私の命を助けてくれ、告白し、一晩を共にしても私の身体を求めなかったのだ。
なによ、、これ、、、
これじゃ、、私が、、、
そう。これではアルシェ自身が、、、なのだ。
嫌悪し、忌み嫌う、人間と同じではないか!
フェンと一緒に居たリクという男は言った。
『赤目の蛇人族は危険だから殺す』、と。
だが、フェンは言ったのだ。
『アルシェ自身はどうなの?』、と。
・・・・最低だ。
・・・・今の私は、、、
人間全体への恨みをフェン一人にぶつけているだけではないか!
フェンは私を個人として見てくれたではないか!
なのに・・・
結局、私がフェンにしている事は、忌み嫌う大多数の人間達と同じではないか!
悔しい。悔しくて堪らない。
相手を見ずに唯の『憎むべき者』としか見ていなかったのはアルシェ自身だったのだ。
・・・悔しい。
「じゃあ、行きたい所が無いなら僕と一緒に来る?」
アルシェの心の葛藤など気にもならないとばかりにフェンは、もう一度聞く。
・・・解っている。
解ってはいるのだが、アルシェの胸の『もやもや』は消えない。
思わず悪態を吐いてしまう。
「一緒に来る?って何よ!…一緒に来い!って命令したらどうなのよ!!」
アルシェは思う。
そうよ!!
アルシェはフェンの物、、奴隷なのだから、命令すればいいだけじゃない!
それを何なのよ!
ふん!、、だからビシッっと言ってやったのよ!、、どうよ!!
うしろめたい事など何も無い!、、と、アルシェは思う。
・・・だが、フェンを見て、、すぐに後悔してしまう。
、、、あっ!!
アルシェの言葉を聞き、フェンがとても寂しそうな、、悲しそうな顔をしたのだ。
うっ、、な、何よ!・・・そんな顔したって、私は間違ってなんか無いんだから!
だって、実際に私は、、アルシェはフェンの物、奴隷なのよ。
間違ってなんか、、ない!
だが、フェンはアルシェを否定する。
「アルシェ。僕は君に命令なんてしないよ。」
・・・は?
何を言ってるの?
先程から、、勝負に勝ってから、もう何度もフェンは私に命令しているではないか。
それを『命令しない』って、何を言って、、、
「何を言ってるの?…命令?…すればいいじゃない!」
「ううん。しないよ。」
「何を!、、『命令だよ。』ってもう何度も私に命令したじゃない!」
「・・・・」
「言いなさいよ!私はフェンの物、、奴隷なんだから!」
「止めろ!…ううん。違う。…そんな事…言っちゃ駄目!!」
「何が止めろ!よ。私は貴方の物よ!、、奴隷よ!」
「奴隷だなんて、、言っちゃ駄目。それにアルシェ、君は奴隷なんかじゃない!」
アルシェは思う。
奴隷じゃない?・・・何を馬鹿な事を・・・
普通の奴隷なら、お前は『奴隷じゃない』、『自由だ』と言われれば喜ぶ事だろう。
だが、、アルシェのプライドがそれを許さない。
私は勝負し、命ごと・・・当然、この身体も、全てフェンの物になったのだ。
これを奴隷と言わず何と言えと言うのか?
仮に、何とか上手く誤魔化して言えたとしても、実際それは奴隷以外の何者でもないだろう。
「私は奴隷よ!命令しなさいよ!…欲しいんでしょ?アルシェの事が、、しなさいよ!命令。」
「違う!!僕が欲しいのは、、そんなアルシェじゃない!」
・・・は?
アルシェはアルシェだ。
私は私だ。
『そんなアルシェじゃない!』って、、何よ?
私に『正しいアルシェ』も『違うアルシェ』も在るものか!
今の私がアルシェであり、それで『違う』と言うなら、フェンが好きになったアルシェなど、唯の偶像、、空想の産物でしかない。
「私は私。これ以上でも以下でもない!」
「今の私が気に入らないなら、、殺しなさい!奴隷として!」
「殺せばいいじゃない!・・・この人間が、、、!!」
あっ、、、
思わずアルシェも口を手で覆った。
泣いている。
フェンが…涙を溢して…泣いてるのだ…。
自分でも言い過ぎたと思う。
また、、私、、『殺せばいいじゃない』だなんて…
アルシェの深層に在る人間への憎しみが顔を覗かせたのだ。
フェンがアルシェの事を大切に思ってくれているのを知っているのに・・・
その相手に向かって『殺せばいいじゃない!』なんて、、どんな酷い仕打ちか。
それを言われたフェンがどれだけ傷付いた事か。
「・・・アルシェ。」
泣きながら近付いて来るフェンをアルシェは避けられなかった。
避けたら全てを失う気がしたのだ。
『ギュッ』、、優しくだが、強く抱き締められる。
「アルシェ、、、いいよ。」
「・・・?」
何が・・・いいの?
「アルシェが命令して欲しいなら、、命令してあげる。」
「だけど、アルシェと一緒で、僕も約束は守るからね。」
「何の…約束…?」
「僕は君を殺さない。そして、離さない。」
アルシェは思う。
何よ、そんな当たり前な事・・・言うまでもないじゃない!
・・・・?
・・・あれっ?・・・当たり前・・・なの?
フェンはアルシェに言った事を、、約束を守ってくれている。
…当たり前…な、事…?
…言うまでもない…事?
当然の様にフェンは約束を守ってくれているが、、普通な事なの?
・・・な、訳が無いじゃない!
アルシェの中の人間という種族は約束なんて口からの出任せばかり…守らなくて当然の種族の筈だ。
なのに、フェンは・・・。
「アルシェ、じゃあ命令するよ。」
「ええ!」
「君の…気持ちを聞かせて。何を考えて、どうして欲しいのか…どうしたいのか、を。」
「私の気持ちなんて聞いてどうするの?…私の気持ちなんて関係ないじゃない。」
「貴方は命令する。そして私は従う。それの何処が問題なのよ!」
「違うよ、アルシェ。僕は言う事を聞かせたいからアルシェの事を僕の物にしたんじゃないよ。」
「好きなら自分の物にして、思い通りに、、言う事を聞かせたいと思うのは当然じゃない!」
「アルシェ。アルシェは僕の物だよ。でも僕の奴隷じゃない。」
「だから、、それの何が違うと言うのよ!」
「言ったよね?僕は僕の物を守るし、大事に、、大切するよ。」
「大切にするんだから、アルシェの嫌がる事なんてしたくないんだ。」
「だから、、アルシェの気持ちを聞かせて。」
私の気持ち?
気持ちなんて・・・
施設で棄てるしかなかった感情。
友達の死によって甦った感情…それは『怒り』や『恨み』だった。
憎い人間、、、殺す。
唯一残った感情だ。
なのに・・・
おかしいのだ。
その憎い人間、、フェンに向かって憎しみをぶつける度に湧きあがる感情。
それは、後悔と自責の念だ。
フェンと話す度に、内容とは逆に憎む気持ちが薄れていくのだ。
そして、薄れた分、湧きあがる。
・・・誰かを、、フェンを信じたい、という気持ち。
アルシェの心と身体に刻まれた記憶は叫ぶ。
人間に騙されるな!、、と。
だが、、、憎い?
憎いの?、、フェンが。
私、、、一体、、、
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