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第一部 第二章 忍び寄る闇と誓い
第六話 湧き出る獣
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リエゾンの坑道、最奥——。
得体のしれない〝闇〟の出現に、ルーカスは警戒を強めた。
坑道の奥に現れたそれは、まるで漆黒の大穴だ。
宙に大口を開けて浮かぶそれは、平面にも、球体の様にも見えた。
そして何故か、見ているだけで吐き気を催すような不快感にルーカスは襲われた。
(これは……一体何だ?)
身構えて観察するが、初めて目にするそれが何なのかわからない。
アイシャに情報共有を——と思ったが、いつの間にか通信は切れてしまっていた。
ぐにゃり。
それの輪郭が揺らいだ。
次の瞬間。
漆黒の大穴から、何かが出て来た。
——それは、灰毛の獣。
外見は犬に似ているが、一般的な大型犬より体格ががっしりしており、耳が立って吻が長く、首やしっぽが太い。
鋭く吊り上がった赤い瞳が特徴の——狼だ。
禍々しい黒いオーラを纏い、魔獣と化した狼が大穴から現れた。
「……魔狼!」
それも一頭ではなく、二頭、三頭と続けざまに出て来て——こちらを確認するなり物凄い速度で襲い掛かってきた。
ルーカスは刀を抜き、襲い来る獣を一太刀で斬り伏せる。
その間にも魔狼の数は増え続け、全員が武器を手に取り対峙した。
「シャッ、ザシュッ!」と、獣の肉を切り裂く音が、坑道内に反響する。
三、四、五……息つく間もなく増える魔狼を斬り捨てれば、「キャン!」と、断末魔の鳴き声を発し、血飛沫が舞った。
『大地よ、集え! 仇なすものを穿て! 刺し穿つ大地!』
アーネストの詠唱が響き、地属性の魔術が発動する。
そして大地が鋭く隆起し、地を駆け迫る魔狼を串刺しにした。
が、その後ろから怯むなく別の個体が突っ込んで行く。
大口を開けてアーネストに噛みつこうとする魔狼の一頭を、ハーシェルが左手の剣で斬り落とし、さらに迫ったもう一頭を右手の剣で薙ぎ払った。
「油断すんなよ!」
「言われなくてもわかってる! 数が多すぎるんだよ!」
ハーシェルとアーネストが、背中合わせになって獣を相手取っている。
リク、ネイト、ブライスも三人で固まり、それぞれをカバーしながら戦っていた。
だが、倒しても次々と湧いて襲って来る魔狼に、余裕がなさそうだった。
狭く逃げ場の限られた坑道で、攻防が続いて行く——。
一体の強さはそれほどでもないが、数は増える一方だ。
このままではキリがない。
(原因はハッキリしている。魔狼を吐き出し続けているのは、奥に見える漆黒の大穴だ)
あれさえ潰してしまえば魔狼が増える事はなくなるだろう。
だが問題は、どうすればあれを消し去る事が出来るのか? という点だ。
『逆巻け炎よ! 貫け! 炎の弾丸!』
ルーカスは狂ったように襲い来る魔狼を斬り捨てながら、合間を縫って魔術を詠唱。
漆黒の大穴に向かって放った。
剛速球の炎の塊がそれに命中するも——何の変化を起こす事なく、消沈した。
「まじか……傷一つ、ついてねぇ」
「威力が足りないのかもしれない。けど……」
ハーシェルが息を飲み、アーネストが言葉を詰まらせた。
威力の高い魔術ならあるいは——と思うが、坑道の中で大規模な魔術を行使すれば、道が崩落しかねない。
そのような危険な橋は渡れない。
「くそ、次から次へと!」
「団長! このままじゃまずいです!」
「どうしますか? 撤退しますか?!」
リク、ネイト、ブライスが叫んだ。
その間にも魔狼は増え続けている。
(確かに、撤退という選択肢もある)
鉱夫が目撃して、再び自分達が目撃するまで消滅していた時間があることを考えると、自然と消える可能性も否定はできない。
(だが……不確かな情報だ。自然に消滅しなかった場合どうなる?)
延々と魔狼が沸き続ける可能性もある。
原因がわかっているのに何もせず逃げ帰るなど、下策もいいところだ。
何より出口まで短くない距離、襲ってくる獣を相手にしながら駆け抜けるのは——不可能でないとは言え、至難の業である。
取れる手は多くない。
だが、ルーカスの持つ〝破壊の力〟ならばあれを排除出来る可能性がある。
「撤退は打てる手を全て打ってからだ!」
ルーカスは意を決し、漆黒の大穴へ向かって走り出した。
「ハーシェル! アーネスト! フォローを頼む! リク、ネイト、ブライスはそのまま応戦! 持ち堪えろ!」
団員達が頷いた。
ハーシェル、アーネストは先行したルーカスに追従し、共に湧き出る魔狼を剣で、時に魔術で、斬り伏せ薙ぎ払っていく。
「ったくどうなってるんだか、あれは!」
「さあね。自然現象か、魔術の類か……」
「どちらにせよ未知の現象だ。この力が通用するかはわからないが、試す価値は——ある!」
漆黒の大穴は眼前に迫っていた。
その分、禍々しい黒いオーラを放つ灰毛の獣の密度が増し、行く手を阻んだ。
『踊れ、舞え! 疾風の刃!』
ハーシェルが魔術を放つと、無数の風の刃が魔狼を襲い攪乱した。
怯む魔狼をアーネストが斬り崩し、詠唱を終えたハーシェルが追撃していく。
「行け、団長!」
「背中は任せて下さい!」
「頼んだ!」
そうして二人が斬り開いた道を走り抜け、ルーカスは刀を左に持ち替えて握る拳に力を込めて——叫ぶ!
「第一限定解除! コード『Λ-829032』!」
『コード確認。第一限定、開放』
左の腕輪が赤く輝きを放った。
ルーカスの力が解き放たれた証——鮮やかな紅色の煌めきが腕を伝って、刀身へと宿る。
(狙いは一点。目標を見据えろ!)
「おおお!」
漆黒の大穴を捉えて、下から上へ、刀を振り抜く。
ザンッ!
と、赤い斬撃が弧を描くように、漆黒を斬った。
そして——斬撃が触れた場所から、宙にゆらめくそれは弾け、音もなく消えていった。
これで魔狼を吐き出し続けていた原因は消えた。
「ナイス団長!」
「お見事です」
「喜ぶのは早い。まずは残りを殲滅するぞ!」
原因を絶てど、周囲にはまだ数十体の魔狼が残っている。
油断は禁物だ。
ルーカス達は気を引き締めて、残りの掃討に当たった。
——そうして数分の後。
魔狼は一掃され、坑道にはその屍が山となって築かれていた。
「……終わったか」
「ったく、何体斬ったかわっかんねぇ」
「いくら弱くても物量で押されると厄介ですね」
ルーカス、ハーシェル、アーネストは得物を鞘に納めると、会話を交わしながら後方で戦っていた三人の元へと赴いた。
疲弊して地にへたり込んではいるが、三人とも大きな怪我はなかったようだ。
「大丈夫か?」
「はい、何とか……」
ルーカスが問えば、三人を代表してリクが答えた。
「三人とも負傷していますね。治療します」
とは言え負傷は免れなかった様で、それに気付いたアーネストが治癒術をかけていく。
『慈愛の光よ、傷つきし者を癒し給え。——治癒』
アーネストが三人に治癒を施している間、ルーカスとハーシェルは外の班と連絡を取るためリンクベルを鳴らした。
だが、一向に繋がる様子はない。
「ダメっす。繋がりません」
「こちらもだ。一先ず、治療が済み次第ここを出よう」
「了解っす。外のやつらが心配っすね」
「ああ。漆黒の大穴——もし今回の魔獣騒動があれによるものだとしたら」
「外でも同じ事が起きている可能性が高い……か」
ハーシェルの言葉にルーカスは頷いた。
繋がらない原因はわからないが、魔狼を吐き出す漆黒の大穴の事もある。
一刻も早く外の班と合流すべきだろう。
(何事も起きてないといいが……)
ルーカスは不安を胸に、治療が終わるのを待った。
得体のしれない〝闇〟の出現に、ルーカスは警戒を強めた。
坑道の奥に現れたそれは、まるで漆黒の大穴だ。
宙に大口を開けて浮かぶそれは、平面にも、球体の様にも見えた。
そして何故か、見ているだけで吐き気を催すような不快感にルーカスは襲われた。
(これは……一体何だ?)
身構えて観察するが、初めて目にするそれが何なのかわからない。
アイシャに情報共有を——と思ったが、いつの間にか通信は切れてしまっていた。
ぐにゃり。
それの輪郭が揺らいだ。
次の瞬間。
漆黒の大穴から、何かが出て来た。
——それは、灰毛の獣。
外見は犬に似ているが、一般的な大型犬より体格ががっしりしており、耳が立って吻が長く、首やしっぽが太い。
鋭く吊り上がった赤い瞳が特徴の——狼だ。
禍々しい黒いオーラを纏い、魔獣と化した狼が大穴から現れた。
「……魔狼!」
それも一頭ではなく、二頭、三頭と続けざまに出て来て——こちらを確認するなり物凄い速度で襲い掛かってきた。
ルーカスは刀を抜き、襲い来る獣を一太刀で斬り伏せる。
その間にも魔狼の数は増え続け、全員が武器を手に取り対峙した。
「シャッ、ザシュッ!」と、獣の肉を切り裂く音が、坑道内に反響する。
三、四、五……息つく間もなく増える魔狼を斬り捨てれば、「キャン!」と、断末魔の鳴き声を発し、血飛沫が舞った。
『大地よ、集え! 仇なすものを穿て! 刺し穿つ大地!』
アーネストの詠唱が響き、地属性の魔術が発動する。
そして大地が鋭く隆起し、地を駆け迫る魔狼を串刺しにした。
が、その後ろから怯むなく別の個体が突っ込んで行く。
大口を開けてアーネストに噛みつこうとする魔狼の一頭を、ハーシェルが左手の剣で斬り落とし、さらに迫ったもう一頭を右手の剣で薙ぎ払った。
「油断すんなよ!」
「言われなくてもわかってる! 数が多すぎるんだよ!」
ハーシェルとアーネストが、背中合わせになって獣を相手取っている。
リク、ネイト、ブライスも三人で固まり、それぞれをカバーしながら戦っていた。
だが、倒しても次々と湧いて襲って来る魔狼に、余裕がなさそうだった。
狭く逃げ場の限られた坑道で、攻防が続いて行く——。
一体の強さはそれほどでもないが、数は増える一方だ。
このままではキリがない。
(原因はハッキリしている。魔狼を吐き出し続けているのは、奥に見える漆黒の大穴だ)
あれさえ潰してしまえば魔狼が増える事はなくなるだろう。
だが問題は、どうすればあれを消し去る事が出来るのか? という点だ。
『逆巻け炎よ! 貫け! 炎の弾丸!』
ルーカスは狂ったように襲い来る魔狼を斬り捨てながら、合間を縫って魔術を詠唱。
漆黒の大穴に向かって放った。
剛速球の炎の塊がそれに命中するも——何の変化を起こす事なく、消沈した。
「まじか……傷一つ、ついてねぇ」
「威力が足りないのかもしれない。けど……」
ハーシェルが息を飲み、アーネストが言葉を詰まらせた。
威力の高い魔術ならあるいは——と思うが、坑道の中で大規模な魔術を行使すれば、道が崩落しかねない。
そのような危険な橋は渡れない。
「くそ、次から次へと!」
「団長! このままじゃまずいです!」
「どうしますか? 撤退しますか?!」
リク、ネイト、ブライスが叫んだ。
その間にも魔狼は増え続けている。
(確かに、撤退という選択肢もある)
鉱夫が目撃して、再び自分達が目撃するまで消滅していた時間があることを考えると、自然と消える可能性も否定はできない。
(だが……不確かな情報だ。自然に消滅しなかった場合どうなる?)
延々と魔狼が沸き続ける可能性もある。
原因がわかっているのに何もせず逃げ帰るなど、下策もいいところだ。
何より出口まで短くない距離、襲ってくる獣を相手にしながら駆け抜けるのは——不可能でないとは言え、至難の業である。
取れる手は多くない。
だが、ルーカスの持つ〝破壊の力〟ならばあれを排除出来る可能性がある。
「撤退は打てる手を全て打ってからだ!」
ルーカスは意を決し、漆黒の大穴へ向かって走り出した。
「ハーシェル! アーネスト! フォローを頼む! リク、ネイト、ブライスはそのまま応戦! 持ち堪えろ!」
団員達が頷いた。
ハーシェル、アーネストは先行したルーカスに追従し、共に湧き出る魔狼を剣で、時に魔術で、斬り伏せ薙ぎ払っていく。
「ったくどうなってるんだか、あれは!」
「さあね。自然現象か、魔術の類か……」
「どちらにせよ未知の現象だ。この力が通用するかはわからないが、試す価値は——ある!」
漆黒の大穴は眼前に迫っていた。
その分、禍々しい黒いオーラを放つ灰毛の獣の密度が増し、行く手を阻んだ。
『踊れ、舞え! 疾風の刃!』
ハーシェルが魔術を放つと、無数の風の刃が魔狼を襲い攪乱した。
怯む魔狼をアーネストが斬り崩し、詠唱を終えたハーシェルが追撃していく。
「行け、団長!」
「背中は任せて下さい!」
「頼んだ!」
そうして二人が斬り開いた道を走り抜け、ルーカスは刀を左に持ち替えて握る拳に力を込めて——叫ぶ!
「第一限定解除! コード『Λ-829032』!」
『コード確認。第一限定、開放』
左の腕輪が赤く輝きを放った。
ルーカスの力が解き放たれた証——鮮やかな紅色の煌めきが腕を伝って、刀身へと宿る。
(狙いは一点。目標を見据えろ!)
「おおお!」
漆黒の大穴を捉えて、下から上へ、刀を振り抜く。
ザンッ!
と、赤い斬撃が弧を描くように、漆黒を斬った。
そして——斬撃が触れた場所から、宙にゆらめくそれは弾け、音もなく消えていった。
これで魔狼を吐き出し続けていた原因は消えた。
「ナイス団長!」
「お見事です」
「喜ぶのは早い。まずは残りを殲滅するぞ!」
原因を絶てど、周囲にはまだ数十体の魔狼が残っている。
油断は禁物だ。
ルーカス達は気を引き締めて、残りの掃討に当たった。
——そうして数分の後。
魔狼は一掃され、坑道にはその屍が山となって築かれていた。
「……終わったか」
「ったく、何体斬ったかわっかんねぇ」
「いくら弱くても物量で押されると厄介ですね」
ルーカス、ハーシェル、アーネストは得物を鞘に納めると、会話を交わしながら後方で戦っていた三人の元へと赴いた。
疲弊して地にへたり込んではいるが、三人とも大きな怪我はなかったようだ。
「大丈夫か?」
「はい、何とか……」
ルーカスが問えば、三人を代表してリクが答えた。
「三人とも負傷していますね。治療します」
とは言え負傷は免れなかった様で、それに気付いたアーネストが治癒術をかけていく。
『慈愛の光よ、傷つきし者を癒し給え。——治癒』
アーネストが三人に治癒を施している間、ルーカスとハーシェルは外の班と連絡を取るためリンクベルを鳴らした。
だが、一向に繋がる様子はない。
「ダメっす。繋がりません」
「こちらもだ。一先ず、治療が済み次第ここを出よう」
「了解っす。外のやつらが心配っすね」
「ああ。漆黒の大穴——もし今回の魔獣騒動があれによるものだとしたら」
「外でも同じ事が起きている可能性が高い……か」
ハーシェルの言葉にルーカスは頷いた。
繋がらない原因はわからないが、魔狼を吐き出す漆黒の大穴の事もある。
一刻も早く外の班と合流すべきだろう。
(何事も起きてないといいが……)
ルーカスは不安を胸に、治療が終わるのを待った。
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